赤い鳥逃げた

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中森明菜 > 中森明菜の作品 > 赤い鳥逃げた
赤い鳥逃げた
中森明菜シングル
B面 BABYLON
リリース
規格
ジャンル ラテン[1]
時間
レーベル ワーナー・パイオニア / リプリーズ・レコード
作詞 康珍化
作曲 松岡直也
プロデュース 島田雄三[3]
チャート最高順位
中森明菜 シングル 年表
ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕
(1985年)
赤い鳥逃げた
(1985年)
SAND BEIGE -砂漠へ-
(1985年)
テンプレートを表示

赤い鳥逃げた」(あかいとりにげた)は、日本歌手である中森明菜の楽曲。この楽曲は彼女の12インチシングルとして、1985年5月1日にワーナー・パイオニアリプリーズ・レコードレーベルよりリリースされた (12inch: L-3601)。

背景[編集]

「赤い鳥逃げた」は、1985年5月1日に12インチシングル (L-3601)で発売された[3][6]ディスクジャケットレーベルデザインの異なる2種類でリリースされた[3][7]。ミニ・アルバム『MY BEST THANKS』発売日の同年12月21日にはセカンドスリーブジャケット仕様でジャケット写真とピクチャーレーベルを変更して再販売したが、ジャケット印字の発売日も1985年5月1日で変更無しであった。この楽曲は、康珍化が作詞し、松岡直也が作曲と編曲を手掛けた「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」の異名同曲異歌詞曲である[3][7]。本曲は、「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」と異なる歌詞とタイトル名を康が手掛けたのに加え、松岡によってラテン・ロング・ヴァージョンにアレンジされた[3][7]。プロデュースは島田雄三が担当した[3]。元々は、松岡のメロディに対して最初に完成していた詞は「赤い鳥逃げた」だったが、内省的な詞がシングル曲としてはインパクトに欠けるということで新たに書き直した詞が、「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」であった[7]。このままボツになろうとしていた時に発売当時ブームだった12インチシングルとリミックスをリリースしようという話となり、本曲の詞を採用したという[7][8]。本作「赤い鳥逃げた」と同時にミュージック・ビデオはじめまして 中森明菜』も発売された[9][10]

12インチシングル盤「赤い鳥逃げた」のB面として発表された「BABYLON」は、1985年4月3日発売のスタジオ・アルバムBITTER AND SWEET』からのシングルカットで、このアルバム収録の「BABYLON」をリミックス・ロング・ヴァージョンに編曲した楽曲である[3][7][11]。スタジオ・アルバム『BITTER AND SWEET』収録の「BABYLON」は、SANDIIが作詞し、久保田真箏が作曲を手掛け、井上鑑により編曲されたが、本作B面収録のリミックス・ロング・ヴァージョンのアレンジでは井上とともに作曲した久保田も編曲を手掛けた[11][3][6]

チャート成績[編集]

この楽曲は、オリコン週間シングルチャートでは1985年5月6日付で初登場12位を記録後、翌週の1985年5月13日付で最高順位1位を記録した[8]。同チャートの100位以内においては、計14週に渡ってランクインしている[8]。1985年度のオリコン年間シングルチャートでは、20位を記録した[8]TBS系音楽番組『ザ・ベストテン』では1985年6月6日に初登場後、1985年6月13日と1985年6月20日の2週連続で最高順位6位を記録し、通算4週に渡ってトップテン入りした[12]

ライブ・パフォーマンス[編集]

「赤い鳥逃げた」は、TBS系の音楽番組『ザ・ベストテン』にランクインされたが、本曲はこの番組では披露されなかった[12][13]。この楽曲とともに「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」が同時ランクインした際には「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」のみを歌唱した[13]。1985年6月6日の同番組では、この楽曲はレコードのためだけにある楽曲であるとして、テレビ番組での披露の予定はないと説明されたが[13]NHKの『レッツゴーヤング』にて「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」を含むメドレー中で一度歌唱したことがある[14]。また、1985年7月6日より開催された全国コンサート・ツアーBITTER & SWEETではアンコール曲として披露された[15][16]。また、翌年1986年のLIGHT & SHADEツアーでもこの楽曲を披露した[17]

収録曲[編集]

#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「赤い鳥逃げた」(「ミ・アモーレ」別歌詞&ラテン・ロング・ヴァージョン)康珍化松岡直也松岡直也
2.BABYLON(リミックス・ロング・ヴァージョン)SANDII久保田真箏井上鑑・久保田真箏
合計時間:

規格[編集]

クレジット[編集]

「赤い鳥逃げた」のライナー・ノーツより[3]

収録作品[編集]

赤い鳥逃げた

参照[編集]

  1. ^ “【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】『ミ・アモーレ』の生まれ変わり 代表曲にまったく異なる歌詞を載せ発売した『赤い鳥逃げた』のサプライズ(3/3ページ)”. zakzak (夕刊フジ). (2021年10月26日). https://www.zakzak.co.jp/article/20211026-4HCHIPHTGFJYZC2KLDEBUZIYOE/3/ 2023年9月18日閲覧。 
  2. ^ iTunes - ミュージック - 中森明菜「赤い鳥逃げた (「ミ・アモーレ」別歌詩&ラテン・ロングヴァージョン)(オリジナル・シングル・ジャケット)」”. Apple. 2012年8月18日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j 『赤い鳥逃げた』(12inch)中森明菜ワーナー・パイオニア、1985年5月1日。L-3601。 
  4. ^ a b クラブハウス『オリコン No.1 HITS 500 1968〜1985 (上) オリコンチャート1位ヒットソング集』クラブハウス、1998年11月1日。ISBN 490649613X 
  5. ^ 『別冊ザテレビジョン ザ・ベストテン 〜蘇る!80'sポップスHITヒストリー〜』角川インタラクティブ・メディア、2004年12月。ISBN 4048944533 
  6. ^ a b 馬飼野元宏『Hotwax presents 歌謡曲 名曲名盤ガイド 1980's』シンコーミュージック・エンタテイメント、2006年7月20日、221頁。ISBN 440175106X 
  7. ^ a b c d e f 堤昌司『コンプリート・シングル・コレクションズ〜ファースト・テン・イヤーズ<ライノ・プレミアム・エディション>』(4×12cmCD)中森明菜、ワーナーミュージック・ジャパン、2009年6月10日、16頁。WPCL-10681/84。 
  8. ^ a b c d クラブハウス『オリコン No.1 HITS 500 1968〜1985 (上) オリコンチャート1位ヒットソング集』クラブハウス、1998年11月1日、215、271頁頁。ISBN 4906496121 
  9. ^ 中森明菜『はじめまして 中森明菜』(VHS)ワーナー・パイオニア、1985年5月1日。10PV-38。 
  10. ^ AKINA』(4×12cmCD)中森明菜、ワーナーミュージック・ジャパン、1993年11月10日。WPCL-770〜3。 
  11. ^ a b BITTER AND SWEET』(LP)中森明菜、ワーナー・パイオニア、1985年4月3日。L-12593。 
  12. ^ a b 『別冊ザテレビジョン ザ・ベストテン 〜蘇る!80'sポップスHITヒストリー〜』角川インタラクティブ・メディア、2004年12月、132-133頁。ISBN 4048944533 
  13. ^ a b c 中森明菜『ザ・ベストテン 中森明菜 プレミアムBOX』(5DVD{DISC3})ユニバーサルミュージック合同会社、2012年3月28日。POBD-22043/7。 
  14. ^ https://www.universal-music.co.jp/nakamori-akina/products/pobd-20066/
  15. ^ 『中森明菜写真集 VINGTANS -20 Years Old-』ケン企画、1985年12月24日。 
  16. ^ BITTER & SWEET 1985 SUMMER TOUR』(VHS)中森明菜、ワーナー・パイオニア、1985年12月10日。10PV-40。 
  17. ^ (1986年) 中森明菜『LIGHT & SHADE』のツアー・パンフレット. ケン企画
  18. ^ 赤い鳥逃げた - 中森明菜 - Yahoo!ミュージック”. Yahoo! JAPAN. 2012年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月18日閲覧。
  19. ^ 赤い鳥逃げた(「ミ・アモーレ」別歌詩&ラテン・ロングヴァージョン)|中森明菜|試聴・ダウンロード ListenJapan 【 リッスンジャパン 】”. ListenJapan. 2011年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年8月18日閲覧。
  20. ^ mora[モーラ] : 中森明菜「赤い鳥逃げた(「ミ・アモーレ」別歌詩&ラテン・ロングヴァージョン)」を試聴・ダウンロード”. レーベルゲート. 2012年8月18日閲覧。
  21. ^ BEST III』(12cmCD)中森明菜、ワーナーミュージック・ジャパン、1992年11月10日。WPCL-711。