南福岡車両区
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南福岡車両区 | |
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基本情報 | |
鉄道事業者 | 九州旅客鉄道 |
帰属組織 | 本社鉄道事業本部 |
所属略号 | 本ミフ |
配置両数 | |
電車 | 578両 |
合計 | 578両 |
備考 | 2023年4月1日現在のデータ[1] |
南福岡車両区(みなみふくおかしゃりょうく)は、福岡県福岡市博多区寿町1丁目1番1号にある九州旅客鉄道(JR九州)の車両基地である。本社鉄道事業本部の直轄。
鹿児島本線南福岡駅構内に立地する。福岡近郊区間で運用される近郊形電車のほか、JR九州エリアの在来線で運用される特急形電車も配置され、合わせて500両以上が在籍する[2]JR九州最大の車両基地である。また、竹下駅構内に南福岡車両区竹下車両派出(車両配置なし)を設置している[3]。
1960年(昭和35年)に南福岡電車区(みなみふくおかでんしゃく)として設置されたが、2010年(平成22年)4月に組織改正により運転部門と車両・検修部門が分離され、運転部門が南福岡運転区(みなみふくおかうんてんく)に、車両・検修部門が南福岡車両区になった。本記事では双方について記述する。南福岡車両区竹下車両派出については、博多運転区を参照[3]。
歴史
第二次世界大戦中にあった九州飛行機の工場跡地に建設された[4]。工場跡地の奥行が短く本線と並行に配線しては長編成の列車が配置できない為、現在のように本線とは斜めに配線するレイアウトとなった[4]。
- 1960年(昭和35年)10月14日 - 九州島内の交流電化事業の一環として、当時の日本国有鉄道(国鉄)雑餉隈駅(現・南福岡駅)構内に開設される。門司鉄道管理局管轄で、略号は「門ミフ」。
- 営業用車両として最初に配置されたのは近郊形の421系電車である。その後、昭和40年代には九州島内の電化拡大と九州 - 本州間の優等列車網の強化により、特急・急行形電車も多数配置されていった。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR九州本社の直轄となる。略号は「本ミフ」。
- 2001年(平成13年)4月1日 - この年に新設された北部九州地域本社に移管。略号は「北ミフ」。
- 2010年(平成22年)4月1日 - 組織改正により南福岡運転区と南福岡車両区に分離。同時期に再度北部九州地域本社からJR九州本社の直轄となる[5]。略号は「本ミフ」。
配置車両の車体に記される略号
「本ミフ」:本社直轄を意味する「本」と、南福岡の電報略号「ミフ」から構成される。
配置車両
以下は2023年(令和5年)4月1日現在の配置車両である[1][6]。なお、それぞれの編成記号の末尾に含まれる「M」は当区の配置であることを意味している。[要出典]
- 783系電車(CM編成)
- 「みどり」色の4両編成4本 (CM11 - 14)、「ハウステンボス」色の4両編成5本 (CM21 - 25)、リニューアル色の4両編成4本 (CM2, 3, 5, 33)、リニューアル色の貫通扉付きの4両編成1本(CM35)、計56両が配置されている[7]。なおCM3・5・33編成は保留車となっている[1]。
- 特急「きらめき」「みどり」「ハウステンボス」「かささぎ」に使用されている[8]。2022年9月23日のダイヤ改正により、「かいおう」「かもめ」から撤退した。
- リニューアル色のうち、CM33編成は、元「にちりん」用で、「かいおう」「きらめき」などの他、波動輸送や代走などに用いられた。貫通扉付きのCM35編成は「きらめき」運用が多く、「みどり」運用や波動輸送、代走などに用いられた。
- 2016年(平成28年)9月から11月にかけて、増結用中間車の4両が小倉総合車両センターに廃車回送され、同年12月に廃車された。
- 2021年3月13日のダイヤ改正でリニューアル色編成は定期運用が消滅。
- 2021年4月1日時点では「みどり」色の4両編成5本 (CM11 - 15)、「ハウステンボス」色の4両編成5本 (CM21 - 25)、リニューアル色の5両編成6本 (CM1 - 5, 34)、4両編成3本 (CM31 - 33)、リニューアル色の貫通扉付きの4両編成1本(CM35)、計86両が配置されていた[9]。
- 2021年5月から9月にかけてCM1・31・32編成と、CM3・5編成のモハ783が廃車され[10]、CM3・5編成は4両編成となった。
- 2022年1月から2月にかけてCM15編成と、CM2編成のモハ783が廃車され[11]、CM2編成も4両編成となっている。
- 787系電車(BM編成)
- 8両編成6本 (BM1, 3, 6 - 8, 10)、6両編成8本 (BM2, 4, 5, 11 - 14, 363) の計96両が配置されている[12]。
- 8両編成は「リレーかもめ」「かささぎ」「きらめき」に、6両編成は「かささぎ」「きらめき」「にちりん」「にちりんシーガイア」「ひゅうが」「かいおう」に使用されている。BM363は36ぷらす3に運用される編成。
- 2022年9月23日のダイヤ改正以前は6・7両編成で主に「かもめ」「みどり」の運用に就いており、7両編成で運転される列車には、サハ787形1両を増結していた。
- 一時は全編成が当所に所属していたが、2011年(平成23年)に4両編成11本が大分車両センターに転属した。
- 885系電車(SM編成)
- 811系電車(PM編成)
- 0番台4両編成7本 (PM1, 5 - 8, 15, 16)、100番台4両編成7本 (PM102 - 104, 106, 107, 110, 111)、1500番台4両編成3本 (PM1504, 1511, 1512)、2000番台4両編成6本 (PM2003, 2009, 2010, 2013, 2014, 2017)、2100番台4両編成2本 (PM2101, 2108)、7600番台4両編成1本 (PM7609)、8100番台4両編成1本 (PM8105) の計27編成・108両が配置されている[16]。
- 鹿児島本線(門司港 - 荒尾間)、日豊本線(小倉 - 宇佐間)、長崎本線(鳥栖 - 肥前浜間)、佐世保線(江北 - 佐世保間)で運用されている。2022年9月23日から、長崎本線の江北 - 肥前浜間と、佐世保線での運用を開始した。
- PM7609, PM8105の2編成は検測装置が搭載されているため「811 REDEYE」として、検測運転を行うことがある[17]。
- 813系電車(RM編成)
- 0番台3両編成8本 (RM001 - 007, 009)、100番台3両編成12本 (RM102 - 113)、300番台3両編成2本 (RM301, 302)、2200番台3両編成25本 (RM2201 - 2203, 2205, 2207, 2209 - 2217, 2219, 2221 - 2226, 2232 - 2234, 2236)、3000番台3両編成1本 (RM3001)、3100番台3両編成15本 (RM3101 - 3115)、3400番台3両編成9本 (RM3404, 3406, 3408, 3418, 3420, 3427, 3429, 3430, 3435)、3500番台3両編成1本 (RM3503) の計73編成・219両が配置されている[18]。
- 2015年(平成27年)3月に後述の817系の増備にあわせて1000番台2本(現・RG1002, 1003)が筑豊篠栗鉄道事業部直方車両センターに転出した[19]。
- 鹿児島本線(門司港 - 荒尾間)、長崎本線(鳥栖 - 肥前浜間)、佐世保線(江北 - 早岐間)、日豊本線(小倉 - 宇佐間)で運用されている。2022年9月23日のダイヤ改正により、長崎本線の肥前浜 - 肥前大浦間の運用を終了した。
- 817系電車(VM編成)
- 3000番台3両編成11本 (VM3001 - 3011)、計33両が配置されている[20]。全車ロングシート。2012年から2013年(平成25年)、2015年にかけて新製配属。
- 基本的には鹿児島本線(門司港 - 荒尾間)で運用されているが、813系の代走や臨時列車で長崎本線・佐世保線へ入線することがある。2013年のダイヤ改正から昼間の快速や準快速、普通列車にも充当するようになった。2022年9月23日のダイヤ改正により、福北ゆたか線から撤退した。
- かつては0番台が長崎本線・佐世保線用に配属されていたが、2005年(平成17年)に長崎鉄道事業部長崎運輸センターへ転出、一時は配置がなくなっていた。なお、回送列車の入出庫・留置と台車検査は転出後も実施している。
過去の配置車両
- 581系・583系(国鉄時代に向日町運転所などに転出)
- 485系(大分鉄道事業部大分運輸センター、鹿児島総合車両所に転出または廃車)
- 475系・457系(国鉄時代に大分電車区などに転出または廃車)
- 421系・423系(国鉄時代に大分電車区に転出または廃車)
- 713系(鹿児島総合車両所に転出)
- 715系(廃車)
- クモヤ740形電車(牽引車。廃車)
- 821系電車(UM編成)
- 415系電車(FM編成)
南福岡運転区乗務員乗務範囲
- 鹿児島本線:門司港 - 長洲間
- 長崎本線:鳥栖 - 肥前浜間
- 佐世保線:全線
脚注
注記
出典
- ^ a b c RF747付録.
- ^ RF747付録, p. 29.
- ^ a b 九州旅客鉄道『JR九州のひみつ』(PHP研究所、2013年) pp.54 - 55
- ^ a b 齋藤 雅男著『東海道新幹線 安全への道程』発行・鉄道ジャーナル社 発売・成美堂出版 2014年 ISBN 978-4-415-31925-4
- ^ ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2023夏』交通新聞社、2023年5月18日、207頁。ISBN 978-4-330-02423-3。
- ^ JRR 2023s, pp. 204–212.
- ^ JRR 2023s, pp. 206, 207.
- ^ JRR 2023s, p. 206.
- ^ ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2021夏』交通新聞社、2021年5月24日、208-209頁。ISBN 978-4-330-02521-6。
- ^ ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2022冬』交通新聞社、2021年11月22日、360頁。ISBN 978-4-330-06521-2。
- ^ ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2022夏』交通新聞社、2022年5月19日、360頁。ISBN 978-4-330-02822-4。
- ^ JRR 2023s, pp. 205–206.
- ^ JRR 2023s, p. 204.
- ^ “2022年9月23日ダイヤ改正 西九州新幹線が開業します 在来線各線区でダイヤを見直します”. JR九州. 2022年9月26日閲覧。
- ^ 鉄道ジャーナル 2011, p. 82.
- ^ JRR 2023s, pp. 210–211.
- ^ “~営業車両を活用して在来線検査業務の効率化を推進~『RED EYE』を導入します!”. JR九州. 2020年3月25日閲覧。
- ^ JRR 2023s, pp. 208–210.
- ^ 鉄道ファン 2015, p. 48.
- ^ JRR 2023s, pp. 212.
- ^ a b c d ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2023冬』交通新聞社、2022年11月21日、361頁。ISBN 978-4-330-06722-3。
- ^ 『鉄道ピクトリアル』2006年10月号(通巻780号)、電気車研究会、61頁。
- ^ ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2011夏』交通新聞社、2011年5月25日、213頁。ISBN 978-4-330-21211-1。
参考文献
- 「JR旅客会社の車両配置表」『鉄道ファン(別冊付録)』第55巻第7号、交友社、2015年7月。
- 鶴通孝「INTERCITY 787 AROUND THE KYUSHU」『鉄道ジャーナル』第45巻第6号、鉄道ジャーナル社、2011年3月、74-88頁、ISSN 0288-2337。
- 坂正博「JR九州新幹線・特急列車の運転体系概要」『鉄道ダイヤ情報』第323号、交通新聞社、2011年3月、pp. 28-35。
- ジェー・アール・アール 編『JR電車編成表2023夏』交通新聞社、2023年5月18日、204-212頁。ISBN 978-4-330-02423-3。
- 「JR旅客会社の車両配置表」『鉄道ファン』2023年7月号(通巻747号)付録、交友社。