いかだ

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人々を乗せて進むいかだ

いかだ(筏)は、部材の浮力によって水上に浮揚させる構造体のひとつ。航行や養殖の目的に用いられており、用途に応じて船舶または浮きの集合体とみなされる。丸太を平行に束ねたものが典型的ないかだの例である。

目次

[編集] 概要

浮力を発生させるにあたり、多くの船舶が舷(船べり)に囲まれた空間を必要とするのに対し、いかだは、それ自体が浮きとなる部材から成るため、舷の無い平面的な構造をとることが可能である。

伝統的には[1][2]ヨシなどの植物ロープで縛り合わせて作られた簡易的で小型のものが多かったが、現在ではさらに、プラスチック製の浮きを縛りつけたものが広く養殖に用いられているほか、鋼鉄製の大型の浮きを持ち、河川で車や人を対岸に渡すことのできるものやメガフロートのような巨大なものまで存在する。

[編集] 利用

[編集] 材木の運搬

丸太を数本、平行に並べてつないだものが最も典型的な、いかだのイメージである。木材そのものの浮力に頼った構造であるため、積載運搬能力や耐波性は低いが、いかだは元来、簡易な形式のとして用いられるのみならず、そもそもいかだの部材としての木材を河川において運搬するための手段としても用いられたものである[3]。ある程度の流量のある沿いであれば林道などが未整備な箇所においても木材の運搬ができたため、日本でも地域によっては昭和30年代まで用いられた。

しかし、流域で貯木していた木材が洪水時等に下流へ被害を及ぼしたり、水力発電治水などを目的とするダムの建設や林道等の整備が進んだりすることにより木材運搬の手段としては使われなくなった。やがて、船舶工学の発展にともない、舟としてのいかだも先進国では実用に供されることはほとんどなくなった。

[編集] 観光・レジャー

  • いかだレース:近年、河川・湖沼・海岸などさまざまな場所において、参加者の創意工夫によって作られたいかだによるレース、いかだレースのイベントが各地で行われている。
  • 急流下り:急流下りでは絶叫マシン的なスリル感を演出するために、いかだが用いられることがある。

[編集] 種類

[編集] 海用イカダ

波によって転覆することを防ぐために、本体から離れた場所にフロートを取り付ける。 現在のポリネシアの住民はこの方法を発明したことで外洋をも超え南太平洋全域に広がった。

[編集] いかだの名称をもつ物

[編集] いかだ (焼き鳥)

焼き鳥屋のメニューのひとつで、ネギだけをくしに刺して焼いたものをいかだと呼ぶ。 形状がいかだに似ていることに由来する。 適宜をふって食べる。

[編集] いかだの名を持つ生物

その形が似ていることからついた名にイカダモ(セネデスムス)がある。 葉を筏に見立て、花や実が葉に乗っているように見えるところから名がついたのがハナイカダナギイカダ、それにイカダカズラ(ブーゲンビレア)である。

[編集] 脚注

  1. ^ 例として、バルサ(世界一軽い木材)があり、バルサという語自体がスペイン語で「いかだ」を意味する。古代ペルー人はこの軽材で筏を作り、ポリネシアの島々まで遠距離航海を行ったとされる(筏のような簡素的舟でも長距離航行は可能だった)。参考・『雑学 実用知識 特装版』 三省堂企画編修部 編 第6刷1991年(1988年) p.311より。
  2. ^ 日本書紀7世紀末の記述として、竹で筏(いかだ)を製作した記録がある。
  3. ^ 例として、墨俣城一夜城)の築城説話がある。史実かは別として、即席で要所を築くために木材をいかだとして川に流す物語が知られている。

[編集] 関連項目

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