2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技会場
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2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技会場(2020ねんとうきょうオリンピック・パラリンピックのきょうぎかいじょう)では、2020年東京オリンピック・2020年東京パラリンピックの競技が行われる会場について記述する。
概要[編集]
大会招致時のコンセプトとして「都市の中心で開催するコンパクトな大会」を掲げ、大都市の都心で開催することによるダイナミックな祭典、かつ選手村を会場配置計画の中心に設置して約9割の競技会場が8キロメートル圏内に配置されるなど、移動時間の短縮が可能なコンパクトな配置計画となっていた。開催決定後、2014年12月のIOC臨時総会でオリンピックの持続可能性を優先し脱コンパクト五輪を提言した中長期改革『オリンピック・アジェンダ2020』が承認されたこともあり、数か所で会場変更が行われた[1]。
2020年東京オリンピックの会場整備の影響で、2018年-2020年には、東京国際展示場、幕張メッセの大型展示施設や有明テニスの森公園、日本武道館などで利用制限が掛かっており、いくつかの大型イベント(サマーソニック、東京モーターショー、2018年東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント、2019年全日本剣道選手権大会、2019年全日本空手道選手権大会、2020年全日本柔道選手権大会等)は他の会場で実施するか、会場を分散させて実施されるか、中止となる。
競技会場[編集]
ヘリテッジゾーン[編集]
所在地 | 競技会場 | 競技 | 収容人数 | 参照 | |
---|---|---|---|---|---|
オリンピック | パラリンピック | ||||
新宿区 | オリンピックスタジアム | 陸上競技、サッカー(決勝)、式典(開会式 / 閉会式) | 陸上競技、式典(開会式 / 閉会式) | 68,000 | |
渋谷区 | 東京体育館 | 卓球 | 卓球 | 7,000 | |
渋谷区 | 国立代々木競技場第一体育館 | ハンドボール | バドミントン、ウィルチェアーラグビー | 10,200 | |
千代田区 | 日本武道館 | 柔道、空手 | 柔道 | 11,000 | |
千代田区 | 東京国際フォーラム | ウエイトリフティング | パワーリフティング | 5,000 | |
墨田区 | 両国国技館 | ボクシング | - | 7,300 |
東京ベイゾーン[編集]
所在地 | 競技会場 | パーマネント/ 仮設 |
競技 | 収容人数 | 参照 | |
---|---|---|---|---|---|---|
オリンピック | パラリンピック | |||||
江東区 | 有明アリーナ | パーマネント | バレーボール | 車椅子バスケットボール(決勝) | 15,000 | |
江東区 | 有明アーバンスポーツパーク | 仮設 | 自転車競技 (BMX)、スケートボード | 5,000 (BMX) 7,000 (SB) |
||
江東区 | 有明体操競技場 | 仮設 | 体操(体操競技、新体操、トランポリン) | ボッチャ | 12,000 | |
江東区 | 有明テニスの森公園 | テニス | 車いすテニス | 19,900 (OG) 19,400 (PG) |
||
港区 | お台場海浜公園 | 仮設 | トライアスロン、競泳(オープンウォータースイミング) | トライアスロン | 5,500 | |
品川区 | 潮風公園 | 仮設 | ビーチバレーボール | - | 12,000 | |
品川区 大田区 |
大井ホッケー競技場 | パーマネント | ホッケー | - | 15,000 | |
東京23区 | 海の森クロスカントリーコース | 仮設 | 馬術(総合馬術・クロスカントリー) | - | 16,000 | |
東京23区 | 海の森水上競技場 | パーマネント | カヌー(スプリント)、ボート | カヌー、ボート | 14,000 | |
江戸川区 | カヌー・スラロームセンター (葛西臨海公園隣接都有地) |
パーマネント | カヌー(スラローム) | - | 12,000 | |
江東区 | 夢の島公園アーチェリー場 | パーマネント | アーチェリー | アーチェリー | 7,000 | |
江東区 | 東京アクアティクスセンター | パーマネント | 飛込、競泳、アーティスティックスイミング | 競泳 | 15,000 | |
江東区 | 東京辰巳国際水泳場 | 水球 | - | 4,700 | ||
江東区 | 青海アーバンスポーツパーク | 仮設 | バスケットボール(3x3)、スポーツクライミング | 視覚障害者5人制サッカー | 7,100(3x3) 8,400(SC) 4,300(PG) |
半径8キロメートル圏外[編集]
競技会場 | 所在地 | 競技 | 収容人数 | 参照 | |
---|---|---|---|---|---|
オリンピック | パラリンピック | ||||
馬事公苑 | 世田谷区 | 馬術 | 馬術 | 9,300 | |
武蔵野の森総合スポーツプラザ | 東京都調布市 | 近代五種(水泳、フェンシングランキングラウンド、フェンシングボーナスラウンド)、バドミントン | 車椅子バスケットボール | 7,200 | |
武蔵野の森公園 | 東京都調布市 | 自転車競技(ロードスタート) | - | ||
東京スタジアム | 東京都調布市 | サッカー、近代五種(馬術、レーザーラン)、ラグビー | - | 48,000 | |
陸上自衛隊朝霞訓練場 | 埼玉県新座市 | 射撃 | 射撃 | 4,600 | |
霞ヶ関カンツリー倶楽部 | 埼玉県川越市 | ゴルフ | - | 25,000 | |
さいたまスーパーアリーナ | 埼玉県さいたま市 | バスケットボール(5人制) | - | 19,000 | |
幕張メッセ国際展示場1〜8ホール | 千葉県千葉市 | テコンドー、レスリング | シッティングバレーボール | 10,000 | |
幕張メッセ国際展示場9〜11ホール | 千葉県千葉市 | フェンシング | テコンドー、車いすフェンシング | 8,000 (OG) 7,000 (PG) |
|
幕張メッセ幕張イベントホール | 千葉県千葉市 | - | ゴールボール | 5,500 | |
釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ | 千葉県長生郡一宮町 | サーフィン | - | 6,000 | |
横浜スタジアム | 神奈川県横浜市 | 野球・ソフトボール | - | 35,000 | |
福島県営あづま球場 | 福島県福島市 | - | 14,300 | ||
江ノ島ヨットハーバー | 神奈川県藤沢市 | セーリング | - | 3,600 | |
伊豆ベロドローム | 静岡県伊豆市 | 自転車競技(トラック) | 自転車競技(トラック) | 3,600 | |
伊豆MTBコース | 静岡県伊豆市 | 自転車競技(マウンテンバイク) | - | 11,500 | |
富士スピードウェイ | 静岡県駿東郡小山町 | 自転車競技(ロードゴール 、ロード個人タイムトライアル) | - | 22,000 | |
大通公園 | 北海道札幌市 | 陸上競技(マラソン、競歩) | - |
サッカー競技場[編集]
競技会場 | 所在地 | 収容人数 | 参照 |
---|---|---|---|
オリンピックスタジアム | 新宿区 | 68,000 | |
東京スタジアム | 東京都調布市 | 48,000 | |
横浜国際総合競技場 | 神奈川県横浜市 | 72,000 | |
埼玉スタジアム2002 | 埼玉県さいたま市 | 64,000 | |
茨城カシマスタジアム | 茨城県鹿嶋市 | 40,000 | |
札幌ドーム | 北海道札幌市 | 41,000 | |
宮城スタジアム | 宮城県宮城郡利府町 | 49,000 |
命名権[編集]
ネーミングライツが使用されている以下のサッカー3会場に関しては、IOCの規定によりFIFA(国際サッカー連盟)主催サッカー国際試合と同様にネーミングライツの使用が禁止されている為、併設施設も含めて一時的に正式名称を使用して開催する。
- 味の素スタジアム – 東京スタジアム
- ひとめぼれスタジアム宮城 - 宮城スタジアム
- 日産スタジアム - 横浜国際総合競技場
選手村[編集]
東京都中央区晴海地区に選手村を予定している。
会場から半径8km以内に位置している。
輸送とインフラ[編集]
未定
招致段階からの変更と陳情[編集]
- 2014年6月27日 - IOCのコーツ調整委員長は、ラグビーの日程が招致段階(2日間)から延びる場合、会場変更(当初は新国立競技場を予定)を含めた検討が必要との認識を示した[2]。
- 2014年11月19日 - IOCのコーツ調整委員長は、バスケットボールの1次リーグを「ほかの都市や地方でやることもあり得る」と述べた[3]。
- 2015年2月27日 - IOC理事会にて、バスケットボール、馬術、カヌー・スラロームの3会場の変更を承認[4]。
- 2015年2月28日 - 戸田ボートコース監督会が海の森公園から戸田市・彩湖への、変更意見書を作成[5]。
- 2015年6月8日 - IOC理事会にて、未決定だった8競技の会場が正式決定。自転車とサッカー以外の26競技の会場が決まった[6]。
- 2015年12月9日 - 自転車競技のうち仮設施設を建設する予定であったトラックレース(有明ベロドローム)とマウンテンバイク(海の森マウンテンバイクコース)について、既設の伊豆ベロドロームと日本サイクルスポーツセンターに変更することが検討され、当初は国際自転車競技連盟との交渉が難航[7] していたものの変更が承認された[8]。
- 2016年12月7日 - IOC理事会において、追加種目(5競技18種目)の競技会場が決定[9]。
- 2017年6月9日 - 正式競技の種目構成がIOC理事会で決定される。会場未定のバスケットボール3x3男女、自転車BMXフリースタイル男女が種目構成に入っていたので実施会場の検討開始。
- 2017年12月6日 - IOC理事会にて、バスケットボール3x3が青海アーバンスポーツ会場、自転車BMXフリースタイルが有明BMXコースと会場が決定。スケートボードの会場が2016年12月7日にIOC理事会で承認を受けた青海アーバンスポーツ会場から有明BMXコースへの変更が決定[10]。
- 2018年10月23日 - TOCOG第28回理事会にて、競技会場の大会時に使用する名称をIOCの承認を得て正式決定。以下の8施設を名称変更[11][12][13]。
- 新国立競技場 → オリンピックスタジアム
- 有明BMXコース → 有明アーバンスポーツパーク
- 青海アーバンスポーツ会場 → 青海アーバンスポーツパーク
- カヌー・スラローム会場 → カヌー・スラロームセンター
- アーチェリー会場(夢の島公園) → 夢の島公園アーチェリー場
- オリンピックアクアティクスセンター → 東京アクアティクスセンター
- 釣ヶ崎海岸サーフィン会場 → 釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ
- 伊豆マウンテンバイクコース → 伊豆MTBコース
マラソンらの開催地札幌移転[編集]
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- 2019年9月末 - 10月初めにドーハで行われた2019年世界陸上競技選手権大会のマラソンと競歩の際、急激な気温上昇のため夜間に競技時間を変更する処置がとられたのに途中棄権者が続発した。かねてから懸念されていたこれら種目の東京での開催にIOC内で危機感が高まる。
- 2019年10月11日、IOCから東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、「組織委」)会長の森喜朗に、オリンピック陸上競技のマラソンと競歩について、猛暑を懸念し選手の体調を気温から守るため開催地を東京23区や皇居外苑から札幌市に移すことを検討したい、と相談が入る。都議の伊藤ゆうは、IOCが「札幌」とまで指定したのか疑問を投げかけている[14]。
- 2019年10月15日、都知事の小池百合子に札幌移転案が組織委事務総長の武藤敏郎から伝えられる。これより前に都議で自民党都連幹事長の高島直樹には伝えられていた[15] ので組織委の政治的中立性への疑念を伊藤ゆうは指摘した[16]。
- 2019年10月16日、IOCが札幌市に移すことを検討していると発表[17][18]。
- 2019年10月17日、組織委会長の森の合意を取った、IOC会長のトーマス・バッハは国内オリンピック委員会連合総会で札幌移転を決めたと発言。森は東京都及びJOCの意向を無視する形で合意したため、都知事の小池は森に直接不満をぶつけて混乱が起きた[19]。森は、東京都が合意していないことはIOCに伝えてある、と述べている[20]。
- 2019年11月1日、東京で開催されたIOC、組織委、東京都、日本政府、4者での調整委員会で札幌移転が最終決定。小池はこれを、IOCの決定は妨げないが合意なき決定である、とした。東京都はオリンピック開催までもう時間がなく、やむをえず同意に踏み切ったことを明らかにしている[21]。
その他[編集]
- 東京ベイゾーンの施設は主に埋立地に立地し、液状化対策がなされる[22][23][24]。
- 仮設施設を東京2020組織委員会が、恒久施設を都・国が、整備する役割(予算)分担となってきた。しかし「立候補段階に、おおざっぱに決められたもので、今となってはどういう理由でそうなったのか分からない」と、組織委会長の森喜朗は2016年3月24日の理事会で語り、「東京都がまず会場を用意するのが第一義」と、今後の分担見直しの必要性を訴えた[25]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ 【東京五輪】追加種目・会場見直し… 2020年五輪へ重要な1年 - 産経ニュース、2015年1月1日
- ^ ラグビーの会場変更検討も 東京五輪でIOCコーツ調整委員長 - 日本経済新聞、2014年6月27日
- ^ 20年東京五輪 大阪でバスケ予選を、IOC調整委員長が提案 - 日本経済新聞、2014年11月19日
- ^ 東京五輪の3会場変更、IOCが承認 バスケや馬術など - 日本経済新聞、2015年2月28日
- ^ 五輪ボート会場で戸田コース監督会「東京湾では公正な競技できない」 - 埼玉新聞、2015年3月1日
- ^ 「五輪、我が街に」喜び…神奈川・千葉に分散 - 読売新聞、2015年6月10日
- ^ 東京五輪の会場計画見直し 自転車の伊豆変更は再協議に - スポニチ、2015年7月23日
- ^ 伊豆で東京五輪自転車 静岡県内初の競技開催 - 静岡新聞・2015年12月10日
- ^ “東京2020オリンピック競技会場について”. 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会. 2019年2月27日閲覧。
- ^ “東京2020オリンピック競技大会の競技会場について”. 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会. 2019年2月27日閲覧。
- ^ “新国立競技場、オリンピックスタジアムに名称変更”. スポーツ報知. (2018年10月26日) 2020年3月8日閲覧。
- ^ オリンピック会場一覧 - ウェイバックマシン(2018年8月30日アーカイブ分)
- ^ オリンピック会場一覧 - ウェイバックマシン(2019年2月3日アーカイブ分)
- ^ “twitter - 伊藤ゆう都議会議員”. twitter (2019年11月2日). 2020年3月10日閲覧。
- ^ “都議会で森会長らを参考人招致の動き 五輪マラソン”. 日刊スポーツ (2019年11月8日). 2019年12月1日閲覧。
- ^ “twitter - 伊藤ゆう都議会議員”. twitter (2019年10月20日). 2020年3月10日閲覧。
- ^ 東京五輪 マラソン・競歩「札幌での実施を検討」IOC発表 NHK2019年10月16日
- ^ IOC、危機感強める ドーハ世界陸上も影響か 日本経済新聞2019年10月17日
- ^ “マラソン札幌開催「合意なき決定」の内幕 森会長に迫った小池知事”. 産経新聞 (2019年11月1日). 2019年11月2日閲覧。
- ^ “IOCバッハ会長、札幌に「決めた」 五輪マラソン移転”. 朝日新聞デジタル (2019年10月17日). 2019年12月1日閲覧。
- ^ “マラソンと競歩 札幌実施へ IOC最終決定 都「合意なき」”. www3.nhk.or.jp (2019年11月1日). 2019年11月1日閲覧。
- ^ 平成25年オリンピック・パラリンピック招致特別委員会(2013年2月8日) - 東京都議会委員 野上じゅん子のホームページ
- ^ 第19期 オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会速記録第九号
- ^ 2020年 東京オリンピック・パラリンピックの関連施設等に対する提言(2014.06.07) - 新建築家技術者集団
- ^ 施設整備の役割分担見直しを 森会長表明、今後協議へ (1/2ページ) - サンケイスポーツ、2016年3月24日
外部リンク[編集]
- 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 公式サイト 大会プラン
- オリンピック(2013年10月アーカイブ)
- パラリンピック(2013年10月アーカイブ)
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