ニュージーランドストーリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Muneco (会話 | 投稿記録) による 2016年2月13日 (土) 04:19個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ニュージーランドストーリー
The New Zealand Story
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 アーケード 
開発元 タイトー中央研究所熊谷分室
発売元 タイトー(現・スクウェア・エニックス
音楽 小倉久佳
山田靖子
渡部恭久
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板(1.25メガバイト
稼働時期
  • INT 1988年9月 (1988-09)
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
PEGI3
OFLC:G(General)
デバイス 8方向レバー
2ボタン
CPU Z80×2
I8X41
サウンド YM2203
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
256×224ピクセル
60.00Hz
パレット512色
テンプレートを表示

ニュージーランドストーリー』(The New Zealand Story)は、1988年タイトーから稼動されたアーケード用横スクロールアクションゲーム

概要

タイトルの通り、舞台はニュージーランド。主人公のキーウィ「ティキ」となり、さまざまなアイテムを使いつつ敵を倒しながら、ヒョウアザラシにさらわれて囚われの身となった仲間たちと恋人の「ピューピュー」を助けることが目的。「フェアリーランドストーリー」から続くタイトーのキャラクターアクションゲームで、そのキャラクターと軽快な音楽で人気が出たが、アクション要素が多く1つのステージが長いため簡単にクリアできるゲームではなかった。全5ワールド20ステージ、1ワールド4ステージ構成となっている。

3面以降、最後の1匹を敵の矢で失うと天に召されて天国ステージに行く事になる。天国には3種類あり、どの面で死んだかによって決まる。通常のステージと同じく敵やトラップがあり、下界への出口(脱出口)の場所は天国の種類によって異なる。出口ではなくて女神がいる所へ行くと、別のエンディングになる。

得点でエクステンドする他に、アイテムとして出る「E」、「X」、「T」、「E」、「N」、「D」の文字を全種類集めるか、同じ文字を10個集める事によってエクステンドする。

マップ上の特定の場所を攻撃すると隠し扉が開き、入るとボーナス面やワープなどが行える。

ゲーム内容

操作方法

8方向レバーと2(ショット、ジャンプ)ボタンでティキを操作する。レバーやボタンの操作効果はステージやアイテムの取得状態により異なる。

通常モード
  • アイテムを何も所持していない状態で横スクロール画面の場合。
  • レバーは左右の2方向のみ操作可能で、ショットボタンで(か、他の攻撃)を放ち、ジャンプボタンでジャンプできる。ジャンプ時にボタンを長く押すと、より高い(長い)ジャンプができる。高い所から落下した場合は途中からジャンプボタンを押すことで羽ばたくことが可能となる。連打することで落下速度を遅くでき、さらに高速で連打すれば上昇する。
風船モード
  • 敵の風船を奪ったりする事で風船のアイテムを手に入れることが出来る。風船へジャンプして乗ったりぶら下がる事で空中を移動する事が出来るようになる。
  • レバーは左右の2方向のみ操作可能で、ショットボタンで矢を放ち、ジャンプボタンを押すと風船を上昇させ(押し続ける事で上昇し続ける)離すと風船が落下する。
  • このゲーム最大の特徴であるが、この操作が難しく、さらに風船は種類により性質が違うためこれを使いこなす事がゲームクリアの肝となった。
  • 風船が足場に設置している状態の時に、レバー下で風船を降りることも可能。
  • なお、風船モードは、当初の企画であったクレイジーバルーンのリメイクの名残である。
風船モード+ジョイスティック
  • 敵を倒したときに出現するアイテムの1つのジョイスティックを所持して風船に乗った場合か、風船に乗っているときにジョイスティックを取った場合。また、UFOに乗ったときにも同様の操作法になる。
  • レバーで8方向に移動可能で、風船特有の慣性も無くなる。ショットボタンの働きは変わらない、ジャンプボタンはレバー上方向と同じ働きをするようになる。風船から一度降りてしまうとジョイスティックの効果は無くなってしまう。
水中モード
  • 水の中を移動する場合。酸素ゲージが表示され、水中にいる限りゲージが減り続ける。水面に出れば補給(呼吸)が可能。
  • レバーで8方向に移動可能だが、水中では両ボタンとも無効で攻撃することができない。水面に出た場合のみショットボタンで斜め上に水を吐いて攻撃できる。また、水を吐くとより早く酸素補給が可能。

ミスの条件

以下の条件でミスとなる。

  • フロアで刺に触れる
  • の攻撃に触れる
  • 刺のある敵に触れる
  • その他の刺や攻撃に触れる
  • 永久パターン防止キャラに触れる
  • 水中の時、左下に表示される酸素ゲージが無くなる(無敵状態でもミスとなる)
  • イソギンチャクの捕まってしまう
  • DS版ではライフポイントが無くなる

余談

  • 4-4ステージの海賊船は、中を通らずに外から回り込んで捕らえられている仲間の下で待ち、下から飛んでくる矢に当たると、ミスモーションで跳び上がった瞬間に仲間に触れてクリアとなり、ミスにもならない。
  • 2-1ステージには1-4ステージへ戻る隠し扉ワープがあるが、このルートを繰り返すと「T」以外の「EXTEND」文字を集められるので、エクステンドもする永久パターンとなる。
  • ぽっぷんぽっぷではキーウィが卵から孵化して登場する。

他機種版

No.タイトル発売日対応機種開発元発売元メディア型式売上本数
1ニュージーランドストーリー
日本の旗1989年7月X68000SPSシャープ5インチフロッピーディスク
3.5インチフロッピーディスク
5":CZ-230AS
3":CZ-230ASC
-
2ニュージーランドストーリー
日本の旗1989年FM TOWNSビングビングCD-ROM--
3The New Zealand Story
アメリカ合衆国の旗欧州連合の旗1989年Amiga
Amstrad CPC
Atari ST
ZX Spectrum
Choice SoftwareOcean Softwareフロッピーディスク
カセットテープ
--
4The New Zealand Story
アメリカ合衆国の旗欧州連合の旗1989年コモドール64Imagine Softwareフロッピーディスク
カセットテープ
--
5ニュージーランドストーリー
日本の旗1990年2月23日PCエンジンアイシステム東京タイトー3メガビットHuCARD[1]TP02007-
6ニュージーランドストーリー
日本の旗1990年3月3日メガドライブタイトータイトー4メガビットロムカセット[2]T-11013-
ステージは全てオリジナル面に変更されている
7Kiwi Kraze
アメリカ合衆国の旗欧州連合の旗1991年NESSoftware CreationsOcean SoftwareロムカセットNES-38-
日本国内未発売
8The New Zealand Story
欧州連合の旗1992年セガ・マスターシステムタイトータイトーロムカセット27035-
日本国内未発売
9タイトーメモリーズ 下巻
日本の旗2005年8月25日PlayStation 2タイトータイトーDVD-ROMSLPM 66092-
アーケード版の移植
10ニュージーランドストーリーDS
日本の旗2007年2月2日ニンテンドーDSタイトーサイバーフロントDSカードNTRPANZJ-
リメイク移植
11タイトーメモリーズ ポケット
日本の旗2007年5月31日PlayStation PortableタイトータイトーUMDULJM-05076-
アーケード版の移植
12ニュージーランドストーリー
日本の旗2008年10月14日Wii
バーチャルコンソール
アイシステム東京タイトーダウンロード--
PCエンジン版の移植
ティキの武器や敵のアルゴリズムがオリジナル版とやや異なる。フロッピーから読み出し中に、ティキを肩に乗せた本作と無関係のセーラー服の少女のイラストが現れる。オリジナルのエンディング終了後、X68000版移植担当のスタッフロールが流れる。裏技使用で任意の面セレクトや武器選択が行える。
EXTENDや一部の敵や風船、天国ステージがないなど細部が削除されている
全編オリジナルステージ(アーケード版のロケテスト時のもの)で構成されている。
『Kiwi Kraze』というタイトルで海外市場でのみ販売された。移植担当はSoftware Creations。ハードの制約で色数は少ないものの、ゲームそのものはファミコン上でも高いレベルで再現されており、Tim Follinが担当したサウンドも、ファミコンの音源ながらもアーケード版のFM音源に勝るとも劣らないクォリティを実現していた。
2005年8月25日発売の『タイトーメモリーズ 下巻』に収録。ニュージーランドストーリーは最初は遊べない追加タイトルで、一定条件を満たすか隠しコマンドを入力することでプレイ可能(2006年9月7日に発売された廉価版では最初からプレイできる)。
2007年5月31日発売の『タイトーメモリーズ ポケット』に収録。
ティキは残数+ライフ制で、2段ジャンプやボタン連打で空中を飛ぶことが出来るようになった。サウンドやステージにもアレンジが施された。DSならではの機能を用いて、タッチパネルで間違い探しをしたり、ティキを谷底からキャッチする、といったオリジナル要素も含まれている。なお、今作はエクストラモードがついており、そのゲストキャラとして「バブルボブル」のバブルンとボブルン、「ニューレインボーアイランド」のマイクとバイオレットが登場するがティキの仲間同様ヒョウアザラシに連れ去られる。

スタッフ

  • メイン・スタッフ:石田一朋、藪崎久也、大槻朗、藤田允、大山功一
  • サウンド・エフェクト:小倉久佳、山田靖子、渡部恭久
  • ワンタイム・スタッフ:MITSUKOU KIMURA、利光直子

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通24/40点 (PCE)[3]
24/40点 (MD)[4]
月刊PCエンジン79/100点 (PCE)
マル勝PCエンジン28/40点 (PCE)
PC Engine FAN21.26/30点 (PCE)[1]
(総合224位)
メガドライブFAN16.87/30点 (MD)[2]
PCエンジン版

ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計で24点(満40点)[3]、「月刊PCエンジン」では80・85・80・80・70の平均79点、「マル勝PCエンジン」では7・7・7・7の合計28点(満40点)、「PC Engine FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.26点(満30点)となっている[1]。 また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で224位(485本中、1993年時点)となっている[1]。 同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では、「可愛い画面とは裏腹に、難易度はかなり高い」と紹介されている[1]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.11 3.55 3.45 3.52 3.22 3.41 21.26
メガドライブ版

ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計で24点(満40点)[4]、ゲーム誌「メガドライブFAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、16.87点(満30点)となっている[2]。 同雑誌1993年7月号特別付録の「メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」では、「難易度は業務用よりも少々高くなっている」と紹介されている[2]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.60 2.73 2.60 2.51 2.53 2.90 16.87

関連作品

パロディモードの1面で登場する。
ティキとピューピューが主人公の1人として登場。
ティキがゲストキャラクターとして登場する。

脚注

  1. ^ a b c d e 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、22頁。 
  2. ^ a b c d 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、14頁。 
  3. ^ a b ニュージーランド ストーリー [PCエンジン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年6月27日閲覧。
  4. ^ a b ザ・ニュージーランドストーリー [メガドライブ]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年6月27日閲覧。

外部リンク