洛中洛外図

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

洛中洛外図(らくちゅうらくがいず)は、京都の市街(洛中)と郊外(洛外)の景観や風俗を描いた屏風絵である。1点が国宝、6点が重要文化財に指定されるなど、文化史的・学術的な価値が高く評価され、美術史建築史、および都市史社会史の観点から研究されている。戦国時代にあたる16世紀初頭から江戸時代にかけて制作された。現存するものの中で良質なものは30~40点とされる[1]

概要[編集]

屏風[編集]

洛中洛外図は、14世紀以降の屏風の定型である六曲一双形式であることが多い(屏風の構造参照)。

構図・景観[編集]

洛中洛外図は、右隻に京都東方面、左隻に京都西方面が鳥瞰図として描かれることが一般的である。

戦国時代の景観を描いたものを初期洛中洛外図と呼ぶ。右隻に内裏を中心にした下京の町なみや、鴨川祇園神社東山方面の名所が描かれ、左隻には公方御所をはじめとする武家屋敷群や、船岡山北野天満宮などの名所が描かれている。また、初期洛中洛外図屏風を向かって見ると、右隻では、上下が東西、左右が北南となる。一方左隻では、上下が西東、左右が南北となる。こうした初期洛中洛外図屏風の形式は「第一形式」とも呼ばれる。初期洛中洛外図は、4点が現存する。

江戸時代の洛中洛外図では、右隻に内裏、左隻に二条城を描くものが多く、「第二形式」とも呼ばれる。

季節の風物と行事[編集]

洛中洛外図は四季絵または月次絵の要素を持っている(特に初期洛中洛外図)。季節を表す風物や行事が多数描かれ、たとえば、祇園会山鉾を書き込むものが多い。初期洛中洛外図では、右隻に春夏、左隻に秋冬の風物や行事が描かれている。ただし、季節区分には例外も多くある。

人物[編集]

洛中洛外図には数千人の人物が描かれており、その人物比定や職業、生活の様子、服飾・髪型などは重要な研究対象になっている。

洛中洛外図のはじまり[編集]

三条西実隆の日記である実隆公記永正3年(1506年)の次の記述が、洛中洛外図に関する最古の文献史料とされている [2]

甘露寺中納言来る、越前朝倉屏風を新調す、一双に京中を画く、土佐刑部大輔(光信)新図、尤も珍重の物なり、一見興有り

実隆が、いとこ甘露寺元長から土佐光信作の京都を描いた越前朝倉家発注の屏風を見せられ、珍しく興味深いものだったという感想を記述していると解釈されている。当時の越前朝倉家の当主は朝倉貞景で、甘露寺家とは姻戚関係があった。この屏風は現存しない。

初期洛中洛外図[編集]

戦国時代の景観が描かれた初期洛中洛外図は、次の4点が現存している。

初期洛中洛外図
名称 所蔵 形式 大きさ 備考
歴博甲本 国立歴史民俗博物館 屏風六曲一双 紙本着色 各隻: 縦138.0cm、横364.0cm 重要文化財
東博模本 東京国立博物館 屏風絵の写し十一幅 紙本淡彩 各幅: 縦160.5cm、横62.0cm 模本
上杉本 米沢市上杉博物館 屏風六曲一双 紙本金地着色 各隻: 縦160.6cm、横364.0cm 国宝
歴博乙本 国立歴史民俗博物館所蔵 屏風六曲一双 紙本金地着色 各隻: 縦158.3cm、横364.0cm 重要文化財

歴博甲本[編集]

国立歴史民俗博物館所蔵。三条家に伝来しのちに町田氏の所蔵になった経緯から、三条本あるいは町田本ともいう。1940年(昭和15)に重要文化財に指定されている[3]

絵の内容から、中心主題は1525年(大永5年)4月に成立した細川稙国の新政権と細川高国で、景観年代と制作年代もその時期、作者は狩野元信およびその周辺の狩野派絵師と推定されている[4]

描かれた人物の多くは、明応年間(1492年から1501年)頃制作の職人歌合である三十二番職人歌合および七十一番職人歌合の職人たちと対照できる[5]

東博模本[編集]

東京国立博物館所蔵。屏風絵の扇ごとの写しで、右隻第五扇が欠失して十一幅が現存している。下端に記載された模写した人の名前から、江戸時代前期の延宝年間(1673年から1681年)頃に狩野中橋家の門人たちによって模写されたものとされている[6]。原本は現存せず、模写までの伝来も不明である。

絵の内容から、発注者は阿波細川家の関係者、景観年代および制作年代は1539年(天文8年)から1545年(天文14年)の間、作者は狩野派絵師と推定されている[7]

上杉本[編集]

上杉本 右隻
上杉本 左隻

米沢藩藩主の上杉家に伝来したもので、米沢市上杉博物館所蔵。織田信長から上杉謙信に贈られた狩野永徳の作品とされている。1995年に国宝指定。

絵の内容から、景観年代は室町幕府13代将軍足利義輝の時代で、永禄4年(1561年)以降[8]と推定されている。また、絵が完成したのは永禄8年(1565年)9月3日、織田信長から上杉謙信に贈られたのは天正2年(1574年)3月とされている[9]

上杉本は次のような経緯を経て上杉家に伝来したと推定されている[10]。足利義輝は、上杉謙信に上洛して管領に就任せよというメッセージを込めて贈るため、洛中洛外図を狩野永徳に発注した。しかし、永禄8年5月に義輝が非業の死を遂げた結果、同年9月に完成した絵は永徳の許にとどまった。織田信長が上洛したあとの天正2年、永徳は信長に接近した。洛中洛外図のことを知った信長は、当時同盟を結ぶ必要があった謙信に絵を贈った。

研究史[編集]

上杉本は、1911年(明治44年)の福井利吉郎による歴史地理学会での講演で織田信長から上杉謙信に贈られた確実な証拠のある狩野永徳の作品として紹介され、学会および一般に知られるようになった。信長から謙信に贈られた証拠となるのは、『越佐史料』に所収された「上杉年譜」などの諸史料である。

上杉本が永徳作品であることに異論を唱えたのは、1988年に発表された今谷明の論文である。今谷は、描かれた武家屋敷や寺社建築、武士の行装などを検証した結果から、上杉本の景観は天文16年(1547年)5月から閏7月に限定できるとした。また、上杉本の作者は天文16年時点でわずか4歳だった狩野永徳ではないこと、信長から謙信に贈ったとする「上杉年譜」の記述が疑わしいことを主張した[11]

それに対して美術史家からは、落款・筆跡・画風を再検討した結果、上杉本はやはり狩野永徳の作品であるという反論がなされた。瀬田勝哉は景観について、すでにないものであってもあるかのように描く「復元表現」の可能性があることや、三好筑前邸に永禄4年(1561年)に新築された記録のある冠木門が描かれていることから、永禄4年以降のものだとした。黒田日出男は「上杉年譜」について再検討した結果、その元となったと考えられる『(謙信公)御書集』の次の記述を発見し、「上杉年譜」の記述は信じるべきものとした[12]

同年三月、尾州織田信長、為使介佐々市兵衛遣于越府、被贈屏風一双、畫工狩野源四郎貞信、入道永徳斎、永禄八年九月三日畫之、花洛盡、被及書札

現在では黒田らの主張(足利義輝の依頼で永徳が制作し、信長が上杉謙信に贈ったこと)が通説とされている。

歴博乙本[編集]

国立歴史民俗博物館所蔵。1985年に古美術商の高橋氏が所蔵しているときにはじめて公開されたため、高橋本とも呼ばれる。

絵の内容から、景観年代および制作年代は上杉本よりもあとの1580年代、作者は狩野松栄(永徳の父)およびその周辺の狩野派絵師とする説が強かったが[13]、近年では永徳の弟・狩野宗秀周辺の作とする説が提示され、宗秀工房作の京名所図扇面の表現と比較しても、その蓋然性は高い[14]

江戸時代以降[編集]

江戸時代以降も洛中洛外図は多く制作された。高く評価されているのは、17世紀前半に制作されたもので、重要文化財に指定されているものは、次の4点である。

重要文化財に指定された江戸時代以降の洛中洛外図
名称 所蔵 形式 大きさ 備考
舟木本 東京国立博物館 屏風六曲一双 紙本金地著色
勝興寺本 富山県高岡市 勝興寺 屏風六曲一双 紙本金地著色
池田本 林原美術館 屏風六曲一双 紙本金地着色
福岡市博物館本 福岡市博物館 屏風六曲一双 紙本金地着色

舟木本[編集]

東京国立博物館所蔵。1958年重要文化財指定。

左隻に二条城(徳川)、右隻に方広寺大仏殿(豊臣)を対比的に描いている。慶長年間の京都を描き、岩佐又兵衛の作ともいわれる。中心に大きく市街地を置き、歌舞伎小屋や遊女屋などの都市風俗や、庶民の生活が生き生きと描かれており、洛中洛外図の中でも個性的である。

勝興寺本[編集]

富山県高岡市にある勝興寺に伝わるもの。1994年重要文化財指定。

二条城と方広寺大仏殿を対比させている。元和年間の京都を描き、狩野派(狩野孝信)の作といわれる。

池田本[編集]

林原美術館所蔵。1996年重要文化財指定。岡山藩の池田家に伝わったもの。元和年間の京都を描いたとされる。

福岡市博物館本[編集]

福岡市博物館所蔵。2011年重要文化財指定。狩野孝信の作。

京の全体を描く洛中洛外図の定型からは外れ、二条城も大仏殿も描かれていない。右隻に寺町通り沿いの店舗や清水寺など、左隻に賀茂川以西の景観を描いている。狩野孝信作という説が有力[15]

その他の洛中洛外図[編集]

朝鮮通信使が描かれているものがあることも江戸期の洛中洛外図の特徴の一つとして挙げることが出来る。10点ほどが知られており、代表的なものとして今井町本(奈良・個人蔵、六曲一双金地着色)、守護家本(富山・個人蔵、六曲一双金地着色)、紀州徳川家旧蔵とされる米・ボストン美術館のものなどがある。

洛中洛外図屏風作品一覧[編集]

番号 呼称 時代 系統 形態 高さ 筋勝手・左隻 筋勝手・右隻 貼札 堀川通行列 所蔵者 備考(旧蔵者・絵師)
001 室町 初期 六曲一双 4.5尺 国立歴史民俗博物館 三条家旧蔵
002 東博模本 室町 初期 六曲一双 5.5尺 東京国立博物館
003 上杉本 室町 初期 六曲一双 5.5尺 書込 米沢市上杉博物館 上杉家旧蔵、狩野永徳筆
004 歴博乙本 桃山 初期 六曲一双 5尺 無(跡有) 国立歴史民俗博物館 狩野松栄または狩野宗秀
005 江戸前期 八曲一隻 6尺 x x 個人
006 山岡家A本 江戸前期 六曲一隻 5尺 x 参内 京都国立博物館 狩野光信
007 江戸前期 堺市博本 六曲一双 5尺 無(跡有) 参内 堺市博物館
008 江戸前期 堺市博本 六曲一双 5尺 参内 アメリカ・バークコレクション
009 江戸前期 堺市博本 六曲一隻 5尺 x x 個人
010 江戸前期 堺市博本 六曲一双 本間 参内 耕三寺博物館
011 吉川本 江戸前期 変形 六曲一双 2.5尺 x 福岡市博物館 狩野孝信筆
012 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 参内 個人
013 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 参内 岐阜市歴史博物館
014 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 参内 東京芸術大学大学美術館
015 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 参内 個人
016 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 無(跡有) 参内 神戸市立博物館
017 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 参内 カナダ・ロイヤル・オンタリオ美術館
018 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 参内 個人
019 田万家本 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 参内 大阪市立美術館
020 江戸前期 六曲一双 5尺 南蛮人 京都国立博物館
021 江戸前期 六曲一双 5尺 南蛮人 出光美術館
022 江戸前期 六曲一双 5尺 南蛮人 島根県企業局
023 江戸前期 六曲一双 3尺 南蛮人 南蛮文化館
024 勝興寺本 江戸前期 六曲一双 5尺 神輿 高岡市・勝興寺 狩野孝信筆
025 池田本 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5.5尺 逆+順 逆+順 神輿 林原美術館 池田家旧蔵
026 江戸前期 林原本似 六曲一双 5尺 逆+順 逆+順 神輿 福島県立博物館
027 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5.5尺 逆+順 逆+順 神輿 MOA美術館
028 萬野B本 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 逆+順 神輿 大阪城天守閣
029 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 神輿 アメリカ・ブルックリン美術館
030 江戸前期 六曲一双 5尺 神輿 南知多町延命寺
031 江戸前期 六曲一双 2.5尺 逆+順 逆+順 祭礼・神輿 出光美術館
032 萬野A本 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 祭礼 萬野美術館旧蔵
033 江戸前期 林家本 六曲一双 本間 祭礼 アメリカ・シアトル美術館旧蔵
034 司馬家本 江戸前期 司馬家本 六曲一双 3.5尺 祭礼 田辺市立美術館
035 歴博D本 江戸前期 司馬家本 六曲一双 4尺 祭礼 国立歴史民俗博物館
036 江戸前期 司馬家本 六曲一双 3.5尺 祭礼 松岡美術館
037 坂本家本 江戸前期 司馬家本 六曲一双 3.5尺 祭礼 個人
038 江戸前期 司馬家本 六曲一双 3.5尺 祭礼 大分市美術館
039 江戸前期 奈良県美本 六曲一隻 5尺 x x 京都民芸館
040 江戸前期 奈良県美本 六曲一双 5尺 順+逆 参内 個人(麻布美術工芸館寄託
041 江戸前期 奈良県美本 六曲一双 5尺 順+逆 人々 福島県立博物館
042 江戸前期 奈良県美本 六曲一双 3尺 順+逆 祭礼(石曳) 奈良県立美術館
043 江戸前期 奈良県美本 六曲一双 3.5尺 祭礼(石曳) 馬の博物館
044 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 馬駆け 東京富士美術館
045 江戸前期 六曲一双 5尺 馬駆け 佐渡市妙法寺
046 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 逆+順 入内 個人
047 舟木本 江戸前期 変形 六曲一双 5.5尺 書込 東京国立博物館 岩佐又兵衛筆
048 高津本 江戸前期 変形 六曲一双 5尺 順・逆 順・逆 京都国立博物館
049 歴博Ç本 江戸前期 六曲一隻 5尺 x 行幸(牛車+鳳輦) 国立歴史民俗博物館
050 江戸前期 六曲一隻 3尺 x 行幸(牛車+鳳輦) 個人
051 江戸前期 林家本 六曲一双 5尺 行幸(牛車+鳳輦) 和泉市久保惣記念美術館
052 本田家本 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
053 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) サントリー美術館 土佐光高
054 江戸前期 林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 毛利博物館 毛利家伝来、伝土佐将監筆
055 江戸前期 林原本工房 六曲一双 3尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
056 バークB本 江戸前期 林原本工房 六曲一隻 5尺 x アメリカ・バークコレクション
057 江戸前期 林原本工房 六曲一隻 5.5尺 x 個人
058 江戸中期 林原本工房 六曲一双 3尺 x 逆+順 行幸(迎え) 石水博物館
059 江戸前期 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 横須賀市・大松寺
060 江戸前期 六曲一双 5尺 行幸(牛車) アメリカ・ホノルル美術館
061 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 京都国立博物館
062 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一隻 5尺 x x 細見美術館
063 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一双 4.5尺 無(跡有) 個人
064 浄願寺本 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 名古屋市・浄願寺
065 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一隻 5尺 x 八幡市松花堂美術館
066 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 佐渡市・妙照寺
067 江戸前期 洛外、林原本工房 六曲一双 5尺 逆+順 逆+順 滋賀県・個人
068 江戸中期 洛外、林原本工房 六曲一双 本間 逆+順 青森県・個人
069 江戸前期 八曲一双 2尺 逆+順 南蛮文化館
070 江戸前期 二曲一隻 3尺 x x 京都市八坂神社
071 江戸前期 六曲一双 5尺 聚楽第行幸 尼崎市
072 江戸前期 六曲一双 個人
073 江戸前期 六曲一双 5尺 朝鮮通信使油小路通 アメリカ・ボストン美術館
074 江戸前期 六曲一双 5尺 逆+順 朝鮮通信使 個人
075 今井町本 江戸前期 六曲一双 5尺 朝鮮通信使(油小路通) 個人
076 江戸前期 変形 六曲一双 5尺 順・逆 順・逆 森熊美術館
077 江戸前期 変形 六曲一双 4尺 順+逆 順+逆 行幸(牛車+鳳輦) MOA美術館
078 江戸前期 変形 八曲一双 3尺 順+逆 書込? 神輿 根津美術館
079 江戸前期 変形 六曲一双 5.5尺 個人
080 江戸前期 変形 六曲一隻 5尺 順・逆 x 個人 長谷川巴龍筆
081 江戸前期 洛外 六曲一双 5尺 順・逆 順・逆 京都文化博物館 狩野益信
082 江戸前期 洛外 四曲一隻 4.5尺 x 順・逆 x 奈良県立美術館
083 具慶本 江戸中期 具慶本 六曲一双 5.5尺 行幸(鳳輦) 個人(京都国立博物館寄託) 住吉具慶
084 江戸中期 具慶本 六曲一双 本間 行幸(鳳輦) 個人(芦屋市立美術博物館寄託)
085 江戸中期 具慶本 六曲一双 5尺 行幸(鳳輦) 豊橋市二川宿本陣資料館
086 江戸中期 具慶本 六曲一双 5尺 行幸(鳳輦) 大阪人権博物館
087 江戸中期 具慶本 六曲一双 行幸(鳳輦) 前田子爵・井伊子爵旧蔵
088 江戸中期 具慶本 六曲一双 5尺 行幸(鳳輦) 越前市武生公会堂記念館
089 江戸中期 具慶本 六曲一双 5尺 行幸(鳳輦) 個人(愛媛県美術館寄託)
090 江戸中期 具慶本 六曲一隻 5尺 x x アメリカ・フリーア美術館
091 歴博F本 江戸中期 具慶本 六曲一隻 5尺 x 行幸(鳳輦) 国立歴史民俗博物館
092 真野家本 江戸中期 具慶本 六曲一双 3.5尺 行幸(鳳輦) 八幡市正法寺
093 江戸中期 具慶本 六曲一双 3.5尺 行幸(鳳輦) 個人
094 江戸中期 具慶本 1幅 5尺 x x 学習院大学学芸員資格取得事務室
095 江戸中期 六曲一隻 3.5尺 x 行幸(牛車) 伊達市開拓記念館 亘理伊達家伝来
096 江戸中期 六曲一隻 3.5尺 x 行幸(鳳輦+牛車) 徳川美術館
097 江戸中期 渡辺美本 六曲一双 本間 行幸(牛車) 渡辺美術館
098 江戸中期 渡辺美本 六曲一双 5尺 行幸(牛車) 個人
099 江戸中期 渡辺美本 六曲一双 5尺 行幸(牛車) 個人
100 江戸中期 渡辺美本 六曲一隻 5尺 x 行幸(牛車) 飯田市開善寺
101 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 佛教大学図書館
102 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 本間 個人
103 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
104 小村家本 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
105 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 枚方美術館
106 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
107 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 本間 逆+順 行幸(牛車) 京都市・詩織庵
108 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 本間 逆+順 行幸(牛車) 岡山県立美術館
109 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 本間 逆+順 行幸(牛車) 個人(佐野美術館寄託)
110 江戸中期 佛教大学本 六曲一隻 3尺 x 行幸(牛車) 千葉県立中央博物館
111 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 逆+順 行幸(牛車) 高津古文化会館
112 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 3.5尺 行幸(牛車) 個人
113 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 3.5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人(兵庫県立歴史博物館寄託)
114 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 3尺 逆+順 行幸(牛車) 大阪市立美術館
115 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 5.5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
116 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 本間 逆+順 行幸(牛車) 個人
117 江戸中期 佛教大学本 六曲一隻 3尺 x 行幸(牛車) 大阪市・個人
118 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 行幸(牛車) 個人(和歌山県立博物館寄託)
119 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 逆+順 行幸(牛車) 個人
120 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 行幸(牛車) 長岡京市楊谷寺
121 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 行幸(牛車) 某男爵家並某家旧蔵
122 江戸中期 佛教大学本 六曲一双 行幸(牛車) 古田織部美術館
123 江戸中期 佛教大学本 六曲 本間 俵屋旅館
124 江戸中期 鳥取県博本 六曲一隻 4尺 x 行幸(鳳輦) 個人
125 江戸中期 鳥取県博本 六曲一双 4尺 逆+順 行幸(鳳輦) 鳥取県立博物館
126 江戸中期 鳥取県博本 六曲一双 4尺 逆+順 行幸(鳳輦) 個人
127 江戸中期 鳥取県博本 六曲一双 4尺 逆+順 行幸(鳳輦) 京都府福寿園
128 江戸中期 鳥取県博本 六曲一隻 4尺 x 行幸(鳳輦) 個人
129 江戸中期 鳥取県博本 六曲一双 逆+順 行幸(鳳輦) 高津古文化会館旧蔵
130 江戸中期 鳥取県博本 六曲一隻 x 逆+順 x 京都市・パークホテル
131 江戸中期 鳥取県博本 六曲一双 逆+順 行幸(鳳輦) 京都市・個人
132 反町家本 江戸中期 反町家本 六曲一双 3尺 逆+順 行幸(牛車) 個人(東京国立博物館寄託)
133 江戸中期 反町家本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
134 江戸中期 反町家本 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
135 江戸中期 反町家本 六曲一双 3尺 逆+順 行幸(牛車) 岡崎市三河武士のやかた家康館
136 江戸中期 反町家本 六曲一双 逆+順 行幸(牛車) 仙台市博物館
137 江戸中期 六曲一双 本間 行幸(鳳輦) ギャラリー鉄斎堂
138 江戸中期 六曲一双 5尺 順+逆 順+逆 行幸(牛車) 広岡コレクション記念財団
139 江戸中期 六曲一双 逆+順 逆+順 行幸(牛車) 個人
140 江戸中期 六曲一双 4尺 行幸(牛車) 個人
141 江戸中期 六曲一双 5尺 逆+順 行幸(鳳輦) 光明寺(岐阜市歴史博物館寄託)
142 寂光院本 江戸中期 洛外 六曲一双 4尺 順・逆 順・逆 京都市・寂光院
143 江戸中期 洛外 六曲一双 3.5尺 逆+順 学習院大学 史料館・学芸員資格取得事務室資料
144 江戸中期 洛外 六曲一双 本間 順・逆 順・逆 個人
145 江戸中期 洛外 六曲一双 本間 個人
146 江戸中期 鳥瞰図 八曲一双 5尺 順・逆 順・逆 吉川史料館
147 江戸中期 鳥瞰図 六曲一双 尾州小牧町江崎家・当市西陣富田半兵衛旧蔵
148 江戸中期 鳥瞰図 六曲一双 順・逆 順・逆 神野家並某家旧蔵
149 江戸中期 六曲一双 5尺 行幸(牛車) 金沢市立安江金箔工芸館
150 江戸中期 大谷大学本 六曲一双 3尺 逆+順 逆+順 行幸(牛車) 大谷大学
151 江戸中期 大谷大学本 六曲一双 3.5尺 逆+順 逆+順 行幸(牛車) 個人
152 歴博E本 江戸中期 変形 六曲一双 3.5尺 順・逆 順・逆 国立歴史民俗博物館
153 江戸中期 変形 六曲一双 本間 個人
154 江戸中期 変形 八曲一双 3.5尺 逆+順 個人
155 江戸中期 変形 六曲一双 4尺 オーストラリアニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
156 江戸中期 変形 六曲一隻 5尺 x x 個人
157 江戸中期 六曲一双 3.5尺 個人
158 江戸中期 六曲一隻 3.5尺 x 個人
159 江戸中期 六曲一双 5.5尺 アメリカ・ギッターコレクション
160 江戸中期 八曲一隻 x x 茶道資料館
161 江戸後期 六曲一双 5尺 京都市・西福寺
162 江戸後期 六曲一双 5尺 逆+順 逆+順 個人 鶴澤探索
163 高津 No.6 江戸後期 六曲一双 4.5尺 逆+順 逆+順 行幸(鳳輦) イタリア・トリノ東洋美術館
164 江戸後期 六曲一双 5尺 順+逆 行幸(鳳輦) 出光美術館
165 江戸後期 六曲一双 4尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
166 江戸後期 六曲一双 3尺 逆+順 行幸(牛車) 個人
167 松居家本 江戸後期 六曲一双 5尺 順・逆 順・逆 個人
168 江戸後期 六曲一双 5尺 順・逆 順・逆 個人

※ 「洛中洛外図屏風作品一覧」(京文博図録(2015)pp.213-216)を元に作成。ただし、洛中洛外図は毎年のように新出本が紹介されており、これからも増えることが予想される。 ※ 筋勝手項目の「逆+順」は逆勝手が主で順勝手が一部にあるもの、「順・逆」は順勝手と逆勝手が相半ばするもの。

その他[編集]

  • 狩野永徳が織田信長の依頼で「安土城下図」を描き、バチカンに贈られたという。
  • 江戸時代初期に江戸を描いた「江戸図屏風」もある(国立歴史民俗博物館所蔵)。
  • CD『国宝「上杉本 洛中洛外図屏風」を聴く』(鈴木広志group×大場陽子)が発売された(財団法人米沢上杉文化振興財団、2010年)。
  • 伏見桃山城キャッスルランドに建築された伏見城の模擬天守閣は、池田本の描写を参考に建築された[16]

出典[編集]

  1. ^ 新発見「豊臣期大坂図屛風」の魅力関西大学なにわ・大阪文化遺産学研究センター、2009年3月31日
  2. ^ 小島道裕『描かれた戦国の京都 洛中洛外図屏風を読む』(吉川弘文館、2009年)P.3
  3. ^ 文化庁 国指定文化財等データベース
  4. ^ 小島道裕『描かれた戦国の京都 洛中洛外図屏風を読む』(吉川弘文館、2009年)P.18-60
  5. ^ 石田尚豊「洛中洛外図屏風の概観 - 町田家旧蔵本を中心として」『洛中洛外図大観 町田氏旧蔵本』(小学館、1987)収録
  6. ^ 群馬県立博物館・米沢市上杉博物館・林原美術館「三館共同企画展 洛中洛外図屏風に描かれた世界」展覧会カタログ P.100
  7. ^ 小島道裕『描かれた戦国の京都 洛中洛外図屏風を読む』(吉川弘文館、2009年)P.98-127
  8. ^ 三好邸に冠木門が描かれていることから(後述)。
  9. ^ 上杉家の記録から(後述)。
  10. ^ 黒田日出男『謎解き 洛中洛外図』(岩波書店、1996年)P138-139、P193-195。小島道裕『描かれた戦国の京都 洛中洛外図屏風を読む』(吉川弘文館、2009年)P.132-133
  11. ^ 今谷明『京都・一五四七年―上杉本洛中洛外図の謎を解く』(平凡社、2003年)
  12. ^ 黒田『謎解き 洛中洛外図』P189-191
  13. ^ 小島道裕『描かれた戦国の京都 洛中洛外図屏風を読む』(吉川弘文館、2009年)P.156-157
  14. ^ 馬渕美帆 「歴博乙本(洛中洛外図)の筆者・制作年代再考」(科学研究成果報告書『描かれた都市 ー中近世絵画を中心とする比較研究』 2004年)
  15. ^ 文化庁、国指定文化財等データベース[1]
  16. ^ “伏見桃山城、活用策決まらず10年”. 京都新聞 (京都新聞社). (2012年10月29日). http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20121029000080 2012年11月1日閲覧。 

文献[編集]

《『洛中洛外図屏風』文献目録》に、藤原重雄による詳細な文献一覧がある。

  • 小沢弘・川嶋将生 『図説 上杉本洛中洛外図屏風を見る』 河出書房新社、1994年
  • 「新指定の文化財」『月刊文化財』382号、第一法規、1995
  • 黒田日出男 『謎解き洛中洛外図』 岩波新書、1996年
  • 奥平俊六 『洛中洛外図 舟木本 - 町のにぎわいが聞こえる』 小学館、2001
  • 下坂守 『CD-ROM版国宝・上杉家本洛中洛外図大観』 小学館、2002年
  • 小島道裕 『描かれた戦国の京都 洛中洛外図屏風を読む』 吉川弘文館、2009年
  • 『聚美vol.11 特集:豊臣の風景と洛中洛外図』 聚美社、2014年
展覧会図録
  • 財団法人米沢上杉文化振興財団 『国宝 上杉本 洛中洛外図屏風』 米沢市上杉博物館、2001年
  • 京都国立博物館編 『狩野永徳』 毎日新聞社、2007年
  • 群馬県立歴史博物館 米沢市上杉博物館 林原美術館 立正大学文学部編集 『三館合同企画展 洛中洛外図屏風に描かれた世界』 三館合同企画展『洛中洛外図に描かれた世界』プロジェクトチーム、2011年3月5日
  • 京都文化博物館編集 『京を描く -洛中洛外図の時代-』 京都府京都文化博物館、2015年3月1日

外部リンク[編集]