タピオカ

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タピオカ(パール、乾燥)
100 gあたりの栄養価
エネルギー 1,498 kJ (358 kcal)
88.69 g
糖分 3.35 g
食物繊維 0.9 g
0.02 g
飽和脂肪酸 0.005 g
一価不飽和脂肪酸 0.005 g
多価不飽和脂肪酸 0.003 g
0.19 g
トリプトファン 0.003 g
トレオニン 0.004 g
イソロイシン 0.004 g
ロイシン 0.006 g
リシン 0.006 g
メチオニン 0.002 g
シスチン 0.004 g
フェニルアラニン 0.004 g
チロシン 0.002 g
バリン 0.005 g
アルギニン 0.019 g
ヒスチジン 0.003 g
アラニン 0.005 g
アスパラギン酸 0.011 g
グルタミン酸 0.029 g
グリシン 0.004 g
プロリン 0.005 g
セリン 0.005 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
0 μg
(0%)
0 μg
0 μg
チアミン (B1)
(0%)
0.004 mg
リボフラビン (B2)
(0%)
0 mg
ナイアシン (B3)
(0%)
0 mg
(3%)
0.135 mg
ビタミンB6
(1%)
0.008 mg
葉酸 (B9)
(1%)
4 μg
ビタミンB12
(0%)
0 μg
コリン
(0%)
1.2 mg
ビタミンC
(0%)
0 mg
ビタミンD
(0%)
0 IU
ビタミンE
(0%)
0 mg
ビタミンK
(0%)
0 μg
ミネラル
カルシウム
(2%)
20 mg
鉄分
(12%)
1.58 mg
マグネシウム
(0%)
1 mg
マンガン
(5%)
0.11 mg
セレン
(1%)
0.8 μg
リン
(1%)
7 mg
カリウム
(0%)
11 mg
ナトリウム
塩分の可能性あり)
(0%)
1 mg
亜鉛
(1%)
0.12 mg
他の成分
水分 10.99 g

成分名「塩分」を「ナトリウム」に修正したことに伴い、各記事のナトリウム量を確認中ですが、当記事のナトリウム量は未確認です。(詳細

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

タピオカ (tapioca) は、トウダイグサ科キャッサバ根茎から製造したデンプンのこと。菓子の材料や料理のとろみ付けに用いられる他、つなぎとしても用いられる。の強度を上げるための薬剤の原料としても重要である。

概要

キャッサバは、南米、北東ブラジルが原産だが、根茎に多くのデンプンを持つことから世界各地で重要な作物として栽培されており、食用や工業原料として広く利用されている。

キャッサバデンプンをタピオカと呼ぶのは、ブラジルの先住民トゥピ語ででんぷん製造法を「tipi'óka」と呼ぶことによる。

タピオカには小麦粉が含むグルテンがなく、タンパク質もほとんどない。水分を加えて加熱すると糊化しやすく、抱水力が強いのが特徴である。

利用

食用

食品の増粘剤として糊化したものが用いられる。また、ライスヌードル、冷凍うどんなどの麺類菓子などの食感調整、品質維持にも用いられる。ミスタードーナツポン・デ・リング、白い鯛焼きなど、もちもちした食感の菓子を作るのに重要な役割を持つ。

タピオカパール

乾燥状態のタピオカパール

糊化させたタピオカを容器に入れ、回転させながら雪だるま式に球状に加工し、乾燥させたものは「スターチボール」、「タピオカパール」などと呼ばれ、中国語で「粉圓」(拼音: fěnyuán フェンユアン)と呼ぶ。煮戻してデザート飲料かき氷コンソメスープの浮身などに用いられる。黒、白、カラフルなタイプとさまざまな色が着けられた製品がある。

タピオカパール、スターチボールをミルクティーに入れたタピオカティー: 珍珠奶茶)は、発祥の地である台湾はもとより、現在では日本や他の東南アジア欧米諸国などでも広く親しまれている。 乾燥状態で直径5mm以上の大きな粒の場合、煮戻すのに2時間程度かかる。また、水分を少なめにして煮ると粒同士が付きやすくなるので、型に入れて冷やし、粒々感のあるゼリーの様なデザートを作ることもできる。欧米では、カスタード風味のタピオカプディングがよく知られている。

中華点心では小粒のものを煮てココナッツミルクに入れて甘いデザートとして食べる。他に、ぜんざいのように豆類を甘く煮た汁と合わせたり、果汁と合わせたりもする。

タピオカパールと同様の食品として、サゴヤシのでん粉で作られるサゴパールが有る。サゴパールは「西穀米」(拼音: xīgǔmǐ シーグーミー)「西米」(拼音: xīmǐ シーミー)と呼ばれていたが、現在は安価なタピオカパールに切り換えられているものが多く、「西米」という呼称も避けられている。

食品加工

デンプンには米ぬかを吸着する性質があるため、乾燥状態の硬さがちょうどいいことからも、無洗米を作るためにかかせない原料にもなっている。

工業利用

酵素によるカチオン化処理を経て製紙用の乾燥紙力増強剤として利用される。使用する際には水を加えて加熱し、化した上でパルプの中に混ぜたり、紙の層の間にスプレーする。また、紙の表面に塗布して、吸水しにくくするための表面サイズ剤としても用いられる例がある。最近では、チューブのりの原料としても利用されている。

関連項目