モヘヤ
モヘヤあるいはモヘア(英: mohair)は、アンゴラヤギ(英: Angora goat)の毛、およびそれらを用いた織物。
アンゴラウサギ(英: Angora rabbit)の毛「アンゴラ」を含める場合もある。
特徴[編集]
カシミアや羊毛などに比べ光沢が非常に強い[1]。繊度は11~90μmである[1]。色相はホワイト[1]。ステープル(短繊維)の形状にウェーブがないのも特徴(カシミアや羊毛などにはウェーブがある)[1]。
毛足が長く通気性もよく、繊維のコシが強い利点がある。逆に欠点は抜けやすく、静電気が起きやすい。
用途[編集]
阪急電鉄では、一部を除き車両の座席にアンゴラヤギの毛織物を用いている[2]。神戸電鉄でも採用例がある(6000系以降の各系列)。
産地[編集]
トルコでは年に1回しか毛刈りをしないため長い繊維を産出している。
使用中止の動き[編集]
2018年、自然保護団体が南アフリカの牧場にて、モヘヤを採取するヤギに虐待が行われていることを公表。H&Mとザラは、モヘヤ素材を使用した製品の販売を中止する方針を打ち出した[3]。
また、ユニクロも2020年までにモヘヤの使用を中止することを表明した。[4]
脚注[編集]
- ^ a b c d 濱島義春. “カシミヤ"の特性とその加工”. 繊維工学Vol.33,No.1(1980). p. 68. 2022年9月12日閲覧。
- ^ “阪急電車を知る 車両図鑑”. 阪急電鉄. 2022年12月11日閲覧。
- ^ “H&Mやザラ、モヘアの使用中止を表明 ヤギ虐待の訴え受け”. CNN (2018年5月7日). 2018年5月7日閲覧。
- ^ “ユニクロも「モヘア」使用中止 世界のアパレル動く”. 日本経済新聞(2018年6月6日). 2020年7月16日閲覧。