クリムゾン・タイド

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クリムゾン・タイド
Crimson Tide
監督 トニー・スコット
脚本 マイケル・シファー(原案・脚色)
リチャード・P・ヘンリック(原案)
クエンティン・タランティーノ
(リライト、クレジットなし)
製作 ドン・シンプソン
ジェリー・ブラッカイマー
製作総指揮 ルーカス・フォスター
マイク・モーダー
ビル・アンガー
出演者 デンゼル・ワシントン
ジーン・ハックマン
音楽 ハンス・ジマー
撮影 ダリウス・ウォルスキー
編集 クリス・レベンゾン
配給 アメリカ合衆国の旗 ハリウッド・ピクチャーズ
日本の旗 ブエナ・ビスタ・インターナショナル・ジャパン
公開 アメリカ合衆国の旗 1995年5月12日
日本の旗 1995年10月10日
上映時間 116分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $53,000,000
興行収入 アメリカ合衆国の旗 $91,387,195[1]
世界の旗 $157,387,195[1]
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クリムゾン・タイド』(Crimson Tide)は、トニー・スコット監督が1995年に製作した映画。タイトルの意味は「深紅の潮流」。

解説[編集]

冷戦後の世界を背景に、ロシアでおきた叛乱にそなえて出港した弾道ミサイル原子力潜水艦を舞台とする潜水艦映画。エリートと叩き上げの対立、白人と黒人の相克、「見えない敵」との頭脳戦、外界と限られた接触しかない特殊な環境、これら潜水艦映画の伝統的なプロットを踏まえつつ、ほとんど一般に知られることのない、現代の弾道ミサイル原潜内での日常、演習、ミサイル発射手順の細部の描写の積み重ねを踏まえて、究極の破壊力の行使をめぐる緊迫したドラマが展開される。

あらすじ[編集]

ロシアでチェチェン紛争をきっかけに超国家主義者ウラジーミル・ラドチェンコ率いる反乱が勃発。反乱軍は大陸間弾道ミサイルを発射できる基地など大兵力を自らの手におさめ、自らの要求が応じられなければ日米を核攻撃すると脅迫。これに対しアメリカ政府は、オハイオ級原子力潜水艦アラバマを出撃させることを決定した。

アラバマの艦長で、実戦経験豊富な叩き上げのラムジー大佐は、ハーヴァード大学卒のエリートにしてアフリカ系のエスニシティのハンター少佐を新たな副長に迎え、出港する。たたき上げの自負があり自信過剰のラムジーは軍規を無視し艦内にペットの犬を持ち込み、艦内で放尿させるなどやりたい放題であったが、乗員は見て見ぬふりをせざるを得なかった。だが、艦内火災の際に演習を継続しようとする訓練方針の違い、火災の際に死亡したハンターと同じエスニシティの乗員への扱いなどをめぐって両者は対立し、危機にストレスを感じる乗員たちへの対処の食い違いなどから両者の溝は徐々に深まってゆく。

出港から6日目。北太平洋を哨戒中のアラバマに指令が届く。—— 叛乱軍が弾道ミサイルに燃料注入を開始、発射を阻止すべく先制攻撃を加えよ、と。発射準備に忙殺されるアラバマに、叛乱軍の攻撃型潜水艦が迫る。デコイ(囮魚雷)の放出により魚雷攻撃を間一髪で回避するものの、フローティング・アンテナウィンチが損傷し、受信しつつあった新たな指令が中断してしまう。途中まで印刷された指令文の解釈をめぐり、核ミサイル攻撃の準備を続行すべきだとするラムジーと、指令を再確認するまで攻撃を待つべきだとするハンター。2人の対立はついに頂点に達する。ラムジーは副長の意見を容れずにミサイルを発射しようとする。しかしながらSLBMの発射には証人となる士官の前での艦長と副長両者の承認が必要であり、これは軍規違反となる。そこでラムジーはハンターを命令不服従として解任しようとする。しかしながらハンターは逆に艦長のラムジーを軍法違反で拘束するように部下に命令を出す。二人の上官から相反する命令を受け役割葛藤に当惑するウォルターズ先任伍長であったが、結局ハンターの主張が法理論上適切であると判断し、ハンターの命に従う。

しかし、引き続く叛乱軍潜水艦の魚雷攻撃にアラバマは死傷者を出し、艦前部隔壁のブロー装置が機能せず、かつ浸水により浮力を失いあわや沈没の危機にさらされる。沈没はぎりぎりで避けられたものの、動揺した一部の士官たちはラムジーに唆されて武器庫を開けて武装し、艦長室に拘禁された艦長を救い出し、ラムジーがこんどは指揮権を回復し、これまでの状況を反乱と断定し、ハンターを拘束する。そして核ミサイル攻撃を敢行しようとする。常日頃リベラルな態度を装うラムジーであったが、ことに及んでに準え、ハンターに対する人種差別的な隠喩を含む発言に至り、両者の関係は険悪になる。

ラムジーとハンターの相反する対応は、海軍の規定上どちらも間違ってはいなかった。軍司令部よりのSLBM発射の命令は適切な手順を踏んでおり、これを中止するには同様の暗号による照合を経た命令を受けなければならない。この命令を受けていない状態では、先の命令をそのまま遂行することを指示したラムジーの指示は適切である。これに対し、発射命令の後、何らかの指示を含む暗号電報が発せられ、不完全な状態で受信した場合、確認のための措置を取ることは適切であるのでハンターの指示も正しいことになる。しかしながらソ連の反乱軍の原潜の執拗な魚雷攻撃に悩まされ確認作業は困難を極めた。 もしミサイル攻撃が手遅れになれば、報復なしに大量の米国市民を無為に死なせることになる。反対に、もし攻撃指令が撤回されていたのであれば、ミサイル攻撃はロシア側の報復攻撃を呼び、最終戦争の引き金となる。ミサイル攻撃遂行か、指令の再確認か、外部との連絡が取れない艦内はふたつに割れて対立するのだったが結局、通信装置が直り、完全な形で命令を受けることが可能になった。命令はSLBMの発射を中止するように求めたものであった。すなわちハンターの措置は正しかったことになる。

しかしながら海軍の査問委員会では兵学校での同期の判事によってラムジーに対する温情措置が求められ、名誉退役処分で事が収まった。完全には納得がいかないハンターではあったが、ラムジーが自分を次期艦長に推薦してくれたのでを収め、ことは一件落着した。 今回の事例は海軍の軍令に大きな禍根を残し、現在ではSLBMの発射については最終命令は大統領にのみ決定権が委ねられることになったとテロップが流れ、物語はめでたく大団円を迎えることになる。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹き替え
ソフト版 日本テレビ版 テレビ朝日版
ロン・ハンター少佐 デンゼル・ワシントン 大塚明夫 山寺宏一 小山力也
フランク・ラムジー大佐 ジーン・ハックマン 石田太郎 穂積隆信 石田太郎
ウォルターズ先任伍長 ジョージ・ズンザ 玄田哲章 山野史人 田中亮一
ピーター・“ウェップス”・インス大尉(兵器システム将校) ヴィゴ・モーテンセン 金尾哲夫 牛山茂 檀臣幸
ボビー・ドガーティ大尉 ジェームズ・ガンドルフィーニ 沢木郁也 小山武宏 石塚運昇
ロイ・ジマー大尉 マット・クレイヴン 牛山茂 納谷六朗 仲野裕
ラッセル・ヴォスラー リロ・ブランカート.Jr 永野広一 佐久田修
ダニー・リベッチ ダニー・ヌッチ 真地勇志 石田彰 高木渉
ウィリアム・バーンズ スティーヴ・ザーン 相沢正輝 中多和宏
ポール・ハラーマン大尉 リック・シュローダー 田中正彦 水野龍司 大川透
ダリク・ウェスターガード大尉 ロッキー・キャロル 荒川太郎
マホーニー大尉 ジェイミー・ゴメス 石井康嗣
グラッタム二等兵 ライアン・フィリップ
アンダーソン少将 ジェイソン・ロバーズ(クレジットなし) 藤本譲 中村正 大木民夫
ウラジーミル・ラドチェンコ ダニエル・フォン・バーゲン
ジュリア・ハンター ヴァネッサ・ベル・キャロウェイ

スタッフ[編集]

挿入曲[編集]

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広告[編集]

JR東日本CMで、『クリムゾン・タイド』のパロディCMが放送されたことがある。2本放映され、通信士役として田中麗奈が出演。

長野新幹線
1998年秋の長野新幹線開業1周年に際し放映されたもの。
長野へ向かう作戦に際して潜水艦ごと長野へ向かおうとする艦長に対し、海のない長野へどうやって行くのかと副長が疑問を呈したところ、通信士が長野へは新幹線が便利である旨を上申する。副長がそれを支持するも、艦長は川を遡り長野へ向かえと命令を下す。それを「あなたは間違っている!」と副長が諫める内容。
30秒枠版では新幹線案を支持する副長に対し、艦長が「貴様は鉄道マニアか。電車の旅大好き人間か!」と罵倒するという、鉄道会社にとっては自虐的ともいえるシーンがあった。
秋田新幹線
1998年末に、それまで5両編成で走っていた秋田新幹線こまち号が6両編成に増結された。同列車の座席が増えたことをPRしたもの。
秋田へ向かう作戦に際して新幹線を使用するように副長が艦長に意見するが、「どうせ日本人で混んでるよ」と一蹴されてしまう。通信士が秋田新幹線の座席が増えていることを伝えるが「情報が漏れる」としてまたも艦長は一蹴。しかしこの通信士が勝手に新幹線の座席を予約してしまった。仕方なく(攪乱のために?)修学旅行生に扮し学生服姿で新幹線に乗車しようとする艦長たちを「あなたはまた間違っている!」と副長が諫める内容。

余談[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b Crimson Tide (1995)”. Box Office Mojo. 2009年11月29日閲覧。

外部リンク[編集]