近鉄八王子線

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近畿日本鉄道 八王子線
日永駅を後にする八王子線の列車
日永駅を後にする八王子線の列車
路線総延長 1.3 km
軌間 762 mm
電圧 750 V(直流
STR
内部線
BHF
0.0 日永駅
ABZlf
内部線
STR WASSERrg
天白川
eBHF WASSER
0.6 東日野駅 -1969
KBHFxe WASSER
1.3 西日野駅 (II)
exSTR WASSER
1974年休止、1976年廃止区間
exBHF WASSER
1.5 西日野駅 (I)
exBHF WASSER
1.8 清水橋駅 -1969
exBHF WASSER
2.3 室山駅
exKBHFe WASSER
3.0 伊勢八王子駅

八王子線(はちおうじせん)は、日永駅から西日野駅までを結ぶ近畿日本鉄道(近鉄)の鉄道路線。全線が三重県四日市市内を走る。

概要[編集]

軽便鉄道として建設され、現在でも当時のままの軌間762mmの特殊狭軌線となっている。日永駅で同じく軌間762mmの内部線に接続し、全列車が近鉄四日市駅へ直通する。内部線と合わせて内部・八王子線と総称される。

ローカル線の加算運賃が適用されている。パールカード自動券売機による乗車券の購入ができるが、2007年(平成19年)4月1日から近鉄の他の路線でサービスを開始しているICカードPiTaPa」には非対応である。

2015年より、四日市市が第三種鉄道事業者として鉄道施設と車両を所有して、新たに近鉄と四日市市が共同で出資して設立した四日市あすなろう鉄道第二種鉄道事業者として鉄道施設と車両を借用して運営する予定である[1](経緯は「近鉄内部・八王子線#存廃問題」も参照)。

路線データ[編集]

  • 路線距離(営業キロ):1.3km
  • 軌間:762mm
  • 駅数:2駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線)
  • 電化区間:全線電化(直流750V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式

全線、名古屋輸送統括部(旧名古屋営業局)の管轄。

運行形態[編集]

西日野駅ホーム(2006年5月)
伊勢八王子駅跡(2006年5月)

車両[編集]

施設[編集]

歴史[編集]

路線名の「八王子」は、かつての終点伊勢八王子駅に由来する。1912年(大正元年)に三重軌道が軌道条例による軌道として日永駅 - 八王子村駅間を開業した。現在、近鉄四日市駅 - 日永駅間は内部線となっており、八王子線は支線的な存在になっているが、開業自体は八王子線の方が早く、内部線は鈴鹿支線と呼称していた。以後、三重鉄道への移管による軽便鉄道法に基づく軽便鉄道への転換、1944年(昭和19年)の三重交通への統合、三重電気鉄道を経て、1965年(昭和40年)に近畿日本鉄道への吸収合併で同社の路線となった。

三重電気鉄道時代の1964年に廃止申請書を運輸省(現・国土交通省)に提出するなど、採算性の問題から廃止論議があったが、先送りされた状態が続いていた[2]。 しかし1974年(昭和49年)に並行する天白川の集中豪雨による水害で日永駅 - 伊勢八王子駅間が休止となり、1976年(昭和51年)に日永駅 - 西日野駅間(西日野駅駅舎移転復旧)は復旧したものの、西日野駅 - 伊勢八王子駅間1.6kmは廃止された。西日野駅が終点となって長く経ち、正式名称は「八王子線」のままであるが、伊勢八王子駅まで路線が延びていたことを知らない世代から「西日野線」という通称で呼ばれることもある。

2012年には、近鉄が四日市市などにバス転換(BRT化)を提案した。これに対し四日市市が鉄道による存続を望み、2013年に公有民営方式で存続することで合意[3]。2015年から四日市市が第三種鉄道事業者として鉄道施設や車両を保有し、新会社四日市あすなろう鉄道が第二種鉄道事業者としてそれらを同市から借用して運営することになった[1](「近鉄内部・八王子線#存廃問題」も参照)。

年表[編集]

  • 1911年(明治44年)12月28日:三重軌道が設立。
  • 1912年(大正元年)8月14日:三重軌道が日永駅 - 八王子村駅(後の伊勢八王子駅)間を開業。
  • 1916年(大正5年)
    • 7月19日:三重鉄道が設立。
    • 12月1日:軌道条例に基づく三重軌道の路線を廃止し、三重鉄道が軽便鉄道法に基づく軽便鉄道として日永駅 - 八王子村駅間を開業。日永駅 - 西日野駅間に東日野駅開業。
  • 1928年(昭和3年):ガソリン動車シハ31形日本車輛製造製)使用開始。旅客列車の高頻度運行を実施。
  • 1930年(昭和5年):この年までに八王子村駅を伊勢八王子駅に改称。
  • 1931年(昭和6年)
    • 3月1日:三重鉄道が四日市鉄道を吸収合併する。
    • 7月10日:西日野駅 - 室山駅間に清水橋駅開業。
  • 1944年(昭和19年)2月11日:三重鉄道ほか6社が合併し三重交通が発足。内部線・湯の山線と合わせて三重線となる。
  • 1948年(昭和23年)9月10日:日永駅 - 伊勢八王子駅間が電化。
  • 1952年(昭和27年):この年までに日永駅 - 西日野駅間の東日野駅、西日野駅 - 室山駅間の清水橋駅休止。
  • 1959年(昭和34年):架線電圧を600Vから750Vに昇圧。
  • 1964年(昭和39年)2月1日:三重交通が鉄道事業を三重電気鉄道に分離譲渡。
  • 1965年(昭和40年)4月1日:近畿日本鉄道が三重電気鉄道を合併。
  • 1969年(昭和44年)5月15日:休止中の東日野駅・清水橋駅廃止。
  • 1974年(昭和49年)7月25日:日永駅 - 伊勢八王子駅間が集中豪雨で不通となり休止に。
  • 1976年(昭和51年)4月1日:西日野駅移転復旧。日永駅 - 西日野駅間運行再開。休止中の西日野駅 - 伊勢八王子駅間廃止。
  • 1989年(平成元年)6月1日:ワンマン運転開始。
  • 2012年(平成24年)
    • 6月29日:四日市市議会が内部・八王子線の存続を求めるために特別委員会として総合交通政策調査特別委員会を設置する[4]
    • 8月21日:近鉄が地元住民との会談で内部線と八王子線の鉄路を廃止し、跡地をバス専用道路にしてバスによる運用に転換する方針を発表[5]
  • 2013年(平成25年)9月27日:近鉄と四日市市が内部線と八王子線を公有民営方式で存続することで合意[6][3]
  • 2014年(平成26年)3月27日:四日市あすなろう鉄道が設立[1]
  • 2015年(平成27年)春:四日市あすなろう鉄道が八王子線を運営開始予定[1]

駅一覧[編集]

全駅三重県四日市市に所在。

営業中の区間[編集]

  • 普通のみ運転
駅名 駅間キロ 営業キロ 乗降人員
-2008年-
接続路線
日永駅 - 0.0 930人/日 近畿日本鉄道:内部線(直通)
西日野駅 1.3 1.3 2,565人/日  
  • 日永駅は八王子線の列車同士の交換ができない(内部線列車と八王子線列車は交換可能)無人駅で、西日野駅は列車交換のできない無人駅である。

廃駅[編集]

廃止区間の駅は次節を参照。

  • 東日野駅(日永駅 - 西日野駅間)

廃止区間[編集]

西日野駅 - 清水橋駅 - 室山駅 - 伊勢八王子駅

脚注[編集]

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参考文献[編集]

関連項目[編集]