新四ツ木橋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
国道6号標識
新四ツ木橋(2014年6月)

新四ツ木橋(しんよつぎばし)は東京都墨田区八広葛飾区四つ木の間の荒川(荒川放水路)に架かる国道6号である。

平行して流れる綾瀬川に架かる新四ツ木小橋(しんよつぎこばし)を含めて呼ばれることもある。

概要[編集]

荒川の河口から約8.7 km[1][2]の地点に架かる橋で、左岸は葛飾区四つ木三丁目地先で右岸は墨田区八広六丁目地先に至る。橋の全長は547.8メートル、幅員16.25メートル(車道13メートル)、最大支間長80.8メートル[3]の鋼連続箱桁橋で、歩道は幅員3.25メートルで、橋の下流側のみに設置されている。 左岸側は荒川と綾瀬川を隔てる背割堤に長さ7.1メートルの橋台を挟み、綾瀬川に架かる橋長(支間長)68.5メートルの橋に接続する[3]。河川区域外にある橋の前後は取付高架に接続する。左岸側の取付高架は国道6号(本線)と立体交差するため上り線と下り線に高低差がある。 上流側に四ツ木橋が架けられているが、橋軸が河川に対して80度の斜角が付けられた斜橋のため[4]、左岸側は約40メートル、右岸側は約120メートルほど四ツ木橋から離れている[2]。 橋の管理者は関東地方整備局 東京国道工事事務所である[1]。また、災害時に防災拠点等に緊急輸送を行なうための、東京都の特定緊急輸送道路に指定されている[5]

諸元[編集]

  • 道路の路線名:国道6号支線
  • 形式
    • 上部工 : 鋼連続箱桁橋
    • 下部工 : 鋼管杭基礎(直杭24本、斜杭40本、長さ23.1メートル)
  • 全長 : 547.8メートル[6][3][注釈 1](荒川渡河部:479.1メートル)
  • 幅員 : 16.25メートル[6][7](車道13メートル、歩道3.25メートル[3]
  • 支間割 : 68.5 m + (66.0 m + 66.0 m) + (66.5 m + 83.0 m + 66.5 m) + (61.0 m + 61.0 m)[3]
    • 主径間と側径間の間、および橋と取り付け道路の間に長さ1メートルの伸縮継手(フィンガージョイント)がある。また、荒川と綾瀬川の間に長さ7.1メートルの橋台がある[3]
  • 竣工年 : 1973年(昭和48年)

歴史[編集]

1952年(昭和27年)7月30日に新四ツ木橋(現四ツ木橋)が永久橋として開通したが[8][9]橋の前後で慢性的に渋滞が発生したことから、曳舟川通りを延長する形で国道6号の川下側に新橋「新々四ツ木橋」(又は第二四ツ木橋)を建設。1969年(昭和44年)10月着工され、1973年(昭和48年)4月5日に竣工し、供用を開始した[8]。橋の制作は汽車製造が行なった[10]

なお工事中の1969年(昭和44年)4月4日に、新工法のリングビーム工法[11]を用いて7号橋脚[注釈 2]の橋脚基礎建造中のところに水止めの鋼矢板が崩壊して水没する事故が起きている[6][12]。この事故で作業員8人(内、7人は青森県南津軽郡大鰐町からの出稼ぎの作業員[13]。)が死亡し、工事を請け負った間組の現場責任者らが書類送検された。訴訟も起こされたが、1983年(昭和58年)5月23日不可抗力として東京高裁の無罪判決が確定している[14]。 建設省はこの事故を受けて軟弱地盤や水深の深い場所においてこのリングビーム工法を使用しないよう各自治体に通達を出した[14]

2007年(平成19年)道路整備特別会計から工費2346万7500円を計上して橋脚の補強工事が行なわれた[15]

周辺[編集]

  • 荒川四ツ木橋緑地 - 河川敷に位置する。
  • 四つ木公園
  • 四つ木つばさ公園 - キャプテン翼のモニュメントがある。
  • 四つ木めだかの小道 - 葛西用水路(曳舟川)の流末[16]
  • 四ツ木駅
  • 八広駅
  • 葛飾区立よつぎ小学校
  • 墨田区立八広小学校
  • 東京都立墨田養護学校
  • 八広図書館
  • 天台宗西光寺(葛西清重旧跡)
  • 真言宗寳蔵寺

隣の橋[編集]

(上流) - 新荒川橋 - 四ツ木橋 - 新四ツ木橋 - 京成押上線荒川橋梁 - 木根川橋 - (下流)
(上流) - 堀切避難橋 - 四ツ木小橋 - 新四ツ木小橋 - 京成押上線綾瀬川橋 - 木根川橋 - (下流)

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 橋と取り付け道路の間にある継ぎ目の長さを含めない場合は547.6メートルになる[3]
  2. ^ 河川区域内には右岸側より4号橋脚から12号橋脚までの橋脚が設置されている。

出典[編集]

  1. ^ a b 企画展「荒川の橋」荒川・隅田川の橋(amoaノート第8号) (PDF)”. 荒川下流河川事務所(荒川知水資料館) (2004年3月27日). 2005年11月8日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2017年3月6日閲覧。
  2. ^ a b 荒川下流河川維持管理計画【国土交通大臣管理区間編】 (PDF) p.73(巻末-7) - 国土交通省関東地方整備局 荒川下流河川事務所、平成24年3月、2017年3月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g (福岡正巳 1970, p. 69)
  4. ^ (福岡正巳 1970, p. 70)
  5. ^ 特定緊急輸送道路図”. 東京都耐震ポータルサイト (2013年). 2017年3月6日閲覧。
  6. ^ a b c 新四ツ木橋事故調査報告”. CiNii論文(社団法人地盤工学会). 2015年8月5日閲覧。
  7. ^ 墨田区の橋梁 - 墨田区 .(2016年12月2日)、2017年2月20日閲覧。
  8. ^ a b 四ツ木橋1952-7-30 - 土木学会附属土木図書館、2014年12月6日閲覧。
  9. ^ 墨田区の通史年表 - 墨田区. (2011年3月10日)、2017年3月4日閲覧。
  10. ^ 虹橋 No.6”. 日本橋梁建設協会. p. 11 (1972年1月). 2017年3月4日閲覧。
  11. ^ 『経営評論 6月号』28-29頁。
  12. ^ 工事事故の判例から見た工事の安全に対する 発注者責任に関する課題 (PDF)”. 土木学会. p. 2 (2001年11月). 2017年2月20日閲覧。
  13. ^ 現代の映像「出稼ぎ遺族」- 日本放送協会(NHKアーカイブス)、2017年2月20日閲覧。
  14. ^ a b 昭和58年5月23日『日本経済新聞』11頁。
  15. ^ 予算の支出先の明示. 平成19年度”. 国土交通省. p. 55 (2007年). 2017年3月4日閲覧。
  16. ^ 身近な水辺再生事業「四つ木めだかの小道」 (PDF) - 国土交通省 .(1999年)、2017年2月20日閲覧。

参考文献[編集]

  • 「国道六号線新四ツ木橋事件」、『経営評論 6月号』第14巻第5号、経営評論社、1971年6月1日、 28-29頁、 ISSN 0285-6344
  • 福岡正巳「新四ツ木橋事故報告」、『道路』第356巻、日本道路協会、1970年10月、 69-74頁、 ISSN 0012-5571
  • “東京高裁、新四ツ木橋の監督者ら3人に無罪判決――「不可抗力」と一審支持。”. 日本経済新聞 夕刊 (日本経済新聞社): p. 11. (1983年5月23日) 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]


座標: 北緯35度43分53秒 東経139度49分47秒 / 北緯35.73139度 東経139.82972度 / 35.73139; 139.82972