水面
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水面(すいめん、みなも、みのも、英:Surface water)は、水の表面のことであり、水と空気との境界のことをも指す。
水面には油やヘドロなどが浮くため、河川や湖の水面はこれらがあると汚れて見える。
表面張力を持った物質は水面に浮遊することができる。アメンボなどはこの例である。
また、水温と気温とに大きな差があるとき、海の水面、つまり海面付近に蜃気楼が発生する。
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[編集] 光との関係
水面の物理的特性として、光の屈折が挙げられる。光が空気から水へ進入する、もしくはその逆に進行する場合、波長の違いに応じて一定の角度で水面で光の筋が折れ曲がる。また水中から水面に対して極めて浅い角度で光が進入したとき、全反射と呼ばれる現象が起こる。
[編集] 鏡として
水面は、もっとも古い鏡である。波がない場合の水面は、よい鏡として使われた。ギリシャ神話のナルキッソスは水面に映る自分の姿に見とれて水際に根を下ろした。イソップ童話では肉を銜えたイヌが水面に映った姿を見て吠えついた。
マウリッツ・エッシャーはその作品『三つの世界』で水面に反射して見える上空の景色、水面に落ちた木の葉、水面越しに見える水中の景色を描いて見せた。
[編集] 生物にとっての水面
水面を生活の場とする生物を、ニューストンという。これには、アメンボのように水面の上に乗るもの、ウキクサのように水面に接して存在するもの、アサガオガイのように水面に裏側から接するものなどがある。水面の空気側に出るには、その生物の表面が水をはじく必要がある。水中にあって、必ず水面にいるためには、浮力を利用する。アサガオガイは空気の袋を作り、これにぶら下がって水面に生息する。クラゲは一般にはプランクトンだが、カツオノエボシやギンカクラゲは気体の入った大きな浮き袋を持ち、水面を生活の場とする。
アメンボ程度以下の動物の場合、水面を漂うことはさほど困難ではない。普通のアメンボには、長い足など水面に浮かぶための適応が見られるが、小型のアメンボ類であるカタビロアメンボなどは特に水上生活に特に適応したと取れる部分が少ない。トビムシ類も水面に出てくるものが多くある。逆にこのような小型動物では水面を突っ切るのが困難である。トンボのうち、水中に産卵するものは、水草の茎にすがりついて水中に侵入する。
また、水面は空中と水中の間の障壁としても機能する。たとえば水面上から水中の獲物をねらうためには、水面の光の反射はきわめて邪魔である。また、水面での光の屈折は、獲物の位置の特定を難しくする。斜め方向から水中の獲物をねらうサギのような鳥は、この見える位置とねらうべき位置を補正しなければならない。カワセミなどは水面の真上から垂直に飛び込んで獲物をねらう。この場合には補正は少なくてすむ。また、トビウオの滑空は水中の肉食魚からの逃避のためであると考えられる。
[編集] ガス交換の面として
水中は空気中に比べて酸素の量が多くない。そのため、水中動物も酸素の供給を空気に依存している面がある。魚類では水中で鰓呼吸をするが、水中の酸素が不足すると、水面で口をぱくぱくする鼻あげを行う。魚を容器で保護する場合、水の量より水に対する水面の広さに配慮する。極端な場合、水が無くても湿ったもので包んでおいた方がましである。
陸上から水中生活に入ったものでは、水中生活であっても空気呼吸をするものが多い。水生昆虫のゲンゴロウやタガメ、カのボウフラなどもそうである。したがって水面に油膜などができると呼吸できずに死滅する。ネッタイシマカのボウフラでは密度効果が水面の面積に対する個体数で決まる。
[編集] 裏側からの利用
モノアラガイ、プラナリアなどは水面の裏側を這うことができる。これらは幅広い腹面の足を水面に広げて、水面にぶら下がるようにして這う。海洋ではアオミノウミウシなどが同ように水面を這って生活する。
[編集] 微生物にとって
水面を特に利用する微生物もある。水生不完全菌は水中を漂うような枝のある胞子を作るが、この胞子が水面に広がるのがよく見られる。それらはその胞子の表面が水を弾いて水面に漂う。また、半水生菌と呼ばれる菌群は、螺旋状やカゴ状などの胞子を作り、これは内部に空気を抱え、水面を漂うのに適応した形と考えられる。これらは水際で生活するものと考えられている。
動きのない水面では、水面に油脂や有機物の薄膜が広がると、その面はさまざまな微生物にとって基盤として機能する。このような環境では、大気が重要な酸素の供給源であり、それに面する水面は微生物の重要な活動の場でもある。細菌類はその面に広がったり、その下面に集団を作る。それらの捕食者である原生動物やワムシなどもその面をよく徘徊する。ツリガネムシや襟鞭毛虫など一部の固着性の生物も水面裏につく例がある。また、陸生のカビ類が水中の基質に生育した場合、菌糸は水中でも伸びるが、胞子はほとんど作られない。これらは、往々にして水面に菌糸を伸ばし、水面から胞子柄を伸ばして空気中に胞子を作る。
[編集] 水面を走る
水を渡って移動する場合、水面を歩けたらずいぶん楽である。かつてキリストがこれを行ったというが、それが奇跡の典型として扱われているのは、それが不可能であることが自明であり、なおかつそれができたらどれほど楽かが誰にもよくわかっている証拠であろう。日本では忍者が水蜘蛛なる道具を使って水面を渡ったとされるが、これも実行不可能だったと見られる。しかし、人間には不可能でも、動物には結構これを行うものがある。先述のように、ごく小型の動物は表面張力によって、ごく簡単にこれが可能である。それより大型の動物の場合、じっとしていて水に浮かぶのは無理なので、水面を叩いて走り抜ける。トビハゼやヨダレカケは尾ひれで水面を叩くことで水面上を飛び跳ねるように移動することができる。より大きなものでは、トカゲの1種であるバシリスクが二本足で水上を駆け抜ける。もっともこの場合、完全に水面上ではなく、足がかなり水中に入っているようである。

