ヤマハ・ビラーゴ

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ビラーゴVirago)とは、ヤマハ発動機が製造していたクルーザー(アメリカン)タイプのオートバイである。

正式な車名は型式のXVエックスブイ)となっており、サブネームである「ビラーゴ」は「じゃじゃ馬娘」「口やかましい女」「お転婆娘」という意味。 本稿では「XVシリーズ」のうち、主に「ビラーゴ」と「スペシャル」のサブネームを与えられたモデルを解説する。

概要[編集]

1981年に発売されたXV750Special

1980年代前半までの「国産アメリカン」は、スタンダードなロードスポーツモデルをベースにしている点が特徴的であった。キャスター角の調整と前後タイヤ径の変更(前輪側のインチアップと後輪側のインチダウン)により車体を後ろ下がりに調整し、プルバックハンドルと段付シートの装着によりホースバックスタイルのライディングポジションとしたモデルであり、厳密にはクルーザー仕様と言うべき車種であった。なお、当時のクルーザー仕様のサブネームには、メーカー各社とも命名に特徴があり、ヤマハの場合は「"スペシャル"」とされるのが通例だった[1]

その中で本物志向のアメリカンを狙っていたのが1981年に発売されたXV750スペシャルであり、ホンダも同じコンセプトでCXカスタムをラインアップに加えていた[2][3]。しかしXV750スペシャルは当時の国内保安基準からスタイル的にアメリカンになりきれない遠慮があったため、それを割り切ってフルモデルチェンジを行ったのが1984年に発売されたXV750ビラーゴである。

低いシート、長いフロントフォーク、段付シート、空冷V型エンジンを搭載するという点で最もアメリカンに近かった。しかし中途半端に馬力を求めたエンジン特性のせいで、アメリカンの醍醐味である鼓動感が抑えられていた。

これを見たホンダが水冷ながらも馬力を低く抑え、トルクやエンジンの鼓動というアメリカン特有の味を前面に出したのが、バイク史上に残るヒットとなったスティードであり、ヤマハもそれに応じる形で、後にドラッグスターへのモデルチェンジを行なった。

1981年の登場以来、シリーズ車種として排気量別に生産されていたが、日本国内では1996年に登場のドラッグスター(XVS)シリーズへと順次機種転換された。

なお、ヤマハ製クルーザーモデルの北米市場用ブランドとして「V-Star」シリーズがあるが、ラインナップのうち V-Star250 については輸出仕様のXV250ビラーゴが継続販売されている(他排気量では国内版ドラッグスター1100が V-Star1100 として販売されている他、基本的にXVS系モデルによって構成されるシリーズである)。このため、XV250ビラーゴは、1988年以来25年以上にわたって生産され続けているロングセラーモデルとなっている。

モデル一覧[編集]

XV250[編集]

XV250Virago
Xv250.JPG
基本情報
排気量クラス 軽二輪
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
車体型式 3DM
エンジン 248cm3 4サイクル
空冷OHC2バルブV型2気筒
最高出力 23ps/8,000rpm
最大トルク 2.2kg・m/6,000rpm
乾燥重量 137kg
テンプレートを表示
  • XV250ビラーゴ / XV250ビラーゴS


XV400[編集]

XV400Virago
No motorcycle.png
基本情報
排気量クラス 普通自動二輪車
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
車体型式 2NT
エンジン 399cm3 4サイクル
空冷OHC2バルブV型2気筒
最高出力 40ps/8,500rpm
最大トルク 3.5kg・m/7,000rpm
乾燥重量 178kg
テンプレートを表示
  • XV400スペシャル → XV400ビラーゴ


XV750[編集]

XV750Virago
Yamaha virago 750 donderwolk.jpg
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
車体型式 55R
エンジン 748cm3 4サイクル
空冷OHC2バルブV型2気筒
最高出力 60ps/7,000rpm
最大トルク 6.4kg・m/6,000rpm
車両重量 212kg
テンプレートを表示
  • XV750スペシャル → XV750ビラーゴ


XV1100[編集]

XV1100Virago
No motorcycle.png
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
メーカー 日本の旗ヤマハ発動機
車体型式 4PP
エンジン 1,063cm3 4サイクル
空冷OHC2バルブV型2気筒
内径x行程 / 圧縮比 95.0mm x 75.0mm / 8.3:1
最高出力 60ps/6,000rpm
最大トルク 8.3kg・m/3,000rpm
テンプレートを表示
  • XV1100ビラーゴ


日本国外生産・輸出[編集]

Virago 535

日本国外向け仕様となるモデルを列挙しているため、上記で解説した国内向けモデルとの実質的な重複を一部に含む。

(例:「XV250Virago」=「XV250ビラーゴ」)

  • XV125Virago
  • XV240Virago
  • XV250Virago(1988年 - 2007年)[8] → 北米仕様:V-Star250(2008年 - )[9] ※名称変更を受けているが実質的にXV250の継続モデル。
  • XV500Virago
  • XV535Virago( - 2000年)[10]
  • XV700Virago
  • XV750Virago
  • XV920Virago
  • XV1000Virago
  • XV1100Virago


脚注[編集]

  1. ^ 外部リンク「BBB The History 時代を彩ったバイクたち ヤマハ XV400ビラーゴ」を参照。
  2. ^ ただしホンダ・CXカスタム水冷式横置きV型2気筒エンジンを搭載し、クルーザーというよりもツアラー志向のモデルである。
  3. ^ HONDA プレスインフォメーション 1983年2月28日
  4. ^ BBB - XV250ビラーゴ ヤマハ ヒストリーNo:170_3
  5. ^ BBB - XV400ビラーゴ ヤマハ ヒストリーNo:124_3
  6. ^ 外部リンク「ウェビック - ヤマハ VIRAGO750[ビラーゴ]の総合情報」を参照。
  7. ^ goo 自動車&バイク - バイクカタログ - ヤマハ XV1100ビラーゴの詳細スペック
  8. ^ 2007 Yamaha Virago 250 Home, information, info(2008年8月24日時点のアーカイブ))※北米仕様モデル
  9. ^ 2008 Yamaha V Star 250 Home, information, info(2007年10月24日時点のアーカイブ)※北米仕様モデル
  10. ^ 2000 Yamaha Virago 535 Information(2000年6月19日時点のアーカイブ))※北米仕様モデル

関連項目[編集]

外部リンク[編集]