TRUTH (T-SQUAREの曲)

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TRUTH
THE SQUARE楽曲
収録アルバムTRUTH
リリース1987年4月1日
ジャンルフュージョン
レーベルCBSソニーレコード
作曲者安藤まさひろ
プロデュース伊藤八十八
TRUTH収録順
「UNEXPECTED LOVER」
(4)
TRUTH
(5)
「BREEZE AND YOU」
(6)

TRUTH」(トゥルース)は、T-SQUAREの楽曲。

THE SQUARE時代のアルバム『TRUTH』(1987年4月1日リリース)の表題曲として発表、1991年にシングルカットされた。

概要[編集]

「TRUTH」が当時(1987年 - 1998年)フジテレビF1グランプリ』のテーマ曲に採用され、折からの「F1ブーム」と相まり、THE SQUARE時代・T-SQUARE時代を通じ認知度が最も高い曲(F1と本曲の関わりについては後述)[1]

モータースポーツにふさわしいロック調のリズムによってフュージョンファンやジャズファン以外からも幅広く支持され、若い世代をターゲットにしたマーケティングに合致させた曲でもある[1]。30年以上にわたりスクェアのライブで必ず演奏される定番曲である。

1991年のシングルカット後も、リアレンジされ近年まで発表されているほか、1990年代から2000年代にかけて複数のコンピレーションアルバムにも収録。コンピレーションアルバムでは、途中でフェード・アウトしたり曲の冒頭にエンジン音が挿入されているものも存在する。現在でもライブなどで演奏される機会が多いためか、ライブDVDにも収録されている。

1994年フジテレビ主催アイルトン・セナ追悼式典でT-SQUAREと新日本フィルハーモニー交響楽団により、「組曲 SENNA Forever 第一楽章『闘争』」と題し、実況を含む実際のレース中継映像をバックに壮大なアレンジをかけたオーケストラ演奏が行われた。

フジテレビ「F1グランプリ」と"TRUTH=F1"のイメージ[編集]

フジテレビ及び、系列局で放送されていた『F1グランプリ』では1987年から1998年までの11年間、オリジナルアレンジが初代オープニング曲として使われ、2001年2002年は「TRUTH 21c」が、2003年から2005年リミックスバージョンである「RESONANCE-TTruth Drum'n Bass Mix」が、2006年は「TRUTH-20th ANNIVERSARY Version-」がテーマ曲として使用されている。

『F1グランプリ』においては1999年2000年2007年から2011年の間は、「TRUTH」以外の楽曲(松本孝弘「GO FURTHER」、QUEENFLASH」、2009年屋敷豪太「God only knows」など)がオープニングとして使用されていたが、『F1グランプリ』の放送がBSフジへ移行した2012年から2015年までは、オリジナルアレンジの「TRUTH」が再び使用された[2][注 1]。なお、F1としての公式テーマ曲は2018年よりブライアン・タイラーが作曲したものが使われている[3]

シングル概要[編集]

TRUTH
T-SQUAREシングル
初出アルバム『TRUTH
A面 TRUTH
B面 TRUTH 1991
リリース
ジャンル フュージョン
レーベル ソニーレコード
作詞・作曲 安藤まさひろ(作曲)
チャート最高順位
T-SQUARE シングル 年表
DROP GOAL
(1986年)
TRUTH
(1991年)
CHASER
(1992年)
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TRUTH』は1991年10月10日にシングルカット。スクェアにとり『DROP GOAL』以来5年振りのシングル。1987年のアルバム発表後1991年時点で、サクソフォーン奏者が伊東たけしから本田雅人に交代しており、本田のソプラノサックスによってメロディーを奏でるヴァージョンを「TRUTH 1991」名義でカップリング曲に収録。

「TRUTH」がF1グランプリテーマ曲として使用された為シングルジャケットはF1グランプリ写真(1991年のサンマリノGPモナコGPのそれぞれ1シーン)が使用されている。

なお、このシングル自体は廃盤になったが、スクェアのシングル曲を収録したベストアルバム『T-SQUARE SINGLE COLLECTION』には「TRUTH」「TRUTH 1991」ともに収録されている。

収録曲[編集]

  1. TRUTH - 安藤まさひろ作曲
  2. TRUTH 1991 - 安藤まさひろ作曲

T-SQUAREおよびメンバーが関わった再録版のCD[編集]

  • 『宝島』(1995年) - 「T-SQUARE with München Symphony Orchestra & City of London Wind Ensemble」の名義によるオーケストレーションアルバム
  • Wordless Anthology III』(1999年) - ベスト盤。リミックスバージョンで収録
  • TRUTH 21c」(2001年) - T-SQUARE plus名義で発売したシングル。2001年・2002年の『F1グランプリ』テーマ曲のアレンジ。
  • TRUTH 21century』(2001年) - T-SQUARE plus名義で発売したアルバム。シングルバージョンと異なるものが収録されている。
  • CASIOPEA VS THE SQUARE LIVE』(2004年) - カシオペアとのジョイントライブを収録したライブアルバム。DVD盤もあるが、別の公演を収録したもの。
  • 『TRUTH 〜20th ANNIVERSARY〜』(2006年) - 「TRUTH」発表20周年に合わせてに発売された、「TRUTH」のほぼ全てのアレンジを収録したコンピレーションアルバム。河野啓三によるピアノアレンジと安藤正容のギターアレンジも収録されている。
  • 33』(2007年) - T-SQUAREの33枚目のオリジナルアルバム。期間生産限定盤に、2006年の『F1グランプリ』テーマ曲となったEVOLUTION-K featuring T-SQUARE「TRUTH-20th ANNIVERSARY Version-」と、Masahiro Andoh Featuring Eric Martin「Tell The Truth」が収録されているボーナスディスクが付属する。
  • 『日曜はダメよ』(2007年) - 安藤正容と元メンバーの御厨裕二のユニットである「あんみつ」のアルバム。「TRUTH(Bossa Nova Version)」として収録されている。
  • 宝曲 〜T-SQUARE plays THE SQUARE〜』(2010年) - セルフカバーアルバム。現行メンバーでは4度目の録音となる。『TRUTH』レコーディング時のメンバーであった須藤満がBassで参加している。
  • 『Crème de la Crème』(2020年) - 河野啓三の退団を受けて作られたセルフカバーアルバム。2005年以降のメンバーとしては最後の録音となった。

なお、星出尚志編曲、東京佼成ウインドオーケストラの演奏による吹奏楽版が(原曲とは異なるハ短調であるが)存在する。初出は『New Sounds In Brass'89』(1989年)で、ベスト盤などにも収録されている。この吹奏楽版にはウインドシンセサイザーの譜面があり、サックスに置き換えて演奏できるように配慮されている。

本曲が収録されたゲームソフト[編集]

F1を題材としたゲームのいくつかは、本曲をアレンジ収録している。

プロモーションビデオ[編集]

アルバム当時のメンバーで「TRUTH」のプロモーションビデオが制作された。プロモーションビデオは、

  • CDビデオ『'TRUTH' THE SQUARE』(CBS SONY発売, 24VH 2004)
    (Audio Part) 1 UNEXPECTED LOVER / 2 BREEZE AND YOU / 3 CELEBRATION / 4 BECAUSE (Video Part) 5 TRUTH
  • ビデオシングルディスク『The SQUARE TRUTH』

に収録された。

現行品では、

  • DVD『VISUAL ANTHOLOGY VOL.I』のディスク4

に収録されている。

本田雅人加入後の「TRUTH 1991」もプロモーションビデオが制作され、

  • ビデオシングルディスク『Truth(1991 New Version) 』(Sony Records 1991年5月22日発売、SRFM-705)

に収録された。

現行品では、

  • DVD『VISUAL ANTHOLOGY VOL.II』のディスク4

に収録されている。

注釈[編集]

  1. ^ 日本GPのみ2016年以降もBSフジで録画放送があり、その際は本曲がオープニングに使用されている。

出典[編集]

  1. ^ a b THE SQUAREの名曲「TRUTH」を深掘りし、アルバム『TRUTH』からバンドの特徴を見る”. OKMusic. OKWAVE (2021年4月21日). 2021年9月1日閲覧。
  2. ^ 『F1 GRAND PRIX 2012』 開幕戦・オーストラリアGP - BSフジ公式サイト
  3. ^ Brian Tyler composes Official F1 Theme” (英語). Formula One World Championship Limited (2018年3月21日). 2024年3月5日閲覧。

外部リンク[編集]