横山秀夫
| 横山 秀夫 （よこやま ひでお） | |
|---|---|
| 誕生 |
1957年1月17日（67歳） 東京都 |
| 職業 | 小説家 |
| 国籍 |
 日本 |
| 活動期間 | 1991年 - |
| ジャンル | ミステリー |
| 主な受賞歴 |
サントリーミステリー大賞佳作（1991年） 日本推理作家協会賞短編部門（2000年） |
| デビュー作 | 『ルパンの消息』 |
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横山 秀夫（よこやま ひでお、1957年1月17日 - ）は、東京都生まれの小説家・推理作家。東京都立向丘高等学校、国際商科大学（現在の東京国際大学）商学部を卒業。
経歴
1979年上毛新聞社に入社。以後12年間の記者生活を送る。1991年に「ルパンの消息」が第9回サントリーミステリー大賞佳作を受賞したことを契機に退社。以後フリーランス・ライターとして『週刊少年マガジン』にて漫画原作（ながてゆか作画『PEAK!』など）や児童書の執筆、ときには警備のアルバイトなどをする。1998年に「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞し小説家デビュー。
2002年に「半落ち」が第128回直木賞候補作となる。選考委員の北方謙三が、この小説中で重要な鍵となる要素について関係機関に問い合わせたところ「現実ではありえない」と回答を得るに至り、北方は選考会でこの回答を報告、「半落ち」は現実味に欠けると批判され落選した（受賞作なし）。また本作が各種ランキングで一位になったことに対して、選考委員・林真理子が講評の記者会見で「欠陥に気づかず賞を与えた業界も悪い」とミステリー業界を批判し、のちに雑誌で「欠陥があるのに売れ続けるなんて、読者と作者は違うということ」と読者をも批判した。目黒考二は選考委員を非難し、「直木賞にそこまで権威があるのか」と論議が起こる。横山はミステリー作家たちだけでなく読者までもが侮辱されたと反論し、直木賞と訣別宣言をする。後日欠陥と指摘された事項について、この作品の場合必ずしも当てはまらないことが判った[1][2]。同作品は2004年1月に映画化（監督は佐々部清）され、横山は法廷記者としてエキストラ出演している。
2003年に刊行された「クライマーズ・ハイ」は、著者が記者時代に遭遇した日航機墜落事故取材の体験をまとめたもの。小説のなかに出てくる「北関東新聞」が「上毛新聞」のことである。ただし、作中で上毛新聞は、北関東新聞の競争相手として何度か登場している。
受賞（候補歴）
- 1991年「ルパンの消息」で第9回サントリーミステリー大賞佳作を受賞。
- 1998年「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞、第120回直木賞候補作となる。
- 2000年「動機」が第53回日本推理作家協会賞短編部門を受賞、第124回直木賞候補作となる。
- 2002年「第三の時効」が第16回山本周五郎賞候補作となる。
「半落ち」がこのミステリーがすごい!および週刊文春ミステリーベスト10で第1位を獲得する。 - 2003年「半落ち」が第128回直木賞候補作となる。
「クライマーズ・ハイ」第17回山本周五郎賞候補作となる。
作品
- 平和の芽－語りつぐ原爆・沼田鈴子ものがたり（講談社 1995年7月）
- 出口のない海－人間魚雷回天特攻作戦の悲劇（マガジン・ノベルス・ドキュメント 講談社 1996年4月）
- 陰の季節（文藝春秋 1998年10月 / 文春文庫 2001年10月）
- 収録作品：陰の季節 / 地の声 / 黒い線 / 鞄
- 動機（文藝春秋 2000年10月 / 文春文庫 2002年11月）
- 収録作品：動機 / 逆転の夏 / ネタ元 / 密室の人
- 半落ち（講談社 2002年9月 / 講談社文庫 2005年9月）
- 顔 FACE（徳間書店 2002年10月 / 徳間文庫 2005年4月）
- 収録作品：魔女狩り / 決別の春 / 疑惑のデッサン / 共犯者 / 心の銃口
- 深追い（実業之日本社 2002年12月 / ジョイ・ノベルス 2005年2月 / 新潮文庫 2007年5月）
- 収録作品：深追い / 又聞き / 引き継ぎ / 訳あり / 締め出し / 仕返し / 人ごと
- 第三の時効（集英社 2003年2月 / 集英社文庫 2006年3月）
- 収録作品：沈黙のアリバイ / 第三の時効 / 囚人のジレンマ / 密室の抜け穴 / ペルソナの微笑 / モノクロームの反転
- 真相（双葉社 2003年5月 / 双葉文庫 2006年10月）
- 収録作品：真相 / 18番ホール / 不眠 / 花輪の海 / 他人の家
- クライマーズ・ハイ（文藝春秋 2003年8月 / 文春文庫 2006年6月）
- 影踏み（祥伝社 2003年11月 / 祥伝社文庫 2007年2月）
- 収録作品：消息 / 刻印 / 抱擁 / 業火 / 使徒 / 遺言 / 行方 影踏み
- 看守眼（新潮社 2004年1月 / ジョイ・ノベルス【改訂】 2007年 / 新潮文庫 2009年）
- 収録作品：看守眼 / 自伝 / 口癖 / 午前五時の侵入者 / 静かな家 / 秘書課の男
- 臨場（光文社 2004年4月 / 光文社文庫 2007年9月）
- 収録作品：赤い名刺 / 眼前の密室 / 鉢植えの女 / 餞 / 声 / 真夜中の調書 / 黒星 / 十七年蝉
- 出口のない海（講談社 2004年8月 / 講談社文庫 2006年7月）
- ※1996年4月刊行のマガジン・ノベルス・ドキュメント版の全面改稿版
- ルパンの消息（光文社カッパ・ノベルス 2005年5月 / 光文社文庫 2009年4月）
- 震度0（朝日新聞社 2005年7月 / 朝日文庫 2008年4月）
- 臨場スペシャルブック（光文社文庫 2010年3月）
- 収録作品：罪つくり / 墓標 / 未来の花 / カウントダウン
未単行本化連載作品
- 孤灯（中央公論新社『中央公論』2004年4月号～2007年3月号）
- ノースライト（新潮社『旅』2004年5月号～2006年2月号）
- 64（ロクヨン）（文藝春秋『別冊文藝春秋』2004年5月号～2006年5月号）
- 広域（講談社『小説現代』2006年1月号～2008年5月号） - F県警強行班シリーズ
漫画原作
- 事件列島ブル（画：奥谷通教、講談社【1～2】、1993年4月～6月）
- PEAK!（画：ながてゆか、少年マガジンコミックス【1～2】、2000年11月～12月）
- 強行（画：所十三 、講談社アッパーズKC【1～4】、2004年7月～12月 / 講談社プラチナコミックス【上・下】、2006年9月）
- 収録作品：第三の時効 / 沈黙のアリバイ / 密室の抜け穴 / 囚人のジレンマ
- 出口のない海（画：松尾しより、講談社KCデラックス、2006年9月）
映像化作品
テレビドラマ
- TBS系
- 月曜ドラマスペシャル
- 月曜ミステリー劇場
- ドラマW
- 土曜ワイド劇場
- 臨場シリーズ（主演：内野聖陽《倉石義男》）
- 第一章（2009年4月15日-6月24日、全10話）
- season 2（2010年4月7日-6月23日、全11話） - 2010年日本民間放送連盟賞（テレビドラマ番組優秀）受賞
映画
- 半落ち（2004年1月10日公開、配給：東映、監督・脚本：佐々部清、主演：寺尾聰） - 第28回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞
- 出口のない海（2006年9月16日公開、配給：松竹、監督：佐々部清、脚本：山田洋次・冨川元文、主演：市川海老蔵）
- クライマーズ・ハイ（2008年7月5日公開、配給：東映・ギャガ、監督・脚本：原田眞人、主演：堤真一） - 第32回日本アカデミー賞優秀作品賞受賞
- 臨場 劇場版（2012年6月30日公開予定、配給：東映、監督：橋本一、主演：内野聖陽）
海外への翻訳
中国本土（簡化字）
- 半落 （2005年12月、山东文艺出版社）－半落ち
- 动机 （2006年4月、群众出版社）－動機
- 阴暗的季节 （2007年1月、群众出版社）－陰の季節
- 超越极限 （2007年1月、群众出版社）－クライマーズ・ハイ
- 穷追不舍 （2011年4月、吉林出版集团有限责任公司）－深追い
- 真相 （2011年4月、吉林出版集团有限责任公司）
- 看守眼 （2011年4月、吉林出版集团有限责任公司）
- 踏影 （刊行予定、吉林出版集团有限责任公司）－影踏み
- 罗宾计划 （刊行予定、新星出版社）－ルパンの消息
- 震度0 （刊行予定、译林出版社）
台灣（正体字）
- 半自白 （2004年9月、商周出版・2006年9月、獨步文化）－半落ち
- 影子的季節 （2005年4月、臉譜出版）－陰の季節
- 顏 （2005年10月、商周出版・2006年9月、獨步文化）－顔 FACE
- 動機 （2006年2月、臉譜出版）－動機
- 臨場 （2006年4月、商周出版・2006年9月、獨步文化）－臨場
- 登山者 （2006年9月、獨步文化）－クライマーズ・ハイ
- 羅蘋計畫 （2008年1月、皇冠文化）ルパンの消息
- 看守者之眼 （2008年4月、皇冠文化）－看守眼
- 真相 （2008年8月、新雨出版）－真相
- 震度0 （2009年1月、皇冠文化）－震度0
- 第三時效 （2009年9月、獨步文化）－第三の時効
- 窮追不捨 （2011年1月、獨步文化）－深追い
