和田恋

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和田 恋
東北楽天ゴールデンイーグルス #54
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基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 高知県土佐郡土佐町[1]
生年月日 (1995-09-26) 1995年9月26日(27歳)
身長
体重
180 cm
93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手内野手
プロ入り 2013年 ドラフト2位
初出場 2018年6月15日
年俸 690万円(2023年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

和田 恋(わだ れん、1995年9月26日 - )は、高知県土佐郡土佐町出身[1]プロ野球選手外野手内野手)。右投右打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学1年生から嶺北ジュニアで野球を始め、高知中学校時代は軟式野球部で投手をしていた[3]

高知高等学校進学後に内野手に転向。1年夏からレギュラーとして活躍。1年夏は高知大会決勝で北川倫太郎擁する明徳義塾高校に敗れた[4]。2年の春には第84回選抜高等学校野球大会に出場。初戦で横浜高校と対戦するが、柳裕也に完封負けを喫した[5]。2年秋は四国大会を制し、第43回明治神宮野球大会に出場。初戦の浦和学院高校戦では敗れたものの小島和哉から4打数4安打を記録した[6]。3年春の第85回記念選抜高等学校野球大会では初戦の児山祐斗小郷裕哉擁する関西高校[7]、2回戦では桒原樹ら擁する常葉菊川高校[8]、準々決勝では上林誠知熊谷敬宥馬場皐輔擁する仙台育英高校を次々と破った[9]。準決勝の済美高校戦は安樂智大から本塁打を放ち、和田もマウンドに上がり無失点に抑えるなど活躍したが、チームは敗れた[10]。3年夏は高知大会決勝で3年連続で明徳義塾高校と対戦するが、敗れ夏の甲子園には届かなかった[4]。甲子園通算5試合、打率.263(19打数5安打)1本塁打2打点、2盗塁。

夏の第95回全国高等学校野球選手権大会高知県予選で敗れた後、一時は大学進学を考えたが、方針転換してプロ志望届を提出[3]、日本プロ野球の2013年度新人選手選択会議にて、読売ジャイアンツから2位指名を受け[11][1]、入団した。背番号61

巨人時代[編集]

巨人時代(2014年)

2015年4月28日に、同チームの平良拳太郎岡本和真と共に[12]「侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜」のNPB選抜に選出されたことが発表された[13]

2016年は春季キャンプで一軍メンバーに入り期待されたが、一軍初出場は果たせなかった[14]。二軍では81試合で打率.239、2本塁打、24打点だった。秋季宮崎キャンプから背番号が61から67に変更となった[14]

2017年は長打力を生かすために体重を84kgから88kgに増量したが、キャンプは三軍スタートだった[15]。一度も一軍に昇格することなくシーズンを終えた[15]

2018年は打撃が成長し、二軍で打率.296、18本塁打、87打点で本塁打王、打点王の2冠を獲得。6月15日には一軍デビューを果たし、プロ初安打を記録した。11月25日には結婚を発表した[16]

楽天時代[編集]

2019年7月7日、東北楽天ゴールデンイーグルス古川侑利とのトレードが発表された[17]。31試合の出場で打率.252、2本塁打、11打点を記録した。

2020年の春季キャンプでは一軍スタートだったが、開幕は二軍となった[18]

2021年オフに腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けた[19]

2022年はオープン戦から好調で[19]、6番指名打者で自身初の開幕スタメンを勝ち取った。しかし20打席でヒットを打てず4月中旬に二軍に降格[20]。11試合の出場で2安打と結果を残せなかった。

選手としての特徴[編集]

リストの強さ・柔らかさがあり、広角に長打が打てる打撃力が特徴[21]。高校通算本塁打55本というスラッガーでもある。守備でも地肩が強く、送球に安定性がある。本職は三塁手だが、1年目は遊撃手も守り、2年目は教育リーグでは主に二塁手、イースタン開幕戦では一塁手を守り、内野全ポジションの経験がある。1年目の秋季キャンプでは捕手にも挑戦した。その後は外野手にも挑戦しており、2018年から外野手登録に変更した。

人物[編集]

幼い頃から家族揃ってのジャイアンツファンであり、指名時には「入団は夢でした。最高です」と発言し特に坂本勇人のファンでもあり、坂本を目標の選手としている[11]。フロントの高い評価からその坂本や中井大介等活躍する若手が以前背負った「出世番号」である「61」を仮契約時に提示された時は驚いた表情を見せた。また、同じ守備位置のレギュラー選手であり長距離打者である村田修一タイプと期待され、目標の選手の一人であると発言している。プロに入って対戦してみたい選手には同学年で東北楽天ゴールデンイーグルスにドラフト1位で指名された松井裕樹の名前を挙げている[11]

「恋」という名前は『皆から好かれるように、人から愛されるように』という両親からの命名である[22]

巨人に入団当初、チームメイトに同姓の和田凌太がいたため、スコアボード等で「和田恋」とフルネームで表記されていたが、凌太退団後も、また楽天移籍後も引き続きフルネームでの表示となっている。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2018 巨人 5 8 8 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 4 0 .125 .125 .125 .250
2019 楽天 31 113 107 7 27 4 1 2 39 11 0 0 1 1 3 0 1 32 4 .252 .277 .364 .641
2020 7 17 16 0 2 1 0 0 3 1 0 0 0 0 1 0 0 4 2 .125 .176 .188 .364
2021 7 9 8 0 2 0 0 0 2 0 0 0 0 0 1 0 0 4 0 .250 .333 .250 .583
2022 11 30 29 0 2 0 0 0 2 1 0 0 0 1 0 0 0 10 1 .069 .067 .069 .136
通算:5年 61 177 168 8 34 5 1 2 47 13 0 0 1 2 5 0 1 54 7 .202 .227 .280 .507
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



外野 一塁
























2018 巨人 1 2 0 0 0 1.000 -
2019 楽天 16 18 0 0 0 1.000 15 86 5 1 5 .989
2020 3 1 0 0 0 1.000 -
2022 6 6 1 0 0 1.000 3 16 3 0 0 1.000
通算 26 27 1 0 0 1.000 18 102 8 1 5 .991
  • 2022年度シーズン終了時

記録[編集]

背番号[編集]

  • 61(2014年 - 2016年)
  • 67(2017年 - 2019年7月7日)[23]
  • 54(2019年7月8日 - )

脚注[編集]

  1. ^ a b c 「早く巨人一軍で活躍」高知高・和田恋選手”. 読売新聞高知県版. 2013年10月24日閲覧。
  2. ^ 楽天 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月13日閲覧。
  3. ^ a b 高校通算55発高知・和田恋が虎の上位候補”. 日刊スポーツ (2013年10月23日). 2013年10月23日閲覧。
  4. ^ a b 明徳義塾 2-1 高知 スポーツブル
  5. ^ 高知 対 横浜 日刊スポーツ
  6. ^ 1回戦 浦和学院 - 高知 日本学生野球協会
  7. ^ 高知 対 関西 日刊スポーツ
  8. ^ 常葉学園菊川 対 高知 日刊スポーツ
  9. ^ 高知 対 仙台育英 日刊スポーツ
  10. ^ 高知 対 済美 日刊スポーツ
  11. ^ a b c ドラ2和田「巨人入団は夢」”. スポーツ報知 (2013年10月24日). 2013年10月24日閲覧。
  12. ^ NPB選抜に平良、岡本、和田の3選手が選出 6月に侍ジャパン大学日本代表の壮行試合”. 読売巨人軍公式サイト (2015年4月28日). 2015年5月24日閲覧。
  13. ^ 侍J大学代表vsNPB選抜 メンバー発表”. 日本野球機構 (2015年4月28日). 2015年5月24日閲覧。
  14. ^ a b “【巨人】13年ドラ2和田、現状維持の780万円でサイン「1軍に呼ばれるよう頑張りたい」”. 報知新聞社. (2016年11月21日). http://www.hochi.co.jp/giants/20161121-OHT1T50178.html 2017年10月31日閲覧。 
  15. ^ a b “「本当に悔しかった」和田恋、1軍目指し試行錯誤を繰り返したプロ4年目”. 報知新聞社. (2017年10月23日). http://www.hochi.co.jp/giants/column/20171023-OHT1T50139.html 2017年10月31日閲覧。 
  16. ^ 【巨人】和田恋、2歳年上一般女性と結婚 遠距離恋愛実った”. スポーツ報知 (2018年11月26日). 2018年11月26日閲覧。
  17. ^ 楽天とのトレード合意について”. 読売巨人軍公式サイト (2019年7月7日). 2019年7月7日閲覧。
  18. ^ “【巨人】高田萌生、和田恋、池田駿…GIANTSを出た男たちは今”. スポーツ報知. (2020年8月15日). https://hochi.news/articles/20200813-OHT1T50165.html?page=1 2020年8月20日閲覧。 
  19. ^ a b 楽天・和田恋 開幕1軍入りへ、先制2点打「茂木さんがつないでくれたので必死で打てた」 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年10月10日閲覧。
  20. ^ 【楽天】和田恋が今季24打席目で待望の初安打”. スポーツ報知 (2022年6月28日). 2022年10月10日閲覧。
  21. ^ 「週刊ベースボール」 2013年11月11日号【2013ドラフト総決算号】ベースボール・マガジン社 JANコード:4910204421135
  22. ^ ドラ2高知・和田恋、初恋実った「すごくうれしい」”. スポーツ報知 (2013年10月25日). 2013年10月25日閲覧。
  23. ^ “巨人が背番号変更発表、トレード加入吉川「21」”. 日刊スポーツ. (2016年11月2日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/1732755.html 2016年11月2日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]