たんぽぽコーヒー
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たんぽぽコーヒーは、焙煎したタンポポの根から作る飲料。代用コーヒーの一種。
概要
名前に「コーヒー」と付いているが、コーヒー豆は使用されていない。タンポポにはクロロゲン酸化合物が含まれており[1]、風味や飲み口はコーヒー豆で作ったコーヒーに近い。カフェインを含まず、不眠症患者や子供、妊娠・授乳期の女性でも飲用できる。また、二日酔いや肝臓[2]、便秘[3][要検証 ]に良いともいわれる。なお、中国医学で蒲公英根は清熱解毒、利尿の成分として、他の生薬とともに煎じられて飲まれている[4]が、焙煎は行われないので風味が異なる。たんぽぽ茶と呼ばれる場合もあるが、焙煎されていないものを指す場合もある。
市販品も出回っているが、家庭でも作ることが出来る。
歴史
19世紀アメリカ合衆国で考案された。1830年代の『New York Albion』に作り方の紹介記事が掲載されたのが最初と言われ[5][要検証 ]、スザンナ・ムーディーがカナダの森で暮らした体験を綴った『Roughing it in the bush』(1852年出版)にも紹介がある。1886年9月の『Harpers New Monthly Magazine』でも紹介され、安価な代替嗜好品として知られるようになった[6]。
また、コーヒー豆の供給が困難になった第二次世界大戦の交戦国、特にドイツで代用コーヒーとして広く飲まれた歴史を持つ。
作り方
- タンポポの根を掘り起こし、水洗いする。
- 1 - 2 cmの長さに切って、水に晒して灰汁抜きした後、フードプロセッサー等で細かく刻む。
- 天日もしくは電子レンジで乾燥させる。
- フライパンで強めに焙煎して風味を出す。
- コーヒー同様にドリップするか煮出す。
脚注
- ^ タンポポから抽出されたクロロゲン酸のβ‐シクロデキストリン包含物の同定と抗脂質過酸化作用の研究
- ^ "dandelion root “coffee” is a good liver tonic" Avoid Christmas hangover Karen McElroy 19 December 2008 The daily.com.au[リンク切れ]
- ^ “Dandelion”. The Columbia Encyclopedia. Columbia University Press (2001年7月). 2007年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年12月26日閲覧。
- ^ 江蘇新医学院編、「蒲公英」『中薬大辞典』、pp2459-2462、1986年、上海科学技術出版社、ISBN 7-5323-0842-1
- ^ Susanna Moodie, "Roughing it in the bush", 1852, London, (1871, Toronto)
- ^ Whiting, Julia D. (1886-09-01). The End of a Love Match. Harpers New Monthly Magazine 2008年12月26日閲覧。.
関連項目