近鉄弥富駅
近鉄弥富駅* | |
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駅舎とホーム(2008年4月4日) | |
きんてつ やとみ Kintetsu-Yatomi | |
◄E10 佐古木 (2.4 km) (3.4 km) 近鉄長島 E12► | |
所在地 | 愛知県弥富市鯏浦町西前新田51 |
駅番号 | E11 |
所属事業者 | 近畿日本鉄道(近鉄) |
所属路線 | E 名古屋線 |
キロ程 | 16.1 km(**近鉄名古屋起点) |
電報略号 | ヤト |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- |
6,261人/日(降車客含まず) -2012年- |
開業年月日 | 1938年(昭和13年)6月26日 |
乗換 | 弥富駅(JR関西本線・名鉄尾西線) |
備考 | ** 正式な起点は伊勢中川駅 |
近鉄弥富駅(きんてつやとみえき)は、愛知県弥富市鯏浦町西前新田にある、近畿日本鉄道(近鉄)名古屋線の駅である。
近鉄線では愛知県最西端の駅になる。地上にあるが標高は海面を下回っている。
歴史
- 1938年(昭和13年)6月26日 - 関西急行電鉄の桑名 - 関急名古屋(現在の近鉄名古屋)間開通時に関急弥富駅として開業[1]。
- 1940年(昭和15年)1月1日 - 参宮急行電鉄が関西急行電鉄を合併、参宮急行電鉄の駅となる[1]。同時に参急弥富駅と改称[2]。
- 1941年(昭和16年)3月15日 - 大阪電気軌道が参宮急行電鉄を合併、関西急行鉄道が成立[1]。線路名称の改定により名古屋線所属駅となる[3]。同時に関急弥富駅に改称[2]。
- 1944年(昭和19年)6月1日 - 関西急行鉄道の南海鉄道(現在の南海電気鉄道の前身)との合併に伴い、近畿日本鉄道の駅となる[1]。同時に駅名を近畿日本弥富駅とする[2]。
- 1970年(昭和45年)3月1日 - 近鉄弥富駅に改称[2]。
- 1976年(昭和51年)3月18日 - 急行が停車開始。
- 1994年(平成6年)9月23日 - 橋上駅化。
- 2007年(平成19年)4月1日 - PiTaPa使用開始[4]。
駅構造
待避可能な島式2面4線のホームを持つ橋上駅である。名古屋方面のホームには6両分の屋根があるが四日市方面には両端1両分ずつ屋根がない。改札口は1ヶ所のみ。出入口は南北双方、桑名寄りに1ヶ所ずつとなっている。エレベーターは各ホームとコンコースを結ぶものと改札外の各出口とコンコースを結ぶものの計4基が設置されている。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
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1・2 | E 名古屋線 | 下り | 四日市・大阪・神戸・賢島方面 |
3・4 | E 名古屋線 | 上り | 名古屋方面 |
内側2線(2番線と3番線)が主本線、外側2線(1番線と4番線)が待避線である。
特徴
停車列車
- 特急以外の全一般列車が停車する[5]。日中は急行が毎時3本(一部時間帯は4本)、準急が毎時1本、普通列車が毎時2本発着している[5]。
- 急行停車駅であり、日中の近鉄四日市駅発着急行の全列車が普通列車に、夕方ラッシュ時には伊勢中川方面への全ての急行が、当駅で準急・普通に連絡する[5]。
- 伊勢中川方面への急行が待避可能な駅は、当駅を出ると近鉄四日市駅か塩浜駅までない(急行停車駅である桑名駅、近鉄富田駅は駅構造の関係で待避不可。近鉄四日市駅も普通列車の特急・急行待避および接続に使用しているため)。
- 近鉄名古屋駅を急行の4分後に発車する特急(概ね25分発名伊・名阪甲特急、夕方の45分発名伊乙特急)は、当駅で急行を追い越す[5]。
- 名古屋方面への急行は近鉄蟹江駅と桑名駅でも待避は可能であるが、両駅とも普通列車の特急・急行待避に使用することや、日中は塩浜駅や江戸橋駅にて乙特急を待避した後に続行して急行が運転されるダイヤであるため、当駅における急行の特急待避はほとんどない[5]。ただし、夕方以降を中心に当駅にて特急待避を行う列車が一部存在する[5]。
営業面・駅設備関係
- 近鉄蟹江駅管理の有人駅である。
- 自動改札機・自動精算機設置駅(回数券カードに対応)。改札機は日本信号製で出場時2枚一括処理、PiTaPa・ICOCA対応。
- 定期券・特急券自動発売機にて特急券及び定期券の購入が可能[5]。
- ホームの列車案内は液晶ディスプレイ式で、編成両数案内・次発列車案内付きである。
その他
- 総合駅にはなっておらず、JR・名鉄の弥富駅との乗り換えには一旦改札を出る必要がある(両駅間は徒歩約3分)。弥富駅接続の名鉄・近鉄連絡IC定期乗車券の販売もなく、乗り換え案内の車内アナウンスもない。
- 1967年の富吉検車区開業前は、名古屋方面からの普通列車は原則として当駅(終日)または近畿日本蟹江駅(現・近鉄蟹江駅、朝夕の増発分)で折り返していた。その後は1983年まで早朝・深夜に当駅始発・終着列車が存在したが、現在では異常時を除いて運転されることはない。ただし現在も一部の電車の方向幕には「普通 弥富」の表示が残っている。
利用状況
利用者数は、近隣のJR・名鉄の弥富駅を大きく上回り、弥富市の中心市街地の真ん中にある。
近鉄弥富駅の利用状況の変遷を下表に示す。
- 輸送実績(乗車人員)の単位は人/年度である。
- 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
- 2008年11月18日の調査結果によると、1日の利用客は12,124人(前回2005年11月8日の調査では12,343人)。
- 近鉄の全調査対象駅(287駅)中、64位。
- 名古屋線の駅(44駅、他線接続駅含む)の中では、9位。
- 愛知県内の近鉄の駅(11駅)の中では、3位。
- 2008年11月18日の調査結果によると、1日の利用客は12,124人(前回2005年11月8日の調査では12,343人)。
- 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別利用状況(近鉄弥富駅) | |||||||
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年 度 | 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 | 乗降人員調査結果 人/日 |
特 記 事 項 | ||||
通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 合 計 | 調査日 | 調査結果 | ||
1978年(昭和53年) | 2,010,420 | ←←←← | 918,298 | 2,928,718 | |||
1979年(昭和54年) | 1,992,120 | ←←←← | 941,420 | 2,933,540 | |||
1980年(昭和55年) | 1,992,030 | ←←←← | 954,036 | 2,946,066 | |||
1981年(昭和56年) | 2,070,780 | ←←←← | 936,483 | 3,007,263 | |||
1982年(昭和57年) | 2,032,410 | ←←←← | 948,534 | 2,980,944 | 11月16日 | 14,338 | |
1983年(昭和58年) | 2,044,500 | ←←←← | 953,160 | 2,997,660 | 11月8日 | 14,271 | |
1984年(昭和59年) | 2,044,980 | ←←←← | 922,070 | 2,967,050 | 11月6日 | 14,169 | |
1985年(昭和60年) | 2,129,670 | ←←←← | 914,012 | 3,043,682 | 11月12日 | 14,770 | |
1986年(昭和61年) | 2,208,360 | ←←←← | 930,136 | 3,138,496 | 11月11日 | 14,692 | |
1987年(昭和62年) | 2,305,020 | ←←←← | 903,982 | 3,209,002 | 11月10日 | 14,405 | |
1988年(昭和63年) | 2,291,550 | ←←←← | 907,782 | 3,199,332 | 11月8日 | 14,143 | |
1989年(平成元年) | 2,274,510 | ←←←← | 879,874 | 3,154,384 | 11月14日 | 15,203 | |
1990年(平成2年) | 2,285,550 | ←←←← | 919,796 | 3,205,346 | 11月6日 | 15,591 | |
1991年(平成3年) | 2,364,240 | ←←←← | 903,603 | 3,267,843 | |||
1992年(平成4年) | 2,370,450 | ←←←← | 886,687 | 3,257,137 | 11月10日 | 15,483 | |
1993年(平成5年) | 2,349,840 | ←←←← | 870,294 | 3,220,134 | |||
1994年(平成6年) | 2,253,300 | ←←←← | 850,246 | 3,103,546 | |||
1995年(平成7年) | 2,258,670 | ←←←← | 853,334 | 3,112,004 | 12月5日 | 15,471 | |
1996年(平成8年) | 2,155,050 | ←←←← | 839,640 | 2,994,690 | |||
1997年(平成9年) | 2,042,760 | ←←←← | 817,388 | 2,860,148 | |||
1998年(平成10年) | 2,008,980 | ←←←← | 812,586 | 2,821,566 | |||
1999年(平成11年) | 1,941,480 | ←←←← | 812,333 | 2,753,813 | |||
2000年(平成12年) | 1,901,850 | ←←←← | 812,068 | 2,713,918 | |||
2001年(平成13年) | 1,843,590 | ←←←← | 812,774 | 2,656,364 | |||
2002年(平成14年) | 1,779,870 | ←←←← | 793,344 | 2,573,214 | |||
2003年(平成15年) | 1,699,530 | ←←←← | 777,335 | 2,476,865 | |||
2004年(平成16年) | 1,668,240 | ←←←← | 752,858 | 2,421,098 | |||
2005年(平成17年) | 1,649,250 | ←←←← | 774,967 | 2,424,217 | 11月8日 | 12,343 | |
2006年(平成18年) | 1,648,740 | ←←←← | 757,449 | 2,406,189 | |||
2007年(平成19年) | 1,629,540 | ←←←← | 775,636 | 2,405,176 | |||
2008年(平成20年) | 1,627,470 | ←←←← | 758,878 | 2,386,348 | 11月18日 | 12,124 | |
2009年(平成21年) | ←←←← | ||||||
2010年(平成22年) | ←←←← | ||||||
2011年(平成23年) | ←←←← | ||||||
2012年(平成24年) | ←←←← | ||||||
2013年(平成25年) | ←←←← | ||||||
2014年(平成26年) | ←←←← |
駅周辺
- 弥富市役所
- 弥富郵便局
- 弥富駅 - 東海旅客鉄道関西本線・名古屋鉄道尾西線(徒歩3分・ただし近鉄では名鉄弥富駅として案内している)
- 中京圏の一大ターミナルである名古屋駅を除くと、JR・名鉄・近鉄の3社がそれぞれ乗り換えられる唯一の駅である。
- ヨシヅヤ弥富店(愛称「ウイングプラザ パディー」)
- ヤマナカパディー店
- 三菱東京UFJ銀行弥富支店(●旧UFJ店舗)
- JA愛知厚生連海南病院
- 海南こどもの国
- 蟹江警察署弥富幹部交番
路線バス
- 弥富市コミュニティバス(きんちゃんバス)
- 北部ルート 近鉄弥富駅 - 弥生・桜・白鳥学区方面(右回り・左回り)
- 南部ルート 近鉄弥富駅 - 大藤・栄南学区方面(右回り・左回り)
- この他に、主に旧・十四山村地区を回る「東部ルート」もあるが、こちらは当駅ではなく近鉄佐古木駅発着である。
- 木曽岬町自主運行バス(コミュニティバス)
- 中央線 近鉄弥富駅 - 上松永
隣の駅
- 近畿日本鉄道
- E 名古屋線
- 括弧内は駅番号を示す。
脚注
- ^ a b c d 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』 2号 近畿日本鉄道 1、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年8月22日、18-23頁。ISBN 978-4-02-340132-7。
- ^ a b c d 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 8 関西1、新潮社、2008年、29頁。ISBN 978-4-10-790026-5。
- ^ 近畿日本鉄道株式会社『近畿日本鉄道 100年のあゆみ』近畿日本鉄道、2010年12月、156頁。全国書誌番号:21906373。
- ^ "平成19年4月1日から、近鉄主要路線でICカードの利用が可能になります" (pdf) (Press release). 近畿日本鉄道. 30 January 2007. 2016年3月16日閲覧。
- ^ a b c d e f g 近鉄時刻表2014年9月21日ダイヤ変更号、p.146 - p.153・p.158 - p.180・p.304 - p.311・p.316 - p.338