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『'''バットマン:ダークナイト・リターンズ'''』(Batman:The Dark Knight Returns)は、[[フランク・ミラー]]原作・作画による、4巻の[[アメリカン・コミックス]]である。[[1986年]]2月から6月にわたり、[[DCコミック]]から『[[バットマン]]』のミニシリーズとして出版され、グラフィックノベルとして一冊にまとめられた。2001年には続編の『[[バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン]]』が出版されている。 |
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<!--Wikipedia:WikiProject Comics--> |
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| title = The Dark Knight Returns |
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| noimage=yes |
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| schedule = Monthly |
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| limited = y |
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| publisher = [[DCコミックス]] |
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| startmo = February |
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| startyr = 1986 |
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| endmo = June |
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| endyr = 1986 |
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| issues = 4 |
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| main_char_team = [[バットマン]]<br />ジェームズ・ゴードン<br />キャリー・ケリー<br />[[ジョーカー (バットマン)|ジョーカー]]<br />[[スーパーマン]] |
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| writers = [[フランク・ミラー]] |
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| pencillers = フランク・ミラー |
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| inkers = クラウス・ジャンソン |
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| letterers = ジョン・コスタンツァ |
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| colorists = リン・バーレイ |
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| creative_team_month = |
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| creative_team_year = |
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| creators = |
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| editors = ディック・ジョルダーノ<br>デニス・オニール |
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| TPB = Batman: The Dark Knight Returns |
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| ISBN = 1-56389-342-8 |
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| TPB1 = [[DC Comics Absolute Edition|Absolute Dark Knight]] |
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| ISBN1 = 1401210791 |
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| subcat = Batman |
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| limsub = DC Comics |
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| sort = Batman: Dark Knight <!-- title as originally published --> |
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『'''バットマン:ダークナイト・リターンズ'''』(Batman:The Dark Knight Returns)は、[[DCコミックス]]が出版する[[アメリカンコミック]]『[[バットマン]]』のミニシリーズとして[[1986年]]2月から6月まで4巻が出版された。2001年には続編の『[[バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン|バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン(Batman:The Dark Knight Strikes Again)]]』が出版された。ライターは[[フランク・ミラー]]、インカーはクラウス・ジャンソン。10年前にバットマンを引退したブルース・ウェインは、犯罪と戦うために活動を再開する。しかし、その活動はゴッサムシティ警察と政府に反対される。物語はキャリー・ケリーを新たなロビンとして紹介し、スーパーマンとの対決で絶頂に達する。 |
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== 概要 == |
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ヒーローの最後を描いたこの作品は現代的な視点、ヒーローの苦悩の描写、ハードボイルドなストーリーにより、それまで陽性の勧善懲悪ものに過ぎなかったアメコミを大人の観賞に耐えうるレベルにまで高め、大ヒットを記録。現代アメコミの原点と称されている{{要出典|date=2016年10月}}。 |
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本作によって[[バットマン (架空の人物)|バットマン]]の、悪に対して容赦の無い冷酷なキャラが確立され、現在のバットマン人気も本作によるところが非常に大きい{{要出典|date=2016年10月}}。 |
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[[スティーヴン・キング]]は「これは、かつて出版されたコミックの中でたぶん最も良質な、傑作だろう」と評している{{要出典|date=2016年10月}}。 |
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本作の影響を受けて1989年に[[ティム・バートン]]監督による『[[バットマン (映画)|バットマン]]』、2005年には[[クリストファー・ノーラン]]監督による『[[バットマン ビギンズ]]』が製作された{{要出典|date=2016年10月}}。 |
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== あらすじ == |
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バットマンとしての活動を引退してから10年、両親の死のトラウマにいまだに引きずられていたブルース・ウェインは、ゴッサムシティの現状に憤り、老体に鞭打って自警活動を再開する。しかし、社会はもはやこうした自警行為をよしとせず、バットマンは新たなロビン(キャリー)とともに政府を敵に回した戦いに身を投じていく。 |
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暴力描写と当時の米ソ冷戦を反映した政治色の強いストーリーで、それまでのヒーロー像を批判して新たなヒーロー像を確立している。バットマンの誕生に「幼少時に遭遇した[[蝙蝠]]による啓発」という説明を与えたのも本作からである。 |
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== プロット == |
== プロット == |
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:その死によって正体が明らかとなったブルース・ウェインの葬儀に様々な人が訪れる。列席者の中にはクラークの姿もあった。埋葬が済み、立ち去ろうとしたクラークはバットマンの墓から密かな心臓の鼓動を聞く。 |
:その死によって正体が明らかとなったブルース・ウェインの葬儀に様々な人が訪れる。列席者の中にはクラークの姿もあった。埋葬が済み、立ち去ろうとしたクラークはバットマンの墓から密かな心臓の鼓動を聞く。 |
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== キャラクター == |
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; [[バットマン (架空の人物)|バットマン]](ブルース・ウェイン) |
; [[バットマン (架空の人物)|バットマン]](ブルース・ウェイン) |
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:55歳。10年前に引退する |
:55歳。10年前にバットマンを引退する。彼は暴力を見たとき、バットマンとして復帰する強い意欲を感じている。 |
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; アルフレッド・ペニーワース ''[[:en:Alfred Pennyworth|Alfred Pennyworth]]'' |
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:13歳。両親不在の少女。彼女はバットマンの命を守り、老いたバットマンはアルフレッドの異議に反して、彼女に信頼を置きバットマンの相棒、ロビンにする。 |
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; ジェームズ・ゴードン ''[[:en:James Gordon (comics)|James Gordon]]'' |
; ジェームズ・ゴードン ''[[:en:James Gordon (comics)|James Gordon]]'' |
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:70歳。警察本部長 |
:70歳。ゴッサムシティ警察本部長。70歳の誕生日に引退する。彼はバットマンの正体を知っいる。 |
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; [[ |
; [[トゥーフェイス]](ハーヴェイ・デント) |
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:58歳。ハーヴェイ・デントは[[アーカム・アサイラム]]で12年を過ごし、ウォルパー博士によって3年間の整形手術で彼の顔は修復されてる。デントの医者は彼に精神的健康証明書を提供するが、彼の心の中はトゥーフェイスままだった。デントは顔に傷跡があるかのように、包帯でぐるぐる巻きにしている。 |
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:55歳。政府の唯一のヒーロー。ただし非公認でマスコミにも緘口令が敷かれているが、半ば公然の秘密である。公の正義に活動するため他のヒーローとの対立は多い。 |
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; [[ジョーカー (バットマン)|ジョーカー]] |
; [[ジョーカー (バットマン)|ジョーカー]] |
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:廃人になっていた。バットマンの復帰を聞いて緊張状態から目覚める。最終対決につながるイベントを作り、バットマンを引き出すために残忍な犯罪の酒宴を計画している。 |
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:ミュータント団の狡猾、残忍なリーダー。ゴッサムを支配するために反抗する人間を殺そうとする。 |
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:13歳。バットマンから助けられたのをきっかけに活動を開始する。 |
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; バーソロミュー・ウォルパー博士 |
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:トゥーフェイスとジョーカーの精神科医。バットマンをファシストだと批判する。ウォルパーはジョーカーとトゥーフェイスはバットマンの犠牲者だと確信している。ジョーカーをテレビスタジオに連れて行ったが、彼に有毒ガスで殺される。 |
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; エレン・インデル |
; エレン・インデル |
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:35歳。ゴードン |
:35歳。本部長としてジェームズ・ゴードンの後継者。バットマンを批判してゴードンと意見が対立する。本部長の就任には政治的思惑が絡んでいた。彼女はバットマンの評論家だが、ジョーカーの犯罪の酒宴の後に自分自身を疑う。 |
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; ア |
; [[グリーンアロー]](オリバー・クイーン) ''[[:en:Green Arrow|Green Arrow]]'' |
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:63歳。スーパーヒーローが非合法化された後、クイーンは原子力潜水艦の沈没を含む政府の弾圧に対する秘密の反乱を行ってた。彼はスーパーマンを非難するために左腕を失った。この障害にもかかわらず、クイーンはまだ非常に熟練した射手である。 |
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; [[スーパーマン (架空の人物)|スーパーマン]](クラーク・ケント) |
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; ラナ・ラング ''[[:en:Lana_Lang|Lana_Lang]]'' |
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:55歳。米国政府のエージェントであり、正体のデイリープラネットの記者であるクラーク・ケントが公に知られている。彼の心の内では、彼を道具として扱う政府を軽蔑している。それゆえに物語の最終的な敵対者としてバットマンと戦う。彼はこの日および年齢で命を救うことができる唯一の方法であると考えている。最後のクライマックスでは、スーパーマンは政府からの反対を取り除くために最後の試みでバットマンと戦うが、クイーンの放ったクリプトナイトの矢で弱体化され、装甲を纏ったバットマンは彼を放置した。 |
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:55歳。デイリー・プラネット社の編集長で、ヒーローを支持している。 |
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; [[キャットウーマン|セリーナ・カイル]] |
; [[キャットウーマン|セリーナ・カイル]] |
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:52歳。 |
:52歳。セリーナ・カイルはキャットウーマンを引退して、エスコートビジネスを経営している。 |
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; 大統領 |
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:アメリカ合衆国大統領。復活したバットマンを危惧し、スーパーマンに彼を倒すよう命じる。 |
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; [[グリーンアロー]](オリバー・クイーン) ''[[:en:Green Arrow|Green Arrow]]'' |
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:63歳。何らかの事件によって左腕を失い、アメリカを離れていた。スーパーマンに恨みを抱いており、バットマンに協力する。 |
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; [[トゥーフェイス]](ハーヴェイ・デント) |
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:58歳。12年前にシャム双生児を誘拐した際にバットマンに逮捕される。顔と精神の両方に治療が進められてきた。全快が認められ退院すると犯罪者として活動を再開する。 |
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:手錠すら引きちぎる卓越した肉体を持つ巨漢。 |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
2016年10月15日 (土) 09:57時点における版
The Dark Knight Returns | |
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出版情報 | |
出版社 | DCコミックス |
掲載間隔 | Monthly |
形態 | リミテッド・シリーズ |
掲載期間 | February – June 1986年 |
話数 | 4 |
主要キャラ | バットマン ジェームズ・ゴードン キャリー・ケリー ジョーカー スーパーマン |
製作者 | |
ライター | フランク・ミラー |
ペンシラー | フランク・ミラー |
インカー | クラウス・ジャンソン |
レタラー | ジョン・コスタンツァ |
着色 | リン・バーレイ |
編集者 | ディック・ジョルダーノ デニス・オニール |
コレクテッド・エディション | |
Batman: The Dark Knight Returns | ISBN 1-56389-342-8 |
Absolute Dark Knight | ISBN 1401210791 |
『バットマン:ダークナイト・リターンズ』(Batman:The Dark Knight Returns)は、DCコミックスが出版するアメリカンコミック『バットマン』のミニシリーズとして1986年2月から6月まで4巻が出版された。2001年には続編の『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン(Batman:The Dark Knight Strikes Again)』が出版された。ライターはフランク・ミラー、インカーはクラウス・ジャンソン。10年前にバットマンを引退したブルース・ウェインは、犯罪と戦うために活動を再開する。しかし、その活動はゴッサムシティ警察と政府に反対される。物語はキャリー・ケリーを新たなロビンとして紹介し、スーパーマンとの対決で絶頂に達する。
日本では1998年に小学館プロダクションから柳下毅一郎の邦訳で『バットマン:ダークナイト・リターンズ』が出版された。2009年に小学館プロダクションより『バットマン:ダークナイト・リターンズ』と『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』を収録した『DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト』が出版された。
プロット
- 1. The Dark Knight Returns
- 引退から10年、バットマンことブルース・ウェインは55才になっていた。ゴードン市警本部長と引退10周年を祝った帰り、ブルースは両親が殺された街灯の下でゴッサムを徘徊するストリートギャング、ミュータント団に襲われる。ブルースの佇まいに恐れを抱いたミュータント団は逃げ出すが、ブルースは引退を後悔していた。
- その頃、アーカム・アサイラムではブルースの資金援助による、トゥーフェイスの顔を元に戻す手術が成功していた。医師団はこれでトゥーフェイスは消え去ったと宣言する。しかし、トゥーフェイスはかつての部下の所に現れる。
- 帰宅したブルースは悪夢にうなされる。6歳の頃、ウサギを追って穴に落ちたブルースは、洞窟で巨大な蝙蝠に遭遇したのだった。
- 眠れぬブルースはTVをつけるが、TVに映ったのは両親が殺された日に見に行った「奇傑ゾロ」だった。両親の死が脳裏に浮かび上がったブルースはチャンネルを変えるが、映るのは犯罪のニュースばかり。我慢の限界だったブルース。こうしてバットマンはゴッサムに帰ってきた。
- しかし、社会は彼の自警行為を認めず、医師団は彼を異常者呼ばわりし、ミュータント団のボスは彼に宣戦布告をする。そして、アーカムで廃人と化していたジョーカーは彼の復活で意識を取り戻す。
- トゥーフェイスがゴッサムのツインタワーに爆弾を仕掛け市を脅迫する。しかし爆弾はジョーカーの部下により細工が加えられており、結果にかかわらず爆発するようになっていた。死闘の末、トゥーフェイスを捉えたバットマンは、トゥーフェイスの傷一つ無い顔の内面に、傷だらけの彼の姿を見る。
- 2. The Dark Knight Triumphant
- バットマンの自警行為に、政府はバットマンの逮捕を目的としてエレン・インデルをゴードン本部長の後釜に据えた。
- 市民はバットマンの復活を歓迎し、かつて彼に救われた13歳のキャリー・ケリーはロビンのコスチュームを自作し、自警活動を開始する。
- その頃、バットマンはゴッサムを牛耳るミュータント団にバットタンクで攻撃を仕掛けていた。バットマンはミュータント団のボスの挑発に乗って直接対決に挑み、窮地に立たされる。止めを刺されそうになったバットマンはキャリーによって救われるのだった。
- ホワイトハウスでは大統領がスーパーマンにバットマンの処遇を任せようとしていた。
- ブルースの最後の願いを聞いたゴードンは、刑務所に入れられていたミュータント団のボスへやってくる。鉄格子を開け、ボスがダクトを抜けて行き着いた場所にはバットマンとミュータント団の手下が待ち構えていた。再び死闘を繰り広げるが、前とは違い、バットマンの前にボスは敗れ去った。
- 3. Hunt The Dark Knight
- ミュータント団はバラバラになり、その一部は「バットマンの息子」を名乗って過激な自警活動を開始する。
- 新たな本部長インデルは自身の就任式でバットマン捕縛を宣言。大統領の命を受けたクラーク・ケントことスーパーマンはバットマンと接触し、活動を止めようと説得するがバットマンは交戦をも辞さない態度で拒否する。
- アメリカはソ連と局地的な軍事衝突を起こし、スーパーマンは米軍支援の為に戦場に赴く。
- ゴッサムではジョーカーが部下と市民を虐殺して脱走し、上院議員や州知事に対しテロを行う。バットマンはロビンとジョーカーを追って遊園地へ向かった。死闘の末にジョーカーを絞殺まで追い詰めるが、あと一歩という所で躊躇う。ジョーカーは笑いながら自ら首を折って自殺する。
- 4. The Dark Knight Falls
- インデルはSWATを引き連れて遊園地に赴き、そこでジョーカーの死体を発見する。インデルはバットマンの射殺を命じるが、ロビンによって救出される。
- スーパーマンと米軍に敗北したソ連は、特殊な大型核弾頭を米軍に向けて発射。スーパーマンが砂漠の無人地帯に向かうよう軌道を変えるのに成功するが、爆発の際の電磁パルスによりあらゆる電子機器が停止する。アルフレッドにジョーカーから負わされた傷の治療を受けていたバットマンは、停電から最悪の事態を悟る。
- 核発射のニュース、停電、飛行機の墜落、火災、巻き上げられた塵による太陽光の遮断、それに伴う寒冷化と立て続けに災害に見舞われたゴッサムはパニックに陥る。バットマンは、「バットマンの息子」や刑務所に収容されていたミュータント団の残党を従えて自警団を結成し街の混乱を鎮めるべく奔走する。
- スーパーマンも核爆発のダメージから回復し、戒厳令を敷いた大統領は、バットマンを管理下におくべくスーパーマンをゴッサムに再び派遣する。
- バットマンはスーパーマンとの対決に両親が殺された路地を選び、様々な兵器を用意してスーパーマンを攻撃する。ほとんどの兵器はスーパーマンに通用せずピンチに陥るが、本当の切り札はグリーンアローが放ったクリプトナイトの矢であった。形勢逆転したバットマンはスーパーマンを倒す。そして心停止で倒れる。ケイブを自爆させたアルフレッドも死を迎えるのだった。
- その死によって正体が明らかとなったブルース・ウェインの葬儀に様々な人が訪れる。列席者の中にはクラークの姿もあった。埋葬が済み、立ち去ろうとしたクラークはバットマンの墓から密かな心臓の鼓動を聞く。
キャラクター
- バットマン(ブルース・ウェイン)
- 55歳。10年前にバットマンを引退する。彼は暴力を見たとき、バットマンとして復帰する強い意欲を感じている。
- アルフレッド・ペニーワース Alfred Pennyworth
- 95歳。ブルースの信頼できる執事。
- ロビン (バットマン)(キャリー・ケリー) Robin
- 13歳。両親不在の少女。彼女はバットマンの命を守り、老いたバットマンはアルフレッドの異議に反して、彼女に信頼を置きバットマンの相棒、ロビンにする。
- ジェームズ・ゴードン James Gordon
- 70歳。ゴッサムシティ警察本部長。70歳の誕生日に引退する。彼はバットマンの正体を知っいる。
- トゥーフェイス(ハーヴェイ・デント)
- 58歳。ハーヴェイ・デントはアーカム・アサイラムで12年を過ごし、ウォルパー博士によって3年間の整形手術で彼の顔は修復されてる。デントの医者は彼に精神的健康証明書を提供するが、彼の心の中はトゥーフェイスままだった。デントは顔に傷跡があるかのように、包帯でぐるぐる巻きにしている。
- ジョーカー
- 廃人になっていた。バットマンの復帰を聞いて緊張状態から目覚める。最終対決につながるイベントを作り、バットマンを引き出すために残忍な犯罪の酒宴を計画している。
- ミュータント団のボス
- ミュータント団の狡猾、残忍なリーダー。ゴッサムを支配するために反抗する人間を殺そうとする。
- バーソロミュー・ウォルパー博士
- トゥーフェイスとジョーカーの精神科医。バットマンをファシストだと批判する。ウォルパーはジョーカーとトゥーフェイスはバットマンの犠牲者だと確信している。ジョーカーをテレビスタジオに連れて行ったが、彼に有毒ガスで殺される。
- エレン・インデル
- 35歳。本部長としてジェームズ・ゴードンの後継者。バットマンを批判してゴードンと意見が対立する。本部長の就任には政治的思惑が絡んでいた。彼女はバットマンの評論家だが、ジョーカーの犯罪の酒宴の後に自分自身を疑う。
- グリーンアロー(オリバー・クイーン) Green Arrow
- 63歳。スーパーヒーローが非合法化された後、クイーンは原子力潜水艦の沈没を含む政府の弾圧に対する秘密の反乱を行ってた。彼はスーパーマンを非難するために左腕を失った。この障害にもかかわらず、クイーンはまだ非常に熟練した射手である。
- スーパーマン(クラーク・ケント)
- 55歳。米国政府のエージェントであり、正体のデイリープラネットの記者であるクラーク・ケントが公に知られている。彼の心の内では、彼を道具として扱う政府を軽蔑している。それゆえに物語の最終的な敵対者としてバットマンと戦う。彼はこの日および年齢で命を救うことができる唯一の方法であると考えている。最後のクライマックスでは、スーパーマンは政府からの反対を取り除くために最後の試みでバットマンと戦うが、クイーンの放ったクリプトナイトの矢で弱体化され、装甲を纏ったバットマンは彼を放置した。
- セリーナ・カイル
- 52歳。セリーナ・カイルはキャットウーマンを引退して、エスコートビジネスを経営している。