リアクタンス

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リアクタンス
reactance
量記号 X
次元 M L 2 T −3 I −2
種類 スカラ
SI単位 Ω
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リアクタンス: reactance)とは、交流回路インダクタ(コイル)やキャパシタ(コンデンサ)における電圧電流の比である。

リアクタンスは電気抵抗と同じ物理的次元を持ち、単位としてはオームを持つが、リアクタンスはエネルギーを消費しない擬似的な抵抗である。誘導抵抗感応抵抗ともいう。

リアクタンスは、電流の微分方程式の1次微分項の係数および1次積分項の係数であり、ずれた位相成分の比率を示す係数である。

V(t) = L\frac{dI}{dt} + RI + \frac{1}{C}\int I dt

誘導性リアクタンス[編集]

インダクタに交流電源を接続すると、電源電圧とは逆向きの自己誘導起電力が生じる。このとき、インダクタの電圧電流比は

X_L=\omega L [Ω]

(ω:角周波数L:自己インダクタンス)

と表され擬似的な抵抗と見なせる。この電圧電流比 X_L誘導性リアクタンス(inductive reactance)という。 このとき電源電圧の位相はインダクタを流れる電流よりもπ/2rad(90度)進んでいる。

※レジスタンス成分がなく誘導性リアクタンスのみの理想的なコイルに直流電源を接続した場合、上記式の角周波数が0になるため抵抗が0Ω、つまり短絡状態になる。

容量性リアクタンス[編集]

キャパシタに交流電源を接続すると、電源の電圧が変化するためにコンデンサは充電・放電を繰り返し行い、電源で発生する電流とコンデンサが放電・充電する電流と打ち消し合う。このとき、キャパシタの電圧電流比は

X_C=\frac{1}{\omega C} [Ω]

(ω:角周波数、C:静電容量)

と表され擬似的な抵抗と見なせる。この電圧電流比 X_C を (容量性リアクタンス(capacitive reactance)という。 このとき電源電圧の位相はキャパシタを流れる電流よりもπ/2rad(90度)遅れている。

※直流電源を接続した場合、上記式の角周波数が0になるため容量性リアクタンスは∞Ωとなる。つまり開放状態になり、十分な充電時間経過後の定常状態では電流は 0 である。

合成リアクタンス[編集]

上記のインダクタと、キャパシタの二つのリアクタンスを合成した物で、合成インピーダンスから抵抗Rを除いた形ととる事もできる。 式としては

X=|X_L-X_C| [Ω]

と表される。 誘導性リアクタンスが容量性リアクタンスより大きければ、電圧の位相が電流より先行し、その逆であれば遅れる。

関連項目[編集]