くない
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くないとは、フィクションでは忍者が使用した両刃の道具として描かれることが多いが、史実では登器として書かれている。
漢字では「苦無」と書かれ、投げたり、打ったり、掘ったり岩間に差して登ったりするなどができ、苦労が無いから「苦無」と呼ばれる。
概要
[編集]サイズは大苦無(13 - 15cmほど)と小苦無(8 - 10cmほど)がある。
忍術書『万川集海』には「苦無」、服部半蔵が書いた『忍秘伝』には「宮内」とある。
平らな鉄製の爪状になっていて、壁を登ったり、門扉などの備えが厳重で潜入困難な場合に[1]壁や地面に穴を掘るスコップとしての使い方や、武器にも使用されるなど、現代でいうサバイバルナイフに近い装備であった。
後部が輪状になっており、紐や縄を通して使用したり、水を張ってレンズ代わりにするなどの使い方もあった。小型のものは手裏剣のように使われることもあり、「飛苦無」(とびくない)と呼ばれた。
その他の用途として、鉄製なので火を通しやすく、フライパンとして使うこともできる。
脚注
[編集]- ^ 山口正之『忍者の生活』雄山閣出版、1981年、4-639-00089-8