東電OL殺人事件

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被害者は退勤後、着替えの為、渋谷109の化粧室に立ち寄ったという。
被害者が帰宅時によく利用した京王井の頭線神泉駅。この駅のそばに殺害現場となったアパートがある。
事件現場となったアパート
渋谷区円山町

東電OL殺人事件(とうでんおーえるさつじんじけん)は東京電力社員(39歳)女性が東京都渋谷区円山町にあるアパートの空室で殺害された事件である。被害者女性が東京電力社員であったことからこの名が付けられた。女性の遺体は1997年3月19日に発見された。死因は絞殺で、死亡推定日時は1997年3月8日深夜から翌日未明にかけてとされる。

目次

[編集] 被害者女性

被害者女性は、都内の私立大学の付属校を経て同大学経済学部を卒業した後、東京電力に初の女性総合職として入社した。未婚のエリート社員であったが、退勤後は円山町付近の路上で客を勧誘し売春を行っていたことが後の捜査で判明する。被害者が昼間は大企業の幹部社員、夜は娼婦と全く別の顔を持っていたことで、この事件がマスコミによって興味本位に大々的に取り上げられ、被害者および家族のプライバシーをめぐり、議論が喚起された。

佐野眞一のノンフィクション『東電OL殺人事件』では、被害者女性には職場でのストレスがあったことが示唆されている。高学歴エリート社員であり、金銭的余裕があるのに、夜は相手を選ばず不特定多数の相手との性行為を繰り返していたことには、自律心を喪失し、何らかの強迫観念に取りつかれ、自暴自棄になった依存症の傾向があるとする見方もある。また、被害者が円山町近辺のコンビニエンスストアで、コンニャク等の低カロリー具材に大量の汁を注いだおでんを頻繁に購入していたとのコンビニ店員の証言、被害者女性が「骨と皮だけのような肉体だった」との「加害者」とされた男性の証言などから、拒食症を罹患していたことも推定される。

[編集] 加害者男性

1997年5月20日警視庁は殺害現場の隣のビルに住んでいたネパール人男性をこの事件の実行犯として強盗殺人容疑で逮捕した。男性は一貫して冤罪を主張。2000年4月14日東京地方裁判所大渕敏和裁判長)で無罪判決が言い渡されたが、4月18日検察官控訴し、12月22日東京高等裁判所では無期懲役判決が下り、2003年10月20日最高裁判所で男性の上告棄却され判決が確定した。2005年3月24日、男性は獄中から東京高裁に再審を請求し、継続中。現在、日本国民救援会が支援している。

[編集] その他

本事件ではDNA鑑定の有効性が問われた。一審では反対解釈の余地もあるとして無罪となったが、二審では決定的な証拠であるとして無期懲役の判決が出た。仔細についてはDNA鑑定が用いられた事件を参照のこと。

[編集] 関連書籍

ノンフィクション
小説
Vシネマ
テレビドラマ

   ※事件を直接扱ったものではないが、主人公のモデルが被害者の"東電OL"である(ドラマでは銀行員)。

テレビ番組
※番組内では、同事件を「渋谷OL殺人事件」と称し、再現映像を交えて紹介した。

[編集] 脚注

  1. ^ 中村うさぎの場合、上記本に限らず他の著書においても度々本件に触れている。ただし、冤罪疑惑がある事件そのものを取り上げているわけではなく、被害者を指す "東電OL" は「もはや記号である」という解釈の下、東電OLが抱えていたであろう心の闇に言及している。

[編集] 関連項目