コンテンツにスキップ

オースティン・バーグストロム国際空港

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オースティン・バーグストロム国際空港
Austin-Bergstrom International Airport
空港エントランス
IATA: AUS - ICAO: KAUS
概要
国・地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
所在地 テキサス州オースティン
種類 公共用
運営者 オースティン市
標高 165.2 m (542 ft)
座標 北緯30度11分40秒 西経97度40分12秒 / 北緯30.19444度 西経97.67000度 / 30.19444; -97.67000
公式サイト 公式ウェブサイト
滑走路
方向 長さ×幅 (m) 表面
18L/36R 2,743×46 コンクリート
18R/36L 3,734×46 コンクリート
ヘリパッド
番号 長さ (m) 表面
H1 18 コンクリート
H2 18 コンクリート
H3 15 コンクリート
統計(2024年)
旅客数 2,176万人
リスト
空港の一覧
テンプレートを表示

オースティン・バーグストロム国際空港(オースティン・バーグストロムこくさいくうこう、: Austin-Bergstrom International Airport)は、アメリカ合衆国テキサス州オースティンにある国際空港である。オースティン市街中央部から南東に8kmに位置する。1999年5月23日に旅客業務を開始した。

歴史

[編集]

第二次世界大戦中の1942年、オースティン市は軍用飛行場用地を購入し、アメリカ合衆国連邦政府に貸出した。ただし、飛行場が不要となった時、返還されることを条件としていた。1942年9月19日、陸軍飛行場が完成した。名称はフィリピンのクラーク飛行場で1941年に戦死した同郷軍人ジョン・オーガスト・アール・バーグストロムに敬意を表して1943年にバーグストロム飛行場に変更された。1947年にアメリカ陸軍空軍の分離の後、バーグストロム空軍基地となった。[3]

戦後、オースティン市は手狭なロバートミラー市営空港の代替となる新空港を検討し始めた。1971年、アメリカ連邦航空局はオースティンとサンアントニオの共同の空港の建設を提案したが、オースティン市は提案を断った。その後、1976年にオースティン市はバーグストロム空軍基地を共同使用する提案を空軍に提出したが、空軍は1978年に提案を拒否した。[3]

1987年、有権者はメイナーの近くに新空港を建設する計画を住民投票で承認した。市は空港用地の買収を始めたが、環境への影響を心配する住民やシエラクラブが訴訟を起こした。[4]

1991年、幸いにも軍事基地再編閉鎖委員会のリストにバーグストロム空軍基地が含まれ、基地の敷地はオースティン市に返還された。このため、メイナーの新空港計画は中止となった。

開業

[編集]

1999年5月23日、オースティン・バーグストロム国際空港は開業した。ロバートミラー市営空港は閉鎖され、空港コードAUSは新空港に受け継がれた。

バーバラ・ジョーダン・ターミナルと呼ばれているメインターミナルは本来18個のゲートがある4.6万平方メートルの建築面積で計画されたが、建設中に設計が変更され6万平方メートルに拡大された。完成したターミナルの第2ゲートから第25ゲートまでのゲートはボーディング・ブリッジを使用し、第1ゲートはタラップを使用した。[5]

近年

[編集]

開業当初はダラスヒューストンのハブ空港を結ぶ便が主体であったが、オースティンの人口増加と経済的な台頭を反映して、航空会社は直行便の運航を増やした。このため、大型機を受け入れる設備が必要となった。

2014年、ブリティッシュ・エアウェイズヒースロー空港行きの運航を開始した。この航路は空港初の大西洋横断の航路になった。[6]

ターミナルの最初の拡張プロジェクトは2015年の夏に完了した。拡張は到着階に拡大された税関と入国管理施設、2つの手荷物受取ベルトを追加し、出発階に拡大されたセキュリティチェックポイントも追加した。さらに2019年に「ターミナルイーストインフィル」と呼ばれたプロジェクトで9個のゲートを増設し、ゲートは合計34個になった。

主な就航航空会社と路線

[編集]
航空会社就航地
アメリカ合衆国の旗 サウスウエスト航空アルバカーキアマリロアトランタボルチモアバーバンクシカゴ/ORDシカゴ/MDWコロンバスダラス/ラブフィールドデンバーエルパソフォートローダーデールハーリンジェンヒューストン/ホビーインディアナポリスカンザスシティラスベガスロングビーチロサンゼルス/LAXロサンゼルス/サンタアナラボックマイアミミッドランドミルウォーキーミネアポリス=セントポールナッシュビルニューオーリンズオークランドオクラホマシティオンタリオオーランドフェニックスピッツバーグローリー・ダーラムサクラメントソルトレイクシティサンディエゴサンフランシスコサンノゼセントルイスタンパタルサワシントン/ナショナル
季節運航ボストンカンクンチャールストン、モントローズ、オマハ、パナマシティ(フロリダ州)、ペンサコーラプエルト・バヤルタリノロス・カボスサンフアン
アメリカ合衆国の旗 アメリカン航空[7]カンクンシャーロットシカゴ/ORDダラス/フォートワースロサンゼルス/LAXマイアミニューヨーク/JFKフィラデルフィアフェニックスロス・カボス
アメリカ合衆国の旗 アメリカン・イーグルシカゴ/ORDダラス/フォートワース
季節運航アスペン
アメリカ合衆国の旗 デルタ航空アトランタボストンデトロイトラスベガスロサンゼルスミネアポリス=セントポールニューヨーク/JFKオーランドソルトレイクシティサンフランシスコシアトルタンパ
アメリカ合衆国の旗 デルタ・コネクションシンシナティインディアナポリスジャクソンビル、マッカレン、メンフィスナッシュビルニューオーリンズ、パナマシティ(フロリダ州)、ローリー・ダーラム
アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド航空シカゴ/ORDデンバーヒューストン/インターコンチネンタルロサンゼルス/LAXニューアークサンフランシスコワシントン/ダレス
アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド・エクスプレスヒューストン/インターコンチネンタルロサンゼルス
季節運航シカゴ/ORD
アメリカ合衆国の旗 スピリット航空デトロイトフォートローダーデールラスベガスロサンゼルス/LAXニューアークオーランド
アメリカ合衆国の旗 アレジアント・エアアシュビル、シンシナティデモイングランドラピッズ、プロボ
季節運航:ノックスビル、サラソータ
アメリカ合衆国の旗 アラスカ航空ポートランドサンディエゴサンフランシスコシアトル
アメリカ合衆国の旗 ジェットブルー航空ボストン
アメリカ合衆国の旗 フロンティア航空アトランタシカゴ/ORDシンシナティクリーブランドデンバーラスベガスマイアミオーランドフィラデルフィアフェニックスサンディエゴ
アメリカ合衆国の旗 サンカントリー航空季節運航ミネアポリス=セントポール
カナダの旗 エア・カナダモントリオールトロント
季節運航バンクーバー
カナダの旗 エア・カナダ ルージュ季節運航トロント
カナダの旗 ウエストジェット航空季節運航カルガリー
メキシコの旗 アエロメヒコ航空季節運航メキシコシティ
メキシコの旗 アエロメヒコ・コネクトメキシコシティ
メキシコの旗 ビバアエロブスモンテレイメキシコシティ/フェリペ・アンヘレス(2025年11月20日より運航開始予定)
パナマの旗 コパ航空パナマシティ
オランダの旗 KLMオランダ航空アムステルダム
イギリスの旗 ブリティッシュ・エアウェイズロンドン/LHR
ドイツの旗 ルフトハンザドイツ航空フランクフルト

空港へのアクセス

[編集]

オースティン・バーグストロム国際空港はテキサス州道71号線という高速道路と直結しており、タクシーや自家用車でのアクセス性が高い。また、キャピタルメトロポリタン交通局(キャップメトロ)のバス路線「20 Manor Road / Riverside」は15分間隔で運行しており、空港とオースティンの中心部を結んでいる[8]。2030年頃までに、LRTが乗り入れることが計画されている[9]

空港の今後

[編集]

2018年12月、空港当局は全体計画を公表した。全体計画は次の20年を示す。[10]

第1フェーズ

[編集]

バーバラ・ジョーダン・ターミナルの北には発券、セキュリティ、手荷物受取所のための新しい建物が建設され、ターミナルの南には20個のゲートを擁するサテライトコンコースが建設される。さらに、18R/36L滑走路の東に並行している誘導路に、高速離脱誘導路が建設される。

脚注

[編集]
  1. ^ FAA Airport Form 5010 for AUS (PDF) , effective 2010-04-08
  2. ^ AUS Airport 2024 Year End Data”. austintexas.gov. 2025年2月4日閲覧。
  3. ^ a b Bergstrom Air Force Base History” (英語). web.archive.org. 2011年6月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月11日閲覧。
  4. ^ “Airport site stirs controversy [空港の敷地が論争を起こす]” (英語). The Daily Texan. (1985年1月15日) 
  5. ^ AP通信 (1999年5月23日). “Austin–Bergstrom International Airport to take off today [オースティン・バーグストロム国際空港は今日開業]” (英語). Lubbock Avalanche-Journal. オリジナルの2014年5月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140525173422/http://lubbockonline.com/stories/052399/sta_052399026.shtml 
  6. ^ Kontoravdis, Mateen (2019年3月19日). “Austin Celebrates Five Years of British Airways Flights [オースティン市 ブリティッシュ・エアウェイズの航路の5周年を祝う]” (英語). オリジナルの2019年3月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190606001225/https://airlinegeeks.com/2019/03/18/austin-celebrates-five-years-of-transatlantic-flights/  {{cite news}}: |archive-date=|archive-url=の日付が異なります。(もしかして:2019年6月6日) (説明)
  7. ^ Leff, Gary (2021年6月10日). “American Airlines Is Adding 14 New Destinations From Austin, Quadrupling Its Reach In A Year” (英語). View from the Wing. 2021年6月10日閲覧。
  8. ^ Airport Service” (英語). Capital Metropolitan Transportation Authority. 2021年1月3日閲覧。
  9. ^ Austin Rail System | Project Connect by Capital Metro” (英語). Capital Metropolitan Transportation Authority. 2021年1月3日閲覧。
  10. ^ Austin–Bergstrom International Airport (ABIA) Master Plan” (英語). austintexas.gov. 2021年7月12日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]