餓狼伝説3

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餓狼伝説3 遥かなる闘い』(がろうでんせつスリー はるかなるたたかい)は、1995年3月27日SNKMVSで発売した、2D対戦型格闘ゲームで『餓狼伝説』シリーズ第4弾。MVSの容量は266メガ。キャタクターイラストは森気楼が担当した。欧米でのタイトル表記は『Fatal Fury 3 Road to the Final Victory』。

ゲームの概要[編集]

ストーリー上は前々作『餓狼伝説2』の後日談にあたり、シンプルな前作『餓狼伝説スペシャル』(以下 『SP』と表記)と比べて当時のSNK格闘ゲームの傾向として見られる「対戦を面白くするための特殊操作」をふんだんに盛り込み、グラフィックやキャラクターのコスチュームも一新して作られた。

また、キャラクターの声に本職の声優を起用する(特にアンディとジョーは、アニメ『バトルファイターズ 餓狼伝説』と同じ声優)などして前作から作風も大幅に変わり、この作風は『リアルバウト餓狼伝説2』まで引き継がれることになる。

一般的には対戦スタートのセリフが「ROUND○(○は現在のラウンド)FIGHT!」であるものが多く、『餓狼伝説』シリーズでも例外ではなかったが、唯一、対戦スタートが「GO!(その下に現在のラウンド)」となっているのと、次のラウンドの画面になりかけたら「HEY,GET WITH IT!」と表示される。

時代背景は1995年が舞台になっている[1]

基本ゲームシステム[編集]

8方向レバーと弱・強それぞれのパンチ・キックの4ボタンで構成されている。シリーズの特徴である2ラインシステムが変化、新たにスウェーラインとして登場。新たに画面手前にラインを設け、今まで以上に高速で移動や攻撃をする事が可能になったが、特定の技で別ラインから攻撃を食らうようになった。また今までと違い、一定時間経過すると自動的にメインのラインに戻ってくる。他にも対応したボタンをタイミング良く押すことで他の通常技や専用の技に連続的に移行するコンビネーションアーツが登場し、上手く利用することで攻めを維持することができるようになった。このシステムも以降の作品に強い影響を与えることになった。

なお今作品も体力が3分の1以下になると体力ゲージが赤く点滅、ダメージの大きい超必殺技が使用可能になる。さらに今作品では超必殺技を入力時に1/1024の確率でさらに強力な潜在能力が発動する。なお特定の操作をすることでコマンド入力で潜在能力を発動可能だが1ラウンド1回のみの上に発動条件が非常に厳しく、ほとんどのキャラクターで実用性に欠ける。

ゲームの流れ[編集]

キャラクター選択後、ボブ、フランコ、ジョー、マリーの4人から最初の対戦相手を選択し、その後は残りの3人と対戦する。4人目の相手に勝利後は、山崎とのイベントバトル。続いて舞、アンディ、ホンフゥ、双角、テリー、ギースと順に戦い、山崎との決着をつける。なお今作品もボーナスステージは存在しない。

この作品にはラウンドごとにランクが設けられており、残りタイム、KOまでに獲得したスコア、残り体力などの要素でランクが決定される。ランクはE - Sまでの6段階が存在し、またそれぞれのランクにポイントが振り分けられており、このポイントがどれ位あるかによって物語終盤の対戦相手などが変化する。特に山崎とのイベントバトル1回戦目は影響が大きく、ここで1本取られたか否かで大きくランクポイントの要求数値が違ってくる。

イベントバトルの山崎で負けた場合は、山崎を倒した時点でランクポイントが一定値に達していなければバッドエンドになる可能性が出てしまう。負けていない場合は、どれだけランクポイントが低くても崇秀が出てくることは確定する。さらに崇秀を倒した時点でポイントが一定値に達していると真の最終ボスの崇雷が登場。彼を倒せば真のグッドエンディングに突入する。

エンディング分岐は細かく分類すると4種類あり、それぞれ

  • バッドエンディング(崇秀とも闘えず、ゲームオーバー表示になる)
  • ベターエンディング(崇秀と闘った後、エンディングとスタッフロールが流れる)
  • バッドエンディング2(崇秀と闘った後、崇雷が登場し、ゲームオーバー表示になる)
  • 真のグッドエンディング(崇秀と闘った後、崇雷とも闘い、勝利するとエンディングとスタッフロールが流れる)

となっており、下のエンディングほど要求されるポイントは高くなっていく。

登場キャラクター[編集]

テリー・ボガードTerry Bogard](橋本さとし
世界を回って武者修行に出ていたが、友人のリチャード・マイヤから新店「パオパオカフェ2号店」のオープンの知らせと共に、「カポエイラのルーキーと闘ってほしい」と頼まれ、サウスタウンに帰って来たことをきっかけに今回の騒動に巻き込まれる。エンディングでは、とある少年を育てることを決意する。
しゃがみ強パンチ→強クラックシュート→しゃがみ強パンチ…という簡単かつ超強力な永久コンボが稼動直後から発覚し、これが短期間(同年)で続編『リアルバウト餓狼伝説』が作られた原因の一つとなった。
アンディ・ボガードAndy Bogard](声:難波圭一
テリーの弟。河口湖湖畔で舞と共に道場を開いており、リチャードより新店オープン記念パーティの招待状を受け取り、舞と共にサウスタウンに来る。また、今回は一人称が「私」であり、テリーの事を「兄貴」と呼ぶようにもなっている(ただし、ゲーメストの攻略ビデオでは一人称が「僕」、テリーの事は「兄さん」のままになっている)。
ジョー・ヒガシJoe Higashi](声:檜山修之
「嵐を呼ぶ男」の異名を持つムエタイチャンプ。退屈な日常を送っていた所に、腐れ縁のチン・シンザンから電話でサウスタウンでの秘伝書騒ぎの報を受け、喜んでタイを後にする。エンディングではビリー・カーンの妹であるリリィとデートしている。
企画段階では登場しないという案もあった。初代『餓狼伝説』主人公3人の中では唯一CPU戦で最初に選択可能なキャラクターになっている。
不知火舞Mai Shiranui](声:曽木亜古弥
不知火流忍術の正当後継者。アンディ目当てで道場にくる練習生たちに嫉妬していた所に招待状が届き、アンディを独り占めできるチャンスと思い、喜んでサウスタウンにやって来た。
コスチュームが一新。特に上半身が大きく変わっていて、露出度が多少カットされている。当初は登場しない予定だったとのこと[2]
ギース・ハワードGeese Howard](声:コング桑田
サウスタウンを牛耳るハワード・コネクションの総帥。初代でテリー(またはアンディ及びジョ―)に倒されたと思われていたが、奇跡の生還を遂げていた(ゲーメストの攻略ビデオにおいて、病院に運ばれたギースが影武者である事が判明する)。この作品のみ、唯一シリーズ内で非ボスキャラクターとして登場。CPU戦前において、プレイヤーがテリー、アンディ、ジョーの3人のいずれかの場合は部下のビリー(声:難波圭一)が登場する。

新キャラクター[編集]

ボブ・ウィルソンBob Wilson](声:森川智之
今度オープンした「パオパオカフェ2号店」の店長を務める青年。リチャードも認めるカポエイラの達人で、性格は非常に陽気。
ブルー・マリーBlue-Mary](声:生駒治美
本名はマリー・ライアン。コマンドサンボを使うフリーランスのエージェント。祖父はギースに古武術を教えた日本人・周防辰巳。秘伝書と山崎の調査をクライアントに依頼されて、調査するうちにサウスタウンにたどり着いた。
彼女のみカートリッジ版ネオジオ(業務用も同様)とネオジオCD版で潜在能力の条件・コマンドが異なる。
なお、餓狼シリーズでは舞に次ぐ2人目の女性キャラクター。
フランコ・バッシュFranco Bash](声:B.J.Love
キックボクシングのスーパーヘビー級世界チャンプ。後にボクサーとしてカムバックを果たすが、この時点では航空機の整備士の職に就いている。山崎に息子を誘拐されたため、仕方なく彼の片腕として従っている。
操作説明画面でも登場している。
ホンフゥHon Fu](声:森川智之)
香港警察に所属する刑事。漢字表記では「紅虎」。博多弁を話すが、実際は訛りのひどい英語の表現。現在追っている山崎がサウスタウンに居ることを知り合いのチン・シンザンから聞き、二つ返事でサウスタウンに来た。キム・カッファンとは同門にあたる。ヌンチャクを武器に使うが、これはかのブルース・リーに憧れてのもの。ヌンチャク・九州弁は映画『刑事物語』のイメージ。
望月双角Sokaku Mochizuki](声:石井康嗣
不知火流と敵対する流派の望月流を受け継ぐ男。常に深編笠を被っている。「修羅狩り」を生業としており、強者を集める秦の秘伝書を修羅の源と見なし、この世から消し去るために渡米する。「暗黒の理力」なる力を会得しており、雷神を使役する。

ボスキャラクター[編集]

家庭用では条件を満たせばプレイヤーキャラクターとして使用可能だが、アーケード版でも使用可能(ただし、家庭用のネオジオのメモリーカードにある本作のデータをロードする事が必要)。なお、ストーリー性が存在しないが、コンティニューとゲームオーバー画面が存在する。

山崎竜二Ryuji Yamazaki](声:石井康嗣)
乱入キャラクターかつ本作品の通常の最終ボス。沖縄県出身。香港を拠点として、武器の横領や麻薬の密売などを行う闇のブローカー。不思議な力を持つ秦の秘伝書と兄弟に興味を持つ。底知れぬ狂気を内に秘めており、普段は左手をポケットに入れておくことで狂気を抑えている。

隠しボスキャラクター[編集]

条件を満たせば登場する隠しボスで、いずれも本作品の黒幕。山崎と同じく家庭用では条件を満たせばプレイヤーキャラクターとして使用可能だが、アーケード版でも使用可能(ただし、こちらも家庭用のネオジオのメモリーカードにある本作のデータをロードする事が必要)。こちらもストーリー性が存在しないが、コンティニューとゲームオーバー画面が存在する。

秦崇秀(ジン・チョンシュウ)[Jin Chonshu](声:山口勝平
隠しボスの一人で、本作品の中ボス。かつて始皇帝に仕えていた秦の一族の血を引く兄弟の弟で、兄と共に先祖の残した秘伝書を集めている。自身の先祖にあたる「秦海龍」という名の過去の怨霊に憑りつかれている。
秦崇雷(ジン・チョンレイ)[Jin Chonrei](声:山口勝平)
隠しボスの一人で、本作品の真の最終ボス。崇秀の双子の兄で、同じく過去の怨霊である「秦空龍」が憑依している。

登場ステージ[編集]

舞台は初代『餓狼伝説』や初代『リアルバウト餓狼伝説』と同じくサウスタウン

サウスタウン・エアポート
空港のドッグ内。バッシュのステージ。
パオパオカフェ2
リチャード・マイヤの経営する酒場「パオパオカフェ」の2号店。ステージ左側には椎拳崇らしき人物がいる。ボブのステージ。
パイオニア・プラザ
教会の聖堂。最終ラウンドで対戦相手にアッパーカット系の技をヒットさせて倒すと、天井まで相手が吹っ飛びシャンデリアとともに落下する演出が入る。マリーのステージ。
ナショナル・パーク
自然公園。最終ラウンドで対戦相手に奥ラインへ吹き飛ばす技をヒットさせて倒すと相手が川へ吹っ飛んで沈む演出が入る。ジョーのステージ。
イースト・サイド・パーク
水族館。背景の水槽には山田十平衛が泳いでいる姿が見える。最終ラウンドで対戦相手に奥ラインへ吹き飛ばす技をヒットさせて倒すと相手が水槽に激突し、水槽にヒビが入る。舞のステージ。
ハワード・アリーナ
チャイナタウンの一角。最終ラウンドで対戦相手に奥ラインへ吹き飛ばす技をヒットさせて倒すと相手が川まで吹っ飛んで沈む演出が入る。アンディのステージ。
ポート・タウン
港。高所に釣り上げられた土台の上で戦う。ステージ途中でヘリコプターに乗ったチンが登場。最終ラウンドでホンフゥを奥ラインへ吹き飛ばす技をヒットさせて倒すと落下しそうになるもなんとか耐えるという演出が入る。ホンフゥのステージ。
ドリーム・アミューズメント・パーク
西部劇を思わせる舞台。望月双角のステージ。
サウンド・ビーチ
波止場。最終ラウンドで対戦相手に奥ラインへ吹き飛ばす技をヒットさせて倒すと相手が海まで吹っ飛んで沈没する演出が入る。テリーのステージ。
ギース・タワー
ギースの所有する日本庭園。CPU戦でプレイヤーがテリー・アンディ・ジョーの3人のいずれかの場合、第2ラウンドでステージが炎に包まれると同時にBGMが変化する。ギースのステージ。
サウス・ステーション
列車の中継基地。最終ラウンドで列車が通過する際に相手を奥ラインへ吹き飛ばす技をヒットさせて倒すと列車に激突する演出が入る。山崎のステージで、通常の最終ステージ。
デルタ・パーク
CPU戦ではここまでの対戦成績により、2種類のステージに分岐する。前述のベターエンド確定だと青を基調とした涼しげなステージになるが、真のグッドエンド確定の場合では謎の生物の骸骨と炎に包まれた不気味なステージになる(なお、プレイヤーが崇秀の場合は、崇雷戦でもベターエンド確定のステージのまま)。秦兄弟のステージで、真の最終ステージ。

移植作品[編集]

  • ネオジオ 1995年4月21日
    条件を満たせば、山崎と秦兄弟が全てのモードで使用可能。また、メモリーカードに本作品のセーブテータをアーケード版にロードする事でも使用可能となる。
  • ネオジオCD 1995年4月28日
    コマンド入力によりミニキャラクターで対戦できる。対戦前に一瞬画面が真っ暗になる。エンディングでは歌が流れる。
  • セガサターン 1996年6月28日
    ネオジオCD版の移植。本作はRAMカートリッジ発売前の開発で、CDメディア単体のためロードが長くアニメパターンも若干削られている。本作以降の他のネオジオ移植タイトルが拡張RAMカートリッジ(あるいはアドバンスドROM)専用になっている。
  • Windows 95 1996年9月19日
  • プレイステーション2 2006年7月20日
    NEOGEO オンラインコレクションの第5弾『餓狼伝説 バトルアーカイブズ1』の収録タイトルの一つとして移植。PS2版追加要素を除き、ネオジオ版のほぼ完全な移植となっている。
  • Wii-バーチャルコンソール2010年4月20日配信
    ネオジオ版の移植。バーチャルコンソールは基本的にオリジナル版をほぼ忠実に移植するため、内容にネオジオ版との違いはない。

TVCM[編集]

『餓狼伝説3』の実写版テレビCMはテリー編と、山崎編の2種類、さらにそれぞれ15秒、30秒のバージョンがある。

出演者(プロフィールは『餓狼伝説3』CM出演当時のもの)

テリー・ボガード役 TROY BEESON
年齢:24歳。身長:175.5cm。体重:85.5kg。特技:空手、スポーツ全般。
山崎竜二役 MICHAEL K,HAYASHIDA
年齢:22歳。身長:180cm。体重:78.8kg。特技:テコンドー、キーボード、通訳(日本語と英語)。職業:ウェイトリフティングのトレーナー。

脚注[編集]

  1. ^ 『餓狼伝説3の謎』新声社
  2. ^ 『ALL ABOUT 餓狼伝説3』電波新聞社

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]