マット・レイノルズ (内野手)

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マット・レイノルズ
Matt Reynolds
広島東洋カープ #10
ニューヨーク・メッツ時代(2017年5月29日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オクラホマ州タルサ
生年月日 (1990-12-03) 1990年12月3日(33歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 三塁手遊撃手二塁手
プロ入り 2012年 MLBドラフト2巡目(全体71位)
初出場 MLB / 2016年5月17日
NPB / 2024年3月29日
年俸 8300万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マシュー・ウィリアム・レイノルズMatthew William Reynolds1990年12月3日 - )は、アメリカ合衆国オクラホマ州タルサ出身のプロ野球選手内野手)。右投右打。広島東洋カープ所属。

愛称は「レイ」「レイレイ[2]

経歴[編集]

プロ入りとメッツ時代[編集]

2012年MLBドラフト2巡目(全体71位)でニューヨーク・メッツから指名され[3]、6月29日に契約。契約後、傘下のA級サバンナ・サンドナッツでプロデビュー。42試合に出場して打率.259、3本塁打、13打点、5盗塁を記録した。

2013年はA+級セントルーシー・メッツでプレーし、117試合に出場して打率.226、5本塁打、49打点、9盗塁を記録した。9月2日にAA級ビンガムトン・メッツへ昇格し、1試合に出場した。

2014年はまずAA級ビンガムトンでプレーし、58試合に出場して打率.355、1本塁打、21打点、6盗塁を記録した。6月19日にAAA級ラスベガス・フィフティワンズへ昇格。AAA級ラスベガスでも68試合の出場で、打率.333、5本塁打、40打点、14盗塁と結果を残した。オフにはメッツ傘下所属選手のオールスターチームに遊撃手として選出された[4]

2015年はAAA級ラスベガスでプレーし、115試合に出場して打率.267、6本塁打、65打点、13盗塁を記録した。ポストシーズンの10月12日にメッツとメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし、リーグチャンピオンシップシリーズでは、負傷したルーベン・テハダの代役としてメジャー未経験ながらロースター入りした[5]。しかし出場機会はなく、ワールドシリーズのロースターからは外された。

2016年4月1日にAAA級ラスベガスへ異動し[6]、そのまま開幕を迎えた。開幕後はAAA級ラスベガスで33試合に出場し、5月17日にメジャーへ昇格した[7]。同日のワシントン・ナショナルズ戦で「9番・三塁手」として先発起用されメジャーデビュー。しかし3打数無安打1三振に終わった[8]。5月25日のナショナルズ戦で、5回表にタナー・ロアークからメジャー初安打となる右翼への安打を記録[9]。その後も主に代打として起用されていたが、5月29日にウィルマー・フローレス故障者リストから復帰したため、AAA級ラスベガスへ降格[10]。6月3日にデビッド・ライトが故障者リスト入りしたため、メジャーへ再昇格[11]。6月22日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦ではホアキム・ソリアから右中間スタンドへのメジャー初本塁打を記録した[12]。再昇格後は18試合で打率.273・1本塁打・5打点の成績を残していたが、7月5日にホセ・レイエスと入れ替わる形でAAA級ラスベガスへ降格した。降格後はパシフィックコーストリーグのオールスターゲームに選出された[13]。最終的には47試合に出場し、打率.225、3本塁打、13打点を記録した。守備では複数ポジションを守ったが、基本的に遊撃手を守り、21試合で2失策守備率.972・DRS -1・UZR +0.1という成績を残した。

2017年シーズン開幕時はマイナー・オプションによってAAA級ラスベガスで迎えたが、4月26日にアクティブ・ロースター入りした[14][15]。この年は68試合に出場して打率.230、1本塁打、5打点を記録した。

2018年2月9日にトッド・フレイジャーの加入に伴ってDFAとなった[16]

ナショナルズ時代[編集]

2018年2月12日に金銭トレードで、ナショナルズへ移籍した[17]

2019年1月13日にブライアン・ドージャーの加入に伴ってDFAとなり[18]、17日にマイナー契約で傘下のAAA級フレズノ・グリズリーズへ配属された[14]。シーズンではAAA級フレズノでプレーし、111試合に出場して打率.295、16本塁打、55打点、8盗塁を記録した。オフの11月4日にFAとなった[14]

ロイヤルズ時代[編集]

2019年11月16日にロイヤルズとマイナー契約を結んだ[19]

2020年9月8日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[20]。9月12日にDFAとなり[21]、15日にマイナー契約となった[22]。レギュラーシーズン終了後の10月14日にFAとなった[14]

ホワイトソックス傘下時代[編集]

2020年12月17日にシカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結んだ[14]2021年シーズンオフにFAとなった。

メッツ復帰[編集]

2021年12月1日にニューヨーク・メッツとマイナー契約を結んだ[23]

2022年4月15日にアクティブロースター入りしたが[24]、守備固めでのわずか1試合の出場で、20日にDFAとなった[25]

レッズ時代[編集]

2022年4月24日にウェイバー公示を経てシンシナティ・レッズへ移籍した[26]。レッズでは自己最多の93試合に出場。貴重なユーティリティープレイヤーとして内外野の全ポジションを守ったほか[注 1][27]、大差負けの場面で投手としても2試合に登板した[28]

2023年1月13日にDFAとなり[14]、ウェイバー公示を経て19日にマイナー契約で再契約を結び[14]スプリングトレーニングには招待選手として参加することになった[14]

広島時代[編集]

2023年11月17日、広島東洋カープと契約したことが発表された[29]。契約金30万ドル(4500万円)、年俸55万ドル(8300万円)[1]。背番号は10[30]

2024年の春季キャンプでは左肩三角筋炎症により、一時は別メニュー調整していた。オープン戦は打率.154だったものの、3月29日の開幕戦(対横浜DeNAベイスターズ)から6番・三塁手として2試合連続で先発出場した。しかし、30日の試合途中で左肩痛が再発したため途中交代し[31]、翌日に登録を抹消された[32]

選手としての特徴[編集]

献身的なプレーが信条[33]。コンパクトなスイングから広角に打ち分ける打撃[33][34]、内野全ポジションをこなすユーティリティー性が魅力[33]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2016 NYM 47 96 89 11 20 8 0 3 37 13 0 1 2 0 4 0 1 34 2 .225 .266 .416 .682
2017 68 130 113 12 26 1 2 1 34 5 0 1 1 0 14 1 2 37 2 .230 .326 .301 .626
2018 WSH 12 14 13 1 2 0 0 0 2 1 0 0 0 0 1 0 0 4 0 .154 .214 .154 .368
2020 KC 3 11 11 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7 0 .000 .000 .000 .000
2022 NYM 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000
CIN 92 272 244 31 60 10 1 3 81 23 5 0 0 1 26 0 1 78 7 .246 .320 .332 .652
'22計 93 272 244 31 60 10 1 3 81 23 5 0 0 1 26 0 1 78 7 .246 .320 .332 .652
2023 2 5 5 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 .200 .200 .200 .400
MLB:6年 225 528 475 57 109 19 3 7 155 42 5 2 3 1 45 1 4 163 11 .230 .301 .326 .627
  • 2023年度シーズン終了時

記録[編集]

NPB[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 15(2016年 - 2017年、2022年 - 同年途中)
  • 19(2018年)
  • 46(2020年)
  • 4(2022年途中 - 同年終了)
  • 3(2023年)
  • 10(2024年 - )

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 一塁手として13試合、二塁手として36試合、三塁手として14試合、遊撃手として21試合、左翼手として3試合、中堅手として1試合、右翼手として11試合に出場。

出典[編集]

  1. ^ a b 広島、レイノルズとシャイナーの獲得を発表 レイノルズは万能型内野手 シャイナーはマイナー通算102発」『サンケイスポーツ』2023年11月17日。2024年3月30日閲覧
  2. ^ M.レイノルズ選手、J.シャイナー選手 入団記者会見!”. 広島東洋カープ公式サイト (2024年1月30日). 2024年3月11日閲覧。
  3. ^ Ethan Asofsky (2012年6月5日). “Mets show Arkansas bias on Day 2 of Draft” (英語). MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  4. ^ Robert Emrich (2014年12月4日). “Herrera's ascension fuels Mets' stars” (英語). MiLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  5. ^ "Mets add infielder Matt Reynolds to NLDS roster" (Press release) (英語). MLB.com (New York Mets). 12 October 2015. 2016年7月28日閲覧
  6. ^ Anthony DiComo (2016年4月1日). “Mets finalize Opening Night roster” (英語). MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  7. ^ Joe Trezza (2016年5月17日). “Mets promote prospect Reynolds for MLB debut” (英語). MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  8. ^ Scores for May 17, 2016” (英語). ESPN (2016年5月17日). 2016年7月28日閲覧。
  9. ^ Scores for May 25, 2016” (英語). ESPN (2016年5月25日). 2016年7月28日閲覧。
  10. ^ Joe Trezza (2016年5月29日). “Mets activate Flores from DL, option Reynolds” (英語). MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  11. ^ Anthony DiComo (2016年6月3日). “Wright placed on disabled list with neck issue” (英語). MLB.com. 2016年7月28日閲覧。
  12. ^ Scores for Jun 22, 2016” (英語). ESPN (2016年6月22日). 2016年7月28日閲覧。
  13. ^ PCL Announces All-Star Roster” (英語). MiLB.com (2016年7月1日). 2016年7月28日閲覧。
  14. ^ a b c d e f g h MLB公式プロフィール参照。2023年2月13日閲覧。
  15. ^ Anthony DiComo (2017年4月26日). “Reynolds called up, Gilmartin sent down” (英語). MLB.com. 2017年4月27日閲覧。
  16. ^ https://twitter.com/AnthonyDiComo/status/961369855025967104
  17. ^ Jamal Collier (2018年2月12日). “Nats acquire utility man Reynolds from Mets” (英語). MLB.com. 2018年2月13日閲覧。
  18. ^ Connor Byrne (2018年1月13日). “Report: Nationals designate Matt Reynolds to make room for Brian Dozier” (英語). Yardbarker.com. 2018年3月20日閲覧。
  19. ^ Royals' Matt Reynolds: Signs minor-league deal” (英語). CBS Sports (2019年11月16日). 2019年11月19日閲覧。
  20. ^ Jeffrey Flanagan (2020年9月8日). “Mondesi 'more comfortable'; Soler goes on IL” (英語). MLB.com. 2020年9月9日閲覧。
  21. ^ Royals Make A Number Of Roster Moves” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年9月12日閲覧。
  22. ^ Royals Outright Matt Reynolds” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年9月16日閲覧。
  23. ^ Mets, Matt Reynolds Agree To Minor League Deal”. MLB Trade Rumors (2021年12月15日). 2021年5月21日閲覧。
  24. ^ Ragazzo, Pat (2022年4月15日). “Mets Lose Brandon Nimmo, Mark Canha To COVID IL Prior To Home Opener”. Sports Illustrated FanNation.. 2022年5月21日閲覧。
  25. ^ Mark Canha returns from COVID-19 IL, Matt Reynolds DFA’d” (英語). www.amazinavenue.com. 2022年5月21日閲覧。
  26. ^ Reds Claim Matt Reynolds, Designate Ryan Hendrix” (英語). MLB Trade Rumors (2022年4月24日). 2022年5月21日閲覧。
  27. ^ Matt Reynolds 2022 Fielding Game Logs”. Baseball-Reference.com. 2023年2月13日閲覧。
  28. ^ Matt Reynolds 2022 Pitching Game Logs”. Baseball-Reference.com. 2023年2月13日閲覧。
  29. ^ マット・レイノルズ選手、選手契約合意!”. 広島東洋カープ 公式ウェブサイト (2023年11月17日). 2023年11月17日閲覧。
  30. ^ 広島 新外国人選手の背番号を発表 レイノルズが「10」、シャイナーは「95」、ハッチが「42」、ハーンが「68」」『デイリースポーツ』2023年12月4日。2024年3月30日閲覧
  31. ^ 【広島】シャイナー&レイノルズの助っ人2人が負傷交代…アクシデント続出」『スポーツ報知』2024年3月30日。2024年3月30日閲覧
  32. ^ 開幕連敗の広島に非常事態 シャイナーが右手指剥離骨折、レイノルズは左肩痛で登録抹消 野手コンビが開幕3日目でまさかの離脱」『デイリースポーツ online』2024年3月31日。2024年3月31日閲覧
  33. ^ a b c 広島 新外国人2人決定 内野全て守れる万能型、今季3Aで22発のレイノルズ マイナー通算102発のシャイナー/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online (2024年4月7日). 2024年4月6日閲覧。
  34. ^ 広島 レイノルズ&シャイナーの新外国人コンビが精力的に始動 新井監督も「楽しみ」と期待 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年4月6日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]