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ペールギュント (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペールギュント
第72回東京優駿(日本ダービー)パドック
(2005年5月29日)
欧字表記 Peer Gynt[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2002年4月13日(22歳)[1]
抹消日 2009年3月13日[2]
サンデーサイレンス[1]
ツィンクルブライド[1]
母の父 Lyphard[1]
生国 日本の旗 日本(北海道早来町)[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (有)サンデーレーシング[1]
調教師 橋口弘次郎栗東[1]
競走成績
生涯成績 36戦5勝[1]
獲得賞金 2億5508万7000円[1]
勝ち鞍
GII デイリー杯2歳S 2004年
GIII シンザン記念 2005年
テンプレートを表示

ペールギュント(欧字名:Peer Gynt2002年4月13日 - )は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に2004年デイリー杯2歳ステークス2005年シンザン記念

経歴

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  • 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[3]

北海道安平町ノーザンファームで生まれる。父はリーディングサイアーとして君臨し続けていたサンデーサイレンス、母は1994年の桜花賞で2着に入った実績のあるツィンクルブライドで、半兄にオープン馬のフェリシタル(1997年生、牡馬、父トニービン)がいる血統であった[4]。半兄フェリシタルと同じく橋口弘次郎厩舎に入厩する。

2004年7月11日阪神競馬場での新馬戦(でデビューし、アドマイヤフジの3着[4]。2戦目7月31日の小倉競馬場での未勝利戦で初勝利を挙げた[4]。秋に入りデイリー杯2歳ステークスに出走し、9番人気ながら2着ライラプスを1馬身差し切って優勝[5]。この勝利は、サンデーサイレンス産駒としては初の同競走制覇でもあった[5]。11月20日の東京スポーツ杯2歳ステークス2着[6]を経て、12月12日の朝日杯フューチュリティステークスでは1番人気に支持されるが、追い込みが届かず勝ち馬マイネルレコルトから2馬身半遅れた3着に終わる[7]

年が明けて2005年、初戦となる1月10日のシンザン記念ではマイネルハーティーとの接戦を、わずか2センチのハナ差で制して勝利[8]。3月20日のスプリングステークスで6着に終わると[9]クラシック本戦の皐月賞ではディープインパクトの6着。NHKマイルカップではラインクラフトの4着[10]東京優駿(日本ダービー)もディープインパクトの15着に終わった。

その後マイルから中距離の競走を中心に使われるも勝ち鞍は挙げられていなかったが、2006年10月21日のオープン特別・オパールステークスで1年半ぶりの勝利を挙げ[11]2007年高松宮記念では13番人気ながらスズカフェニックスの2着に入り[12]、5月のテレビ愛知オープンで約半年ぶりに勝利を挙げたが、それ以降は勝ち星はなく、2008年12月21日の阪神カップで12着になったのが最後の出走となり、翌年2009年3月13日に競走馬を引退、フランスでの種牡馬入りが発表された[2]

競走成績

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以下の内容は、JBISサーチ[3]およびnetkeiba.com[13]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
備考
2004.07.11 阪神 2歳新馬 芝1600m(良) 16 7 13 002.20(1人) 03着 R1:38.0(36.5) -0.5 0安藤勝己 54 アドマイヤフジ 512
0000.07.31 小倉 2歳未勝利 芝1800m(良) 7 1 1 001.50(1人) 01着 R1:50.0(34.9) -0.3 0安藤勝己 54 (コウエイマーブル) 508
0000.10.16 京都 デイリー杯2歳S GII 芝1600m(良) 13 8 14 051.50(9人) 01着 R1:34.3(34.6) -0.2 0小牧太 55 ライラプス 518
0000.11.20 東京 東スポ杯2歳S GIII 芝1800m(稍) 13 4 4 004.50(2人) 02着 R1:48.4(34.7) -0.2 0小牧太 55 スムースバリトン 506
0000.12.12 中山 朝日杯FS GI 芝1600m(良) 16 1 2 003.50(1人) 03着 R1:33.8(35.0) -0.4 0小牧太 55 マイネルレコルト 510
2005.01.10 京都 シンザン記念 GIII 芝1600m(良) 13 2 2 001.50(1人) 01着 R1:35.7(34.0) -0.0 0武豊 57 (マイネルハーティー) 514
0000.03.20 中山 スプリングS GII 芝1800m(良) 16 4 7 002.80(1人) 06着 R1:47.8(34.8) -0.5 0柴田善臣 56 ダンスインザモア 508
0000.04.17 中山 皐月賞 GI 芝2000m(良) 18 4 7 041.00(9人) 06着 R2:00.0(34.3) -0.8 0池添謙一 57 ディープインパクト 500
0000.05.08 東京 NHKマイルC GI 芝1600m(良) 18 1 2 003.10(1人) 04着 R1:34.3(33.7) -0.7 0武豊 57 ラインクラフト 498
0000.05.29 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 6 11 079.0(12人) 15着 R2:27.4(37.8) -4.1 0小牧太 57 ディープインパクト 496
0000.10.29 京都 スワンS GII 芝1400m(重) 18 4 8 016.1(10人) 09着 R1:22.3(35.0) -0.8 0小牧太 55 コスモサンビーム 504
0000.11.27 東京 キャピタルS OP 芝1600m(良) 17 8 15 015.60(8人) 04着 R1:33.2(34.3) -0.3 0C.ルメール 56 オレハマッテルゼ 500
2006.01.05 京都 京都金杯 GIII 芝1600m(良) 16 8 16 019.6(10人) 15着 R1:36.0(36.1) -2.0 0小牧太 55 ビッグプラネット 512
0000.06.11 東京 エプソムC GIII 芝1800m(重) 18 3 6 024.10(8人) 14着 R1:51.8(38.8) -2.6 0小牧太 57 トップガンジョー 506
0000.07.02 京都 米子S OP 芝1600m(重) 11 6 7 011.40(6人) 03着 R1:35.1(34.9) -0.5 0小牧太 55 ワディラム 506
0000.08.06 新潟 関屋記念 GIII 芝1600m(良) 18 8 16 009.80(5人) 06着 R1:33.0(32.8) -0.5 0小牧太 56 カンファーベスト 504
0000.09.10 中山 京成杯AH GIII 芝1600m(良) 15 7 13 010.30(5人) 09着 R1:32.6(35.1) -0.6 0蛯名正義 55 ステキシンスケクン 506
0000.10.01 中京 ポートアイランドS OP 芝1800m(稍) 11 8 10 010.20(4人) 04着 R1:47.7(35.4) -0.4 0上村洋行 56 コンゴウリキシオー 510
0000.10.21 京都 オパールS OP 芝2000m(良) 10 5 5 005.60(3人) 01着 R1:59.8(34.0) -0.2 0上村洋行 55 (ワンモアチャッター) 508
0000.11.26 京都 アンドロメダS OP 芝2000m(良) 12 2 2 003.60(1人) 06着 R2:01.0(35.4) -0.6 0上村洋行 56 アサカディフィート 518
2007.01.06 京都 京都金杯 GIII 芝1600m(稍) 16 3 6 046.3(11人) 12着 R1:34.9(35.3) -1.0 0上村洋行 56 マイネルスケルツィ 522
0000.02.03 小倉 小倉大賞典 JpnIII 芝1800m(良) 15 6 12 取消 0上村洋行 56 アサカディフィート 計不
0000.02.25 中山 中山記念 GII 芝1800m(良) 16 8 16 095.6(12人) 13着 R1:48.6(36.4) -1.4 0上村洋行 57 ローエングリン 518
0000.03.25 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(重) 18 8 17 105.5(13人) 02着 R1:09.3(34.8) -0.4 0上村洋行 57 スズカフェニックス 522
0000.04.29 新潟 谷川岳S OP 芝1400m(良) 16 4 8 012.50(4人) 02着 R1:20.2(34.9) -0.1 0上村洋行 58 キンシャサノキセキ 514
0000.05.19 中京 テレビ愛知OP OP 芝1200m(良) 18 8 17 003.50(1人) 01着 R1:07.3(34.2) -0.1 0上村洋行 58 (スピニングノアール) 516
0000.06.10 中京 CBC賞 GIII 芝1200m(重) 18 5 9 003.40(1人) 06着 R1:09.3(35.2) -0.2 0上村洋行 58 ブラックバースピン 514
0000.09.30 中山 スプリンターズS GI 芝1200m(不) 16 6 11 021.60(9人) 10着 R1:10.1(36.2) -0.7 0上村洋行 57 アストンマーチャン 502
0000.10.27 京都 スワンS GII 芝1400m(稍) 18 8 16 019.90(9人) 07着 R1:21.5(34.9) -0.8 0武豊 57 スーパーホーネット 514
0000.11.23 京都 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 18 6 11 009.20(4人) 02着 R1:08.0(33.7) -0.1 0C.ルメール 57 サンアディユ 522
0000.12.16 阪神 阪神C JpnII 芝1400m(良) 18 7 14 018.90(7人) 13着 R1:21.2(34.5) -0.6 0岩田康誠 57 スズカフェニックス 526
2008.02.10 京都 シルクロードS GIII 芝1200m(稍) 16 3 6 009.10(4人) 09着 R1:09.8(35.6) -0.7 0C.ルメール 57.5 ファイングレイン 526
0000.03.02 阪神 阪急杯 GIII 芝1400m(良) 16 7 14 034.2(10人) 11着 R1:21.8(35.1) -1.1 0上村洋行 56 ローレルゲレイロ 524 [注 1]
0000.03.30 中京 高松宮記念 GI 芝1200m(良) 18 6 11 020.00(7人) 12着 R1:07.9(34.0) -0.8 0上村洋行 57 ファイングレイン 524
0000.08.31 札幌 キーンランドC JpnIII 芝1200m(良) 16 8 15 056.5(12人) 14着 R1:09.1(34.5) -1.2 0藤岡佑介 57 タニノマティーニ 510
0000.11.29 京都 京阪杯 GIII 芝1200m(良) 18 5 10 077.2(14人) 11着 R1:09.0(33.6) -0.9 0藤岡佑介 58 ウエスタンダンサー 516
0000.12.21 阪神 阪神C JpnII 芝1400m(良) 18 8 17 120.1(15人) 11着 R1:22.5(35.8) -0.9 0石橋守 57 マルカフェニックス 522

種牡馬時代

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2009年からフランスで種牡馬として供用開始。初年度の種付け料は3000ユーロ[14]。2018年まで供用された[15]

2年目産駒の中から Flamboyant(母父 Until Sundown・母父父Smart Strike)がフランス産馬ながらアメリカでグレードレースを3勝する活躍[16]。Los Anos Locos がアルゼンチンG3のアメリカ合衆国賞にて1位入線を果たした[17]。しかし、レース後コカインの陽性反応が出たため、失格[18][19]。次の出走は14か月後であった[20]

血統表

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ペールギュント血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系ヘイロー系
[§ 2]

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
アメリカ 青鹿毛 1986
父の父
Halo
アメリカ 黒鹿毛 1969
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well
アメリカ 鹿毛 1975
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

ツィンクルブライド
芦毛 1991
Lyphard
アメリカ 鹿毛 1969
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Goofed Court Martial
Barra
母の母
*デビルズブライド
Devil's Bride
アメリカ 芦毛 1984
Caro *フォルティノ
Chambord
Satan's Pride Crimson Satan
Autumn Pride
母系(F-No.) デビルズブライド(USA)系(FN:10-e) [§ 3]
5代内の近親交配 Almahmoud 4 x 5 = 9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ [21][22]
  2. ^ [23][22]
  3. ^ [21][22]
  4. ^ [21][22]


血統背景

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 12位入線繰り上がり11着(5位入線マルカフェニックスが12位降着)

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ペールギュント”. JBISサーチ. 2020年5月2日閲覧。
  2. ^ a b ペールギュント引退、フランスで種牡馬入”. netkeiba.com (2009年3月13日). 2020年5月2日閲覧。
  3. ^ a b ペールギュント 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年5月13日閲覧。
  4. ^ a b c SS産駒ペールギュント、差し切り勝ち”. netkeiba.com (2004年7月31日). 2020年5月2日閲覧。
  5. ^ a b デイリー杯2歳S、ペールギュント豪快に差し切り”. netkeiba.com (2004年10月16日). 2020年5月2日閲覧。
  6. ^ 東京スポーツ杯2歳S、スムースバリトン快勝”. netkeiba.com (2004年11月20日). 2020年5月2日閲覧。
  7. ^ 朝日杯FS、マイネルレコルト快勝”. netkeiba.com (2004年12月12日). 2020年5月2日閲覧。
  8. ^ シンザン記念、ペールギュント差し切り”. netkeiba.com (2005年1月10日). 2020年5月2日閲覧。
  9. ^ スプリングS、ダンスイザモアが快勝”. netkeiba.com (2005年3月20日). 2020年5月2日閲覧。
  10. ^ NHKマイルC、ラインクラフト快勝”. netkeiba.com (2005年5月8日). 2020年5月2日閲覧。
  11. ^ オパールステークス|2006年10月21日”. netkeiba.com. 2020年5月2日閲覧。
  12. ^ 高松宮記念、スズカフェニックス初GI制覇”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2007年3月25日). 2020年5月13日閲覧。
  13. ^ ペールギュントの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年5月13日閲覧。
  14. ^ Peer Gynt Fee History”. レーシングポスト. 2020年5月2日閲覧。
  15. ^ PEER GYNT” (英語). ifce. 2022年4月23日閲覧。
  16. ^ Flamboyant (FR)”. エクイベース. 2020年5月2日閲覧。
  17. ^ Los Años Locos (Peer Gynt) se quedó con la victoria en el Clásico Estados Unidos De América (G3-1000m-Arena-PAL).”. elturf.com. 2020年5月2日閲覧。
  18. ^ TODOGALOPE (2017年4月22日). “Los Años Locos, positivo en el Estados Unidos de América (G3)” (スペイン語). TODOGALOPE. 2021年1月15日閲覧。
  19. ^ TODOGALOPE (2018年6月25日). “Los Años Locos comenzó a recuperar el tiempo perdido” (スペイン語). TODOGALOPE. 2021年1月15日閲覧。
  20. ^ TODOGALOPE (2018年6月25日). “Los Años Locos comenzó a recuperar el tiempo perdido” (スペイン語). TODOGALOPE. 2021年1月15日閲覧。
  21. ^ a b c 血統情報:5代血統表|ペールギュント|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ(JBIS-Search). 日本軽種馬協会. 2020年5月2日閲覧。
  22. ^ a b c d ペールギュントの血統表”. netkeiba.com. 2020年5月2日閲覧。
  23. ^ ペールギュントの血統データ”. 競馬ラボ. 2021年2月7日閲覧。
  24. ^ ツィンクルブライド”. JBIS. 2020年5月2日閲覧。
  25. ^ ミッキースワロー”. JBIS. 2020年5月2日閲覧。
  26. ^ トーセンガーネット”. JBIS. 2020年5月2日閲覧。
  27. ^ デビルズブライド”. JBIS. 2020年5月2日閲覧。

外部リンク

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