広野火力発電所

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広野火力発電所
広野火力発電所
広野火力発電所の位置
広野火力発電所の位置
正式名称 東京電力株式会社広野火力発電所
日本の旗 日本
所在地 福島県双葉郡広野町大字下北迫字二ッ沼58
座標 北緯37度14分00秒 東経141度00分50秒 / 北緯37.23333度 東経141.01389度 / 37.23333; 141.01389 (広野火力発電所)座標: 北緯37度14分00秒 東経141度00分50秒 / 北緯37.23333度 東経141.01389度 / 37.23333; 141.01389 (広野火力発電所)
現況 運転中
運転開始 1号機:1980年4月
2号機:1980年7月
3号機:1989年6月
4号機:1993年1月
5号機:2004年7月12日
6号機:2013年12月3日
事業主体 東京電力
発電所
主要動力源 1~4号機:重油原油
5、6号機:石炭
発電機数 6基
熱効率 1号機:43.1%(LHV)
2号機:43.1%(LHV)
3号機:44.3%(LHV)
4号機:44.2%(LHV)
5号機:45.2%(LHV)
6号機:45.2%(LHV)
発電量
定格出力 総出力:440万kW
  1号機:60万kW
  2号機:60万kW
  3号機:100万kW
  4号機:100万kW
  5号機:60万kW
  6号機:60万kW
ウェブサイト
東京電力 火力発電所 設備一覧
2013年12月3日現在
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広野火力発電所(ひろのかりょくはつでんしょ)は、福島県双葉郡広野町大字下北迫字二ッ沼58にある東京電力石油石炭火力発電所

概要[編集]

1980年4月に1号機が運転を開始、4号機までが建設された。その後、1999年8月に燃料を石炭に変更した5、6号機の増設が決定され、5号機が2004年7月に、6号機が2013年12月3日にそれぞれ運転を開始した。

東京電力の火力発電所としては唯一の供給エリア外立地発電所である。これは磐城沖ガス田から供給される天然ガスの存在を前提に建設されたためで、同所が生産したガスの全量を発電用に使用していた。なお、磐城沖ガス田は2007年7月をもって生産を終了し、石油と天然ガスを混焼していた3、4号機は石油専焼となった。

発電設備[編集]

入口
看板
  • 総出力:440万kW[1]
  • 敷地面積:約132万m²
1号機
定格出力:60万kW
使用燃料:重油原油
蒸気条件:超臨界圧Super Critical)
熱効率:43.1%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1980年4月
2号機
定格出力:60万kW
使用燃料:重油、原油(過去には天然ガスも使用)
蒸気条件:超臨界圧(SC)
熱効率:43.1%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1980年7月
3号機
定格出力:100万kW
使用燃料:重油、原油(過去には天然ガスも使用)
蒸気条件:超臨界圧(SC)
熱効率:44.3%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1989年6月
4号機
定格出力:100万kW
使用燃料:重油、原油(過去には天然ガスも使用)
蒸気条件:超臨界圧(SC)
熱効率:44.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:1993年1月
5号機
定格出力:60万kW
使用燃料:石炭
蒸気条件:超々臨界圧(Ultra Super Critical)
熱効率:45.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:2004年7月12日[2]
6号機
定格出力:60万kW
使用燃料:石炭
蒸気条件:超々臨界圧(USC)
熱効率:45.2%(低位発熱量基準)
営業運転開始:2013年12月3日[3]

東北地方太平洋沖地震による被害[編集]

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により被災。当時運転中だった2、4号機が停止した[4]。その後の大津波によって、タービン建屋など構内広範囲にわたって浸水しがれきが散乱するなどして、地震発生時停止していた1、3、5号機を含む全機が運転できない状態に陥った[5]

施設は福島第二原発の10km圏内、および福島第一原発の30km圏内に位置しているが、4月21日に福島第二原子力発電所の避難区域が10km圏内から8km圏内に縮小し、翌22日に広野町全域が「緊急時避難準備区域」へと変更されたため、避難区域から外れた。

東京電力は設備の復旧作業について「損壊が少ない設備から着工し、社員、協力会社を挙げて夏の戦列に入れたい」とし、[6] 復旧作業を行った結果、まず5号機が2011年6月15日に運転を再開した。その後も順次復旧作業を進め、7月16日に再開した3号機を最後に全機の運転が再開した[7][5]

発電所としての特徴[編集]

  • 2号機は、1984年7月2日に初の国産天然ガス(磐城沖ガス田)の使用を開始した。(現在は石油専焼)
  • 3、4号機は、国内最大規模の100万kW級である。運転開始当初は天然ガスと重油、原油の混焼であったが、現在は磐城沖ガス田の生産が終了したため、現在は石油専焼となっている。なお、第二次石油危機の発生を受けて、1979年5月に行われた第3回国際エネルギー機関(IEA)閣僚理事会において、石油火力発電所の新設禁止が盛りこまれた「石炭利用拡大に関するIEA宣言」の採択が行われ、それ以降日本でも原則として石油火力発電所を新設することが出来なくなり、5、6号機の増設には石炭が使用されることになった。
  • 5号機は、常陸那珂火力発電所と同様に石炭専焼の発電所である。主蒸気温度および再熱蒸気温度600℃、主蒸気圧力24.5MPaとした超々臨界圧ボイラーおよび蒸気タービンを採用し、低圧タービンに新開発の48インチ翼を採用することにより、石炭火力としては最高水準となる熱効率43%(高位発熱量基準)を実現した[2]
  • 主な発電設備を埋立地側へ建設し、従来の土地より長さ333mに及ぶトンネルによってつないでいるため、主要な建物は表からほとんど見ることができない。このため、周辺からは煙突のみが目立つ格好となっている。この煙突がシンボルとなっており、マスコットキャラクターも煙突の形をしている。
  • 敷地の一部は「広野海浜公園」として開放されている。公園としては小さな広場が一つあるに過ぎないが、長い階段によって埋立地に設けられた有料の釣り場へと赴く事が出来る。
  • 沖合にある浮体式洋上風力発電「ふくしま未来」からの海底ケーブルが陸揚げされ付近で送電線に接続されている。

アクセス[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]