島寿司
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
島寿司(しまずし)は東京都の八丈島の郷土料理で、握りずしの一種である。伊豆諸島及び小笠原諸島でもつくられる。醤油に漬けた刺身の色から「べっこうずし」とも呼ぶ。
具材として島で捕れる魚(マグロ、カツオ、カジキ、シイラ、トビウオ、イサキ、オナガダイ、メダイ、カンパチ等)を醤油漬にして使う。小笠原ではサワラが一般的である。
温暖な地域ですしを食べるために明治以降に独自の技法が発達した。
八丈島や八丈島からの移住者が多い小笠原諸島では魚を醤油主体のたれに漬け、砂糖を多く配合した酢飯で握りに作る。この際、わさびの代わりに練りがらしを使うのが一般のすしとの最大の違いである。これは島でわさびが手に入らなかった時代の名残であり、他地域では沖縄県の大東諸島にある大東寿司や三重県の秋刀魚寿司がある。前者は八丈島からの移民が多く(北大東島、南大東島を参照)、この際に島寿司が持ち込まれた。魚の醤油漬だけだと味が単調になるためか、島のりと呼ばれる海草を甘辛く煮たものを握りにのせたものを一人前に一つか二つ添えることも多い。
一方、大島では醤油に「青とう」と呼ばれる辛味の強い青唐辛子を加えたたれに漬け込む。酢飯の甘みはさほど強くなく、洋がらしは使わない。基本的には握りに作るが、甘酢生姜や島のりを混ぜた酢飯に魚を乗せて、ちらし寿司風に作ることもある。 伊豆諸島では刺身を食べる時、わさび代わりに「青とう」を使うこともある。

