キングシーサー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search

キングシーサー(King Caesar)は、東宝特撮怪獣映画ゴジラシリーズに登場する架空の怪獣である。別名「伝説怪獣」。

特徴[編集]

獅子をかたどった沖縄の聖獣シーサーが怪獣化したもの。立ち上がったシーサーそのもの、というデザインとなっている。沖縄県八重瀬町富盛にあるシーサーの元祖と言うべき守護神像、「富盛の石彫大獅子」がモデルとも言われている。

『ゴジラ対メカゴジラ』の検討用台本時点での仮名称は「キングバルカン[1]。英語圏では名前のスペルがジュリアス・シーザーなどと同じ「Caesar」であるため「キングシーザー」と発音される。

登場作品[編集]

公開順。

  1. ゴジラ対メカゴジラ(1974年)
  2. ゴジラ FINAL WARS(2004年)

『ゴジラ対メカゴジラ』のキングシーサー[編集]

  • 身長:50メートル
  • 体重:3万トン

古代琉球のアズミ王族の守護神。

琉球に危機が訪れるとき、眠りから覚めると言い伝えられている。沖縄県恩納村の万座毛の岩壁内部に眠っていたが、「美童(みやらび)の祈り」という唄で目覚めて活動を始める。当初はゴジラから沖縄を守るものと思われていたが、実際にはメカゴジラを敵と認識して戦いを挑む。

走力や跳躍力に優れ、全力疾走からの頭突きや体当たりなど、積極果敢な戦いを見せる。また、敵の放った光線を右眼から吸収し、威力を10倍に増して左眼から発射するという特殊能力を持つ。この能力でメカゴジラのスペースビームを相手に善戦するが、ビーム以外にも豊富な武装を持つメカゴジラへの決定打とはならず、次第に劣勢に追い込まれる。遅れて参戦してきたゴジラと共闘することで、かろうじてメカゴジラの撃破に成功する。最後は岩壁内部へ戻り、ふたたび眠りにつく。

  • デザインは井口昭彦。造形は安丸信行小林知己。演技者は久須美護。眼は自動車のテールランプの流用。座ったポーズの人形も製作されたが、本編では未使用[2]
  • 朝日ソノラマのムック[要文献特定詳細情報]では、「頭蓋骨がプリズム状になっており、光線をはじき返せた」という説が挙げられている。
  • 本作の原型となった『残波岬の大決斗 ゴジラ対メカゴジラ』では沖縄の伝説怪獣「キングバルガン」が予定されており、準備稿では完成作品でのキングシーサーに近い設定となっている[1]

『ゴジラ FINAL WARS』のキングシーサー[編集]

  • 体長:100メートル
  • 体重:5万トン

初代よりも細身で足の指が3本から4本になっており、初代にあったかかとの突起物がない。武器はタックルブレイク、フライング・シーサーアタック。

沖縄を襲撃し、その後、一度はほかの怪獣たちと同様にX星人の手によって消滅する。しかし地球侵略の意図をあらわにしたX星人によってふたたび地上に送り込まれるや、富士のすそ野でアンギラスラドンとともに、進撃を続けるゴジラに戦いを挑む。

敏捷さを生かした肉弾技中心のファイトスタイルでゴジラに当たるが、単独では軽くいなされる。この戦闘は「ゴジラに向かってボール状になったアンギラスをサッカーのように蹴り飛ばす」「跳び膝蹴りをかわされて頭から岩壁に激突し、既にノックアウトされていたアンギラス、ラドンともども折り重なってのびる」といったコミカルな表現で描かれている。脚本上で存在したとどめの放射熱線は省略されている。

  • スーツアクターは中川素州。着ぐるみは動きやすさが重視されており、機敏な動きを実現している[3]
  • デザインは西川伸司
  • 沖縄襲撃の際、現地住民が「どうされたんじゃシーサー様」と発するシーンがあったが、本編ではカットされた。
  • キングシーサーの選出については、監督の北村龍平が個人的に好きな怪獣であったためとDVDのオーディオコメンタリーにて発言している。
  • 『ゴジラ大辞典【新装版】』では、名称を「キングシーサー(2代目)」と記載している[4]

『ゴジラアイランド』のキングシーサー[編集]

ゴジラアイランドの悟りの森」に生息する怪獣。島の怪獣では一番の年配で「長老」と呼ばれている。神秘の力に精通しており、ゴジラがガイガンに敗れた際には、修行により新たな技を習得させる。また、「怪獣神社」の番人もしており、スペースゴジラの悪霊に取りつかれたゴジラを札(ふだ)によって救出する。

メカキングギドラとの戦いでは口から光線を吐くカットが存在する。

  • 造形物はバンダイのソフビ人形。初代にあった踵の突起物がない(元のソフビ人形自体に最初から付いていない)。

その他[編集]

  • 劇団こがねむしによる怪獣人形劇「ゲキゴジ」にはキングシーサーがモチーフのキャラクター、ヤングシーサーとミヤラビちゃんが登場する。
  • DVDアニメ『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』の第1シーズンKARTE.5では沖縄の場面でキングシーサーらしき[要出典]怪獣が登場する。
  • GODZILLA (アニメ映画)』の小説版、『プロジェクト・メカゴジラ』にも登場。2029年のメガロによる沖縄進行の際、恩納村万座毛付近から突如として出現。沖縄の守り神としてメガロと相打ち倒れるも、市街の被害は最小限に留まった[5]

脚注[編集]

  1. ^ a b 元山掌 et al. 2012, p. 170.
  2. ^ 『ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション』 KADOKAWA〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2014年、91頁。ISBN 9784048669993
  3. ^ 元山掌 et al. 2012, p. 287.
  4. ^ 野村宏平 2014, p. 380.
  5. ^ プロジェクト・メカゴジラ 2018, pp. 53-85, 第6章『長征』

参考文献[編集]