山水電気

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山水電気株式会社
SANSUI ELECTRIC CO., LTD.
種類 株式会社
市場情報
東証1部 6793 1961年12月20日 - 2012年5月3日
本社所在地 日本の旗 日本
郵便番号:144-0052
東京都大田区蒲田5-29-3 酒巻ビル7F
設立 1947年6月3日
業種 電気機器
事業内容 音響・映像・情報機器の製造販売
代表者 代表取締役社長 室越隆
資本金 57億9,426万3,596円
発行済株式総数 13億6,299万9,999株
売上高 連結:1,500万円
単独:1,500万円
(2011年12月期)
営業利益 連結:△1億8,600万円
単独:△1億8,500万円
(2011年12月期)
純利益 連結:△55億2,700万円
単独:△56億200万円
(2011年12月期)
純資産 連結:△2億4,200万円
単独::△2億2,100万円
(2011年12月現在)
総資産 連結:2,600万円
単独:連結:2,600万円
(2011年12月現在)
従業員数 連結:5人、単独:5人
(2011年現在)
決算期 12月31日
主要株主 ハイテック・プレシジョン・プロダクツ・リミテッド(40.6%)
主要子会社 有限会社山水電気SPV
サンスイ・セールス・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)
特記事項:2012年4月に民事再生法を申請、2014年7月に破産。
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山水電気株式会社(さんすいでんき)は、かつて存在した日本の企業。東京都に本社を置き、音響機器の製造を手掛けていたが、2014年7月に破産した(詳細は後述)。

概要[編集]

会社設立初期はトランスの生産・販売が主な事業内容であった[1]が、1969年(昭和44年)に海外向けに商品化されたレシーバ [2]ベトナム戦地の米軍PX(売店)で大ヒットし、オーディオ機器生産・販売へシフトした。

オーディオブーム全盛の頃にはステレオアンプ技術において名門として知られ、JBLの日本総代理店にもなった。1984年10月期には525億5200万円の売上高を記録したが、オーディオブームの衰退やデジタル化の波などにより経営が悪化。1989年には英国PPI(ポリーペックインターナショナル)の出資を受け傘下となったが、翌年PPIは破綻。1991年に香港セミテックの傘下となる。その後も経営は好転せず、1999年にはセミテックが破綻し、香港の嘉域集團有限公司英語版(ザ・グランデ・ホールディングズ・リミテッド)から、財政支援を受けた。2001年には自社の製造拠点がなくなり、音響・映像機器事業からの売上が減少、過去に販売した製品のアフターサービス事業が中心になった[3][4]2011年5月31日付で、親会社の嘉域集團有限公司が事実上の倒産状態になったことで山水電気の資金繰りが悪化。さらに、親会社の債権が取り立て不可能になったため債務超過に陥った。

2012年4月2日、山水電気は東京地方裁判所民事再生法の適用を申請した。この時点での負債は約2億4765万円。

民事再生手続きは受理され、同年12月27日付で再生手続きは終結したものの、その後も資金繰りの目途がつかず、2014年7月9日には東京地裁より破産手続開始の決定を受けた。負債は約3億5000万円。

創業者菊池幸作の社是・理念[編集]

創業者の菊池幸作は山水電気の社名を社是で「山のごとき不動の理念と水の如き潜在の力」と表現した。経営理念としては「高品質・高信頼性」をモットーにして得意のトランスを基調にHI-FIアンプの生産・販売を1954年(昭和29年)に開始した。90%以上を日本国外で販売して高級アンプのブランド“sansui”として知られた。

沿革[編集]

  • 1944年(昭和19年)12月 - 菊池幸作が東京都渋谷区で山水電気製作所を開設
  • 1947年(昭和22年)6月 - 山水電気株式会社(資本金18万円)設立[5]
  • 1953年(昭和28年)8月 - ステレオアンプの生産を開始
  • 1957年(昭和32年)
    • 1月 - 輸出用にプリメインアンプの生産を開始
    • 3月 - 東京都杉並区に本社を移転。
  • 1961年(昭和36年)12月 - 東京市場第2部に上場。
  • 1970年(昭和45年)3月 - 東京・大阪証券取引所市場第1部に上場
  • 1974年(昭和49年)10月 - 藤原慶三が代表取締役社長に就任
  • 1986年(昭和61年)
    • 2月 - 伊藤瞭介が代表取締役社長に就任
    • 6月 - 希望退職者の募集に全従業員の4分の1の380人が応募[6]
  • 1987年(昭和62年)6月 - CIを実施しロゴを変更。
  • 1989年(平成1年)10月 - ポリーペックインターナショナル(英国)から156億円の出資を受け傘下に入る。[7]
  • 1990年(平成2年)4月 - 稲宮達也 代表取締役社長に就任
  • 1991年(平成3年)
    • 3月 - 埼玉事業所を売却
    • 12月 - 伊波孝彦 代表取締役社長に就任
  • 1992年(平成4年)6月 - セミテック(後のアカイホールディングス・香港)の資本参加を受ける
  • 1994年(平成6年)3月 - 東京都府中市に本社を移転、津村哲男 代表取締役社長に就任
  • 1995年(平成7年)4月 - 福島県須賀川市に本社を移転
  • 1996年(平成8年)2月 - 田巻俊夫が代表取締役社長に就任
  • 1997年(平成9年)3月 - 大和弘巳 代表取締役社長に就任
  • 1998年(平成10年)3月 - 榎本康一 代表取締役社長に就任
  • 1999年(平成11年)4月 - 神奈川県横浜市に本社を移転
  • 2000年(平成12年)
    • 2月 - 経営再建策として、全社員88人のうち40人の削減と福島工場の閉鎖を発表[8]
    • 5月 - 東京都小平市に本社を移転
  • 2001年(平成13年)
  • 2002年(平成14年)10月 - 映像情報機器分野へ参入したが採算悪化のため休止
  • 2003年(平成15年)4月 - 東京都渋谷区に本社を移転
  • 2004年(平成16年)11月 - 子会社、サンスイ・セールス・ピーティーイー・リミテッドを取得
  • 2010年(平成22年)
    • 5月 - 子会社、有限会社山水電気SPVの事業を終結
    • 12月 - 大阪証券取引所の上場を廃止
  • 2011年(平成23年)
    • 3月31日 - 東京証券取引所が監理銘柄(確認中)に指定[9]
    • 4月28日 - 東証が監理銘柄(確認中)指定解除
    • 8月12日 - 東証が監理銘柄(確認中)に指定[10]
    • 9月15日 - 東証が監理銘柄(確認中)指定解除
  • 2012年(平成24年)
    • 3月8日 - 定時株主総会の開催が出来ない状態に陥り、東証が監理銘柄に指定[11]
    • 4月2日 - 東京地方裁判所民事再生法の適用を申請。負債総額は2億4765万円[12]
    • 5月17日 - 東京都大田区に本社を移転
    • 12月28日 - 再生計画認可確定および再生手続終結
  • 2014年(平成26年)7月9日 - 東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。負債総額は3億5000万円[13]

事業所[編集]

サンスイ製のアンプ (音響機器)
  • 埼玉事業所
    埼玉県入間市に存在していた同事業所のビルは、往時の自社商品スピーカーボックスを模したデザインであったが、1990年代中頃に撤去された。
  • 福島事業所
    福島県須賀川市にあった工場は、同社最後の主力工場であった。1995年から1999年まで本社所在地となっていた。工場は2001年に閉鎖され、翌年売却された。
  • 静岡事業所
    1969年に開設された静岡事業所は、静岡県掛川市の東海道新幹線沿いにあった。土地、建物は1992年に売却された。

山水電気厚生年金基金[編集]

1972年(昭和47年)1月1日、従業員の老後生活の安定を目的に山水電気厚生年金基金が設立された。基金は会社の経営状況と運用環境の悪化により2001年(平成13年)に解散することになったが、110億円にのぼる資産を受給中の退職者と加入社員に分配していた。

SANSUIブランド[編集]

SANSUIのブランドの製品は世界各地で販売されている。2012年ドウシシャがSANSUIブランドの日本国内ライセンスを取得、同ブランドの製品を発表している[14]。その他にも以下の例がある。

  • 山水电子(中国、オーディオ機器)[15]
  • オリオン電機(アメリカ、映像機器)[16]
  • SANSUI MOBILE(中国、携帯電話)[17]
  • Sansui Electronics UK Limited(イギリス、オーディオ機器)[18]

2013年12月、ドウシシャからSANSUIブランドから再生専用のVHSビデオデッキを12月中に発売することが発表された[19]

脚注[編集]

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  1. ^ 山水ブランドのトランスの製造・販売・宣伝は、1979年に橋本電気へ移管された。
  2. ^ (AM-FM 2BAND) のMODEL5000
  3. ^ 2009年度有価証券報告書
  4. ^ 2012年(平成24年)現在は外部委託により、サンスイの音響製品は有償でメンテナンス(調整・修理)を受けることが出来る。
  5. ^ 山水電気沿革
  6. ^ 法政大学大原社研 編著、日本労働年鑑 第57集 191「1985~1986年 電子・電機産業の概況と合理化」、2008年5月15日閲覧。
  7. ^ Sansui Deal Gives Japan Taste of Foreign Buyouts : Trade: A British company's purchase of a 51% stake in the ailing audio firm would mark the first time an overseas owner has gained control of a publicly traded Japanese corporation. October 28, 1989 - Los Angeles Times
  8. ^ NIKKEI NET 2000年2月26日
  9. ^ 監理銘柄(確認中)の指定について-山水電気(株)- 2011/03/31 更新 http://www.tse.or.jp/news/07/110331_c.html
  10. ^ 監理銘柄(確認中)の指定について-山水電気(株)- 2011/08/12 更新 http://www.tse.or.jp/news/07/110812_b.html
  11. ^ 監理銘柄(審査中)の指定について-山水電気(株)- 2012/03/07 更新 http://www.tse.or.jp/news/07/120307_a.html
  12. ^ 大型倒産速報 - 帝国データバンク
  13. ^ 大型倒産速報 - 帝国データバンク
  14. ^ SANSUI『Bluetooth機能搭載スピーカーシステム』新製品4モデルを発売
  15. ^ http://www.sansui.com.cn/
  16. ^ http://www.sansuiproducts.com/
  17. ^ http://www.sansuimobile.com/
  18. ^ http://www.sansui.co.uk/
  19. ^ [1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]