ブラックバースピン

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ブラックバースピン
欧字表記 Black Bar Spin
品種 サラブレッド
性別
毛色 青毛
生誕 2003年4月6日
死没 2010年10月18日(7歳没)
登録日 2005年9月1日
Put It Back
Pleasant Dixie
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 Arthur I. Appleton
馬主 藤田与志男→藤田在子
調教師 手塚貴久美浦
競走成績
生涯成績 26戦5勝
獲得賞金 1億6258万1000円
勝ち鞍
GIII CBC賞 2007年
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ブラックバースピン (Black Bar Spin) は日本競走馬。おもな勝鞍に2007年CBC賞 (GIII) がある。主戦騎手は田中勝春だが、CBC賞では四位洋文が騎乗している。名前の由来は「ブラックバーの回転」。

半兄にはサンタアニタハンデキャップなどを制したSouthern Image(父Halo's Image)がいる。

戦績[編集]

2歳時[編集]

初戦の2歳新馬は2番人気で2着。その1ヵ月後の未勝利戦で初勝利を挙げ、続くベゴニア賞(500万下)も勝ち、連勝した。

3歳時以降[編集]

3歳では、ジュニアカップ、共同通信杯に出走も、6、5着。その後は、当初スプリングステークスを目指して調整されていたが、脚部不安のため吉澤ステーブルに放牧に出され、春は全休する。

休養を挟み、降級戦となった飯豊特別を勝ち、3勝目を挙げると、昇級2戦目の白秋ステークスも勝ち、オープンへ再び昇級。昇級初戦となったキャピタルステークスでは、エアシェイディの2着と健闘するが、その後尾張ステークス、東京新聞杯京王杯スプリングカップをそれぞれ、6、12、12着としばらく不振が続く。そのため、CBC賞では10番人気と評価を落としたが、各馬が外に殺到する中、馬場の真ん中を突く、四位洋文の好騎乗もあって優勝し、これが重賞初制覇となった。

続く函館スプリントステークスでは3着、キーンランドカップでは4着に敗れた。その後はスプリンターズステークスを除外され、初のダートでのレースとなるペルセウスステークスに出走。直線では外からよく伸び2着に入った。しかし続いては再び芝のレースに戻り、スワンステークスに出走し5着に入る。続く京阪杯は、3番人気で4着だった。

2008年オーシャンステークスから始動するが11着だった。その後の高松宮記念では8着だった。次走は谷川岳ステークスに出走を予定していたが、脚部不安を生じたため回避することになった。

1年間の長期休養を終えて2009年5月30日の欅ステークスで復帰したが、ブービーの15着と大敗した。続く函館スプリントステークスでは12番人気と低評価も4位に入線したが、3位入線のエーシンエフダンズが進路妨害により8着に降着となったため、3着に繰り上がった。続くUHB杯では終始後方のまま16着と殿負けに終わった。続く朱鷺ステークスでは中団待機も失速して15着、室町ステークスと京洛ステークスでも同様の競馬でそれぞれ10着、17着という結果に終わった。その後放牧に出されていたが、10月18日に放牧先で病気により死亡した[1][2]。調教師の手塚はブログで病名をEPM[3]と明かしている[4]

その他[編集]

キャピタルステークスでの映像が、2007年度初頭のJRACMに使用された。

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム差 勝ち馬/(2着馬)
2005 10. 8 東京 2歳新馬 11 5 5 3.2 (2人) 4着 田中勝春 55 芝1400m(稍) 1:23.5 (34.3) 0.2 アポロノサトリ
11. 6 東京 2歳未勝利 10 2 2 1.7 (1人) 1着 田中勝春 55 芝1600m(良) 1:36.9 (34.9) -0.5 (マイネルガッチャ)
11. 26 東京 ベゴニア賞 500万下 17 5 10 2.8 (1人) 1着 田中勝春 55 芝1600m(良) 1:35.4 (34.7) 0.0 (マイネジャーダ)
2006 1. 5 中山 ジュニアC OP 12 3 3 3.7 (2人) 6着 田中勝春 56 芝1600m(良) 1:34.5 (35.6) 0.9 キンシャサノキセキ
2. 5 東京 共同通信杯 GIII 11 7 9 79.1 (6人) 5着 松岡正海 56 芝1800m(良) 1:49.0 (34.7) 0.6 アドマイヤムーン
8. 26 新潟 飯豊特別 1000万下 15 4 7 3.8 (1人) 1着 田中勝春 54 芝1400m(良) 1:21.9 (34.5) -0.3 (サクライナセ)
10. 7 東京 アイルランドT 1600万下 16 2 3 6.1 (3人) 3着 田中勝春 55 芝1600m(稍) 1:33.4 (34.5) 0.1 ニシノナースコール
10. 29 東京 白秋S 1600万下 16 5 9 2.6 (1人) 1着 田中勝春 55 芝1400m(良) 1:21.3 (34.0) -0.2 (アドマイヤカリブ)
11. 26 東京 キャピタルS OP 14 6 10 3.8 (2人) 2着 田中勝春 56 芝1600m(良) 1:35.1 (34.0) 0.1 エアシェイディ
12. 24 中京 尾張S OP 16 5 10 4.1 (2人) 6着 東川公則 55 芝1200m(良) 1:08.2 (34.1) 0.2 スピニングノアール
2007 1. 27 東京 東京新聞杯 GIII 15 5 10 8.7 (3人) 12着 田中勝春 55 芝1600m(良) 1:34.2 (35.0) 1.5 スズカフェニックス
5. 12 東京 京王杯SC GII 18 4 7 14.8 (8人) 12着 田中勝春 57 芝1400m(良) 1:21.2 (35.6) 1.2 エイシンドーバー
6. 10 中京 CBC賞 GIII 18 3 5 23.9 (10人) 1着 四位洋文 55 芝1200m(重) 1:09.1 (34.8) -0.1 (ナカヤマパラダイス)
7. 1 函館 函館スプリントS GIII 16 8 16 7.8 (4人) 3着 四位洋文 56 芝1200m(良) 1:08.9 (34.8) 0.0 アグネスラズベリ
8. 26 札幌 キーンランドC GIII 15 2 4 7.9 (5人) 4着 池添謙一 56 芝1200m(良) 1:08.8 (34.5) 0.2 クーヴェルチュール
10. 8 東京 ペルセウスS OP 16 7 13 8.8 (4人) 2着 田中勝春 57 ダ1400m(良) 1:22.6 (35.6) 0.2 トーセンブライト
10. 27 京都 スワンS GII 18 5 10 18.9 (8人) 5着 四位洋文 57 芝1400m(稍) 1:21.4 (34.5) 0.7 スーパーホーネット
11. 23 京都 京阪杯 GIII 18 3 6 8.1 (3人) 4着 四位洋文 56 芝1200m(良) 1:08.0 (33.7) 0.1 サンアディユ
2008 3. 8 中山 オーシャンS GIII 16 5 10 16.4 (5人) 11着 田中勝春 57 芝1200m(良) 1:09.3 (34.5) 0.4 プレミアムボックス
3. 30 中京 高松宮記念 GI 18 2 3 24.3 (9人) 8着 中舘英二 57 芝1200m(良) 1:07.7 (33.6) 0.6 ファイングレイン
2009 5. 30 東京 欅S OP 16 8 15 47.2 (11人) 15着 石橋脩 56 ダ1400m(不) 1:24.6 (36.6) 2.5 ダイショウジェット
7. 5 札幌 函館スプリントS GIII 16 4 8 37.7 (12人) 3着 津村明秀 56 芝1200m(良) 1:08.7 (34.3) 0.2 グランプリエンゼル
8. 2 札幌 UHB杯 OP 16 6 12 9.1 (5人) 16着 四位洋文 56 芝1200m(良) 1:10.1 (34.8) 1.4 ピサノパテック
8. 29 新潟 朱鷺S OP 16 6 12 9.1 (6人) 15着 田中勝春 56 芝1400m(良) 1:22.2 (36.0) 1.2 マイケルバローズ
10. 24 京都 室町S OP 16 2 3 74.1 (12人) 10着 松山弘平 56 ダ1200m(良) 1:11.2 (36.0) 0.9 ダイワディライト
11. 7 京都 京洛S OP 18 3 6 90.9 (13人) 17着 松山弘平 56 芝1200m(良) 1:08.5 (34.2) 0.9 エイシンタイガー

血統表[編集]

ブラックバースピン血統In Reality系 / アウトブリード (血統表の出典)

Put It Back
1998 黒鹿毛 米国
父の父
Honour And Glory
1993 鹿毛 米国
Relaunch In Reality
Foggy Note
Fair to All Al Nasr
Gonfalon
父の母
Miss Shoplifter
1991 鹿毛
Exuberant What a Pleasure
Out in the Cold
Articulate Robbery No Robbery
Art Talk

Pleasant Dixie
1995 黒鹿毛 米国
Dixieland Band
1980 鹿毛 米国
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Mississippi Mud Delta Judge
Sand Buggy
母の母
Pleasant Jolie
1988 黒鹿毛
Pleasant Colony His Majesty
Sun Colony
Jolie Jolie Sir Ivor
Who's to Know FNo.13-c

半兄に米GIレースを3勝したSouthern Imageがいる。

脚注[編集]

  1. ^ ブラックバースピン号が死亡
  2. ^ ブラックバースピン死亡”. ラジオNIKKEI. 2022年4月29日閲覧。
  3. ^ 本来の宿主であるオポッサムから排出された糞便に汚染された飼料を食べた馬がまれに発症する。オポッサムの生息域であるアメリカ産馬特有の病気。なお、他の馬や人への伝染はない。
  4. ^ ありがとう。ブラックバースピン

外部リンク[編集]