琉球エアーコミューター

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琉球エアーコミューター
RYUKYU AIR COMMUTER
IATA
--
ICAO
RAC
コールサイン
RYUKYU AIR
法人番号 7360001002234 ウィキデータを編集
設立 1985年12月14日
拠点空港 那覇空港
マイレージサービス JALマイレージバンク
親会社 日本トランスオーシャン航空
本拠地 沖縄県那覇市山下町3番1号
代表者 代表取締役社長 比嘉広喜
外部リンク http://rac.churashima.net/
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琉球エアーコミューター株式会社
RYUKYU AIR COMMUTER CO.,LTD.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 RAC
本社所在地 日本の旗 日本
900-0027
沖縄県那覇市山下町3番1号
設立 1985年12月14日
業種 空運業
法人番号 7360001002234 ウィキデータを編集
事業内容 航空運送事業
代表者 代表取締役社長 比嘉広喜
資本金 3億9,600万円
売上高 28億9491万円(2008年度)
従業員数 75名(2006年7月1日現在)[1]
主要株主 日本トランスオーシャン航空 72.9%
沖縄県 5.1%
その他 22.0%
外部リンク http://rac.churashima.net/
特記事項:日本トランスオーシャン航空の2009年3月期決算広告 (PDF) では、所有割合は74.5%。
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琉球エアーコミューター本社(日本トランスオーシャン航空と同居)
琉球エアーコミュター保有時代の BN-2B アイランダー II
DHC-8-Q100型機
「太陽のアーク」塗装で納入されたDHC-8-Q300型機

琉球エアーコミューター株式会社(りゅうきゅうエアーコミューター、英称:RYUKYU AIR COMMUTER CO.,LTD.略称:RAC)は、那覇空港をベースに沖縄離島路線を運航している航空会社であり、日本航空(JAL)グループの構成企業である。

概要

もともとは公共施設地図航空[2]が運航していた那覇 - 慶良間線(2006年に廃止)を1987年に継承したのが始まり。1989年に那覇 - 粟国線を開設して計2路線を運航したが、1991年に南西航空(現・日本トランスオーシャン航空)の増資を受け傘下に入り、その後順次日本トランスオーシャン航空からDHC-6運航路線の移管が始まった。2011年時点では11の路線を運航している。

JALグループではあるが、厳密に言えば、日本トランスオーシャン航空 (JTA) の子会社という方が適当であり日本航空との直接の資本関係はなく、またワンワールドのメンバーではない[3]

沿革

  • 1985年12月24日 琉球エアーコミューター株式会社(RAC)設立。
  • 1987年2月17日 初の就航路線となる那覇 - 慶良間線開設(使用機種・BN-2Bアイランダー)。
  • 1989年12月20日 那覇 - 粟国線開設(BN-2Bアイランダー)。
  • 1991年 南西航空(SWAL、現・日本トランスオーシャン航空 (JTA) 、以下同)からの増資を受け、同社の子会社となり、同時にJALグループの一員となる。
  • 1992年11月16日 SWALから、同社のDHC-6就航路線を移管。
    (移管対象路線:那覇 - 南大東北大東・粟国、宮古 - 多良間 - 石垣、石垣 - 波照間
  • 1997年1月 DHC-6の後継機となるDHC-8-Q100(ダッシュ8)を導入。
  • 1997年4月15日 那覇 - 与論線をJTAから移管、機材はそれまでのYS-11に代わりDHC-8-Q100が就航。
  • 1997年7月20日 現・南大東空港開港により、那覇 - 南大東線にDHC-8-Q100が就航。
  • 1997年10月9日 北大東空港の滑走路が1,500mに延長により、那覇 - 北大東線にDHC-8-Q100が就航。同時に南大東 - 北大東線を開設(ただし那覇 - 南大東 - 北大東 - 那覇あるいは那覇 - 北大東 - 南大東 - 那覇の三角運航)。
  • 1997年11月7日 那覇 - 久米島線開設(DHC-8-Q100)。
  • 1999年2月1日 那覇 - 奄美線開設(DHC-8-Q100、これまでエアーニッポンが就航していたのを継承)。
  • 2000年7月21日 那覇 - 与那国線、石垣 - 与那国線開設(いずれもDHC-8-Q-100で週4日運航)。
  • 2002年1月23日 DHC-6が退役(就航していた路線はBN-2Bに変更)。
  • 2003年10月10日 現在の多良間空港開港により、宮古 - 多良間線にDHC-8-Q100就航。宮古 - 石垣線開設(DHC-8-Q100)。
  • 2006年3月31日 那覇 - 慶良間線、石垣 - 多良間線廃止。
  • 2006年7月 那覇 - 宮古線開設(DHC-8-Q100、7月半ば - 9月の季節限定運航)。
  • 2007年4月 社名(略称)ロゴをJALグループ仕様(太陽のアーク)に変更。
  • 2007年4月27日 DHC-8-Q300を導入、那覇 - 久米島線と那覇 - 南大東線にそれぞれ就航させた。
  • 2007年11月30日 石垣 - 波照間線廃止。
  • 2009年5月31日 那覇 - 粟国線運休。なお、運休後も6月4日 - 17日の期間、チャーター便が1日2便運航された[4]
  • 2011年4月 JAL同様ロゴを鶴丸に変更。鶴丸内の文字はJALのまま。

就航路線

南大東空港に到着したRAC便

使用機材

保有機材

  • DHC-8-Q103(ダッシュ8) 1997年にDHC-6に替わる大型機として導入。
  • DHC-8-Q300(Q300)2007年導入。

かつての保有機材

粟国空港に駐機するBN-2Bアイランダー
粟国→那覇のRAC便。BN-2Bはレシプロエンジン機のため、セスナ機と同様の振動音がする。

塗装

JALグループの一員となってからも長らく独自デザインを使用していたが、3代目からJALグループ各車と統一したデザインに変更している。

設立当時
ホワイトボディに水色のラインを配し、垂直尾翼に水色のRACの文字を配し、Cの上部にノグチゲラが止まっているデザインである。RACの文字はAの横棒が真下に配置されたスタイルである。
2代目
水色に加えて黄色い配色が加えられ、垂直尾翼に白黒のシーサーが描かれたデザインである。RACの表記はドア横に移動した。
3代目
2007年4月よりJALグループの当時統一ビジュアルイメージであった「Arc of the Sun(太陽のアーク)」となったが、「JAL」が「RAC」(Aの横棒がなくノが入る)に置き換えられ、「RYUKYU AIR COMMUTER」表記を添えたものであった。同年4月導入のDHC-8-Q300はこの塗装で納入された。
4代目
2011年4月よりJALの鶴丸デザインに変更する。ホワイトボディに「RYUKYU AIR COMMUTER」と斜体字で表記されるが、垂直尾翼の鶴丸はJAL表記である。

機内サービス

  • 客室乗務員は基本的に全便1人しか乗務しない。
  • ドリンクサービスはなく、キャンディが配られる。
  • 機内誌はJTAの「Coralway」のみ搭載され、『SKYWARD』や「JAL SHOP」は搭載されていない。
  • 座席のリクライニングはできない。
  • オーディオ、ビデオサービスはない。

注意点

運航開始当初は小型機のみの運航であり、設立経緯も異なるなどの事情から、親会社の日本トランスオーシャン航空をはじめ他のJALグループ各社とは異なる点があった。

  • 持込手荷物・受託手荷物の重量制限があったが、機材が大型のDHC-8シリーズに統一されたため、これらは撤廃された。
  • 各空港の設備が最新のものに置き換えられ、航空券が磁気券に切り替わり、JALのカウンターでそのまま手続きができるようになった。この結果webチェックインやICカードおサイフケータイバーコード読取りによる搭乗などのJAL ICサービスも通常のJAL便と同様に使用でき、事前座席指定も可能となった。
  • JALマイレージバンク(JMB)のマイル加算対象となる路線は日本トランスオーシャン航空も運航している路線(那覇 - 宮古線、那覇 - 久米島線、石垣 - 与那国線、宮古 - 石垣線)と那覇 - 与那国線のみであり、その他の路線ではマイルは加算されず、JMBマイル加算非対象路線に関してはJMB FLY ON プログラム(JALのFrequenFlyers'Program=FFP)のポイント積算基準の対象外である。また、マイレージサービスの特典航空券も対象外である[6]

JALグループ企業

(グループ企業のうち、航空事業者)

◎JALグループは国際航空連合(アライアンス)「ワンワールド」に加盟しているが、※のある航空会社は経営施策上ワンワールドには加盟していない。

脚注

  1. ^ JALグループ会社情報 琉球エアーコミューター
  2. ^ 一時期、金のペーパー商法で有名な豊田商事を傘下に持つ銀河計画のグループ会社だった。会社自体は現存しており、福井空港での遊覧飛行を行っている。
  3. ^ 親子関係は日本航空 - 日本トランスオーシャン航空 - 琉球エアーコミューターとなり、日本航空から見ると琉球エアーコミューターは孫会社である。
  4. ^ 事前予約のみで、当日受付は不可。予約は粟国村役場総務課への電話のみ。料金の支払い方法は、村内は役場にて運賃を支払い、村外は村口座へ振込みを行い、振込み領収書を村役場宛にFAX送信する必要があった。粟国村役場
  5. ^ 沖縄タイムス2008年11月27日付夕刊記事より。パイロットの退職に伴い現在運航している那覇 - 粟国便を休止し、運用が消滅する。当初2009年10月から運休する予定であったが、大阪の第一航空が2009年6月からの路線引継を表明したため休止を繰り上げた。
  6. ^ ただし、マイルを一旦「JAL 利用クーポン」または「JAL IC利用クーポン」に交換し、このクーポンによりRACの航空券を購入することは可能である。

関連項目

外部リンク