コンテンツにスキップ

殺人は容易だ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Oyuki 622 (会話 | 投稿記録) による 2012年3月31日 (土) 19:27個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

殺人は容易だ』(さつじんはよういだ、原題:Murder is easy)は、1939年に刊行された、アガサ・クリスティの長編推理小説。バトル警視が登場する。

あらすじ

ルーク・フィッツウィリアムはロンドンに戻る途中の列車内で、ある老婦人と話をする。彼女はこれからロンドン警視庁に、自分が住んでいる村で連続殺人が起きていることと、その犯人と伝えに行く途中だった。別れ際彼女は、殺人はとても容易だと言い、人ごみに飲まれていった。翌朝の朝刊でルークは、昨日の老婦人が車にひき逃げをされて死亡したことを知る。彼は事件に興味を持ち、老婦人の住んでいた村に向かう。

登場人物

  • ルーク・ウィッツウィリアム - 元、植民地の駐在警官。民俗学の本を書いていると職を偽り、事件を調べ始める。ホイットフィールドの家に泊まっている。
  • ジミー・ロリマー ; ルークの古い友人。ブリジェットとはいとこで、昔から仲がいい。
  • ブリジェット・コンウェイ - ホイットフィールドの秘書であり、婚約者。ホイットフィールドの家は、元々は彼女の家族のもの。
  • ホイットフィールド - 週刊誌の経営者だが、元々は靴屋の息子。子供染みたところがある。
  • ラヴィニア・ピンカートン - ルークが列車の中で話した老婦人。ロンドンにてひき逃げされ死亡。
  • ホノリア・ウェインフリート - 図書館員。ピンカートンの飼っていたの現在の飼い主。
  • エルズワージー - 骨董屋を営む青年。女のような顔をしており、黒魔術をかじっている。
  • アルフレッド・ウィエク - 牧師。ローマの遺跡について感心がある。
  • エドワード・ハンブルビー - 医学博士。多くの村人に愛されていた。急性敗血症で死亡。
  • トーマス - ハンブルビーの助手で、先進的な医療を好む。ハンブルビーの娘と婚約している。
  • ハリー・カーター - 居酒屋セブン・スターズの主人。妻や娘をいじめていた。橋の上から川に落ち溺死。
  • ホートン - 退役軍人。愛犬家で、ブルドッグを飼っている。妻には優しく振舞っていた。
  • リディア・ホートン - ホートンの妻。気性が強く、評判が悪かった。病弱で、症状は快方に向かったが急変し死亡。
  • トミー・ピアス - 悪戯好きの少年。図書館の窓拭き中、落下し死亡。
  • アボット - 事務弁護士。トミー・ピアスを雇っていたが、解雇した。
  • エイミー・ギブズ - お手伝い。咳止めの薬とハット・ペイントを間違えて飲み死亡。
  • ジム・ハーヴィ - 自動車修理工場の修理士。エイミー・ギブズの婚約者。
  • バトル警視 - ロンドン警視庁警視。終盤に登場。

映像化作品

  • 1982年、クロード・ワッサム監督、ビル・ビクスビー主演のアメリカのテレビ映画作品。時代を現代に移し、主人公ルークはオックスフォード大学の数学者で、犯人をコンピューターではじき出す。
  • Marple: Murder Is Easy (2009年イギリスITV)
バトル警視は登場せず、ミス・マープル (ジュリア・マッケンジー) が解決する。ルークはマープルの助手に設定されている。