荒尾駅 (熊本県)
荒尾駅* | |
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![]() 駅舎 | |
あらお Arao | |
◄JB27 大牟田** (4.1 km) (3.2 km) 南荒尾► | |
所在地 | 熊本県荒尾市万田1471-1[1] |
駅番号 | JB 28 |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | JB/■鹿児島本線 |
キロ程 | 151.6 km(門司港起点) |
電報略号 | ラオ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面4線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
835人/日(降車客含まず) -2021年- |
開業年月日 | 1912年(大正元年)11月1日[1][2] |
備考 |
業務委託駅 みどりの窓口 有[1] * 1943年(昭和18年)に万田駅から改称[1]。 |
荒尾駅 配線図 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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荒尾駅 (あらおえき)は、熊本県荒尾市万田にある、九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線の駅である[1]。駅番号はJB28。熊本県最北端の駅。
世界文化遺産万田坑の最寄駅であることから、「世界文化遺産万田坑駅」の愛称がついている。
本項では、1964年(昭和39年)に廃止した荒尾市営電気鉄道(荒尾市電)の荒尾駅についても記述する。
歴史[編集]
年表[編集]
- 1912年(大正元年)11月1日:鉄道院の万田駅(まんだえき)として開業[2]。
- 1943年(昭和18年)6月15日:荒尾駅に改称[2]。
- 1945年(昭和20年)3月:2代目の駅舎に改築。
- 1949年(昭和24年)12月21日:荒尾市電、市電荒尾駅 - 境崎駅間開通により市電荒尾駅(後の荒尾駅)が開業する。
- 1964年(昭和39年)10月1日:荒尾市電廃止。荒尾市電の荒尾駅も廃止となる。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物の取扱を廃止[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR九州・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる[2]。
- 2006年(平成18年)4月1日:JR貨物の駅(貨物の取扱)を廃止[3]。
- 2009年(平成21年)
- 2012年(平成24年)4月8日:駅前のロータリーを整備。万田坑第二竪坑櫓のモニュメントを設置。デザインは有明工業高等専門学校の機械工学科の学生が担当。
- 2018年(平成30年)3月17日:運転区間の短縮により特急「有明」が乗り入れなくなり、当駅に停車する特急列車の設定がなくなる[5]。
駅名の由来[編集]
開業時の地名は玉名郡荒尾村(のちの荒尾町)だったが、三井三池炭鉱の主力坑だった万田坑から採掘された石炭の取り扱い駅として開業したため、「万田駅」と命名された。その後の1942年(昭和17年)に荒尾町と周辺の村とが市制施行して「荒尾市」になったため、駅名も現在の「荒尾駅」に改称された。
「荒尾」は室町時代の古文書では「荒処」や「阿らお」と記されており、古くからあることは確認できているが「荒尾」となった由来ははっきりしていない。肥後国と筑後国の国境の南側にある荒地を意味する「荒処」が転化した説や、江戸時代の「荒尾手永(てなが)」に由来すると言う説、またこの地を小代一族荒尾氏が治めていたとされる説がある。
駅構造[編集]
島式ホーム2面4線と多数の留置線を有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。
みどりの窓口が設置されている業務委託駅である。自動改札機が設置されている。みどりの窓口で発券される乗車券は東海旅客鉄道(JR東海)東海道本線(美濃赤坂線)の荒尾駅と区別するため、きっぷには「(鹿)荒尾」と印字される。また、自動券売機で発券される普通入場券も「(鹿)荒尾駅」と記載されている。
のりば[編集]
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
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1・2 | JB鹿児島本線 | 上り | 大牟田・久留米・博多方面 |
3・4 | ■鹿児島本線 | 下り | 玉名・熊本・八代方面 |
- 上りでは1番のりば、下りでは3番のりばが主に使用されている。2番のりばは主に博多方面快速の発着に使用される。また、4番のりばはほとんど使われることがない。
荒尾駅* | |
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あらお ARAO | |
(0.7 km) 境崎► | |
所属事業者 | 荒尾市交通局 |
所属路線 | 荒尾市営電車線 |
キロ程 | 0.0 km(荒尾起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面1線 |
開業年月日 | 1950年(昭和25年)12月21日 |
廃止年月日 | 1964年(昭和39年)10月1日 |
備考 | *開設時「市電荒尾」駅で開業。 |
旧・市電荒尾駅[編集]
JR荒尾駅北東側、大牟田寄りの踏切のある道に面して荒尾市電の荒尾駅(開設時は市電荒尾駅)が存在していた。 市電荒尾駅は小さな木造の小屋のような駅舎があるだけで、木製の島式ホーム2面1線を有する地上駅だった。
国鉄荒尾駅の裏に存在したが、国鉄駅との連絡設備はなく、大牟田寄りの踏切を渡った後南下しなければならなかった。
発着列車[編集]
朝夕の時間帯に運行される博多・小倉方面からの快速列車の乗り入れは(大牟田駅発着分を除き)当駅までとなっており、熊本・八代方面から来る列車の一部は、当駅で博多・小倉方面の快速・普通列車に同じホーム(1・2番のりば)で乗り換えできる。
かつては日中にも博多・小倉方面と当駅との間を直通する快速・普通列車が多数あったが、現在では朝夕のみとなっている。また、2018年3月17日のダイヤ改正以降は、当駅を経由する特急列車の設定がない[5]。
利用状況[編集]
- JR九州 - 2016年からの1日平均乗車人員の推移は下記の通り[6]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
2016年 | 1,172 |
2017年 | 1,131 |
2018年 | 1,054 |
2019年 | 1,023 |
2020年 | 776 |
2021年 | 835 |
駅周辺[編集]
市役所や荒尾郵便局などが徒歩圏内にあり荒尾市の中心市街地となっているが、人口減に加え、1990年代ころからグリーンランド周辺に多くの商業施設やニュータウンが建設されたこともあり、かつてのような賑わいはなくなっている。市街地は北側の福岡県大牟田市と連続しており、駅前を走る福岡県道・熊本県道126号大牟田荒尾線や、更に西側にある国道389号などを通じて両市の日常的な移動も盛んである。
駅舎は線路の西側にあり、線路の東側との行き来には約500m離れた踏切を横断しなければならない。この不便を解消するために、線路の東側に東口を設け、駅の東と西の人の往来を改善する計画もあるが、財政難のため凍結されている。
- 荒尾市役所
- 荒尾郵便局
- BAOO荒尾(旧・荒尾競馬場)
- 四ッ山
- 四ッ山神社
- 荒尾市立万田小学校
- イオンタウン荒尾
- ケーズデンキ荒尾店
- 三井三池炭鉱万田坑 - 駅から北東へ約2km
- 三池港
- あらおシティモール
- グリーンランドリゾート - 駅から約3km離れている。
- グリーンランド(遊園施設、旧 三井グリーンランド)
- ホテルヴェルデ
- ホテルブランカ
- グリーンランドリゾートゴルフコース(旧 三井グリーンランドゴルフコース)
- 天然グリーンランド温泉 弥生乃湯
- KKT総合住宅展示場NEO
バス路線[編集]
- 産交バス - 2005年まで運行していた荒尾市交通局の路線を引き継ぎ、荒尾市内各地への路線を運行する。
- 5・6・7・11・12・13・14・23・31・32:荒尾市内各地 - バスセンター
- 7・8・12・13:荒尾四ツ山 - イオンタウン
- 8:市役所前 - 荒尾市民病院前 - バスセンター - 八幡校前
- 33:市役所前 - 桜山団地 - 自動車学校前 - バスセンター - 八幡台一丁目
- 西鉄バス大牟田 - 西鉄バスグループ。大牟田市への路線を運行する。
- 2:四ツ山 - 右京町 - 大牟田駅前 - 三池中町 - 久福木団地
- 4:四ツ山 - 天領橋 - 白金町 - 大牟田駅前 - 高泉団地 - 三池中町
隣の駅[編集]
かつて存在した路線[編集]
- 荒尾市交通局
- 荒尾市営電車線
- 荒尾駅 - 境崎駅
脚注[編集]
- ^ a b c d e f 『週刊 JR全駅・全車両基地』 33号 熊本駅・嘉例川駅・大畑駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年3月31日、22頁。
- ^ a b c d e 石野哲(編) 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、682頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ “貨物駅の廃止及び呼称の統一について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 日本貨物鉄道, (2006年3月16日), オリジナルの2021年3月17日時点におけるアーカイブ。 2021年3月17日閲覧。
- ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日)
- ^ a b “平成30年3月にダイヤを見直します(熊本エリア)” (PDF). 九州旅客鉄道 (2017年12月15日). 2017年12月15日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月4日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 荒尾駅(駅情報) - 九州旅客鉄道