カレル・ドールマン級フリゲート

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カレル・ドールマン級フリゲート
Hr. Ms. Karel Doorman (1991).jpg
F-827「カレル・ドールマン」
艦級概観
艦種 フリゲート
艦名 人名
前級 コルテノール級
次級 ホラント級
性能要目
排水量 満載排水量: 3,320t
全長 122m
全幅 14.4m
吃水 4.3m; 最大6.2m
機関 CODOG方式
ストーク-バルチラ12SWD280
ディーゼルエンジン
(4,225 hp/3.2 MW)
2基
SM1Aガスタービンエンジン (24,126 hp/18.0 MW) 2基
スクリュープロペラ(可変ピッチ式) 2軸
速力 29 kt
航続距離 5,000nmi / 18kt
乗員 154人
兵装 76mm単装速射砲 1基
ゴールキーパー 30mmCIWS 1基
エリコン 20mm単装機関砲 2基
Mk.48 mod.1 VLS 16セル
シースパロー短SAM
1基
ハープーンSSM 4連装発射筒 2基
Mk.32 mod.9 連装短魚雷発射管 2基
艦載機 リンクスSH-14D 哨戒ヘリコプター 1機
C4I 海軍戦術情報システム
SEWACO VIIリンク 11
レーダー SMART-S 3次元式 1基
LW-08 長距離対空捜索用 1基
スカウト 対水上捜索・航海用 1基
STIR-18 砲・短SAM射撃指揮用 1基
ソナー PHS-36 船底装備式 1基
DSBV61 曳航式 1基
電子戦・
対抗手段
APECS II 統合電子戦システム
Mk 36 SRBOC 2基

カレル・ドールマン級フリゲートオランダ語: Karel Doorman klasse fregatten, : Karel Doorman class frigate) は、オランダ海軍フリゲート。汎用フリゲートを意味するMultipurpose-fregatより、M級フリゲート: M-fregatten)とも呼ばれる。

概要[編集]

本級の開発は、1977年より開始された多目的フリゲートの計画に由来する。当初、この計画は、1950ないし60年代に建造された旧型のフリゲート 6隻の代替として、安価で建造の容易な小型フリゲートを4隻取得するというものだった。しかし、1984年に計画は修正され、より大型のファン・スペイク級フリゲート 6隻の更新も兼ねることとなり、艦型は大型化し、建造数も倍増した。この計画のもと、建造は1980年代の終わりから1990年代半ばにかけて行われ、最終的に、合計で8隻が就役した。

このような経緯により、本級は、先行するコルテノール級フリゲートに迫る規模の艦となった。また、ほぼ10年ほど新しいことから、より先進的な設計となっており、船体にはステルス性への配慮が盛り込まれた。武器システムも新型化されており、艦対空ミサイルは垂直発射化され、戦術情報処理装置も1世代新しいものが採用された。その一方、小型化を追求する当初の計画の名残として、艦対空ミサイル用のMk.48 mod.1 VLSは格納庫脇にまとめられ、また、巡航用エンジンとしては、給排気系をよりコンパクトにできるディーゼルエンジンが採用されている(コルテノール級においてはオール・ガスタービン構成とされていた)ほか、艦載機も1機のみとされている。

このように、先進的な装備を小型の船体に搭載した本級であるが、低強度紛争に用いるには複雑化し、人員も数多く必要とすることから、15年未満の就役期間で海外への売却が進められ、2009年現在、オランダ海軍においては、2隻が残存するのみである。退役した6隻は、ベルギーチリポルトガルの各国海軍で運用を継続している。

同型艦[編集]

 オランダ海軍 退役/再就役後
# 艦名 造船所 起工 進水 就役 退役 再就役先 # 艦名 再就役
F827 カレル・ドールマン
HNLMS Karel Doorman
ロイヤル・
シェルデ
1985年
2月26日
1988年
4月20日
1991年
5月31日
2006年  ベルギー海軍 F930 レオポルド1世
BNS Leopold I
2007年
3月29日
F828 ファン・スペイク
HNLMS Van Speijk
1991年
1月10日
1994年
3月26日
1995年
9月7日
 オランダ海軍で現役
F829 ウィレム・ファン・デル・ザーン
HNLMS Willem van der Zaan
1985年
11月6日
1989年
1月21日
1991年
11月28日
2006年
8月25日
 ベルギー海軍 F931 ルイーズ・マリー
BNS Louise-Marie
2008年
4月8日
F830 チェリク・ヒッデス
HNLMS Tjerk Hiddes
1986年
10月28日
1989年
12月9日
1992年
12月3日
2006年
2月3日
 チリ海軍 FF18 アルミランテ・リベロス
CNS Almirante Riveros
2007年
F831 ファン・アムステル
HNLMS Van Amstel
1988年
5月3日
1990年
5月19日
1993年
5月27日
 オランダ海軍で現役
F832 アブラハム・ファン・デル・フルスト
HNLMS Abraham van der Hulst
1989年
2月8日
1991年
9月7日
1993年
12月15日
2004年  チリ海軍 FF15 ブランコ・エンカラーダ
CNS Blanco Encalada
2005年
12月16日
F833 ファン・ネス
HNLMS Van Nes
1990年
1月10日
1992年
6月16日
1994年
6月2日
2008年  ポルトガル海軍 F333 バルトロメウ・ディアス
NRP Bartolomeu Dias
2009年
1月16日
F834 ファン・ハレン
HNLMS Van Galen
1990年
6月7日
1992年
11月21日
1994年
12月1日
2009年 F334 フランシスコ・デ・アルメイダ
NRP Francisco de Almeida
2010年
1月15日

売却後の各艦[編集]

2004年、「チェリク・ヒッデス」と「アブラハム・ファン・デル・フルスト」はチリ海軍に売却され、それぞれ「アルミランテ・リベロス」、「ブランコ・エンカラーダ」と命名されて再就役した。

2005年7月20日には、「カレル・ドールマン」と「ウィレム・ファン・デル・ザーン」がベルギー海軍に売却され、ブルガリアへの売却が提案されているウィーリンゲン級フリゲートの代艦として、それぞれ「レオポルド1世」、「ルイーズ・マリー」と命名されて再就役した。

2006年11月1日、「ファン・ネス」と「ファン・ハレン」がポルトガル海軍へ売却され、それぞれ「バルトロメウ・ディアス」、「フランシスコ・デ・アルメイダ」と命名されて再就役した。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]