VMware

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VMware, Inc.
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種類 株式会社
市場情報
NYSE VMW
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州パロアルト(Palo Alto, California)
設立 1998年
業種 情報・通信業
事業内容 仮想化ソフトウェアの開発、製造、販売、ならびに保守業務
代表者 Paul Maritz (President & CEO)
従業員数 8000
外部リンク http://www.vmware.com/
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ヴイエムウェア株式会社
VMware K.K.
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種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
郵便番号:105-0013
東京都港区浜松町1-30-5浜松町スクエア13F
設立 2003年5月12日
業種 情報・通信業
事業内容 日本におけるVMware製品の販売支援、技術サポート、ならびに保守業務
代表者 代表取締役社長 三木泰雄
外部リンク http://www.vmware.com/jp/
特記事項:http://vmware-juku.jp/
※VMwareポータルサイト
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VMware本社

VMware, Inc(ヴイエムウェア)は、コンピュータ仮想化ソフトウェアを製造・販売する、アメリカカリフォルニア州に本拠を置く会社、および同社のソフトウェア製品。

VMware社 (VMware Inc.) は1998年に設立され、2004年1月にEMCコーポレーションによって買収された。2007年8月にニューヨーク証券取引所で株式公開した。2003年には日本法人であるヴイエムウェア株式会社 (VMware K.K.) が設立された。

製品には用途や想定ユーザによって、VMware Workstation、VMware ESX、VMware ESXi、VMware Infrastructure、VMware Server(現在配布終了)、VMware Playerなどがある。いずれもx86およびx64プロセッサを搭載するコンピュータで動作する仮想マシン環境構築用のソフトウェアである。

名称[編集]

米国本社の企業名は「VMware, Inc.」、日本法人の企業名は「ヴイエムウェア株式会社」、製品名は同社の名を冠した「VMware Infrastructure」などである。このため製品を総称して「VMware」と呼ばれる場合も多い。

歴史[編集]

  • 1998年 VMware, Inc. 設立
  • 1999年 最初の製品であるVMware Workstationを発売
  • 2000年 サーバ向けのVMware ESXを発売
  • 2003年 日本法人(ヴイエムウェア株式会社)設立
  • 2006年 サーバ向けのVMware Infrastructure 3発売

製品[編集]

VMware Workstation、 VMware Server、VMware Fusionは、各ハードウェアで動作するOS上で仮想マシンを作成、実行するソフトウェアである(以下実機マシンおよび仮想マシンで動作するOSをそれぞれホストOSおよびゲストOSと呼称)。x86およびx64プロセッサを搭載するPC/AT互換機自体をエミュレートしているため、同アーキテクチャに対応しているOSならば理論上何でも動作させることができる。ただし、x64版のオペレーティングシステムを動作させるためにはx64の命令を解釈できるプロセッサが必要となる。

一方、VMware ESX 、ESXiはベアメタル型のハイパーバイザであり、ホストOSが存在せず、VMkernelと呼ばれる専用のホストカーネルが直接ハードウェア上で動作し仮想マシン環境を構成する。このVMkernelはマイクロカーネルでプロンプトを持たず、マンマシン・インターフェースとしてサービス・コンソールもしくはコンソールOSと呼ばれるLinuxを同時に動作させている。このため「ESXはLinuxを改良して作られたもの」と誤解されることが多い。ホストOSが存在しないため信頼性が高く、データセンタなど大規模な用途に向くとされている。

Bochsに代表されるCPUを丸ごと仮想化する方式と異なり、VMwareはユーザモード命令をそのままプロセッサに実行させ、カーネルモード命令のみをエミュレートするため、コード変換によるオーバーヘッドを小さく抑えて実ハードウェアに近い性能を実現している。またNICもホストと同等の速度で認識されるため、ネットワークの動作はホストOSと比べて体感差は見られない。

しかし、画面描画やディスクI/Oの動作はソフトウェアによるエミュレーションによって実現するため、エミュレーションの際のCPUのリソースのオーバーヘッドに気を配る必要がある(最近はCPUが高速でマルチコア化されているので気にならない程度になった)。

ゲストOS毎に用意されたVMware Toolsをゲスト環境にインストールすることで、ホスト・ゲスト間のスムーズなマウスポインタ移動やフォルダ共有、時刻同期が可能になる。Windows 2000以降のNT系Windows(例:Windows XPWindows VistaWindows 7等)をゲストOSとして使用している場合、VMware Toolsによって、Direct3D 9.0cの機能をゲストOS上で使用することができる。このDirect3D機能は、Workstation 5.0から試験的なものとして追加され、Workstation 6.5からは正式対応が謳われている。

Workstation 5.0から特定の段階でゲストOSの状態を保存できる機能(スナップショット)もあり、そこから枝分かれして差分を保存できるようになった。ただしマージのためゲストのレジュームに時間がかかることもある。

Workstation 5.5より、ゲストOSで64bitサポートおよびマルチプロセッササポート、6.0ではimport機能強化およびVNCサーバ内蔵などの新機能が追加されている。

製品ラインアップ[編集]

※ ☆が付与された製品は有償製品

VMware Workstation☆[編集]

VMware Workstation
開発元 VMware, Inc.
最新版 10.2 Build 1744117 / 2014年4月17日
対応OS Microsoft Windows
Linux
プラットフォーム x86-64-compatible
種別 仮想機械
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト VMware Workstation
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対応するホストOSはWindowsとLinux。ソフトウェア開発・評価・テストを主なターゲットとする。

VMware Infrastructure (VI)☆[編集]

VMware Infrastructure (VI)は、データセンターにおけるサーバ統合と集中管理を目的とする。仮想マシン機能を提供するVMware ESXと、管理機能を提供するVMware VirtualCenterを中心に、後述の多数の製品やオプション機能から構成されるスイートである。直販のほか、複数のベンダーからも再販されている。

  • VMware ESX - 従来は単体販売されていたベアメタル型のハイパーバイザ(仮想化OS)。なおESXの基本機能に限定した無償製品版のESXiは無償製品を参照。
  • VMware VMFS - 複数の物理マシン(ESX)からの共有も可能な、クラスタ対応の独自のファイルシステム
  • VMware VMotion - 稼働中のゲストOSを、他の物理マシン(ESX)に手動で引継ぎできる。
  • VMware HA - 稼働中のゲストOSを、物理マシン障害発生時に他の物理マシン(ESX)に自動引継ぎできる。
  • VMware DRS - 物理マシンリソースのゲストOSへの、動的な割り当てとバランシングができる。
  • VMware vSphere Data Protection(旧VMware Consolidate Backup (VCB)) - 稼働中のゲストOSのバックアップができる。

vSphere4☆[編集]

VMware Infrastructure(VI)3の後継となる製品スイート。世界初のクラウドOSとして2009年5月21日より出荷開始。パッケージには小規模企業向けで3台までの物理サーバで利用可能なEssentialsシリーズ、中規模及び大規模向けのStandard,Advanced,Enterprise Plusとライセンスバンドル品がある。VIより拡張された機能は下記の通りである。(パッケージ毎に使用できる機能が限定される事に注意)

  • Fault Tolerance - 同時に複数のホストマシン上で仮想マシンが動作し異常時にはダウンタイム無しに別ホストへ切り替えが行われる
  • vShield Zones - 仮想マシン群でゾーンを作成し自己学習型のファイヤーウォールを提供する。
  • Data Recovery - vCenterのスケジューリング管理で仮想マシンまたはファイルレベルでのデータ保護を行う。
  • Distributed Power Management(DPM) - ロードバランシングと連携し負荷に応じて仮想マシンの起動台数の調整を行う。
  • シンプロビジョニング - 仮想マシンで使用するハードディスク領域を実際に使用されている容量のみ消費し、ストレージ使用率を大幅に最適化出来る。
  • vNetwork Distributed Switch(vDS) - 従来の仮想スイッチはサーバ単位で行われていたが、全てのESX間において共通のネットワークポリシーとして機能する。

vSphere5☆[編集]

vSphere4の後継となるVMware製品スイート。vSphere 4よりもより多くの、また大規模な仮想マシンを稼働できるようになっている。

vSphere4からの主要な変更点

  • コンソールOSの撤廃
  • ライセンス形態の変更
  • vSphere HA(クラスタ機能)の大幅なアーキテクチャ変更

VMware VirtualCenter☆[編集]

複数の仮想化システム(ESX)を一元的に管理運用できる。上述のVMware VMotion、VMware HA、VMware DRSなどの前提でもあるが、別売である。

VMware vCenter LabManager☆[編集]

開発・テスト環境で利用される仮想マシン群の集中管理を行うツール。

VMware Fusion☆[編集]

VMware Fusion
開発元 VMware, Inc.
最新版 6.0.1 / 2013年9月24日
対応OS OS X
プラットフォーム Apple-Intel architecture
種別 仮想機械
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト VMware Fusion
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個人ユーザをターゲットとしたIntel Mac用仮想マシンで、WindowsゲストにおいてDirectXをサポートする。日本ではVersion 5まで株式会社アクト・ツーが販売を行っていた。

VMware View☆[編集]

WindowsのXPやVistaを仮想デスクトップとして使用するスイート製品。3.0になりコンポーザやオフライン機能、アプリケーションの仮想化を盛り込んだPremiumライセンスがリリースされた。

VMware ThinApp☆[編集]

アプリケーションの仮想化を行うソフトウェア。旧称 Thinstall

VMware Server[編集]

VMware Server
開発元 VMware, Inc.
最新版 2.0.2 (Build 203138) / 2009年10月26日
(2013年3月現在配布終了)
対応OS Microsoft Windows
Linux
プラットフォーム x86-compatible
種別 仮想機械
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト VMware Server
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対応するホストOSはWindowsとLinux。当初はGSX Serverとして有償で提供されていた。2011年1月30日を以て配布終了。ちなみに英語版のみが配布されていた。

VMware Player/VMware Player Plus☆[編集]

VMware Player
VMware Player Plus
開発元 VMware
最新版 6.0.2 Build 1744117 / 2014年4月17日
対応OS Microsoft Windows
Linux
プラットフォーム x86-64-compatible
対応言語 Multi-lingual
種別 仮想化 ソフトウェア
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト VMware Player Plus
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VMware Player、およびVMware Player Plusは、VMware, Inc により開発・配布されている非営利目的を対象としたユーザー向けの無償(VMware Player)、および営利目的を対象としたユーザー向けの有償(VMware Player Plus)の仮想化ソフトウェアパッケージ。対応するホストOSはWindowsとLinux。単体で配布されるほか、VMware Workstationにも同梱されている。バージョン2までは作成済みの仮想マシンの実行に特化した製品であり、新たな仮想マシンを作成する機能は持たなかったが、バージョン3ではそれが搭載されたため、単独でも利用可能になった[1]。また、バージョン2まではVMware Toolsも提供されていなかったが、バージョン3より最新版をダウンロードしてインストールする機能を備えている。バージョン4以降では64bit系CPU専用となったため、32bit系CPUを搭載したホスト用PCは正式に利用不可能となった。ちなみに64bit系OSをゲストOSとして利用する場合、インテル製CPUの場合はVT-xが、AMD製CPUの場合はロングモードによるセグメントリミットサポートがそれぞれ必須条件となる。バージョン5ではホスト用OSがWindows 8に対応したのに伴い、基本ユーザーインターフェイスが刷新されたほか、マルチタッチによる操作のサポートやUSB 3.0も利用可能となった[2]。なお、最新版となるバージョン6ではホスト用OSがWindows 8.1に対応したのに伴い、新たにDirectX 9.0c Shader Model 3とOpenGL 2.1の3Dグラフィックがそれぞれサポートされ、最大16個の仮想プロセッサを持つ仮想マシン、および8TBの仮想ディスク、最大64GBのメモリを持つ仮想マシンを作成したり、要求の厳しいアプリケーションにも対応することが可能となったほか、VMware Player Plusではこれらの機能に加えて、VMware Workstation や VMware Fusion Professional で作成された制限付きの仮想マシンを実行可能となった。

VMware vSphere Hypervisor[編集]

VMware ESXからコンソールOS(VMware VirtualCenter、カスタマイズされたLinux)を除き、さらに単独での運用に特化したクラスタ機能を含まない製品。従来の名称はVMware ESXi。マイクロソフトのHyper-Vに対抗するために無償公開される前はInfrastractureの一部だった。VMware ESX同様、ホストOS環境を必要としないハイパーバイザ型の仮想化OSである。VMwareのサイトから無償ダウンロードできるほか、複数のハードウェアメーカーからUSBメモリなどで組み込み済みの形でも提供されている。サービス・コンソールは別のコンピュータ(現在はWindows XP以降)で実行し、ネットワーク経由で操作する。動作条件としてIntel VTまたはAMD-Vに対応したマルチコアCPUを要求するほか、ESXiが対応するデバイスドライバを持ったハードウェアが現在のところかなり限定されるため、例えばNICではIntelかBroadcomNVIDIAのみの対応であり、RealtekVIAMarvellAtheros(現・Qualcomm Atheros)のネットワークアダプタでは動作しない。VMwareのサイトにて互換性リスト(HCL)が公開されている。なお、本製品は無償製品であるが、ユーザ登録を行わないと60日間の試用期間後には使用できなくなる。機能を絞込みシンプルな構成のためセキュリティに関してはESXより優れている。

VMware vCenter Converter[編集]

VMware vCenter Converter
開発元 VMware, Inc.
最新版 5.5.0 / 2013年10月22日
対応OS Microsoft Windows
プラットフォーム x86-compatible
種別 仮想マシン変換ユーティリティ
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト VMware vCenter Converter
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元々は既存のシステムを仮想マシンに変換・移行するユーティリティであったが、現在はそれに加えて、他社の仮想マシンフォーマットをVMwareの仮想マシンフォーマットに変換する機能も備えている。旧名「P2V Assistant」、「VMware Converter」(バージョン3時代)。当初は有償版もあったが、現在は無償版のVMware vCenter Converter Standaloneと有償版のVMware vCenter Converter (プラグイン) の2種類が提供されている。なお、ホスト上で現在使用しているWindows XP以降のOSを本ツールを用いてゲストOSに変換した場合、ハードウェア環境が大きく変更されたと認識され再びプロダクトアクティベーションが必要になる可能性が高いため注意が必要である。

主な変換元(バージョン5.5.0での場合)
過去に対応していた変換元

以下はバージョン4.0.1までの対応。4.3以降は非対応となった。

対応ゲストOS[編集]

VMware社がサポートを表明していないものであっても、PC/AT互換機で動作するOSの多くが実行可能であり、超漢字MonaOSなどの広く知られていないOSも動作する。

サポートするOS

2014年4月17日現在のVMware製品群最新版での動作OS。詳しくは、Guest Operating System Installation Guide 参照。実験的なものも含めて以下のOSをサポートしている。

バグ[編集]

VMware Server Windows版のVersion1.0.6および1.0.7で、VMware Serverをインストール後にホストOSを再起動すると、VMware Serverが起動しない。VMware ServerのサービスであるVMware Registration Serviceが、VMwareサービスの起動順序の問題で起動しないためである。これはWindowsのサービス一覧より「VMware Registration Service」の起動で回避できる。ただし、ホストOSを再起動する度に現象が発生するため、自動起動を有効にするためにはレジストリを操作する必要がある。

脚注[編集]

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  1. ^ ただし有償のWorkstationでは、無償試用期限が切れた未登録の状態でも、仮想マシンの作成や設定の変更が可能(起動は不可)であるため、Workstationで仮想マシンを作成・設定した後にPlayerで起動するという抜け道があり、バージョン2以前の環境でも実質的に仮想マシンの運用において困ることは無かった。
  2. ^ ユーザーインターフェイスが刷新。Windows 8へ対応した「VMware Player」v5.0が公開 仮想ハードウェアが改良されマルチタッチによる操作やUSB 3.0が利用可能に - 窓の杜インプレス) 2012年8月28日(2013年1月6日閲覧)
  3. ^ Windows 7 Professional、Enterprise、Ultimateのいずれかのライセンスを保有していれば、ライセンス上問題ないとの見解がマイクロソフトより示されている。(Aero UIをサポートした「VMware Workstation 7」を試す
  4. ^ XP Modeリリース当初、本来の動作環境であるWindows Virtual PC上で動作させるためにはIntel VTAMD-Vなどの仮想化支援機能が必須であったが、VMware上ではなくても動作した。現在はKB977206の修正プログラムをインストールすれば、Windows Virtual PC上でも仮想化支援機能は必須ではない。
  5. ^ ホストOSがMac OS Xでない場合はライセンス違反になるため、WorkstationやPlayerなどでは許可されていない。
  6. ^ VMware Fusion上でMac OSが稼働
  7. ^ アップル、複数のサーバ版「Leopard」を仮想マシンで稼働可能に

関連項目[編集]

外部リンク[編集]