負性抵抗

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負性抵抗(ふせい-ていこう)とは、入力インピーダンスを見た際に掛けた電圧に対して 抵抗値が見掛け上マイナスになるような回路ブロックを指す。(詳しい解説は後述する。) 負性抵抗とは見かけ上の物であり、一般的な受動素子では発生しない。

負性抵抗と負性微分抵抗は異なり、 負性微分抵抗は「電圧の増加により、電流が減少する」というような、 オームの法則抵抗と対極となる電気回路の特性のことを指す。 トンネルダイオードエサキダイオードともいう)やガン・ダイオードでは、 動作領域の一部で負性微分抵抗の特性を示す。 カルコゲナイド・ガラスや導電性高分子も同様の特性を示す。

以下、負性抵抗の実現法について述べる。負性抵抗はNIC(Negative Impedance Converter:負性インピーダンス変換回路 )を用いて実現される。負性抵抗は、NICを構成するためのオペアンプ、R1、R2、そして負荷抵抗RLから構成される。 接続としては電圧源Vが接続されるのがオペアンプの+入力端子、そして+入力端子とオペアンプの出力端子の間に R1、そして同出力端子と‐入力端子の間にR2が、-入力端子とGNDの間に負荷抵抗RLが接続される。

ここでナレータノレータモデルを使ってオペアンプは‐入力端子と+入力端子の電圧が等しくなるように働くため (そのために‐端子に負帰還がされている。時間のある方はオペアンプの接続を‐端子+端子で入れ替えてみると 出力が発散してしまいうまく動かないことを確認できるでしょう。)、

負荷抵抗RLにはV/RLがGNDに向かって流れる。この電流はオペアンプの入力端子の入力インピーダンスを かなり大きいと見積もれるためそのままオペアンプの出力端電圧Voutから-端子の方向に流れる電流と考える事が出来る。

ここでR1=R2ならVoutは+端子と‐端子双方にかかっており前述の通り+端子と-端子の電圧は等しくなるように オペアンプは働くためVoutから+端子に向かっても同じ電流V/RLが流れる。 以上からこの回路ブロックには電圧Vがかかりながらその入力電流は‐V/RLであることが分かる。これはこの回路ブロック がその抵抗値があたかも-RLであるかのようにふるまうことを示している。これを負性抵抗と呼ぶ。

参考文献[編集]