HERO'S

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HERO'S
設立 2005年
主催 HERO'S実行委員会
本部 日本の旗 日本
東京都渋谷区
代表者 谷川貞治
サイト HERO'S公式サイト
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HERO'S(ヒーローズ)は、日本総合格闘技イベントFEGが運営協力[1]

概要[編集]

K-1総合格闘技版として生まれたK-1 ROMANEXの後継として、リングス前田日明をスーパーバイザーに招き、大会名を変更して仕切り直した大会である。元々K-1の母体である正道会館がリングスと提携を結んでいたことから実現に至ったと見られる。2008年にHERO'Sに代わる大会として新たにDREAMが立ち上げられることになり、2007年をもって休止[2]リトアニアにおいてはHERO'Sの名を冠する大会が継続しているが、TBSとFEGは直接関与していない。

HERO'Sの大会名は新たなヒーローを発掘する願いをこめたことから付けられた。旗揚げ当初はおなじく前田がスーパーバイザーを務めていたビッグマウスが開催する大会にFEGが協力する形となっており、上井文彦が総合プロデューサーであった[3]。FEGはK-1に専念するとしていたが[4]、ビッグマウスが前田と袂を分かち撤退した影響もあり結局、その後もHERO'S実行委員会の一員として[5]運営の中心の役割を果たしていった。ジャッジとレフェリーに関しては、和術慧舟會が中心となって運営しているJapan Totalfight Championship (JTC) から派遣される形になっている[6]。ルールディレクターは和術慧舟會の磯野元、審判長は平直行が務めた[7]。HERO'Sは登録商標となっており、商標権はK-1を始めた石井和義が所有している。

2005年3月26日に旗揚げ戦を開催。当初は、日本人を中心とした中量級路線とK-1選手の総合格闘技進出を二本柱としてスタートした。同年、中量級世界最強決定トーナメントを開催。2006年8月5日の大会から、新たにライトヘビー級世界最強王者決定トーナメントがスタートした。

「Road to Dynamite!!」をキャッチフレーズにHERO'Sで活躍した選手を大晦日開催のK-1 PREMIUM Dynamite!!に出場させている(トーナメントの決勝をK-1 PREMIUM Dynamite!!で行うなど)。

冠スポンサーは、2005年と2006年はパチンコパチスロメーカーのサミー。2007年はパチスロメーカーのオリンピアが務めている。オリンピアは引き続き2009年までDREAMでも冠スポンサーを継続した。

試合前の煽り映像はPRIDEが両者の対立や強さを際立てさせた殺気を演出する手法だったのに対し、どちらかといえば背負っているものを紹介することで視聴者との距離を近くしようとする演出が目立つ。

HERO'S終了後、前田はDREAMには関わらず、「THE OUTSIDER」を旗揚げした。THE OUTSIDERの試合はHERO'Sに準ずるルールで行われている。

ルール[編集]

HERO'Sでは、競技性を保持しつつ、従来から批判の多かった総合格闘技の残虐性を部分的に排除している。その独自性を規定する主なルールは以下の通りである。

公式ルール第8条第9項において、「スタンドポジション状態の選手によるグラウンドポジション状態の選手への顔面、頭部への蹴り(ただし、双方がグラウンド状態での攻防については、顔面、頭部への蹴り技は有効とする)」としている。寝たままの相手の頭を立っている選手がボールのように蹴る、いわゆる「サッカーボールキック」は禁止となっていた。

さらに同条第10項では、「4点ポジション等を含むあらゆるグランドポジション状態の選手の顔面・頭部への膝蹴り」も反則とする。

いずれも先行の総合格闘技イベントPRIDEでは認められている攻撃であり、HERO'Sの前身だったK-1 ROMANEXでは認められていたが、HERO'Sは地上波をメインとしたお茶の間向けのイベントであるため、危険な攻撃は禁止になった。

また、両選手間に有効な攻防が見られない状態、いわゆる膠着状態からのブレイクのタイミングが早いのも特徴である。これは、総合格闘技に詳しくない観客や視聴者を飽きさせないための方策として有効とされている。

公式ルール第12条第2項では、レフェリー・ジャッジの注意にもかかわらず、「5秒から10秒を目安に改善が見られない場合、両選手をブレイクし、スタンドから試合を再開させる」としている。

当初は全階級が5分3ラウンド制を採用していたが、人気選手の桜庭和志がHERO'Sへ移籍すると、桜庭が1ラウンド目を10分にしてほしいと要望。これを受け入れて、2006年8月より桜庭の階級であるライトヘビー級のみ10分と5分の2ラウンド制で延長ラウンドが5分という変則的なルールとなった[8]

リングス色[編集]

リングスCEOだった前田日明をスーパーバイザーに招き、旗揚げ当初はリングス色を濃厚に押し出した。前田によるリングスコネクションによる外国人選手の発掘も行うとし、トーナメントは当初、リングスで使われていた呼称のメガバトルトーナメントと呼ばれた[9]。既存のヒース・ヒーリングイアン・シャファーといった選手にリングスUSA、リングス・オーストラリア所属を名乗らせていた[10]。演出面でもリングスのテーマ曲が流され、リングアナウンサーにリングスでもリングアナだった古田信幸が起用されていた[11]。第1回大会の閉会式では前田コールを送るファンの姿も見られたが[12]、メガバトルトーナメントの呼称は正式には採用されず、2006年から実態のないリングスの肩書きは外されるようになった。

試合中継[編集]

HERO'Sは旗揚げから主催するTBSが中継している。同じくTBSが中継するK-1 WORLD MAXと同様にHERO'Sも平日開催が多い。なお、旗揚げした2005年は水曜日の開催が多かった(一部土曜日)が、2006年以後は『月曜ゴールデン』の枠に放送する関係上、月曜日に開催することが多くなっている。放送時間はこれもMAXと同じく平日開催の場合は21:00〜22:54に放送され、土曜日開催の場合は19:00〜20:54に放送されている。地上波の放送から数週間後にCS放送のTBSチャンネルで完全版を放送。

旗揚げ当初は動画配信サービスGyaOによる無料配信も行われていた。

実況はTBSのアナウンサー。解説はFEGの社長を務める谷川貞治と旗揚げから2007年3月までは船木誠勝、2007年7月は中井祐樹

スタッフ[編集]

参戦選手[編集]

スタッフ[編集]

実行委員[編集]

レフェリー[編集]

ジャッジ[編集]

捏造問題[編集]

HERO'Sを主催するTBSが2007年3月12日に放送した「総合格闘技HERO'S 2007 開幕戦」の中で、事実上の「捏造」映像が放送されていた。「HERO'S 2007」に出場する桜庭和志選手を紹介する中で、ファンのコメントが書き込まれたインターネット掲示板と見られる映像が映し出された。しかし、こうした掲示板はインターネット上には存在せず、実際は担当ディレクターが作成していた。TBSは今後イメージ映像であることを表示するように指導するとしている[13]。詳細はTBS掲示板捏造問題を参照。

優勝者[編集]

大会 階級 氏名 開催年月日
2005 ミドル級世界最強王者決定トーナメント ミドル級 日本の旗 山本"KID"徳郁 2005年12月31日
2006 ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント ライトヘビー級 日本の旗 秋山成勲 2006年10月9日
2006 ミドル級世界最強王者決定トーナメント ミドル級 ブラジルの旗 J.Z.カルバン 2006年10月9日
2007 ミドル級世界王者決定トーナメント ミドル級 ブラジルの旗 J.Z.カルバン 2007年9月17日

大会一覧[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 韓国大会はTBSが主催せず、2005年はHERO'S実行委員会、2007年はFEG KOREAが韓国大会を主催した。
  2. ^ 【ドリーム】3・15旗揚げ記者会見を全文掲載!(1) GBR 2008年2月13日
  3. ^ 新日本と前田&K-1が真っ向激突 3・26さいたま「HEROS」開催決定 スポーツナビ 2005年3月1日
  4. ^ FEG、本業のK-1に専念 BOUTREVIEW 2005年3月3日
  5. ^ 前田スーパーバイザーが一夜明け会見で、HERO'Sのシステム面に苦言 angle JAPAN 2006年8月6日
  6. ^ ミスジャッジ トイカツ記(戸井田カツヤ公式サイト) 2006年8月7日
  7. ^ 【K-1】12・31秋山成勲VS桜庭和志戦の裁定についての記者会見全文(2) GBR 2007年1月11日
  8. ^ やっぱり主役は、“サク咲く”桜庭和志 HERO'S 公式サイト 2006年8月4日
  9. ^ K-1選手に“前田イズム”を注入だ 「打撃の選手を総合でトップに育てる」 スポーツナビ 2005年3月27日
  10. ^ 腕相撲王者がHERO'Sへ バンナを握りつぶす!? 宇野vsハンセン、ヒーリングも参戦 スポーツナビ 2005年3月12日
  11. ^ HERO'S 金ちゃんのドンとやってみようGT(金原弘光公式ブログ) 2005年3月28日
  12. ^ (レポ&写真) HERO'S 3.26 さいたま:宇野、ハンセンに逆転KO負け BOUTREVIEW 2005年3月29日
  13. ^ TBSまた不祥事 2ちゃん映像「捏造」”. J-CASTニュース (2007年3月13日). 2007年6月6日閲覧。

外部リンク[編集]