平野レミ

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ひらの れみ
平野 レミ
平野 レミ
2018年撮影
本名 和田 レミ(わだ れみ)
(旧姓:平野)
生年月日 (1947-03-21) 1947年3月21日(77歳)
出生地 東京都台東区
国籍 日本の旗 日本
血液型 O型[1]
職業 タレントシャンソン歌手
ジャンル 料理愛好家
配偶者 和田誠(1972年 - 2019年 死別)
著名な家族 ヘンリイ・パイク・ブイ(祖父)平野威馬雄(父)
和田唱(長男)
上野樹里(長男の妻)
和田明日香(次男の妻)
公式サイト https://remy.jp/
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平野 レミ(ひらの れみ 1947年昭和22年〉3月21日 - )は、日本料理愛好家、タレントシャンソン歌手。本名は和田 レミ(わだ れみ)。旧姓は平野。

人物

東京都台東区生まれ、千葉県松戸市で育つ。

祖父は日本美術史家で法律家ヘンリイ・パイク・ブイ、父はフランス文学者平野威馬雄。夫はイラストレーターエッセイスト映画監督和田誠。長男はTRICERATOPS和田唱。長男の妻は女優の上野樹里。次男は和田率。次男の妻はモデルで食育インストラクターの和田明日香。従兄弟はトークライブハウス経営の平野悠

料理番組を中心に活躍しているが、終始テンションが高く、息つく間もないほどの早口が特徴である。

その明るいキャラクターがウケ、バラエティー番組(および料理コーナー)にも「料理研究家」もしくは「料理愛好家」として出演(本人は「料理は研究するものではない」と述べたことがあった)。

2007年公開のディズニー配給映画『レミーのおいしいレストラン』の日本でのプロモーションでは「料理親善大使」を務めた。

清水ミチコのモノマネレパートリーの1人。実際に『スタジオパークからこんにちは』などで共演している(元々は夫の和田を含めて家族ぐるみの交友はある)。清水は平野の暴走ぶりに呆れながらもお笑いの才能に「素晴らしい人材」と感嘆した一幕があった[2]

きょうの料理』などでの自由奔放な振る舞いと奇想天外な料理のアイディアから、「生きる(歩く)放送事故」と呼ばれる(番組名をもじって「狂の料理」ともあだ名されている)。

略歴

東京都立上野高等学校中退[3] 後、文化学院に在学中、佐藤美子シャンソンを学ぶ。

日航ミュージックサロンで歌手デビュー。

やがて、TBSラジオのディレクターから声がかかり、『キンキン・ケンケンのそれ行け!歌謡曲』内の、東京や関東近県の主にスーパーマーケット等の店頭等から公開生放送する番組コーナー『ミュージック・キャラバン』で久米宏とコンビを組む(自身の回想によると、ラジオのディレクターに配られていたレコード会社の新人宣伝書で平野と辺見マリの写真が入れ替わって刷られていたことが原因で、本来、辺見と契約するつもりで平野と契約したという[4])。

番組内での一般観覧者が参加する、TBSラジオカー(中継車)と同行した車両に搭載し、スピーカ部分には放送用のマイクを設置したジュークボックスから、番組側が選んだジュークボックスの「曲番号」で掛かる曲が「男性歌手か? 女性歌手か?」と当てるゲームで、曲のイントロが流れて正解が判るまでの短い時間、平野が繰り返し叫んだ「男が出るか! 女が出るか!」は、当時話題を呼んだ。また、生放送中に「ねえ、久米さん。この(リスナーへの返礼品の)缶詰にベトコンの肉が入っているって本当?」と言ってしまい、即座に久米からマイクで頭を叩かれ、足を蹴られて黙らされた逸話もある(久米は「とんでもないやつと組まされてしまった」と笑いながら述懐している)。

番組を聞いていたイラストレーターの和田が平野に惚れ込み、1972年に出会って10日で結婚。当初、和田は麻雀仲間だった久米に紹介を頼んだが、「絶対紹介しませんよ、あんな出歯!しょうがないですよ!!」と真剣に断わられたという。なお、久米の回想によれば、正確には「あの人は絶対やめたほうがいいです。人生を棒に振りますよ」だったという。誹謗中傷したわけではなく、普段の仕事で自由奔放ぶりに振り回されて散々苦労した経験から、紹介したことで一生恨まれることを怖れたための発言であった。和田は仕方なくTBSラジオのディレクターに頼んだが、こちらからも「紹介してもいいけど、責任は持ちませんよ」と言われてしまったという[5][6]

結婚後、一時は育児・主婦業に専念。少しずつ家庭料理の研究にも力を入れるようになり、「料理研究家」ならぬ「料理愛好家」として再び表舞台で活躍(両親が旨いもの好きだった影響による)。実際、自身も舌が肥えており、久米によれば、移動中に途中の食べ物屋で昼食を摂る際にも、期待通りの味でなければ平気で「不味い!」と口外し、いつも辟易させられていたという。逆に期待を超える美味であれば、厨房に入って料理人に握手を求めていたという。

料理番組初出演は『きょうの料理』。扱った料理は「牛肉とトマトの炒物」で、材料のトマトを手で握りつぶして調理したために多くのクレームを受けることとなった[7]。のち、歳月を経て、『ごごナマ』で調理法も当時のままに再度紹介されている。トマトは初めて料理の楽しさを知った食材でもある[8]。放送内の「20分で晩ごはん」では20分以内に料理を作り終え、シャンソン歌手としての特技を生かして、余った時間でオリジナルソングを歌い尺を稼いだことがある。

歌手活動も継続しており、90年代にはテレビアニメの主題歌を担当。コンサートへも時折出演している。

レミパン・レミパンプラス

株式会社オダジマと共同開発した多機能「平野レミの鍋 ドゥ! レミ・パン」(以下「レミパン」)を使って料理をすることが多い。レミパンはフッ素樹脂加工された平底のアルミニウム鍋ないしは深いフライパンで、蓋に可変式の蒸気穴がある。蓋の取手は蓋立てとしても機能する。また、平野が審査員を務める料理コーナーの景品にレミパンをプレゼントすることがある。主なレミパン支持者にグッチ裕三がいる。累計販売個数が150万個となる。

デザイナーに柴田文江を迎えた新型レミパン「レミパンプラス[9]」を2016年3月15日に発売。調理中、今まで置き場所に困っていた菜箸やヘラなどのツール類を、フライパンのハンドルに一時置きできるよう、マグネット内蔵ハンドルを開発し採用した。

その他商品

  • わたしの和だし[10](万能だしパック)
  • zipron[11](タオル一体型エプロン)

アプリ

  • Mrs.remy(ミセスレミー)のタッチフード - 遊んで学べる食育アプリ[12]

メディア

主な出演番組

過去の出演番組

ほか多数

CM

ディスコグラフィー

シングル

  • 誘惑のバイヨン(1970年、コロムビア・レコード
  • チョッと気になるロック(1971年、コロムビア・レコード)
  • 明日の旅(1972年、コロムビア・レコード)
  • コン!コン!(1972年、コロムビア・レコード)
    • B面曲の「カモネギ音頭」は中川レオとの競作(中川版の曲名は「かもねぎ音頭」)。1975年に平和勝次とダークホースが一部の歌詞を変更してカバーし、渚ようこも2016年のアルバム『渚ストラット』でカバーした。
  • ちっちゃなおばけのうた/いないいないおばけ
  • お薬師さま(委託制作)
  • どうして(1977年3月、東芝永六輔と共演)

アルバム

  • きかせてよ - シャンソン・ド・レミ(1988年、バンダイ・ミュージック・エンターテイメント)
  • ちいさな地球 和田誠・うたの絵本ちいさな地球(和田誠・作詞/作曲、ゲスト歌手・中山千夏、レコード:1977年、CD:1997年10月22日)
  • 私の旅(2006年11月15日、レミックス

コンピレーション

主な著書

  • 『平野レミのお勝手ごはん』(2016年、宝島社)ISBN 9784800264442
  • 『平野レミの新・140字レシピ』(2016年、扶桑社)ISBN 9784594074586
  • 『わたしの和だし[18]』(2016年、ナツメ社)
  • 『平野レミのしあわせレシピ[19]』(2015年、自由国民社)
  • 『平野レミと明日香の「嫁姑ごはん物語」[20]』(2015年、セブン&アイ出版)
  • 『ド・レミの子守歌』(1977年、文化出版局,1984年、中央公論社)
  • 『平野レミ・料理大会』(1986年、講談社)
  • 『平野レミ・料理パレード』(1992年、講談社)
  • 『平野レミのエプロン手帖』(1995年、文化出版局)
  • 『平野レミのうまいもの教室』(1996年、日本放送出版協会)
  • 『笑顔がごちそう』(1997年、講談社)
  • 『平野レミの作って幸せ・食べて幸せ』(1998年、主婦の友社
  • 『平野レミのごちそうレシピ』(1999年、小学館
  • 『平野レミ・元気印のおかず屋さん』(1999年、文化出版局)
  • 『平野レミ・一見豪華ふう』(2000年、講談社
  • 『平野レミのなんてったって、うちのご飯がいちばん!』(2000年、講談社)
  • 『気まずい二人』(三谷幸喜との対談集・ゲストとして登場、角川文庫)

脚注

注訳

出典

  1. ^ タレントデータバンク. “プロフィール詳細”. 2015年9月9日閲覧。
  2. ^ 清水ミチコ 平野レミの暴走ぶりに「素晴らしい人材」
  3. ^ 平野レミ『愛のオーロラ』(北欧社、1973年)
  4. ^ 平野レミ『ド・レミの歌』(中公文庫、1984年)
  5. ^ 『ド・レミの歌』巻末収録の黒柳徹子「レミちゃんのこと」より。
  6. ^ 久米宏『久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった』(世界文化社、2017年)p.58
  7. ^ “平野レミ料理番組デビューは抗議殺到だった”. 日刊スポーツ新聞社. (2014年10月28日). オリジナルの2014年10月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141028143518/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141028-00000075-nksports-ent 2014年10月28日閲覧。 
  8. ^ 『語る-人生の贈りもの-』「トマトうどん」で楽しさ知った(朝日新聞朝刊、2021年4月6日)
  9. ^ レミパンプラス
  10. ^ わたしの和だし
  11. ^ zipron
  12. ^ iOS版Android版
  13. ^ 鹿児島の皆様へ☆ - Yukari の☆SMILE SWEET☆ 2011年9月6日
  14. ^ ミニドラマ仕立てでNHK受信料制度をPR 黒島結菜らが出演”. ORICON (2015年8月25日). 2015年8月25日閲覧。
  15. ^ 『平野レミとDJ KOOの「料理はイマジネーション!」』[リンク切れ]
  16. ^ 『平野レミの神ワザ!1分クッキング? ぶっさしグラチー篇』[リンク切れ]
  17. ^ “『U-NEXT presents あと3回、君に会える』山本美月&平野レミ出演、U-NEXTインフォマーシャル放送決定!”. U-NEXT. (2020年3月24日). https://unext.co.jp/blog/ato3-unext-infomercial-2020-03-24 2020年4月4日閲覧。 
  18. ^ わたしの和だし
  19. ^ 平野レミのしあわせレシピ
  20. ^ 平野レミと明日香の「嫁姑ごはん物語」

外部リンク