裏金
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裏金(うらがね)とは、
- 賄賂(わいろ)などによって動いている金銭。
- 経理(けいり)上で、予算支出の自由度を不正規に高く確保すべく、既に外部に支払われた事にして、正式な出入金記録に記載されずにプールされた金銭。
- 鉋(かんな)につかわれる刃を調整するための金属。
- 曲尺(かねじゃく)の裏に目盛りを書いている。裏曲、裏矩とも書く。
- 靴の裏の摩耗しやすいところを補強するために使っている金板のこと。
- ここでは、上位2項について詳しく解説する。
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[編集] 経理操作の意味での裏金
[編集] 裏金づくり
裏金づくりは、公共機関、企業、各種団体とあらゆるところで日常的に行われていると考えられるが、当事者の証言がない限り実態の解明は困難であることが多い。
特にプール金と呼ばれる、経理上の不当操作は後を絶たず、実質的には流動的資金の積立てと云う名目で組織内で容認されている場合もあって、内部の人間ですら、事実上の横領・背任行為、または詐欺行為である事を気付かない場合もある。
特に中央官庁や地方公共団体といった公共機関は単年度主義など予算構造の硬直化で必要な部門に的確に予算を投下することが困難になっている場合がしばしばあり、出張費、消耗品費など他費目名義の予算を経理の不当操作によって裏金化して必要な費目へ充当することは常態化し、事実上こうした不当操作を行わなければ業務が回らなくなっていたためにしばしば発生していた。
[編集] 警察不正経理問題
警察の不祥事が続くなか、今度は不正経理問題が内部告発や自主申告の形で公表された。このような体質が全国で常態化しているといわれている。 2004年に入って、北海道警察・福岡県警察・静岡県警察・愛知県警察・島根県警察・熊本県警察の不正支出金問題が表面化した。
警察の不正経理問題が表面化してから、大量の会計文書が「誤って廃棄」されるという事件が、全国の警察で続発している。警察庁のまとめでは計604人が「処分」されたことになっている。しかし、「破棄は組織的に行われた」「処分と言っても軽すぎる」「疑惑の引きだ」との強い批判の声が、警察の裏金問題を告発してきた元警察官や警察関係者から上がっている。
廃棄された文書は、捜査費証拠書類、旅行命令簿、物品取得書などの裏金作りに関係ある証拠文書ばかりである。警察庁の文書の保存期間は、5年間であるが、2004年3月に保存期間を延長した。その延長したにもかかわらず「誤って」破棄された。破棄は警察庁をはじめ、39都道府県にまたがっている。
愛媛県警察では、告発した鉄道警察隊員が職務経験とは何の関係もない通信指令室付(本人を流す為にわざわざ新設された左遷用部署)となり、県人事委員会が不当人事と認め、警察本部に対し原職復帰させるよう命じる騒ぎとなった。更に2007年9月、県を相手取った損害賠償請求訴訟でも勝訴。
[編集] 中央官庁関連
外務省の裏金づくりも有名である。官邸への上納金が主であるといわれており、官邸改革・外務省改革の必要性が問題になっている。
その他、広島労働局不正支出金(一億三千万円)が表面化している。
社会保険庁の職員による国民年金保険料の着服が明らかになった。また、90市区町村で101件の着服事案が判明した。総務省は刑事告発を含む対応を取るように要望する文書を出した。
元検察官の三井環により、検察庁の調査活動費の裏金使用が内部告発され、2001年1月に『噂の真相』に西岡研介記者による記事が掲載された。その後、三井はTV番組で検察組織の裏金問題について語ろうとしたが、出演当日に逮捕され、マスメディアは「検察による内部告発つぶし」と批判した。
[編集] 地方自治体関連
大阪市教育委員会が、業者と共謀して、学校の維持運営費予算で裏金を作っていた。プールした総額は12億2500万円とみられている。大阪市立校の維持運営費予算で大量のインクやコピー紙を納入したようにして裏金を作っていた事件である。大阪市監査委員会は「学校維持運営費に係る執行事務について、徹底的に調査・解明を行い、必要な措置を講じるとともに、今後、適正な事務執行が確保されるよう強く要望する。」との報告書をまとめた。さらに、市民グループは元大阪市教育委員会教育長や学校事務機センター(大阪市天王寺区東高津町)、楽器メーカー大手「ヤマハ」(静岡県浜松市)、柿本電機、日東電機など計4社を相手取り、総額十数億円の損害賠償を求める提訴したが、被告側が一部を市に返還する条件で、大阪地裁で和解が成立した。
岐阜県庁裏金問題が2006年に発覚、架空請求などを元に組織的に裏金を捻出し、現金や預金として各部署にプールしていた。第三者による検討委員会は、1992年度から2003年度までの12年間で約16億円9700万円の裏金があったと認定され、返還対象総額は利息を含め約19億2000万円に上る。認定はされていないが市民団体などが調査したところ、1986年度以降の20年間の裏金と遅延損害金計約81億円であるとして、その返還を梶原前知事ら元県幹部約70人に請求することなどを求める訴訟を岐阜地裁に起こしている。
大阪市は裏金づくりに関しての全庁調査を実施し、2008年2月13日中間報告を発表した。この調査は東住吉区役所の裏金づくりが発覚したことを受けて実施したものである。中間報告によると新たに建設局と8区役所で裏金計約1,940万円が発覚した。いずれも職員の机やロッカーなどに通帳や現金のまま保管されていた。
同調査は2008年3月10日に結果報告書が出されたが、残金計4987万円、総額は2億8119万円に上った。ただしこの報告書において、市は環境局のプール金計9426万円について「同和対策事業の会計手続きを市が代行していたケースで他のプール金と性格が異なる」とするなど中間報告の計上分から作為的に除外し、裏金総額は1億8605万円と中間まとめよりも減額して公表した。しかも驚くべきことにこの裏金は職員個人名義の口座で管理されていたことがわかった。
この裏金には私的流用とみられる項目もあったが、平松邦夫市長は「まだ全容が解明されたとは言い切れない」と述べながらも、関係職員の処分の時期や返還請求額の規模などについては明言を避けていることや、その後2008年8月に発覚した、裏金での風俗店通いのあったケースで、風俗店通いについての追及を断念するなど、同和問題に絡む問題だからか、その取り組み姿勢が前市長から後退したと指摘する声が上がっている。
[編集] 陸上自衛隊
2004年末、防衛庁は陸上自衛隊警務隊員のカラ出張を認めた。陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地(茨城県土浦市)の警務隊霞ヶ浦派遣隊所属の陸曹長が、出張したように見せかけて約59,000円を受け取ったというもの。裏金づくりは、これ以前にも2003年5月、陸上自衛隊西部方面隊第四師団(福岡県春日市)の飯塚駐屯地で大がかりなカラ出張が行われていたことが内部告発され、国会で問題になった。
[編集] 賄賂の意味での裏金
[編集] 日本プロ野球
新人選手の獲得にあたっては契約金の最高標準額が申し合わされている。しかし、実際にはドラフト上位選手に対しては最高標準額以上の裏金が飛び交っていると言われている。裏金が飛び交う原因として、ドラフト対象となる選手(特に大学生)にとって、所属チームの監督や両親の意向は絶対的であることがある。スカウトが所属チームの監督や両親に金銭を渡し、選手を説得(半ば脅迫とも言える)しようと試みる。有力選手であればあるほど、多額の金銭が飛び交うと言われている。その逆指名における裏金が明るみに出たのが2004年の明治大学野球選手を巡る裏金事件である。更に2007年に発覚した横浜ベイスターズによる、2004年に自由獲得枠で入団した那須野巧投手への、契約金の最高標準額や1年目の年俸の申し合わせ額の逸脱がある。ただし当時の横浜球団としては、裏金と契約金の上乗せは範疇が異なると理解していたと発表されている。その他、読売ジャイアンツに逆指名で入団した選手数名に対しても、週刊誌の報道などで裏金の存在が取りざたされているが、確かな証拠が提示されたわけではないので今のところは噂の域を出ておらず、真相の究明が待たれるところである。また、新人獲得時の裏金は、球団経営を圧迫する原因とも言われている。2004年にプロ野球再編問題が勃発した時には、プロ野球経営がいかにずさんでどんぶり勘定であったかが露呈された。
2007年3月、プロ野球の西武ライオンズが東京ガスの野球選手(投手)や早稲田大学の現役の野球選手(内野手)に「栄養費」として約1300万円の金を渡していたことが問題となった。この問題を調べていた同年4月の西武の調査委員会の中間報告では、94年から05年までに契約金の最高標準額を越えて12億円近くが支払われたと発表された。またアマチュアチーム関係者など、延べ170人に謝礼金が渡されていたことも合わせて発表された。
東京ガスの選手は、秋田経済法科大学附属高等学校3年生だった2004年1月から東京ガス入社の同年9月までの間月額30万円の金銭を受け取っていた。日本高校野球連盟は、2007年3月10日、プロ野球側に対し、高校関係者の関与について説明を求めたことを明らかにした。
早稲田大学の選手が専修大学北上高等学校3年生の秋頃、同校教諭で野球部副部長が選手の父親と一緒に西武との「覚書」にサインしていたことを専大北上高校の校長が2007年3月14日に記者会見で明らかにした。続く3月15日、日本高等学校野球連盟の参事は、記者会見で、早稲田大学の選手が金銭を受け取っていただけでなく、高校生がプロの練習に参加していた事実に「目を疑うような内容」と驚きを隠さなかった。
[編集] 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
プロ野球と同じように、Jリーグでも選手の獲得に際して契約金以外の物品を渡すことは当然ながらJリーグ規約によって禁じられている。
なおJリーグで裏金等の不正が発覚した場合には、制裁金のみでなく、リーグ戦における勝点減、下位ディビジョンへの降格、カップ戦への出場権剥奪、Jリーグからの除名などチームの勝敗や人気・経営面に影響する厳罰が課される。
なお1993年の開幕以後はJリーグにおいて、裏金に関する報道は少ない。これは、プロ野球とJリーグの歴史や体質、品格、経済・財務的要因の違いによるものである。[要出典]
わが国においてJリーグはいまだマイナーなスポーツであり、よほどの活躍をしない限り選手個人名が売れることはない。不正をしてまで良い選手を獲得しても、特に興行収入の面でその見返りが少ないのである。

