「ベア・ナックル」の版間の差分

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古代祐三のサウンドワークは評価が高く<ref>『ゲームサイド vol.06』p.109</ref>、各作品の発売と同時期に、[[アルファレコード]]より[[サウンドトラック]]CDが発売された。また、[[2007年]][[8月10日]]に[[5pb.]]から発売されたCD『古代祐三 BEST COLLECTION Vol.2』には、本シリーズ3作品と『[[ザ・スーパー忍]]』の音楽がまとめて収録されている。5pb.版CDには『I』のアルファレコード版CDにあったアレンジ曲は入っていないが、その代わり『III』のアルファレコード版CDで未収録だった曲が入っている。
古代祐三のサウンドワークは評価が高く<ref>『ゲームサイド vol.06』p.109</ref>、各作品の発売と同時期に、[[アルファレコード]]より[[サウンドトラック]]CDが発売された。また、[[2007年]][[8月10日]]に[[5pb.]]から発売されたCD『古代祐三 BEST COLLECTION Vol.2』には、本シリーズ3作品と『[[ザ・スーパー忍]]』の音楽がまとめて収録されている。5pb.版CDには『I』のアルファレコード版CDにあったアレンジ曲は入っていないが、その代わり『III』のアルファレコード版CDで未収録だった曲が入っている。


セガにおけるシリーズ展開は『III』で一区切りとなったが、各シリーズ作品は其の後に出たテレビゲーム機やデジタルデバイスに時おり移植されている。また、このシリーズに影響を受けた世代による続編的なアプローチの作品がセガ以外のメーカーで、いくつか試みられている(詳細は[[#続編の構想]]および[[#Streets of Rage 4]]を参照)
セガにおけるシリーズ展開は『III』で一区切りとなったが、各シリーズ作品は其の後に出たテレビゲーム機やデジタルデバイスに時おり移植されている。また、このシリーズに影響を受けた世代による続編的なアプローチの作品がセガ以外のメーカーで、いくつか試みられている(詳細は[[#続編の構想]]および[[#Streets of Rage 4]]を参照)


== ベア・ナックル 怒りの鉄拳 ==
== ベア・ナックル 怒りの鉄拳 ==
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== Streets of Rage 4 ==
== Streets of Rage 4 ==
2018年の8月、フランスを拠点とするパブリッシャー・[[DotEmu]]が、セガが与えた正式なライセンスの元、「シリーズ第4作」的なアプローチで作られたベルトスクロールアクションゲーム『Streets of Rage 4』(英題)の制作を発表<ref>[https://www.famitsu.com/news/201808/28163037.html セガ公認の『ベア・ナックル』新作、『Streets of Rage 4』が発表。 ファミ通.com 2018/08/28]</ref>。DotEmuのほか、セガの別作『[[モンスターワールドII ドラゴンの罠|ワンダーボーイ ドラゴンの罠]]』をリメイクしたLizardcube社およびGuard Crush Games社による3社共同開発体制で制作が進められている(なお現時点でリリースする時期やデバイスは未発表)
2018年の8月、フランスを拠点とするパブリッシャー・[[DotEmu]]が、セガが与えた正式なライセンスの元、「シリーズ第4作」的なアプローチで作られたベルトスクロールアクションゲーム『Streets of Rage 4』(英題)の制作を発表<ref>[https://www.famitsu.com/news/201808/28163037.html セガ公認の『ベア・ナックル』新作、『Streets of Rage 4』が発表。 ファミ通.com 2018/08/28]</ref>。DotEmuのほか、セガの別作『[[モンスターワールドII ドラゴンの罠|ワンダーボーイ ドラゴンの罠]]』をリメイクしたLizardcube社およびGuard Crush Games社による3社共同開発体制で制作が進められている(なお現時点でリリースする時期やデバイスは未発表)


グラフィックは現代の高解像度ディスプレイで見ても遜色のない2Dセルタッチアニメ的な描画となっている。またゲームミュージック(VGM)はオリジナル版を手掛けた古代祐三と川島基宏が新規に作曲したキーミュージックを提供するほか、[[下村陽子]]などのレジェンドVGMクリエイターが同様にオリジナル楽曲を提供する<ref>[https://www.famitsu.com/news/201907/18179814.html 『ベア・ナックルIV』コンポーザー陣が発表。古代祐三&川島基宏両氏に加え、下村陽子氏、長沼英樹氏、山岸継司氏が参戦 ファミ通.com 2019/07/18]</ref>。
グラフィックは現代の高解像度ディスプレイで見ても遜色のない2Dセルタッチアニメ的な描画となっている。またゲームミュージック(VGM)はオリジナル版を手掛けた古代祐三と川島基宏が新規に作曲したキーミュージックを提供するほか、[[下村陽子]]などのレジェンドVGMクリエイターが同様にオリジナル楽曲を提供する<ref>[https://www.famitsu.com/news/201907/18179814.html 『ベア・ナックルIV』コンポーザー陣が発表。古代祐三&川島基宏両氏に加え、下村陽子氏、長沼英樹氏、山岸継司氏が参戦 ファミ通.com 2019/07/18]</ref>。

2019年7月22日 (月) 00:28時点における版

ベア・ナックル』は、1991年8月にメガドライブで発売されたセガ(後のセガゲームス。以下「セガ」と端的に記載)のベルトスクロールアクションゲーム、およびそのシリーズの名称である。タイトルの「ベアナックル」は、素手で戦うことを指すボクシング用語ベアナックル・ボクシングから来ている。

概要

ファイナルファイト』(カプコン)タイプの横スクロール格闘アクションゲームで、3作が発売された。全作古代祐三がゲーム中の音楽を担当している(ただし『II』、『III』は川島基宏との共作で、『II』は全20曲中17曲、『III』は全27曲中16曲を担当)。[1]

日本国外では "Streets of Rage(ストリーツ・オブ・レイジ)"のタイトルで販売された。これはのちにメガCD用ソフト『セガクラシック アーケードコレクション』の収録作品の1つとして、『I』のみ逆輸入されている。

古代祐三のサウンドワークは評価が高く[2]、各作品の発売と同時期に、アルファレコードよりサウンドトラックCDが発売された。また、2007年8月10日5pb.から発売されたCD『古代祐三 BEST COLLECTION Vol.2』には、本シリーズ3作品と『ザ・スーパー忍』の音楽がまとめて収録されている。5pb.版CDには『I』のアルファレコード版CDにあったアレンジ曲は入っていないが、その代わり『III』のアルファレコード版CDで未収録だった曲が入っている。

セガにおけるシリーズ展開は『III』で一区切りとなったが、各シリーズ作品は其の後に出たテレビゲーム機やデジタルデバイスに時おり移植されている。また、このシリーズに影響を受けた世代による続編的なアプローチの作品がセガ以外のメーカーで、いくつか試みられている(詳細は#続編の構想および#Streets of Rage 4を参照)。

ベア・ナックル 怒りの鉄拳

ベア・ナックル 怒りの鉄拳
ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 メガドライブ
開発元 セガ第7AM研究開発部
エインシャント
発売元 セガ
プロデューサー 中山隼雄
ディレクター 大場規勝
ちのひろあき (TINON)
デザイナー 大場規勝
ちのひろあき (TINON)
プログラマー 百田浩司
LITTLE SUN
音楽 古代祐三
美術 清宮敦嗣
福田ひろみ
NANDEMO
UDI
湯田貴志 (THOMAS YUUDA)
シリーズ ベア・ナックルシリーズ
人数 1 - 2人(同時プレイ)
メディア 4メガビットロムカセット[3]
発売日 日本 199108021991年8月2日
アメリカ合衆国 199109181991年9月18日
ヨーロッパ 1991101991年10月
対象年齢 日本 CEROB(12才以上対象)
アメリカ合衆国 ESRBE10+(10歳以上)
ヨーロッパ PEGI12
コンテンツ
アイコン
日本 暴力
アメリカ合衆国 Violence
ヨーロッパ Violence
その他 型式:日本 G-4050
アメリカ合衆国 1019
ヨーロッパ 1019
テンプレートを表示

シリーズ第1作。元・警官の3人がシンジケートに立ち向かい、街に平和を取り戻すために戦う。制作は『ザ・スーパー忍』(1989年)のスタッフ(第6AM研究開発部)が担当。

ゲーム内容

ゴールデンアックス』のシステムを土台にしつつ、当時ヒットしていた『ファイナルファイト』のエッセンスを加えた内容。

能力が異なる3人の主人公からプレイヤーキャラクターを選び、群がる敵を倒しながら進んでいく。使用するボタンは3つで、それぞれジャンプ、攻撃、スペシャル攻撃に割り当てられている。

『ゴールデンアックス』との大きな違いとして、ダッシュおよびダッシュ攻撃が削除された点と敵を掴んだ状態(掴み状態)から繰り出せる技が増えている点が挙げられる(ダッシュは『III』、ダッシュ攻撃は『II』で復活)。これにより、ダッシュ攻撃が重要だった『ゴールデンアックス』から一変し、近距離での肉弾戦が攻略上大きなウェイトを占めるようになった。掴み状態のときは膝蹴りや投げ技を出す以外に、ジャンプボタンで敵の後方に回ることもできる。後方に回ると、通常時とは異なる投げ技を繰り出すことが可能。また、敵に後ろから掴まれて羽交い絞めにされたときは、ジャンプボタンで反動をつけたのち攻撃ボタンを押すことで、逆に敵を投げ返せるという仕掛けもある。

スペシャル攻撃は『ゴールデンアックス』の魔法に近いもので、主人公のかつての同僚である警官を呼び出し、ナパーム弾またはロケットランチャーによる援護射撃で画面内の敵すべてに大ダメージを与えられる。これは原則として1ラウンドにつき1回のみで、ラウンド8では使えないという制約があるが、それ以外のラウンドなら船上や工場内でさえ使用可能。

ジャンプボタンと攻撃ボタンを同時に押すと『ゴールデンアックス』と同様に背後攻撃が可能。この技は判定が強く、一部のボス戦ではわざと敵に背中を向け、近寄ってきた敵をこれで迎撃する戦法が有効となる。

2人プレイ時、相手プレイヤーを掴んで投げることで「合体攻撃」が発動する。ただし、『II』ではこのアクションは削除された。またシリーズで唯一、2人プレイ時ではボスキャラクターが二体登場する。

キャラクター

プレイヤーキャラクター

各キャラクターの能力はパワー、ジャンプ力、スピードの3項目で表される。

アクセル・ストーン(AXEL STONE)
パワーA、ジャンプ力B、スピードA
全シリーズ通しての主人公で、マーシャルアーツの使い手。ジャンプ攻撃のリーチが短いことを除けば大きな欠点はなく、扱いやすいキャラクターである。金髪に青いバンダナ、白いシャツにジーンズという服装で、趣味は「ビデオゲーム」。
ブレイズ・フィールディング(BLAZE FIELDING)
パワーB、ジャンプ力A、スピードA
全シリーズ通してのヒロイン。柔道の達人。女性らしさの表れか、作品ごとにコスチュームが大きく変わる。本作では頭にバンダナを巻き、袖のあるジャケットを着ている。趣味は「ランバダ」。[4]
アダム・ハンター(ADAM HUNTER)
パワーA、ジャンプ力A、スピードB
ボクサータイプの黒人。コンボではアッパーで敵を空中にあげたところを蹴りとばして、後ろの敵ごとなぎたおせる。趣味は「盆栽」。

敵キャラクター

ガルシア(GARCIA)
男、身長178cm、体重75kg。普段は単にパンチで殴るが、時々ナイフなどの武器を使用する雑魚。
Y.シグナル(Y.SIGNAL)
男、身長181cm、体重59kg。スライディングと投げを使う雑魚。
ノーラ(NORA)
女、身長168cm、体重とスリーサイズは秘密。ボンデージ衣装を着用した雑魚。鞭を持って攻撃する。
白鷹(はくよう、HAKUYO)
男、身長180cm、体重69kg。少林寺拳法を習得した雑魚。蹴り技を得意とし、ジャンプ力が高い。
ジャック(JACK)
男、身長193cm、体重73kg。普段は松明や小さな斧をジャグリングしている大柄な体格の雑魚。時には斧や松明を投げることがある。
アントニオ(ANTONIO)
男、身長215cm、体重120kg。イタリア系。ラウンド1のボス。ブーメランを持っている。時々ブーメランを投げてくる。
サウザー(SOUTHER)
男、身長208cm、体重95kg。北欧系。ラウンド2のボス。両手にカギ爪を装備している。こちらの攻撃にすばやく反応し、反撃してくることが多い。ゲームギア版には登場しない。
アバデデ(ABADEDE)
男、身長220cm、体重180kg。白人。ラウンド3のボス。プロレスラー。ラリアット攻撃が得意。ゲームギア版には登場しない。
ボンゴ(BONGO)
男、身長200cm、体重220kg。中国系。ラウンド4のボス。太ったスキンヘッドの男。口から火を噴きながら突進してくる。投げようとすると逆にこちらがつぶされてしまう。
鬼姫&夜叉(ONIHIME&YASHA、海外版ではMONA&LISA)
女、身長170cm、体重は不明。日系人。ラウンド5のボス。女性2人組。素早い動きで回し蹴りなどを仕掛けてくる。見た目はブレイズの色換え。背後攻撃が有効。
Mr.X
シンジケートのボス、および本作の最終ボス。サブマシンガンで攻撃してくる。なお、2人でプレイしていて、このボスとの決戦の前に特定の条件を満たした上で倒すとバッドエンディングを見る事ができる。

他機種版

No.タイトル発売日対応機種開発元発売元メディア型式売上本数
1ヨーロッパ Streets of Rage
日本 ベア・ナックル 怒りの鉄拳
アメリカ合衆国 Streets of Rage

ヨーロッパ 199210181992年10月18日
日本 199211271992年11月27日
アメリカ合衆国 199212311992年12月31日
ゲームギアエインシャントセガ2メガビットロムカセット[5]ヨーロッパ 2417
日本 G-3313
アメリカ合衆国 2417-50
-
2セガクラシック アーケードコレクション
アメリカ合衆国 199210151992年10月15日
ヨーロッパ 1992年
日本 199304231993年4月23日
メガCDセガセガCD-ROMアメリカ合衆国 T-4127
ヨーロッパ 4127
日本 G-6012
-
3Streets of Rage
ヨーロッパ 199306071993年6月7日
セガ・マスターシステムエインシャントセガロムカセット9019-
4ソニック ジェムズ コレクション
日本 200508112005年8月11日
PlayStation 2
ゲームキューブ
ソニックチームセガDVD-ROMPS2:SLPM-66074
GC:DOL-G2XJ-JPN
-
日本版のみ収録
5アメリカ合衆国 Streets of Rage
日本 ベア・ナックル 怒りの鉄拳
ヨーロッパ Streets of Rage

バーチャルコンソール
アメリカ合衆国 200702192007年2月19日
日本 200702272007年2月27日
ヨーロッパ 200703022007年3月2日
Wiiセガセガダウンロードアメリカ合衆国 MAQE
日本 MAJE
ヨーロッパ MAQP
-
日本では2019年1月31日配信終了
6ベアナックル モバイル
ぷよぷよ! セガ
日本 200809252008年9月25日
FOMA703i/903iシリーズ以降
iアプリ
セガセガダウンロード--
7ソニック アルティメット ジェネシスコレクション
アメリカ合衆国 200902102009年2月10日
ヨーロッパ 200902202009年2月20日
オーストラリア 200902202009年2月20日
PlayStation 3
Xbox 360
BackboneセガBD-ROM
DVD-ROM
PS3:アメリカ合衆国 BLUS-30259
ヨーロッパ BLES-00475
X36:アメリカ合衆国 68034
ヨーロッパ 384-40210
-
8アメリカ合衆国 Streets of Rage
ヨーロッパ Streets of Rage
日本 ベア・ナックル

アメリカ合衆国 200907142009年7月14日
ヨーロッパ 200907142009年7月14日
日本 200908192009年8月19日
iPhone
(iOS)
セガセガダウンロードアメリカ合衆国 320540355
-
9ベアナックル モバイル
Windows Marketplace for Mobile
日本 201001072010年1月7日
Windows Mobileセガセガダウンロード--
10Streets of Rage
Steam
アメリカ合衆国 201101262011年1月26日
ヨーロッパ 201101262011年1月26日
Windowsセガセガダウンロード71164-
11Sega Mega Drive Classics Collection Vol.4
ヨーロッパ 201102042011年2月4日
WindowsセガセガCD-ROM--
12アメリカ合衆国 Sega Genesis Classic Collection - Gold Edition
ヨーロッパ Sega Mega Drive Classic Collection - Gold Edition

アメリカ合衆国 201103152011年3月15日
ヨーロッパ 201103182011年3月18日
WindowsセガセガDVD-ROM--
13アメリカ合衆国 SEGA Genesis Classics Collection
ヨーロッパ Sega Mega Drive Classic Collection

Steam
アメリカ合衆国 201103252011年3月25日
ヨーロッパ 201103252011年3月25日
Windowsセガセガダウンロード--
14日本 ベア・ナックルコレクション
アメリカ合衆国 Sega Vintage Collection - Streets of Rage
ヨーロッパ Sega Vintage Collection - Streets of Rage

INT 201205302012年5月30日
Xbox360セガセガダウンロード--
15日本 3Dベア・ナックル 怒りの鉄拳
アメリカ合衆国 3D Streets of Rage
ヨーロッパ 3D Streets of Rage

セガ3D復刻プロジェクト
日本 201308212013年8月21日
アメリカ合衆国 201312192013年12月19日
ヨーロッパ 201312192013年12月19日
ニンテンドー3DSセガセガダウンロード日本 CTR-JRAJ-JPN
アメリカ合衆国 CTR-JRAE-USA
ヨーロッパ CTR-JRAP-EUR
-
セガ・マスターシステム版
海外のみで発売、1人プレイ専用。プレイヤーキャラクターはメガドライブ版と同様の3人が使用可。2ボタンしかないため、スペシャル攻撃は一旦ポーズをかけて使用する。
ゲームギア版
対戦ケーブルを使用することで2人同時プレイができる。プレイヤーキャラクターではアダムが削られアクセルとブレイズのみとなり、またスペシャル攻撃も削除されている。
iモード/Windows Mobile版
ベアナックルを携帯電話向けにフルアレンジした製品。グラフィックが一新され『II』に近いグラフィックになっている他、片手操作でもプレイできるように調整されている。
Xbox 360版
ベア・ナックルコレクションに収録。
ニンテンドー3DS版
2013年8月21日よりダウンロード専売ソフトとして配信中。セガの「3D復刻プロジェクト」第8弾タイトルでもあり、裸眼立体視に対応しているほか、3DS版オリジナルプレイスタイル「一撃必殺モード」や「途中セーブ」機能などが搭載されている。なお、2台の3DSにそれぞれ本作をインストールしている場合、ワイヤレス通信を使った2人同時プレイも可能。[6]
2014年12月18日発売された『セガ3D復刻アーカイブス』にも収録。

スタッフ

  • ゲーム・デザイン:THERE IS "NO" ACCOUNTING FOR TASTES.(大場規勝)、TINON(ちのひろあき)
  • プログラマー:MOMONGA MOMO(百田浩司)、LITTLE SUN
  • デザイン:ATSUMIYA SEISHI(清宮敦嗣)、RASCAL FUKU-CHAN(福田ひろみ)、NANDEMO、UDI
  • 音楽:古代祐三
  • サウンド・アシスト:T.N(中村隆之)
  • スペシャル・サンクス:BO(上保徳彦)、KOTTU、YAMAICHI(やまもとけいいち)、ORE、THUNDER、SCOTT

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
1UP.com91/100点 (MD)[7]
オールゲーム4/5stars (MD)[8]
3/5stars (GG)[9]
3.5/5stars (Wii)[10]
Eurogamer7/10点 (Wii)[10]
ファミ通27/40点 [11]
GamePro4.5/5点 (GG)[9]
IGN6.5/10点 (Wii)[10]
NintendoLife7/10stars (Wii)[10]
メガドライブFAN22.94/30点 (MD)[3]
MegaTech92% (MD)[12]
WizardB (MD)[13]
Hobby Consolas90/100点 (MD)[14]
SGG: 89/100[15]
ASM10/12点 (MD)[7]
10/12点 (GG)[9]
Mean Machines80/100点 (GG)[9]
63/100点 (SMS)[16]
メガドライブ大全肯定的 (MD)[17]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計で27点(満40点)になっている [11]、『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.94点(満30点)となっている[3]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.85 3.94 3.78 4.12 3.86 3.39 22.94
  • ゲーム本『メガドライブ大全』(2004年太田出版)では、「(本シリーズの)特徴的な『後方組み』や『受け身』といった要素は、すでに本作から存在しており、特に投げを使う敵との『受け身』を駆使した戦いは熱いものがあります」と評している[17]

ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌(レクイエム)

ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌
ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 メガドライブ
開発元 エインシャント
発売元 セガ(後のセガゲームス
デザイナー CADMIX
内村語
古代彩乃
市川幹人
プログラマー AKITOSHI KAWANO
音楽 古代祐三
川島基宏
美術 古代彩乃
有賀ヒトシ
斉藤智晴
人数 1 - 2人(同時プレイ)
メディア 16メガビットロムカセット
発売日 1993年1月14日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
コンテンツ
アイコン
暴力
テンプレートを表示

シリーズ第2作。囚われたアダムを救う為、アクセル、ブレイズ、そしてプロレスラーのマックス、アダムの弟のサミーが立ち上がる。本作のみエインシャントが制作を担当[18]

ストリートファイターII』と『グラップラー刃牙』の影響を受けて創られた。シリーズ中でも最高傑作との評価が高い[18]

ゲーム内容

前作に比べてキャラクターのグラフィックが大きくなり、アニメーションも滑らかになり、雑魚キャラクターにも体力ゲージが表示されるようになった。また打撃音にADPCMが多用され、攻撃時の迫力が増した。タイマーがあってもタイムが頻繁に加算されるため、タイムアップはまず無い、スペシャル攻撃の連射でもボスを倒せるなど難易度は低く設定されている。1画面に同時に登場する敵キャラクターは1人プレイ時で5人、2人同時プレイで最大6人。オープニング曲は前作のバッドエンディングの曲をリミックスしたものが使用されている(ストーリー上に前作のバッドエンディングとの繋がりはない)。

スペシャル攻撃(必殺技)が前作の回数制限・ボム的なものから、体力消費・無敵・周囲を吹っ飛ばす、いわゆるメガクラッシュへと変更。また、前方へ強力な打撃を行うタイプのスペシャル攻撃も追加された。前者は敵に当たらなければ体力を消費しないうえ、命中時の体力消費も少なめなので、敵の攻撃に対するカウンターや回避手段としても使いやすい。後者は単体の技としては最大級の破壊力を誇るが、動作時間が長かったり、判定はさほど良くないなどの欠点もある。

「ダウンさせないジャンプ攻撃」が追加された。これは通常の飛び蹴りなどの敵を吹っ飛ばすジャンプ攻撃と違い、ヒットしても怯ませるだけでダウンさせない。このため格闘ゲームのように飛び込みからの連続技をできたり、着地してそのまま掴み状態へ移行できる。技単体としても若干横のリーチが劣るが、下方向への判定は強めで使い手がある。

また他にも背面攻撃、溜め攻撃、ダッシュ攻撃、掴み状態からの裏廻り、後掴み状態、ジャンプ投げ、ニュートラル投げ(ダメージ多め)とレバー入れ投げ(敵を巻き込みやすい)、後ろ掴みからの投げ、垂直ジャンプ攻撃、受身など技と展開が豊富である。さらに、通常攻撃などのモーションをキャンセルしてダッシュ攻撃やスペシャル攻撃につなぐことも可能になっており、対戦型格闘ゲームさながらの連続攻撃を繰り出すことができた。

本作から、通常ゲームの他に対戦モードが追加され、対戦格闘ゲームの様にプレイヤーキャラクター同士での対戦格闘が行えるようになった。対戦モードに限っては1Pと2Pで同じキャラクターが選択でき、同じキャラクターを選んだ場合は2P側が色違いキャラクターになる[19]。キャラクター選択後にステージとスペシャル攻撃の有無が選択でき、選んだステージによってあらかじめ地面に落ちている(拾って使える)武器が変わる。ゲームは2本先取制で、対戦中はタイマーが3ずつ減っていくのでタイムアップもありえる。

アクセル、ブレイズ、マックス、サミーのボイスは全て古代本人によるもので、ピッチを調整することで様々な声質を再現している。

キャラクター

プレイヤーキャラクター

各キャラクターの能力はパワー、テクニック、スピード、ジャンプ力、スタミナの5項目で表される。

アクセル・ストーン(AXEL STONE)
パワー★★、テクニック★★★、スピード★★、ジャンプ力★、スタミナ★★
テクニック型。ジャンプ力が低く、武器を含めリーチも短めだが、技のモーションが全般的に速いため連続攻撃を得意とする。また、ダッシュ攻撃の「グランドアッパー」が「超強判定・大ダメージ・リーチ有り・対地対空両用・隙ほぼ無し」と強力無比な性能を誇っているのも利点で、これだけでもクリア可能。初心者向けキャラクター。
必殺技は「ドラゴンウイング」、「ドラゴンスマッシュ」。
ブレイズ・フィールディング(BLAZE FIELDING)
パワー★★、テクニック★★、スピード★★、ジャンプ力★★、スタミナ★★
標準型、ややスピード寄り。武器の扱いに長けており、特にナイフは他キャラクターとは違い、連続ヒットする。『I』では黒髪だったが、『II』でブラウンに改められた。
パワーは低めだがリーチや判定は強く、しっかり使い分ければかなりの強さを発揮する。1人プレイ時でも柔軟性に富むが、2人同時プレイ時のフォロー役としても優秀。投げ技が豊富で通常攻撃と繋げることで多様なコンボ技が出せる。
ダッシュ攻撃は「飛翔双斬」。必殺技は「円舞脚」、「気功掌」。
円舞脚は出した後の着地時に隙があり、シバ等に防御されると反撃されやすい。
海外版では跳び蹴りをした際にスカートの中が見えないようにグラフィックが修正されている。
マックス・サンダー(MAX THUNDER)
パワー★★★、テクニック★★、スピード★、ジャンプ力★、スタミナ★★★
新キャラクター。アクセルの親友で、プロレスラー。親友のために大事な試合をすっぽかして応援に駆けつけた。
強靭な肉体とパワーを持ち、唯一相手を掴んだ状態でジャンプすることができ、専用の投げを繰り出すことが出来る(その代わり掴みからの裏周りは不可)。打撃技は全般的に使いにくく、攻撃力もブレイズと大差無い。その代わり投げ技のダメージが強力で、ゲージ1本以上奪えるコンボもある。武器は長物であればかなり強く、唯一振りかぶった後ろ側に判定があるが、敵を掴むと武器を落とすため投げがやりにくくなるのが若干問題。必殺技のサンダータックルを根本から当てて凄いヒット数とダメージを稼いだり、投げようと掴みにいって殴られたということを回避するような動きをしたりなど、パワーを生かし欠点をカバーする工夫と立ち回りが必須。やや上級者向けキャラクター。
ダッシュ攻撃は「スライティングシザース」。必殺技は「ボンバーナックル」、「サンダータックル」。
サミー・ハンター(SAMMY HUNTER、海外版ではエディー・ハンター/EDDIE "SKATE" HUNTER)
パワー★、テクニック★★、スピード★★★、ジャンプ力★★★、スタミナ★
新キャラクター。アダムの弟で、幼い少年。スピード型。
ローラースケートを履き、レバー二度入れでダッシュ移動ができたり、ダッシュ攻撃の突撃距離・速度が優れていたりなどスピードは随一。ただし子供なだけにリーチ・パワー共にかなり劣り、武器の扱いもナイフ以外は武器に振り回される程に苦手。特にパワーの無さは、攻撃を当てても当てても敵の体力があまり減らないため、かなり苦労する。かなりの上級者向けキャラクター。
ダッシュ攻撃は「ダイナマイトヘッドバット」。必殺技は「ダブルスピンキック」、「コークスクリューキック」。

雑魚キャラクター

今作のみの要素として特定の敵を倒すと1万ポイントが入るというシステムが導入されている。

ガルシア(GALSIA)
一番弱い一般的な荒くれ者タイプの雑魚。ジャブをたまに行う程度で非常に弱く、ナイフを所持して登場した場合は突進攻撃となる等、見た目同様前作のチンピラタイプの敵とほぼ同じ性質を持つ。
色違いバージョンを含めた名前はJOSEPH、SURGER、B.T、JONATHAN、BRASH、GARAM。
ドノバン(DONOVAN)
サングラスをかけたスキンヘッドの黒人。ガルシアの次に弱い雑魚。ほとんどの場合ガルシアとセットで出現することが多いが、時折飛び蹴り対処に対空のアッパー攻撃を使い、鉄パイプを所持して登場することもある。U-3、MC.K、ALTETは倒した際に1万ポイントが入る。
色違いバージョンを含めた名前はZ、GONZALEZ、BRAWN、MARTIN、U-3、REID、GUDDEN、MC.K、ALTET。
シグナル(SIGNAL)
ロングパーカーとモヒカンヘアが特徴の雑魚。プレイヤーの攻撃が届かない場所からのスライディングや投げを使う等、ガルシアと同じく前作の敵とほぼ同じ性質をもつ。
パーカーの色で名前が決まり、黄色いパーカーならイエロー・シグナル(ゲーム中の表記はY.SIGNAL)、赤いパーカーならレッド・シグナル(同じくR.SIGNAL)となる。他にも青と紫・朱色もある。
名前で「SIGNAL」が使われていない者もおり、それを倒すと1万ポイントが入る。
ジャック(JACK)
ナイフを持ったパンクファッションのモヒカン男。中ボス的な存在で体力が多い。離れているとナイフを投げてくるが、地面に3本ナイフが落ちると、それ以上投げられなくなり落ちているナイフを拾いに行く。プレイヤーがダウンすると挑発してくる。
ゲームを進めると登場する色違いバージョンを含めた名前は、JACK、BEANO、SOYA。
エレクトラ(ELECTRA)
左腕を改造した電気を使って攻撃してくるボンデージ姿の美女。時折飛び蹴りを使うこともある。
色違いバージョンを含めた名前はNORA、L・LISA、SUG.Q、METAL.M、REINE、DALLALA、ELOY、BLOODY、ZORA。
ビッグベン(BIG-BEN)
帽子を被ったサスペンダースタイルで肥満体の男。前作のボンゴの様に炎を吐きながら突進したり、連続ビンタやフライングボディープレスをしてくる。プレイヤーが攻撃を受けてダウンすると笑って挑発する。
色違いバージョンを含めた名前はBONGO、BIG-GO、HEART、BUFFET、DANTE、TITAN、ANRY。
ライダー(RIDER)
フルフェイスヘルメットを被ったライダー。バイクに乗って突っ込んでくるタイプや背景の奥から爆弾を投げてくるタイプもいる他、ドノバンと同様に鉄パイプを所持して登場することもある。背後に回られると羽交い締めを仕掛けてくることがある。
一部の例外を除き、FOG、GALE、STORM、TEMPEST、HEIL、BLADE、DEW、TYPHOON、TORNADOといった自然現象に関係する名前が付けられている。
ハンゾウ(HANZOU)
忍者。クナイカタナを持っていることがある。ジャンプしながら手裏剣を投げて来たり、投げ技や忍法影分身による高速移動など多彩な攻撃手段を持つ。
色違いバージョンを含めた名前はCHIBA、JAY、SAIZOU、HUMA、GENYOSAIなどがいる。ゲームギア版では2面ボスとして初登場する。
レイブン(RAVEN)
ムエタイボクサーの敵。ムエタイ式の素早い蹴り技が得意で、こちらの攻撃をガードしたりもする。
この系統の敵はEAGLE、FALCONなど、全て鳥の名前を持つ。ゲームギア版には登場しない。
ハクヨウ(HAKUYO)
中国の武道家のような敵。飛び蹴りや気をまとった張り手を使ってくることもある。この系統の敵は朱雀・青龍など四聖獣や虎秀・金剛・阿修羅など、和風の名を持つ。
?(名称不明)
ゲームギア版のみに登場する小型ロボット。跳ねながら近づいてくる。攻撃はしてこないが、一発でも攻撃を当てると爆発する厄介な敵。

ボスキャラクター

バーボン(BARBON)
1面ボス。ステージ最後でバーテンダーとして登場し、一旦逃げて裏口で待ち伏せして上着を破り捨てて挑んでくる。ハイキック、ガードが使える上、投げ技も使用する。
5面と8面では中ボスとしてWAINE、VULTUREが登場する。
ジェット(JET)
2面ボス。ジェットパックで空中に浮かんでいる。不用意に近づくと掴まれて高空から地面に叩きつけられる。地上からの攻撃は一切当たらず、飛び蹴りや必殺技しか効かない。
ゲームギア版では中ボスに格下げされている。
ヴェヘリッツ(VEHELITS)
3面中ボス。怪物型のメカで、首を伸ばして攻撃してくる。位置が非常にわかりづらい。必殺技を連打すればあっさり倒せる。
ゲームギア版には登場しない。
ザムザ(ZAMZA)
3面ボス。カギ爪と甲冑で身を固めた敵。動きが素早く、対空攻撃・突撃攻撃をする他、ガードも出来る。ステージ途中に落ちている刀を持っていれば、刀を振り回しているだけであっさり倒せる。
8面にも中ボスとしてNAILが登場。ゲームギア版では中ボスに格下げされている。
?(名称不明)
ゲームギア版の3面ボス。近未来的な外観の赤い装甲服で身を固めた敵。姿を消したり、レーザーで攻撃してくる。唯一ボス戦BGMが流れないボスでもある。5面に中ボスとして再登場する。
アバデデ(ABADEDE)
4面ボス。前作に登場したボスだが、今作にも登場。地下プロレスラーらしく、ダッシュしながらのラリアットなどで攻撃してきたり、プレイヤーを掴んでバックドロップ、スパナを使い凶器攻撃を仕掛けてくる、こちらのパンチ攻撃には胸板で耐えてカウンターを返してくる等、多彩な攻撃方法を持つ。
ゲームギア版には登場しない。
R・ベアー(R.BEAR)
5面ボス。出っ腹、尖ったスキンヘッド&口髭、タイツのような服にボクシンググローブというコミカルな外見。
しかし見た目とは裏腹に、ウサギのような軽やかなステップから繰り出されるキレのあるパンチ、ジャンプ攻撃には対空アッパー、軸がずれていればジャンピングヒップアタック、掴めば連続ヘッドバットというかなり強力なキャラクター。
8面には中ボスとしてベアーJrという息子と戦うことになるが基本動作は父ベアーと同じ。
サウザー&ステルス(SOUTHER&STEALTH)
6面ボス。サウザーはザムザ、ステルスはジェットの色違い。サウザーのみ倒せばよい。
ゲームギア版には登場しない。
モールクル&パーチクル(MOLECULE&PARTICLE)
7面ボス。人型のロボット。レーザー攻撃をしたり、ハンマー付きの手を伸ばして攻撃したり、倒されると爆発する。
難易度を上げると、この2体以外にも同タイプのロボットが援軍としてやってくる。
シバ(SHIVA)
8面中ボス。格闘家風の見た目をしている、Mr.Xの側に仕える幹部で、本作にてアダムを誘拐した張本人でもある。
すばやい動きとプレイヤーと同類の技、高い攻撃力を誇り、更にアクセルの「グランドアッパー」に似た蹴り技「ファイナルクラッシュ」やガードも出来る強敵。
モデルはグラップラー刃牙範馬勇次郎[18]
Mr.X
8面ボス。サブマシンガンを持っており、プレイヤーキャラクターから遠いと発砲して、近いと銃床で殴る。Mr.X自体は体力があるだけで左程強くないが、同時に相手せざるを得ない大量のザコ、そしてそのザコごと掃射してくるMr.Xの銃撃が障害となる。
国内版では葉巻をくわえて登場するが、海外版ではカットされている。

移植作品

Streets of Rage 2(マスターシステム版)
海外のみで発売、1人プレイ専用。プレイヤーキャラクターはマックスが削られている。2ボタン仕様に合わせ、メガクラッシュが方向ボタン+両ボタン同時押し、スペシャル攻撃がコマンド技(後→前+両ボタン同時押し)になっている。
ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌(ゲームギア版)
マスターシステム版のStreets of Rage 2をゲームギアの解像度に合わせ、その他細かい変更をしたもの。対戦ケーブルを使用することで2人同時プレイができる。プレイヤーキャラクターでマックスが削られているのはマスターシステム版と同様。メガクラッシュが削除され、代わりにスペシャル攻撃が方向ボタン+両ボタン同時押しに変更されている。対戦格闘モードはない。また超必殺技が追加されており、攻撃ボタンを一定時間押し続けたあと放すことで、放つことができる。ただし使用制限がある(残り数は星マークで表示される)が、特定のアイテムを拾うことで増やすこともできる。
ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌(GC、PS2、Xbox 360版)
GC&PS2版はソニックジェムズコレクション、XBOX360版はベア・ナックルコレクションに収録。
3D ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌(ニンテンドー3DS版)
2015年4月28日よりダウンロード専売ソフトとして配信開始。セガの「3D復刻プロジェクト」第2期6作目タイトル。基本的な仕様は2013年8月に出た3DS版『I』に準ずる(「一撃必殺モード」は、一度でもエンディングを見終えた後オプションに表示される隠しモード扱いになった)。このほか、敵を一度でもダウンさせればライフに関係なく倒せる「ノックダウンモード」と、プレイアブルキャラが倒されたら随時別キャラクターに強制チェンジしてプレイを続行する「カルテットモード」が追加された。
本来、3D復刻プロジェクトは2014年8月に配信開始された『3D サンダーブレード』および同年12月に発売されたパッケージ版ソフト『セガ3D復刻アーカイブス』をもって第2期リリースが完了とされていたが、日本でのリリース後に海外展開を開始する際、「かつて世界規模で評価を得たジェネシス(メガドライブ/MD)ソフトも追加リリースしたい」ということにより、「第2期の追加」という名目で開発・発売が決定された[20]
メガドライブ ミニ収録版
2019年9月19日、セガ自ら手掛け、世界同日発売する復刻系ゲーム機。あらかじめインストールされているメガドライブソフト40作品の一つとして収録される。

その他

ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌(ベータ版)
初期の雑誌の紹介記事で掲載されたバージョン。ステージ1のみが収録されていて、BGMは1種類のみ、SEはまだ入っていない。各キャラクターの攻撃もダッシュ攻撃などで一部製品版と違いがある。登場する敵はガルシア、ドノバン、ジャック、シンガー(ドノバンと同キャラクターの中ボス)、バーボン。バーボンを倒すと再びステージの最初に戻り無限ループとなる。フォントも製品版と異なるものが使用されている。

ベア・ナックルIII

ベア・ナックルIII
ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 メガドライブ
開発元 セガ(後のセガゲームス)
発売元 セガ(後のセガゲームス)
プロデューサー OSSIY
NORIYUKI
ディレクター YUI
デザイナー WANTER
ZOZO
プログラマー 百田浩司
音楽 古代祐三
川島基宏
美術 清宮敦嗣
人数 1 - 2人(同時プレイ)
メディア 24メガビットロムカセット
発売日 1994年3月18日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
コンテンツ
アイコン
暴力
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シリーズ第3作。ある街に落とされたラクシン(原爆)事件の調査をしていたアクセルのもとに、ブレイズからの手紙が届く。その手紙には同日に起こったもう1つの事件のことが書かれていた。そして、2つの事件の裏には驚くべき陰謀があった。

ゲーム内容

"24メガビットロムカセット"の大容量を謳い、プレイ可能なキャラクターは四人に増えた。基本的には『II』のシステムを継承しているが、得点が一定値に達するごとにダッシュ攻撃(前2回+攻撃)が3段階まで成長するようになった。ファイティングパッド6Bを使用してプレイすると、コマンド入力により最初からパワーアップ済みのダッシュ攻撃を使えるという特典がある。[21] ダッシュ攻撃が成長すると威力やヒット数がアップするが、移動距離も長くなるため、場所によっては崖や穴から転落してしまう危険がある。

体力ゲージのタイマーのあった部分がチャージメーターに変更され、これが満タンのときは体力を消費せずにスペシャル攻撃を使用できる。1度スペシャル攻撃を出すとチャージメーターが空になってしまうが、時間の経過とともに回復していく。チャージメーターがたまる前でも従来どおり体力と引き換えにスペシャル攻撃を使うことが可能である。なおタイマー表示がなくなったのに伴い、タイマー制は廃止された。

武器を持っているときにダッシュ攻撃を使用すると「武器必殺技」という固有の技が発動するようになった。ザンは武器必殺技を使えないが、拾った武器をエネルギー弾に変換して撃ち出す能力を持っている。

そのほか、新アクションとしてダッシュと側転が追加され、スピーディな移動が可能となった。また、各キャラクターのダッシュ攻撃の威力が下がった代わりに、通常攻撃のモーションが全体的に機敏になり、機動性が上がっている。

ステージ展開にもバリエーションが増えたが、グラフィックがアメリカンコミックのような筋骨隆々とした絵柄になったことや、音楽が自動作曲ツールを使用したデジタルロックになったことでゲームの雰囲気は大きく変化している[22]。ただし、川島が担当した曲は自動作曲ツールがあまり使われておらず[23]、比較的従来のイメージに近いものが多い。

キャラクター

プレイヤーキャラクター

各キャラクターの能力はパワー、テクニック、スピード、ジャンプ力、攻撃のリーチの5項目で表される。

アクセル・ストーン(AXEL STONE)
パワー★★★、テクニック★★、スピード★★、ジャンプ力★、攻撃のリーチ★★
身長183cm、体重75kg。
パワー型。性能は前作とほぼ同じ、だが前作で強力だった「グランドアッパー」が弱体化している。海外版では黄色のTシャツと黒いジーンズを着ている。
成長必殺技は「グランドアッパー」→「エクストラグランドアッパー」→「グランドフック」→「グランドハリケーン」。武器必殺技は「ライジングスラッシュ」(ダッシュ攻撃・刀)、「ソードブラスト」(スペシャル攻撃・刀)、「パワーストライク」(ダッシュ攻撃・棒系)。
ブレイズ・フィールディング(BLAZE FIELDING)
パワー★★、テクニック★★★、スピード★★、ジャンプ力★★、攻撃のリーチ★
身長167cm、体重非公開。
テクニック型。リーチが短い。性能は前作とほぼ同じ。海外版では服の色が白になっている。
成長必殺技は「飛翔双斬」→「重飛翔双斬」→「昇華双斬」→「昇華双斬破」。武器必殺技は「彗星昇斬」(ダッシュ攻撃・ナイフ)、「百華烈斬」(スペシャル攻撃・ナイフ)、「気功剣」(ダッシュ攻撃・刀)。
サミー・ハンター(SAMMY HUNTER、海外版ではエディー・ハンター/EDDIE "SKATE" HUNTER)
パワー★、テクニック★★、スピード★★★、ジャンプ力★★★、攻撃のリーチ★
身長147cm、体重40kg。
スピード型。性能は前作とほぼ同じ。だが攻撃力が前作より微妙に増えており、難易度はかなり下がった。海外版では青い帽子と赤いタンクトップを着ている。
成長必殺技は「ダイナマイトヘッドバット」→「スーパーダイナマイトヘッドバット」→「ローリングヘッドバット」→「ローリングヘッドバットサンダー」。武器必殺技は「ホームランアッパー」(ダッシュ攻撃・棒系)、「スピニングブラスター」(スペシャル攻撃・棒系)、「人間ミサイル」(ダッシュ攻撃・ナイフ)。
ドクター・ザン(DOCTOR ZAN)
パワー★★★、テクニック★★、スピード★、ジャンプ力★、攻撃のリーチ★★★
身長201cm、体重151kg。
新キャラクター。老人型サイボーグ。パワー型で攻撃のリーチが長い。元は組織の研究員だったが、その目的を知り脱走。その際に負傷したことと組織の野望を止めるため、自らをサイボーグ化した。見た目はスキンヘッドに長いヒゲ、身体は長身のマッチョ。
必殺技は「パワースパーク」、「サンダーボルト」。成長必殺技は「パーニアタックル」→「マッハタックル」→「マッハブースター」→「ハイパーブースター」。武器必殺技は「エナジーショット」。

隠しキャラクター

ビクティー(VICTY、海外版ではROO)
パワー★★、テクニック★、スピード★★★、ジャンプ力★★★、攻撃のリーチ★
身長159cm、体重76kg。
オスのカンガルー。2面中盤の敵で出てくるが、2面で特定の条件を満たすとコンティニュー時に操作キャラクターにできる。また、タイトル画面で特定のコマンドを入力すると、最初から使用可能になる。

雑魚キャラクター

ガルシア(GALSIA、海外版ではGARCIA)
本作では時々ジャンプエルボーで攻撃してくるようになったり、ナイフを所持して登場した場合は一度落としても再度拾うようになったため、前作より若干強くなっている。
ドノヴァン(DONOVAN)
攻撃方法は前作とほぼ同じだが、回復アイテムがあるとちゃっかり食べて回復するようになった。3面ではブルドーザーを運転してプレイヤーを攻め立てる。
シグナル(SIGNAL、海外版ではSCARAB)
前作と同じくスライディングや投げ技を得意としている。前作に比べると耐久力はやや落ちた。
エレクトラ(ELECTRA)
本作では飛び蹴りを使わない代わりにバックステップでこちらの攻撃を避けつつ攻撃してくるようになった他、ダウン時の起き上がりが非常に遅い。また、本作の電気鞭は手と一体化しておらず、普通の手に所持している。なお、海外版では服装が異なる。
ストーム(STORM)
前作にも登場したライダー。今作ではバイクに乗って突っ込んでくるタイプしか登場しない。ただし、前作と違い一撃で倒せなくなっており、高い耐久力を持つ。
K・クサナギ(K.KUSANAGI)
前作にも登場した忍者。刀やクナイなどの武器を所持して登場することもある他、一部のステージのトラップを天井に張り付いて避けたりもする。
ビッグベン(BIG-BEN、海外版ではDWIGHT)
攻撃方法は前作と大体同じだが、転がり攻撃が追加されている。近くにガルシアがいる場合、持ち上げて連携攻撃を仕掛けてくることもある。
ヴァイス(VICE、海外版ではZACK)
レザーパンツにグローブとバンダナを付けた雑魚。直接殴る以外に、プレイヤーを掴んで頭突きをしてくることもある。
スラム(SLAM、海外版ではGOLDIE)
ヴァイスと同タイプの雑魚。こちらはサングラスに金髪。掴み技は使わないものの、リーチの長いキック攻撃を使う他、こちらの攻撃をガードしてくる。
ガーネット(GARNET、海外版ではSOOZIE)
逆立てヘアーのボディコン姿の女性雑魚。ピンタ攻撃以外に飛び蹴りも使ってくる。エレクトラと同様に海外版では服装が若干異なる。
タイガー(TIGER)
格闘家のようなタイプの敵。前作のハクヨウと同じく多彩な蹴り技を得意としており、飛び蹴りの他にこちらの攻撃をガードしてきたりもする。よくガードする分、体力は低く設定されている。
ロケット(ROCKET)
ジェットの弱体化バージョンと言うべき敵。6面の最後では大量に出現する。
ブロンズ.シルバー.ゴールド(BRONZ/SILVER/GOLD、海外版ではMCBRIDE/MCLEAN/MCLEOD)
黒スーツを身にまとい、サングラスをかけたシークレットサービスのような姿をした敵。手持ちの拳銃で発砲してくる他、接近時には中段・下段パンチから投げに繋げる連続技も使ってくる。1面と6面・最終ステージしか登場しない。
P-1.2.3
ロボットタイプの敵。飛び跳ねて移動しつつ滞空攻撃やレーザーで攻撃してくる。残り耐久力が低くなると自爆することもある。6面から登場する。
Mr.A-Z(海外版ではROBOT)
7面の後半シーンで大量出現するロボ.Xと同型のロボット。耐久力が低く、倒さなくても勝手に立ち去っていく。攻撃パターンもロボ.Xより少ない。

ボスキャラクター

アッシュ(ASH)
1面の中ボス。レオタードに船帽を被ったヒゲ面の男。最初はボートに乗って現れて雑魚を差し向けて来る。動きが早く、床に叩き付ける投げは強力。裏技を使うことによって、プレイヤーキャラクターとして使用できる。なお、海外版では登場せず、代わりにボートに乗って雑魚を差し向けて来るのがシヴァになっている。
シヴァ(SHIVA)
1面のボス。前作と同じく多彩な技でプレイヤーを苦しめる。ゲームの進行によっては再度ボスとして出現することもある。アッシュ同様、裏技によってプレイヤーキャラクターとして使用可能。
ただし、プレイヤーキャラクターとして使用できるようになってもコンティニューを介さなければならず、ダッシュ攻撃と武器使用が出来ない(武器を持ってもすぐに落とす)。
ダンチ(DUNCH、海外版ではBRUCE)
2面の中ボス。ピエロのような外見のムチ使い。ビクティーと共に登場するが、本人だけ倒せばいい。
鬼姫&夜叉(ONIHIME&YASHA、海外版ではMONA&LISA)
2面のボス。2人組の女性ファイター。本作ではレオタードを身に纏っている。宙返りしたり、飛び回りながらプレイヤーをかく乱させつつ攻撃するのが得意。地を這う衝撃波を放つ攻撃も使う他、2人揃っての連携技も使用してくる。
ブルドーザー(BULLDOZER)
3面の途中に出てくる。プレイヤーをひたすら追いかけて突進してくる。倒すことはできないが、攻撃を受けると一時的に後退する。逃げる途中には壁が行く手を阻んでおり、プレイヤーは壁を壊しながらブルドーザーから逃げなければならない。なお、ブルドーザーを操縦しているのはドノヴァン。
ブレイク(BREAK、海外版ではAXELと表記)
3面のボス。アクセルに扮したロボット。攻撃手段もアクセルとほぼ同じ技を使用してくる。耐久力が減るごとに動きが速くなり、体色も赤くなっていく。『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』にも敵キャラクターとして参戦しており、担当声優はアクセルと同様に杉田智和が務めている。
ヤマト(YAMATO)
4面のボス。赤い甲冑を身にまとった上級の忍者。手裏剣や刀による攻撃の他、多彩な忍法を使う。出現と同時に3人に分身し、3回連続で倒さなければならない。分身ごとにそれぞれ特殊技を持っている。姿を消してからの攻撃を得意とする。
倒されると最期に「忍法、微塵」を使い自爆する。
ロボ.X(ROBO X、海外版ではROBOT X)
5面のボス。ミスターXに扮したロボット。最初はミスターXの姿をしており、戦闘前に雑魚を複数差し向けてくる。それを全滅させると正体を現す。
腕に内蔵された銃の他、腕を伸ばしてパンチを繰り出したり、誘導ミサイルを撃って攻撃してくる。また、掴むと放電攻撃で振り払われる。
ジェット(JET)
6面のボス。ジェットバックにマスクを付けた常時飛行している敵。前作とは容姿が異なり、スキンヘッドで、近未来的な戦闘服を着ている。攻撃方法は前作とほぼ同じだが、腹部から火炎放射を浴びせてくることもある。また、配下であるロケットの大群と同時に相手しながら戦わなければならない。
Dr.ゼロ(DR.ZERO、海外版ではDr.DAHM)
7面の中ボス。アームを遠隔操作して攻撃してくる科学者。Dr.ゼロ本人は直接戦わず、操作しているアームでプレイヤーに狙いを付けつつ攻撃してくる。
ネオX(NEO X、海外版ではROBOT Y)
7面のボス(最終ボス)。アクセルたちによって倒されて肉体を失ったが、脳だけになっても生きながらえていたMr.Xが操るロボット。ラクシンを積んだ人型ロボットをリマ諸国に配置して爆発させ、戦争を引き起こそうとした。3分以内に倒さなければ爆発を止めることができず、バッドエンドとなる。

移植作品

Xbox360版
ベア・ナックルコレクションに収録。

スタッフ

  • プロデューサー:OSSIY、NORIYUKI
  • ディレクター:YUI
  • プランニング
    • メイン・プランナー:WANTER
    • アシスタント・プランナー:ZOZO
  • デザイナー
    • トータル・デザイン:ATSUMIYA SEISHI(清宮敦嗣)
    • メカニック・デザイン:RYURYU
    • キャラクター・デザイン:・・・、RYURYU、KASEIZIN、JUNTARO、MA-KUN
    • シーン・デザイン:KAZ EWASAWA(岩沢一之)、NOOMIN、KANJII
  • プログラマー
    • メイン・プログラム:MOMONGA MOMO(百田浩司)
    • エネミー・プログラム:TAKOSUKE、CHATA、NAGISA、MR.NOBODY
    • シーン・プログラム:TONSYUN(高橋敦俊)
  • サウンド
    • サウンド・プロデューサー:古代祐三
    • サウンド・コンポーザー:川島基宏
    • サウンド・プログラマー:AKIRA KOYAMA(小山英樹)
    • ボイス:SARU MAN、ELILIN、KAMI、HAMAKO、YOSSY
  • スペシャル・サンクス:SAY A、TETSU、O KITAOKA、HASSY、TODOROKI TAIYO、MIYA、KOROMI、FOUR

続編の構想

セガサターン用に続編が構想されることはあったが実現せず、ドリームキャスト用にはキャラクターの基本操作が可能なプロトタイプが製作されたが製品化には至らなかった。これは、セガがST-V(アーケードゲーム)で、1996年に『ダイナマイト刑事』(セガサターンにも移殖された)リリースの後、アーケードの続編を止めようと決定する前、『ベアナックル』の3Dをセガサターンでリリースしようとしていると、噂されていたが結局リリースされなかった。その後、ダイナマイト刑事とコンセプトが似たアメリカCore Designが考案して開発中(ほぼ完成)の、3Dアクションゲーム『Fighting Force』をセガのアメリカが関心を示し、ベア・ナックルの続編として変えて、1996年11月26日に『Streets of Rage 4(Streets of Rage 3D)』として、セガサターンでリリースしようと計画していた[24]。しかし、これは結局はうまくいかず、セガサターンで発売されることはなかった。

その後、アイドスがFighting Forceの販売所有権を手に入れ、ベア・ナックルとの設定関係なしで(ヨーロッパでリリース予定もしていた、セガヨーロッパとその事に関してもめた事もある)、1997年PlayStationNINTENDO64で発売され、日本でも1998年エレクトロニック・アーツ・スクウェアからPlayStation版で『メタルフィスト』と言うタイトルで発売されている。

ドリームキャストでの続編の計画では、Fighting Forceをベアナックルの続編としてセガサターンに移殖する計画の失敗後、1999年に古代祐三の曲付きで、セガのアメリカは3D化した、ベルトスクロールタイプや、FPSのような一人称視点タイプのアイデアを練って、基本操作が可能なプロトタイプを製作し、デモ映像も公開するが、セガのアメリカはベアナックルシリーズの歴史やファン層のことを知らなかったため、このデモ映像を見た日本のセガが、試作したこのゲームはベアナックルのゲームでない、悪いアイデアだと判断し、商品化されることはなかった[25][26]

なおFighting Forceことメタルフィストは、主人公の1人ホークはアクセルに似た格闘スタイルをしている。13ステージに登場するボスは『II』、『III』のジェットとロケットに類似しており、他にドクター・ゼンと言う悪の科学者の最終ボスがいるが、『III』のドクター・ザンと類似した名前をしており、顔も似ている他、Dr.ゼロに似た設定でもある。バイクに乗って攻撃して来る敵(『II』、『III』の敵)、黒スーツの敵(『III』のブロンズ、シルバー、ゴールド)、エレベーターのステージシーンでエレベーターから敵を投げ落とて倒したり、『III』のエレベーターのシーンに似たこともできる。『III』のようにステージ内に分岐点があったり、必殺技の時の体力消耗、『III』のステージに似たステージがあったりする。他に海外で発売されているドリームキャストとPlayStationの続編『Fighting Force 2』にも、『ベア・ナックル2』に類似したボスキャラクターの名前などが登場するなど、『ベア・ナックル』(特に『III』)との類似点もいくつか見られる。

Streets of Rage 4

2018年の8月、フランスを拠点とするパブリッシャー・DotEmuが、セガが与えた正式なライセンスの元、「シリーズ第4作」的なアプローチで作られたベルトスクロールアクションゲーム『Streets of Rage 4』(英題)の制作を発表[27]。DotEmuのほか、セガの別作『ワンダーボーイ ドラゴンの罠』をリメイクしたLizardcube社およびGuard Crush Games社による3社共同開発体制で制作が進められている(なお現時点でリリースする時期やデバイスは未発表)。

グラフィックは現代の高解像度ディスプレイで見ても遜色のない2Dセルタッチアニメ的な描画となっている。またゲームミュージック(VGM)はオリジナル版を手掛けた古代祐三と川島基宏が新規に作曲したキーミュージックを提供するほか、下村陽子などのレジェンドVGMクリエイターが同様にオリジナル楽曲を提供する[28]

関連作品

亜流作品

Streets of Rage Remake
スペインのBOMBER GAMESというグループが作成したリメイク版。内容はベアナックル『III』をベースに『I』や『II』のキャラクターやステージを詰め込めるだけ詰め込んで、さらにオリジナル要素も加えた、一言で言えば「ベアナックルのごった煮」である。2P側をCPUにすることで一人でも2人同時プレイができる、ステージの途中に分岐がありコースを選択できる、プレイ中に拾ったアイテムをポイントにして追加キャラクターや隠し要素を購入できる、などの特徴がある。使用可能なプレイヤーキャラクターは初期状態で、アクセル、ブレイズ、アダム、マックス、スケート(サミー)、ザンの6人、最大12人(匹)まで増える。BGMは『I』〜『III』のアレンジ曲が使われている。
長らくバージョン4.01βのまま更新が止まっていたが、2011年4月にバージョン5.0がリリースされ、BOMBER GAMESでは、これを一応の完成版としている。以前は公式サイトのフォーラムでバイナリパッケージも配布されていたが、2013年現在では海外サイト「Streets of Rage Online」でWindows版、Mac OS版、Xbox版のバージョン5.0aが配布されている。

脚注

  1. ^ 『ベア・ナックル 怒りの鉄拳』とは「セガ」から発売された「2人同時プレイも可能」な「ベルトスクロールアクションゲーム」。「1作目」にして準最高傑作 - Middle Edge
  2. ^ 『ゲームサイド vol.06』p.109
  3. ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、28頁。 
  4. ^ 『アクションゲームサイド Vol.B』 マイクロマガジン 2013年3月1日 pp.84
  5. ^ 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、122頁。 
  6. ^ さらば、セガ3D復刻プロジェクト!3DS「3D ベア・ナックル 怒りの鉄拳」インタビュー - GAME Watch
  7. ^ a b Streets of Rage for Genesis (1991) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年9月23日閲覧。
  8. ^ Weiss, Brett Alan. “Streets of Rage – Overview – allgame”. Allgame. 2013年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月29日閲覧。
  9. ^ a b c d Streets of Rage for Game Gear (1992) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年9月23日閲覧。
  10. ^ a b c d Streets of Rage for Wii (2007) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年9月23日閲覧。
  11. ^ a b ベア・ナックル 怒りの鉄拳 まとめ [メガドライブ]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年9月23日閲覧。
  12. ^ MegaTech rating, EMAP, issue 5, May 1992
  13. ^ Rubenstein, Glenn (January 1993). “At the Controls”. Wizard (Wizard Entertainment) (17): 21–24. 
  14. ^ “Streets of Rage” (Spanish). Hobby Consolas (2). (November 1991). ISSN 6239-0104. 
  15. ^ “Streets of Rage (Game Gear)” (Spanish). Hobby Consolas (15): 150–151. (December 1992). ISSN 6239-0104. 
  16. ^ Streets of Rage for SEGA Master System (1993) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年9月23日閲覧。
  17. ^ a b 「Chapter 04 1991年」『メガドライブ大全(企画・編集:CONTINUE)』太田出版、2004年9月29日、87頁。ISBN 9784872338805 
  18. ^ a b c 『3D ベア・ナックルII』セガ 3D復刻プロジェクト注目作の顛末をオリジナル開発者と移植スタッフとが語らう【特別企画】- ファミ通.com
  19. ^ 隠しコマンドを使えば通常ゲームでも同キャラクターが使用可。ただし二人とも同色になる。
  20. ^ “セガ3D復刻プロジェクト”3タイトルの配信が決定 4月28日には『3D ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌(レクイエム)』が配信開始 ファミ通.com
  21. ^ シリーズの集大成『ベアナックルIII』は、セガのありったけが詰まったアクションゲームでした。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
  22. ^ 『ゲームサイド 2009年6月号 vo.18』マイクロマガジン 2009年6月 p.88
  23. ^ 『古代祐三 BEST COLLECTION Vol.2』ライナーノーツより。
  24. ^ Fighting Force Unreleased ? Not really :D
  25. ^ Streets of Rage 4 - Streets of Rage.net
  26. ^ Streets of Rage Online
  27. ^ セガ公認の『ベア・ナックル』新作、『Streets of Rage 4』が発表。 ファミ通.com 2018/08/28
  28. ^ 『ベア・ナックルIV』コンポーザー陣が発表。古代祐三&川島基宏両氏に加え、下村陽子氏、長沼英樹氏、山岸継司氏が参戦 ファミ通.com 2019/07/18

参考文献

  • 『ゲームサイド 2007年6月号 vol.6』 マイクロマガジン 2007年6月1日 pp.108-109
  • 『アクションゲームサイド Vol.A』 マイクロマガジン 2012年12月3日 pp.144-147
  • 『アクションゲームサイド Vol.B』 マイクロマガジン 2013年3月1日 pp.55,84

外部リンク