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世界戦略総合研究所

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一般社団法人世界戦略総合研究所
The Institute for Global Strategy
団体種類 一般社団法人
設立 2012年11月1日[1]
所在地 東京都中央区日本橋蛎殻町二丁目15-9
北緯35度41分3.3秒 東経139度47分14.1秒 / 北緯35.684250度 東経139.787250度 / 35.684250; 139.787250座標: 北緯35度41分3.3秒 東経139度47分14.1秒 / 北緯35.684250度 東経139.787250度 / 35.684250; 139.787250
法人番号 4010005019741
起源 日本国家戦略研究所
主要人物
活動地域 日本の旗 日本
ウェブサイト 一般社団法人世界戦略総合研究所
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一般社団法人世界戦略総合研究所(せかいせんりゃくけんきゅうじょ)は、日本の保守系シンクタンク。日本国家戦略研究所を前身とする。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連政治団体である[4][5][6]

概要・沿革

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統一教会の広報委員長、国際勝共連合の事務総長を務めていた阿部正寿は「『統一原理』が人生の根本問題を解決する真理であることをわかりやすく説いていく」ことを中心に据え[7][8]、宗教ならびに政治活動を行っていた。そして2000年に小林幸司とともに日本国家戦略研究所を設立[1]

2008年、世界戦略総合研究所へ名称変更[1]

安倍政権との結びつき

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2009年8月30日、第45回衆議院議員総選挙が行われ、民主党は史上最多の308議席を獲得した。9月16日に鳩山由紀夫内閣が成立し、自由民主党は野党に転落した。

統一教会は挫折に傷付いた安倍晋三に接近。「安倍先生をもう一度総理に」という文鮮明の意向は信者たちに広く共有され、教団は複数のルートでアプローチを図った[9][10][11][12]。文の指令を受けてイギリスやイスラエルで宣教を行っていた阿部正寿は2010年に正式に帰国した[13]。同年2月6日、世界戦略総合研究所は、都内で開いたシンポジウムに安倍を講師として招き、安倍は「保守再生」をテーマに講演を行った[4][5][注 1]

2011年12月6日、生長の家栄える会名誉会長の神谷光徳[16]が会長を務める一般社団法人日本経済人懇話会の青年部「青年真志塾」は、安倍が基調講演を務めるシンポジウム「強い『経済』、美しい国『日本』」を永田町の星陵会館で開催。世界戦略総合研究所は同シンポジウムの共催者として名を連ねた。シンポジウムは「青年真志塾」幹事長の小川榮太郎が取り仕切った[17][18]

2012年2月11日、「青年真志塾」は解散し、独立組織として、安倍首相復活を目指す「創誠天志塾」が新たに設立された。塾長も神谷光徳から小川榮太郎に引き継がれた[19][18]。2月14日、「青年真志塾」の最後の月例会が開催され[19]、安倍の側近と言われた下村博文が講演を行った。同月例会に世界戦略総合研究所の阿部と小林は出席し、下村と交流を深めた[5]

同年4月30日、世界戦略総合研究所は同年9月の自民党総裁選を見据えイベントを企画。世界戦略総合研究所長の阿部、同事務局次長の小林幸司、同筆頭理事の加藤幸彦らは、安倍晋三、妻の安倍昭恵今井尚哉長谷川榮一とともに高尾山に登り、安倍の捲土重来を祈願した[4][20][21][22][注 2]。阿部ら教団幹部によって集められた300人の若者も、安倍夫妻とともに登った[13][26]。この山登りには前述の小川も参加した[18]

同年7月30日、「新しい政治の潮流」と題したシンポジウムを憲政記念館で開催。パネリストとして安倍晋三、中川秀直宍戸駿太郎、阿部らが参加した[6]。11月1日、一般社団法人世界戦略総合研究所に組織変更。

安倍は9月26日に行われた党総裁選で勝利をおさめ、12月の衆院選を経て首相に返り咲いた。下村は文部科学大臣に就任した。小林幸司は「内閣総理大臣に対し、各界において功績、功労のあった」[27]者として、2013年から2016年まで「桜を見る会」に招待される栄誉に浴した[6]

2014年12月の衆院選に際し、阿部と小林は、世界日報社社長の木下義昭、同政治部長の早川一郎、世界平和女性連合の東京第六連合会の事務局長らとともに、下村を積極的に支援[8]。翌2015年8月の教団の名称変更[28][29]の実現に寄与した。

安倍晋三銃撃事件以後

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2022年7月8日、安倍晋三が奈良市で銃撃され死亡。7月11日午後から、日本でも、統一教会と政治家との繋がりが大手メディアで取り沙汰されるようになるが[30][31]、7月30日、世界戦略総合研究所の阿部正寿会長は「当研究所はどの団体、人物からも一切の干渉を受けない独立した研究所である」「世界平和統一家庭連合からは、協力、支援、援助を受けたことはない」「また、当法人から世界平和統一家庭連合に対して、協力、支援、援助をおこなったことは全くない」「私は国際勝共連合の事務総長を務めていた」との声明を発表した[2]。統一教会のダミー団体であることを否定し、「2011年2月、『立て直そう日本・女性塾』の定例会に講師として呼ばれた私は、主催者である伊藤玲子先生と深く意気投合、また、教育評論家の小林正先生、現在当団体の副会長を務めるK氏等と共に、交流会を重ね、これをベースに現在の世界戦略総合研究所の法人化が推進されたのです」と説明した[注 3][2]。事務局長の小林も『文藝春秋』の取材に対し、同様の回答をした[5]

脚注

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注釈

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  1. ^ 2010年8月には日本統一教会第12代会長の梶栗玄太郎の長男の梶栗正義安倍晋三の事務所を訪れた。梶栗正義と安倍はこのとき初めて会った[14][15]
  2. ^ 2007年12月初め、体調が回復した安倍晋三は、第1次安倍内閣の内閣広報官だった長谷川榮一、SP2人とともに高尾山を登った。以後、長谷川との高尾山登山は春秋の恒例行事となった[23][24][25]。それを踏まえた上でのイベント企画であった。
  3. ^ 「立て直そう日本・女性塾」は「建て直そう日本・女性塾」の誤字。

出典

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  1. ^ a b c 組織概要”. 世界戦略総合研究所. 2022年8月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 一連の報道への当研究所の見解”. 世界戦略総合研究所 (2022年7月30日). 2022年8月18日閲覧。
  3. ^ 安倍元首相と統一教会の直接的な深い関係が発覚!「桜を見る会」にも統一教会関係団体幹部を招待”. LITERA (2022年7月29日). 2022年8月18日閲覧。
  4. ^ a b c 『週刊文春』2022年8月18日・25日号、「安倍晋三元首相と統一教会 全内幕」、22-26頁。
  5. ^ a b c d 森健「安倍元首相暗殺と統一教会」 『文藝春秋』2022年9月号、94-117頁。
  6. ^ a b c 鈴木エイト (2019年11月12日). “<政界宗教汚染〜安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第23回> 安倍首相主催の「桜を見る会」、統一教会関係者も招待客に”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2019年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月26日閲覧。
  7. ^ 阿部正寿『新堕落性の構造―こう解ける!人生問題』光言社、1996年3月。ISBN 978-4876564194 
  8. ^ a b 「週刊文春」編集部 (2022年7月27日). “《“支援者名簿”入手》統一教会“名称変更”時の文科大臣・下村博文氏を関連団体幹部5名が支援”. 文春オンライン. 2022年7月27日閲覧。
  9. ^ 有田 2024, pp. 233–234.
  10. ^ 田中裕之、坂口裕彦、渋江千春 (2022年11月6日). “旧統一教会教祖の発言録が流出 「安倍派を中心に」浮かぶ政界工作”. 毎日新聞. 2022年11月7日閲覧。
  11. ^ 田中裕之、坂口裕彦、渋江千春 (2022年11月7日). “文鮮明氏「安倍派中心に」(その1) 89年発言録で判明 旧統一教会が政界工作”. 毎日新聞. 2022年11月8日閲覧。
  12. ^ 田中裕之、坂口裕彦、渋江千春 (2022年11月7日). “文鮮明氏「安倍派中心に」(その2止) 文氏が号令 「国会内、教会つくる」「秘書輩出」「地方にも」”. 毎日新聞. 2022年11月8日閲覧。
  13. ^ a b 最古参教団元幹部が初証言/安倍家三代と旧統一教会【12月28日(水)報道1930】”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年12月28日). 2022年12月31日閲覧。
  14. ^ ANNnews (2022年9月26日). “「最初は警戒していた」元関係者が語る“安倍氏と旧統一教会” 距離を縮めた背景とは(2022年9月25日)”. YouTube. 2022年9月26日閲覧。
  15. ^ 旧統一教会と政治 見過ごされてきた関係”. NHK (2022年8月29日). 2022年9月26日閲覧。
  16. ^ 感動は人生の成功を呼ぶ / 神谷 光徳【著】”. 紀伊國屋書店. 2022年11月18日閲覧。
  17. ^ 青年真志塾”. 一般社団法人 日本経済人懇話会. 2022年12月31日閲覧。
  18. ^ a b c 岸田はおかしくなっている! 性差別発言や統一教会擁護の極右安倍応援団・小川榮太郎をブレーンに 国葬も小川の進言か(3/4ページ)”. LITERA (2022年9月23日). 2022年12月31日閲覧。
  19. ^ a b 創誠天志塾 Facebook 2012年2月21日”. 2022年11月18日閲覧。
  20. ^ 文藝春秋編 2022, pp. 56–57.
  21. ^ 統一教会最古参元幹部が安倍晋三と教団の深い関係をテレビで激白! 総理復帰を決意させた「高尾山登山」にも深く関与”. LITERA (2022年12月29日). 2023年1月24日閲覧。
  22. ^ 安倍晋三ファンページ (2012年4月30日). “そうだ、高尾山に行こう!~安倍先生と一緒に登りませんか?”. Facebook. 2023年1月24日閲覧。
  23. ^ 創発チャンネル (2022年5月18日). “【平井文夫の時事チャンネル】安倍長期政権を支えた官邸広報」長谷川榮一氏 Part3”. YouTube. 2023年1月23日閲覧。
  24. ^ 戦後保守政治の裏側9 安倍長期政権の謎 「まさか」を繰り返したリーダーの言葉”. 時事ドットコムニュース. 2023年1月23日閲覧。
  25. ^ 森功 (2019年12月10日). “安倍晋三を高尾山に誘った男 森功「新・現代官僚論」”. 文藝春秋. 2023年1月23日閲覧。
  26. ^ 安倍晋三 Facebook 2012年4月30日”. 2022年12月31日閲覧。
  27. ^ 予算委員会(第三回), (2019-11-08), https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=5471 2019年11月12日閲覧。 :田村智子(日本共産党)の質疑箇所
  28. ^ 統一教会が名称変更 「世界平和統一家庭連合」に”. 産経新聞 (2015年9月1日). 2015年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月12日閲覧。
  29. ^ 当法人名が「世界平和統一家庭連合」に改称されました”. 世界平和統一家庭連合 (2015年8月31日). 2022年7月21日閲覧。
  30. ^ 斎藤文太郎 (2022年7月11日). “安倍氏銃撃で旧統一教会会見 「○○容疑者は在籍せず、母親は会員」”. 毎日新聞. https://mainichi.jp/articles/20220711/k00/00m/040/163000c 2022年7月11日閲覧。 
  31. ^ 「井上先生はもうすでに信徒になりました」旧統一教会側が参院選で安倍氏元秘書官を支援、宗教と政治の距離とは【news23】”. TBS NEWS DIG (2022年7月15日). 2022年7月16日閲覧。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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