Microsoft Virtual PC
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| Microsoft Virtual PC | |
|---|---|
| 開発元 | マイクロソフト |
| 最新版 | 2007 SP1 (Windows), 7.0.3 (Mac) / 2008年5月15日 (Windows), 2007年8月14日 (Mac) |
| 対応OS | Windows, Mac OS X |
| 種別 | 仮想PC |
| ライセンス | プロプライエタリ |
| 公式サイト | Mac用 |
Microsoft Virtual PC(マイクロソフト バーチャル ピーシー)とは、WindowsおよびMac OS X上にPC/AT互換機の仮想マシン環境を構築するマイクロソフトのアプリケーションソフトウェアである。
米Connectix社がMacintosh向けにVirtual PCを開発し、後にWindows、OS/2にも移植された。その後マイクロソフトが2003年にConnectixより当製品部門および関連特許等を買収し、Microsoft Virtual PCとして開発、提供している。
目次 |
[編集] 入手方法
2006年7月12日、マイクロソフトがWindows向けにVirtual PC 2004 SP1(Service Pack 1)の無償提供を開始した。
また、Windows用最新バージョンであるVirtual PC 2007は2007年2月20日に無償提供され、2008年5月15日には同SP1が無償提供されている[1]。
Virtual PC for Mac Version 7は各種エディションがパッケージで販売されているほか、Office 2004 for Mac Professional EditionにVirtual PC for Mac 7 with Windows XP Professionalが同梱されている。
なお、当初Virtual PC 2004は、Connectixが販売していた価格よりも更に安く提供されていた(マイクロソフトは推定小売価格15,800円としていた[2])が、2006年7月12日にVirtual PC 2004 SP1がリリースされたのに伴い無償公開に変更された[3][4]。サーバOSのWindows Serverで動作する仮想化技術(Virtual Server 2005)の無償公開に合わせたものと思われる。一方、Universal版(PowerPCとインテル両プロセッサのMacでネイティブで作動する)Virtual PC for Macの開発中止を発表している[5]。
[編集] 機能
Virtual PCは、パソコン上に簡単にPC/AT互換機の仮想マシン環境を作ることが出来るソフトウェア製品。OSを仮想的に動作させるタイプではなく、ハードウェアとしてのPC環境を仮想的(ヴァーチャル)に構築している。Macintosh版製品にはパッケージによりMS-DOSまたはWindowsが付属するが、付属しているOS以外のものもインストールすることができるのが特徴である。ハードウェアをソフトウェアによってエミュレートしているため、最新のデュアルコア以上のマルチコアCPUを搭載したかなり高性能なマシンでも、ソフトウェアエミュレーションの制約上、動作の面ではどうしてもパフォーマンスの低さが目立ってしまう[6]。とくにビデオチップをCPUでエミュレーションしているため、高度なグラフィック機能を要求する3Dゲームをプレイする用途には向かない(Direct3Dのハードウェアアクセラレーションができない。VMwareではWorkstation 6.5以降で対応している)。
しかしシステムのバックアップやファイル交換、オフィスアプリケーションの利用、あるいは別OSでのWebやアプリケーションの動作テスト等、速度を必要としない用途に非常に便利である。コンピュータ・ウイルスやソフトウェアのバグなどによりシステムが破壊されても容易に復旧できるなど、仮想環境ならではのメリットもある。付属の連携ソフトをゲストOSにインストールする事により、ホストOSとゲストOSの間でデスクトップやフォルダ間のファイルのドラッグ・アンド・ドロップが可能になり、またMac OS上のWindowsではドック内にスタートメニューを置く事ができるなど、さまざまな便利な機能が用意されている。
Virtual PCのエミュレートでは、ネットワークの設定を変更して、インストール時にMacと共有していたIPアドレスを固定のIPアドレスに設定できる。こうすることによりVirtual PC上のWindowsは、さも一台の実在するマシンのようにネットワーク上では認識される。また、Virtual PCの設定ファイル類を外付けタイプの大容量HDDやFlash SSD、あるいは大容量で高速アクセスに対応したUSBメモリ[7]やSDメモリーカード[8]などで持ち歩けば他所のPCのVirtual PC上で同じ環境がエミュレートできる。
[編集] 対応OS(ホスト)
以下はVirtual PC 2007 SP1 日本語版でマイクロソフトが対応を表明しているOSである[1]。
- Windows XP
- Windows XP Professional Service Pack 2およびService Pack 3
- Windows XP Professional x64 Edition
- Windows Server 2003
- Windows Server 2003 Standard Service Pack 1
- Windows Server 2003 Standard x64 Edition
- Windows Vista
- Windows Vista Business Service Pack 1
- Windows Vista Enterprise Service Pack 1
- Windows Vista Ultimate Service Pack 1
※なお、Virtual PC 2007以降より正式にWindows 2000 Professionalには非対応となった。
公式にサポートされていないが動作が確認されているOS[9]
- Windows XP
- Windows XP Home Edition Service Pack 2およびService Pack 3
- Windows Vista
- Windows Vista Home Premium Service Pack 1およびService Pack 2
- Windows Vista Home Basic Service Pack 1およびService Pack 2
- Windows Vista Business Service Pack 2
- Windows Vista Enterprise Service Pack 2
- Windows Vista Ultimate Service Pack 2
Virtual PC 2004 SP1 日本語版での対応状況
- Windows XP
- Windows XP Professional Service Pack 2
- Windows XP Tablet PC Edition
- Windows 2000
- Windows 2000 Professional Service Pack 4(Rollupを含む)
- Windows Server
- Windows Server 2003 Standard Service Pack 1
以降
[編集] 対応OS(ゲスト)
以下はマイクロソフトが動作確認しているOSである(Virtual PC 2007 SP1 日本語版での対応状況)[10][1]。
- Windows Vista
- Windows Vista Business Service Pack 1
- Windows Vista Enterprise Service Pack 1
- Windows Vista Ultimate Service Pack 1
- Windows Server 2008
- Windows Server 2008 Standard
- Windows Server 2003
- Windows Server 2003 Standard
- Windows XP
- Windows XP Professional Service Pack 2およびService Pack 3
- Windows XP Tablet PC Edition
- Windows XP Home Edition Service Pack 2およびService Pack 3
- Windows 2000
- Windows 2000 Professional Service Pack 4(Rollupを含む)
- Windows 9x
- IBM OS/2
Virutal PC 2004では以下のOSにも対応としている[11]。
- Windows NT
- Windows 9x
- Windows 98
- Windows 95 (OSR2含む)
- MS-DOS 6.22
Virtual PC 2007 SP1 日本語版においては公式にサポートされていないだけで、ほかにも
- Windows 7(ベータ版やRC版にて確認。Windows VistaをゲストOSとして利用した場合と同様にWindows Aeroなどの機能が使用不可となる)
- Windows NT 3.51
- Windows 3.1 (Connectix時代は正式にサポートされていた)
- Linux[12]
- 超漢字
などのOSがゲストとして実行可能である。
[編集] ホストOS上でのシステム条件(Virtual PC 2007 SP1 日本語版での場合)
次の条件を満たす必要がある(----技術概要[13]15ページまたはシステム要件[14]参照)。
- L2キャッシュを搭載した400MHz以上(1GHzを推奨)のプロセッサを備えるx86-64互換またはx86互換のCPU(Virtual PC 2007以降ではマルチコアCPUでも実行可能であるが、利用するCPUは基本的に1つのみ)
- メモリ
- 使用する予定のゲストOSの要件に、使用する予定のホストOSのメモリ要件を合わせた量。複数のゲストOSを同時に使用する予定がある場合、同時に実行する必要があるゲストOSの全ての合計。
- CD-ROMドライブまたはDVDドライブ
- Super VGA (800×600)以上の解像度を持ったモニタ
- キーボードおよび マイクロソフトマウスまたは互換性のあるポインティングデバイス
[編集] 仮想PC上でのハードウェア
次に示す環境が再現される[15]。
- CPU
- Windows版の場合、ホストPCと同じになる(ただし、1コア)
- BIOS
- AMI BIOS
- チップセット
- Intel 440BX
- サウンドカード
- Creative Labs Sound Blaster 16 ISA Plug and Play
- ネットワーク
- DEC 21140A 10/100
- グラフィックカード
- S3 Trio 32/64 PCI (8 MB Video RAM 搭載)
また、Virtual PC 2007よりIntel VTとAMD-Vの仮想化技術にも対応する。
[編集] 用語解説
- バーチャルPC(バーチャルマシン)
- BIOSとハードウェアをこのソフトウェアでエミュレーションしている状態。実際に手元にある物理的なPCに対し、この状態をバーチャルPCという。
- 物理PC
- バーチャルPCに対し、実際に手元にあるPCのハードウェアを指す。
- ゲストOS
- バーチャルPC上のOS。
- ホストOS
- バーチャルPCをソフトウェアとして、物理PC上で動作させているOS。
- バーチャルハードディスク(またはバーチャルHD)
- ゲストOSのハードディスク。ホストOSから見て、以下で解説する*.vhdファイルを指す。
- バーチャルメモリ(またはバーチャルRAM)
- 物理PCに搭載されているメモリの一部をバーチャルPCのメモリとして使用している状態。間借りしている形になるため、上限はホストOSの動作に影響を及ぼさない範囲で設定することになる。ゲストOS側の設定で、メモリのスワッピングやページングなどの機能を停止した方が無駄なHDDアクセスを減らし、パフォーマンスを高めることが出来る場合がある。
- vhdファイル
- バーチャルマシンハードドライブイメージ。容量をあらかじめ決めて作成するが、実際に使用した分量のみがこのイメージファイルの実際のサイズとなるため、物理PC上のHDDを圧迫する心配は少ない(ただし、容量可変ディスクでの場合)。
- vmcファイル
- バーチャルマシン構成(設定)ファイル。物理PCのHDDにバーチャルPCの設定情報として保存される。
- vsvファイル
- バーチャルマシン保存された状態ファイル。ゲストOSをシャットダウンせずにバーチャルPCを「状態を保存して終了」させるとこのファイルに保存される。
[編集] 関連項目
- VMware
- Microsoft Virtual Server
- Microsoft Hyper-V
- VirtualBox
- QEMU
- 仮想機械
- x86仮想化
- エミュレータ
- Parallels Desktop
[編集] 参照・脚注
- ^ a b c マイクロソフト. "Microsoft Virtual PC 2007 SP1 (ダウンロードセンター)". 2008-10-26 閲覧。
- ^ マイクロソフト (2004-04-19). "Microsoft(R) Virtual PC 2004 日本語版の発売を順次開始". 2008-10-26 閲覧。
- ^ 三柳英樹; INTERNET Watch (2006-07-13). "マイクロソフト、「Virtual PC 2004」日本語版を無償公開". 2008-10-26 閲覧。
- ^ マイクロソフト (2006-07-19). "パートナー企業のビジネス チャンスを拡大するための新たな施策を推進". 2008-10-26 閲覧。
- ^ Ina Fried (CNET News.com) (2006-08-08). "マイクロソフト、「Virtual PC for Mac」の開発を中止". 2008-10-26 閲覧。
- ^ その一例として、Macの実装CPUと仮想マシン上のCPUの対比は、1:5になる。例えば1.5GHzのG4で走る仮想マシンでは、300MHz足らずのインテル(Pentium II相当)としての機能を提供する。
- ^ Windows Ready Boostに対応した8GB以上のUSBメモリを推奨
- ^ SDXCカード、または8GB以上のSDHCカードを推奨
- ^ インストールの最中、警告メッセージが現れるが、実際は問題なくインストールが可能。ただし、一部機能に制限があるため事実上、自己責任での利用となるので注意が必要。
- ^ マイクロソフト. "Virtual PC 2007 リリース ノート". 2008-10-26 閲覧。
- ^ マイクロソフト (2007-05-09). "Virtual PC でサポートされているゲスト オペレーティング システム". 2008-10-26 閲覧。
- ^ インストールが成功し、一回起動すれば以降は問題なく動作する。ただし、エミュレートするハードウェアの制限から特殊なインストール手順が要求されるディストリビューションが多い。特に「Fedora」・「Ubuntu」はインストールが極めて難しい。CentOSはインストール手順が容易なほうである。
- ^ マイクロソフト (2008-01-10). "Virtual PC 2007 技術概要(ダウンロードセンター)". 2008-10-26 閲覧。
- ^ マイクロソフト. "Microsoft Virtual PC 2007 のシステム要件". 2008-10-26 閲覧。
- ^ マイクロソフト (2004-10-27). "Virtual PC 2004 でバーチャル マシンの技術的な仕様の概要". 2008-10-26 閲覧。

