スピリット航空
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| 設立 | 1980年 | |||
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| ハブ空港 |
フォートローダーデール・ハリウッド国際空港 デトロイト・メトロポリタン国際空港 ラスベガス国際空港 オーランド国際空港 | |||
| マイレージサービス | free spirit | |||
| 親会社 | Spirit Airlines, Inc. | |||
| 保有機材数 | 214機(2025年現在) | |||
| 就航地 | 89都市 | |||
| 本拠地 | フロリダ州ミラマー市 | |||
| 代表者 |
Jacob M. Schorr, Chairman/CEO B. Ben Baldanza, President/COO Barry Biffle, Sr. Vice President/CMO David Anderson, Sr. Vice President/CIO | |||
| 外部リンク | https://www.spirit.com/ | |||
スピリット航空(スピリットこうくう、Spirit Airlines)は、マイアミ都市圏のフロリダ州ミラマー市に本社を置くアメリカ合衆国の格安航空会社である。
歴史
[編集]- 1983年、アトランティックシティ、ラスベガス、バハマを目的地とした娯楽旅行パッケージを提供するチャーターツアーの運航会社として、デトロイトを拠点にチャーターワン航空として設立された[1]。
- 1992年5月29日、初のジェット機を導入し、また、スピリット航空へ名称を変更した。
- 1992年6月1日、デトロイト-アトランティックシティ間の定期便の運航を開始[2]。
- 1992年6月15日には、ボストン-プロビデンス間の定期便の運航を開始。
- 1993年4月に、フロリダ州への定期便運航を始めた。
- 1994年の夏、旅行代理店との情報共有のミスでオーバーブッキングが発生し、1,400人の顧客の航空券がキャンセルされる事態となった。これに対する批判に応えて、すべての有料顧客が常に目的地まで自社便で行けるようにすることを約束した。
- 1999年11月に、ミシガン州イーストポイントからフロリダ州ミラマー市へ会社の本拠地を移転した。
- 2000年、マクドネル・ダグラスDC-9、MD-80型機合計8機において、緊急装備などが連邦規制に違反していることが判明し、米国連邦航空局(FAA)から67,000ドルの罰金を科された[3][4]。
- 2001年11月に、プエルトリコのサンフアンに就航し、ウェブサイトと電話予約などを統合したスペイン語カスタマーサービスを導入した。
- 2002年に、コロラド州デンバー、ネバダ州ラスベガスに就航した。
- 2003年秋、アメリカ同時多発テロ事件後に休止したワシントンD.C. のロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港に就航した。
- 2008年6月、数百人のパイロットと客室乗務員を解雇し、サンファンとラガーディアの乗務員拠点を閉鎖するWARN(労働者調整および再訓練通知)申請を行った[5]。
- 2010年6月12日、パイロットがストライキを実行し、運航停止状態となった。当時、米国で最も低賃金だった。
- 2010年8月より、機内持ち込みの手荷物に対しても追加料金を取ると発表した[6]。
- 2017年5月、パイロット不足が表面化し、1週間で300便が欠航した。約2万人の乗客に影響が出る事態となった。会社側は、労働組合による違法な怠業が原因としてアメリカ連邦裁判所に訴えを起こしている[7]。
- 2017年11月、2015年12月に最下位を記録した定時運航率でデルタ航空に次ぐ国内2位を記録し、大幅な改善を達成した。
- 2018年2月、北米で唯一、世界で最も安全な航空会社トップ10にランクインした。
- 2018年5月、格安航空会社として初めて高速WiFiサービスを開始すると発表した。
- 2019年12月、エアバスA320neoファミリー航空機を100機新たに購入する意向を発表した。
- 2022年2月7日、同じく超格安航空会社であるフロンティア航空との経営統合を発表した。実現すればアメリカ第5位の規模を持つ航空会社が誕生する予定であったが[8]、物別れとなった。
- 2022年7月28日、同じく米国の格安航空会社であるジェットブルー航空との合併を発表した。なお、このわずか数時間前にフロンティア航空との合併計画を破棄している[9][10]。2024年3月4日、ジェットブルー航空との合併計画の破棄が発表された。連邦地裁が競争上の理由に同計画に反対したため、実現の可能性は低いと判断した。計画打ち切りによって、ジェットブルー航空はスピリット航空に6900万ドルを支払う[11]。
- 2024年11月11日、スピリット航空の旅客機がハイチのポルトープランス国際空港に着陸しようとしたところ、銃撃を受けて機内の客室乗務員が負傷。同機は隣国ドミニカ共和国への向かい着陸に成功したが、機体は損傷して使用不能となった[12]。
- 2024年11月18日、ニューヨーク州の裁判所に連邦倒産法第11章の適用を申請したと発表した。赤字が続き、合併計画が頓挫する中で社債償還の期限が迫っていた[13]。2025年3月に脱却したが、同年8月29日、連邦倒産法第11章の適用を再び申請したと発表した[14]。
就航路線
[編集]アメリカ合衆国、アメリカの準州、カナダ、メキシコ
[編集]- アトランタ (ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港)
- アトランティックシティ(ニュージャージー州)
- カンクン(メキシコ)
- シカゴ (オヘア国際空港)
- ダラス/フォートワース (ダラス・フォートワース国際空港)
- デトロイト
- フォートローダーデール(フロリダ州)(フォートローダーデール・ハリウッド国際空港)
- フォートマイヤーズ (フロリダ州)
- ラスベガス
- ロサンゼルス (ロサンゼルス国際空港)
- マートルビーチ (サウスカロライナ州)
- ニューヨーク (ラガーディア空港)
- オーランド
- プロビデンス (T.F.グリーン空港)
- サンフランシスコ
- サンフアン(プエルトリコ)
- セントトーマス(アメリカ領ヴァージン諸島)
- タンパ
- ワシントンD.C. (ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港)
- ウェストパームビーチ(フロリダ州)
- グランドターク島(タークス・カイコス諸島)
- キングストン(ジャマイカ)
- モンテゴベイ(ジャマイカ)
- ナッソー(バハマ)
- プロビデンシアレス島(タークス・カイコス諸島)
- サンサルバドル(エルサルバドル)
- サントドミンゴ(ドミニカ共和国)
保有機材
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現在の保有機材
[編集]| 機種 | 保有数 |
|---|---|
| エアバスA319 | 15 |
| エアバスA320 | 64 |
| エアバスA320neo | 91 |
| エアバスA321 | 30 |
| エアバスA321neo | 30 |
| 合計 | 230 |
スピリット航空のシートピッチは、一般航空会社のエコノミークラスよりも数インチ狭い28インチとなっている[15]。
過去の保有機材
[編集]- マクドネル・ダグラス MD-82型機
- マクドネル・ダグラス MD-83型機
脚注
[編集]- ^ https://www.spirit.com/Content/Documents/en-US/Spirit%20Airlines%20History.pdf
- ^ “NewsBank InfoWeb | Login” (英語). infoweb.newsbank.com. 2025年8月16日閲覧。
- ^ “FAA To Fine TWA, Spirit For Violations | Aviation Week Network”. aviationweek.com. 2025年8月16日閲覧。
- ^ Bogdan, Jennifer (2013年2月17日). “Spirit Airlines ex-employee files suit on falsified maintenance records” (英語). Skift. 2025年8月16日閲覧。
- ^ “Money 2010” (英語). NBC New York. 2025年8月16日閲覧。
- ^ 機内持ち込みの手荷物を有料化 米格安航空のスピリット CNN
- ^ 1週間で300便欠航、怒った乗客が乱闘騒ぎ CNN(2017年5月10日)2017年5月14日閲覧
- ^ “フロンティアとスピリット合併へ、米に競争力ある超格安航空会社が誕生へ | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2022年2月8日閲覧。
- ^ Josephs, Leslie. “JetBlue to buy Spirit for $3.8 billion in push to become the fifth-largest US carrier” (英語). CNBC. 2022年7月29日閲覧。
- ^ Bailey, Joanna (2022年7月28日). “It’s Official: JetBlue And Spirit Want To Merge” (英語). Simple Flying. 2022年7月29日閲覧。
- ^ “米格安航空ジェットブルー、スピリット航空との統合計画打ち切り”. ロイター. (2024年3月5日) 2025年8月30日閲覧。
- ^ “米旅客機に銃撃、ハイチ首都への着陸時 乗務員が負傷”. ロイター (2024年11月12日). 2024年11月12日閲覧。
- ^ “米LCCのスピリット航空、連邦破産法申請 通常運行は継続”. ロイター. (2024年11月19日) 2025年8月30日閲覧。
- ^ “米LCCスピリット航空、2度目の破産法申請 レジャー需要低迷で”. 日本経済新聞. (2025年8月30日) 2025年8月30日閲覧。
- ^ “狭まり続ける機内の座席間隔 乗客の我慢は限界に”. Forbes (2020年4月15日). 2020年4月5日閲覧。