トヨタ・T型エンジン

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トヨタ・T型エンジン
生産拠点 トヨタ自動車
(OHV仕様のみ)
ヤマハ発動機
(DOHC仕様のみ)
製造期間 1970年 - 1985年
タイプ 直列4気筒OHV8バルブ
直列4気筒DOHC8バルブ
排気量 1.4L
1.6L
1.8L
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2T-G(写真はTE27型トヨタ・カローラレビン

トヨタ・T型エンジン(トヨタ・Tがたエンジン)は、トヨタ自動車水冷直列4気筒ガソリンエンジン系列である。

概要[編集]

1970年10月、2代目カローラ/スプリンター(TE20型)に搭載され登場(1400ccの「T」型、「T-D」型)。OHVシリンダヘッド仕様に関しては、クライスラー・ヘミエンジンのコンセプトを用いている(V字型クロスフロー・センタースパークプラグ・半球型燃焼室)。当初は「パッションエンジン」と呼ばれた。

本来は、後に登場する初代カリーナ(A10系)/セリカ(A20系)用に開発されていたエンジンである。カローラにも搭載されることになった理由の1つとして、同車の競合車である日産・サニーに対する優位性の維持が挙げられる。

1970年12月には、初代セリカが登場。最上級グレードの1600GT(TA22型)には、OHVの2T型エンジンをベースに、ヤマハDOHCシリンダーヘッドを組み合わせた「2T-G」型エンジンが搭載される。それまでトヨタのDOHCエンジンには、「3M」「9R」「10R」型があったが、この2T-G型以降、型式にDOHCであることを示す「G」の記号が付与されるようになった(8R型がベースの10R型は、翌1971年2月に「8R-G」型に型式変更された)。

系譜[編集]

生産期間[編集]

型式[編集]

T[編集]

  • 生産期間
    • 1970年10月 - 1975年10月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター
  • 排気量:1.407L
  • 内径×行程:80.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:86ps/6,000rpm
  • トルク:12.0kg・m/3,800rpm


T-D[編集]

T」の高圧縮比仕様

  • 生産期間
    • 1970年10月 - 1974年2月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 高圧縮比
  • 排気量:1.407L
  • 内径×行程:80.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.6
  • 出力:90ps/6,000rpm
  • トルク:12.0kg・m/3,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)2代目カローラ/スプリンター1400SL(TE20)

T-B[編集]

  • 生産期間
    • 1971年4月 - 1973年2月(国内向け)
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)2代目カローラ/スプリンター1400SL(TE20)
    • (初)2代目カローラ/スプリンター1400SR(TE20)

T-BR[編集]

T-B」のレギュラーガソリン仕様

  • 生産期間
    • 1971年4月 - 1976年11月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ ツインキャブレター レギュラーガソリン仕様
  • 排気量:1.407L
  • 内径×行程:80.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:91ps/6,000rpm
  • トルク:12.0kg・m/4,000rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)2代目カローラ/スプリンター1400SL(TE20)
    • (初)2代目カローラ/スプリンター1400SR(TE20)
    • 3代目カローラ1400SL(TE30)/スプリンター1400SL(TE40)

T-U[編集]

昭和50年規制適合型[編集]

昭和50年排出ガス規制適合 (A)

  • 生産期間
    • 1975年11月 - 1976年12月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TTC-C(トヨタ触媒方式)
  • 排気量:1.407L
  • 内径×行程:80.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:78ps/6,000rpm
  • トルク:11.2kg・m/3,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)3代目カローラ(TE30)/スプリンター(TE40)

昭和51年規制適合型[編集]

昭和51年度排出ガス規制適合 (B)

  • 生産期間
    • 1977年1月 - 1979年2月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TTC-C
  • 排気量:1.407L
  • 内径×行程:80.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.0
  • 出力:82ps/5,800rpm
  • トルク:11.6kg・m/3,400rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)3代目カローラ(TE50)/スプリンター(TE60)

T-J[編集]

  • 生産期間
    • 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター
  • 排気量:1.407L
  • 内径×行程:80.0×70.0(mm)
  • 搭載車種(車両型式)
    • 不明

2T[編集]

  • 生産期間
    • 1970年12月 - 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:100ps/6,000rpm
  • トルク:13.7kg・m/3,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)初代カリーナ(TA12)/セリカ(TA22)
    • 5代目コロナ(TT100)
    • 3代目カローラ(TE31)/スプリンター(TE41)

2T-B[編集]

  • 生産期間
    • 1970年12月 - 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ ツインキャブレター ハイオクガソリン仕様
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.4
  • 出力:105ps/6,000rpm
  • トルク:14.0kg・m/4,200rpm

2T-BR[編集]

2T-B」のレギュラーガソリン仕様

  • 生産期間
    • 1970年12月 - 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ ツインキャブレター レギュラーガソリン仕様
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:100ps/6,000rpm
  • トルク:13.9kg・m/4,200rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)初代セリカ(TA22)
    • 初代カリーナ(TA12)
    • 初代カローラレビンJ/スプリンタートレノJ(TE27)
    • 3代目カローラ1600GSL(TE31)/スプリンター1600GSL(TE41)

2T-U[編集]

昭和50年規制適合型[編集]

昭和50年度排出ガス規制適合 (A)

  • 生産期間
    • 1975年 - 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TTC-C
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.0
  • 出力:90ps/6,000rpm
  • トルク:13.0kg・m/3,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • 3代目カローラ(TE30)/スプリンター(TE40)
    • 5代目コロナ(TT100)

昭和51年規制適合型[編集]

昭和51年度排出ガス規制適合 (B)

  • 生産期間
    • 1976年 - 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TTC-C
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.0
  • 出力:90ps/6,000rpm
  • トルク:13.0kg・m/3,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • 3代目カローラ(TE51)/スプリンター(TE61)
    • 5代目コロナ(TT120)

2T-G[編集]

  • 生産期間
    • 1970年12月 - 1975年10月(国内向け)
  • 種類:DOHC 8バルブ ソレックスツインキャブレター(ツインチョークx2) ハイオクガソリン仕様
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.8
  • 出力:115ps/6,400rpm
  • トルク:14.5kg・m/5,200rpm
  • 備考
    • 輸出仕様車は、「4A-G」と交代するまで上記のスペックで搭載され続けた。
    • レース専用のシリンダーヘッドとしてまず始めに吸排気ポートが拡大された8バルブの「100E」、8バルブ・ツインプラグ化された「126E」、1気筒当たり4バルブ化された「151E」と呼ばれるシリンダーヘッドも存在したが一般には市販されず、主にトヨタのワークスチーム(トムスやトヨタチームヨーロッパ等含む)で使用された。
    • 伊ノバ社が2TGをベースに製作したF3用2Lエンジンは長らく世界のF3車の大半で使用された。


2T-GR[編集]

2T-G」のレギュラーガソリン仕様

  • 生産期間
    • 1970年12月 - 1975年10月(国内向け)
  • 種類:DOHC 8バルブ ソレックスツインキャブレター レギュラーガソリン仕様
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.8
  • 出力:110ps/6,000rpm
  • トルク:14.0kg・m/4,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)初代セリカ(TA22)
    • 初代カリーナ(TA12)
    • 初代カローラレビン/スプリンタートレノ(TE27)
    • 2代目カローラレビン(TE37)/スプリンタートレノ(TE47)

2T-GEU[編集]

昭和51年規制適合型[編集]

昭和51年度排出ガス規制適合 (B)

  • 生産期間
    • 1977年1月 - 1978年4月(国内向け)
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)2代目カローラレビン(TE51)/スプリンタートレノ(TE61)
    • (初)3代目カローラリフトバックGT(TE51)/スプリンターリフトバックGT(TE61)
    • 2代目カリーナ(TA40)

昭和53年規制適合型[編集]

昭和53年度排出ガス規制適合 (E)

  • 生産期間
    • 1978年4月 - 1981年7月(国内向け)
  • 種類:DOHC 8バルブ EFI 三元触媒
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.4
  • 出力:115ps/6,000rpm
  • トルク:15.0kg・m/4,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)2代目カローラレビン(TE55)/スプリンタートレノ(TE65)
    • (初)3代目カローラリフトバックGT(TE55)/スプリンターリフトバックGT(TE65)
    • 2代目カリーナ(TA40系)
    • 4代目カローラ/スプリンターGT(TE71前期)
    • 3代目カローラレビン/スプリンタートレノ(TE71前期)
  • 備考
    • 1979年10月から、タペットカバーの「TOYOTA」ロゴの書体が新タイプの書体に変更されている(「TOYOTA」→「TOYOTA」)。


1981年燃焼室改良型[編集]

半球型燃焼室から多球型燃焼室に変更。事実上「2T-G」の最終型。後継は「4A-GEU」。

通称「レーザーエンジン」と言われているが、トヨタとしてはレーザーエンジンと発表した事もなく、カタログにも表記はない。

  • 生産期間
    • 1981年7月 - 1983年6月(国内向け)
  • 種類:DOHC 8バルブ EFI 三元触媒
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.0
  • 出力:115ps/6,000rpm
  • トルク:15.0kg・m/4,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)3代目セリカ(TA61)
    • 4代目カローラ/スプリンターGT(TE71後期)
    • 3代目カローラレビン/スプリンタートレノ(TE71後期)
    • 3代目カリーナ(TA61)

2T-J[編集]

  • 生産期間
    • 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:93ps/6,000rpm
  • トルク:13.1kg・m/3,800rpm

3T-U[編集]

昭和51年度排出ガス規制適合 (B)

  • 生産期間
    • 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TTC-C
  • 排気量:1.770L
  • 内径×行程:85.0×78.0(mm)
  • 搭載車種(車両型式)
    • 5代目コロナ(TT121)

3T-EU[編集]

昭和53年度排出ガス規制適合 (E)

  • 生産期間
    • 1980年7月 - 1983年9月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ EFI 三元触媒
  • 排気量:1.770L
  • 内径×行程:85.0×78.0(mm)
  • 圧縮比:9.0
  • 出力:105ps/5,400rpm
  • トルク:16.5kg・m/3,600rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • 6代目コロナ1800SLツーリング(TT132)
    • 初代セリカカムリ1800SX(TA57)
    • 7代目コロナ(TT142)
    • 3代目セリカ/カリーナ1800ST EFI(TA62)


3T-GTEU[編集]

日本初のDOHCターボエンジン。1気筒あたり2本のプラグ(ツインプラグ)を用いる。

  • 種類:DOHC 8バルブ ターボ EFI 三元触媒
  • 排気量:1.770L
  • 内径×行程:85.0×78.0(mm)
  • 圧縮比:7.8
  • 出力:160ps/6,000rpm
  • トルク:21.0kg・m/4,800rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)3代目セリカ/カリーナ1800GT-T、GT-TR(TA63)
    • (初)7代目コロナ1800GT-T、GT-TR(TT142)


4T-GTEU[編集]

3T-GTEU」の内径を0.5mm拡大したもの。3T-GTEU同様ツインプラグを用いており、既存のT型エンジンとしては最も後に開発されたエンジンである。

  • 生産期間
    • 1982年10月 - 限定生産(国内向け)
  • 種類:DOHC 8バルブ ターボ EFI 三元触媒
  • 排気量:1.791L
  • 内径×行程:85.5×78.0(mm)
  • 搭載車種(車両型式)
    • 3代目セリカ1800GT-TS(TA64)※200台限定


12T[編集]

昭和51年度排出ガス規制適合 (B)

  • 生産期間
    • 1976年1月 - 不明(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター TTC-L(トヨタ希薄燃焼方式)
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:85ps/5,400rpm
  • トルク:12.5kg・m/3,400rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • (初)3代目カローラ(TE52)/スプリンター(TE62)

12T-U[編集]

昭和53年度排出ガス規制適合 (E)

  • 生産期間
    • 1977年8月 - 1981年12月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TGP(乱流生成ポット)燃焼方式
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 圧縮比:9.0
  • 出力:88ps/5,600rpm
  • トルク:13.3kg・m/3,400rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • 3代目カローラ(TE56)/スプリンター(TE66)
    • 5代目コロナ(TT125)
    • 6代目コロナ(TT130)
    • 初代セリカカムリ(TA41)

12T-J[編集]

  • 生産期間
    • 1979年8月 - 1982年3月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター
  • 排気量:1.588L
  • 内径×行程:85.0×70.0(mm)
  • 搭載車種(車両型式)
    • 4代目カローラバン(TE72V)
    • 3代目カリーナバン(TA49V)

13T-U[編集]

昭和53年度排出ガス規制適合 (E)

  • 生産期間
    • 1977年8月 - 1982年8月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター 酸化触媒 TGP燃焼方式
  • 排気量:1.770L
  • 内径×行程:85.0×78.0(mm)
  • 圧縮比:8.5
  • 出力:95ps/5,400rpm
  • トルク:15.0kg・m/3,400rpm
  • 搭載車種(車両型式)
    • 5代目コロナ(TT126)
    • 6代目コロナ(TT131)
    • 4代目カローラ/スプリンター(TE73)
    • 初代セリカカムリ(TA46)
    • 初代クレスタ(TX50)
    • 4代目マークⅡ(TX60)
    • 2代目チェイサー(TX60)

13T-J[編集]

  • 生産期間
    • 1980年9月 - 1982年7月(国内向け)
  • 種類:OHV 8バルブ シングルキャブレター
  • 排気量:1.770L
  • 内径×行程:85.0×78.0(mm)
  • 搭載車種(車両型式)


関連項目[編集]