竜田揚げ

竜田揚げ
豚肉と野菜の竜田揚げ
別名	立田揚げ
種類	揚げ物、から揚げ
発祥地	日本

竜田揚げ（たつたあげ）は、揚げ物の一種である。主に鶏肉を使い、醤油で下味をつけてから片栗粉をまぶして油で揚げることで作る。立田揚げとも書かれる。から揚げの一種である。竜田揚げのことを唐揚げと呼ぶこともある。

作り方

材料は鶏肉のほかにサバの切り身などを使うことも多い。下味は醤油に加えてみりんを使って付ける。片栗粉の代わりに小麦粉を衣に使うこともある。

から揚げとの違い

から揚げとの違いは、醤油で下味をつけることと、衣に片栗粉を使うことである。日本唐揚協会の八木宏一郎専務理事によると、から揚げは何で味を付けても自由だが、竜田揚げの場合は醤油、みりんベースと決まっており、また食材にまぶすのも小麦粉ではなく、片栗粉でなければならない、と主張している。しかし、最近では下味をつけたから揚げや片栗粉を使ったから揚げも増えており、違いは分かりにくくなっている。

歴史

発祥ははっきりしていない。2013年に日本唐揚協会は竜田揚げのルーツを調査したが、発祥地域、発祥時期、元は家庭料理なのか外食なのかすら分からなかった。

竜田揚げ発祥に関する有力な説の一つが、奈良県の竜田川にちなんで作られたというものである。小倉百人一首にも収録されている在原業平の和歌「千早ぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」に由来するという説である。この和歌に登場する奈良県の竜田川は、古くから紅葉の名所として知られていた。竜田揚げの揚げた後の色が赤褐色をしており、紅葉のように見えることから命名されたとする。

また日本海軍の軍艦だった「龍田」が、船員に「鶏肉に片栗粉をまぶして揚げた料理」を提供したところ評判が上がり、一般にも広まっていったとする説もある。

かつては学校給食で鯨の竜田揚げが出されていた。鯨肉は臭みが強いため、臭みを取れる竜田揚げが採用されたと言われている。1991年にはマクドナルドが竜田揚げを挟んだハンバーガー「チキンタツタ」を発売し、人気メニューになった。

2013年には、竜田川が流れる斑鳩町が町おこしのために竜田揚げを利用するようになった。2015年時点で町内の13店が竜田揚げを出しており、ネギニンニクソースや竜田揚げのカレーなど多様な商品が展開されている。隣接する生駒市や平群町も竜田揚げで町おこしに取り組んでいる。

外部リンク

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