2001年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

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2001年ナショナルリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 4
アトランタ・ブレーブス 1
シリーズ情報
試合日程 10月16日–21日
観客動員 5試合合計:20万6630人
1試合平均:04万1326人
MVP クレイグ・カウンセル(ARI)
NLDS ARI 3–2 STL
ATL 3–0 HOU
殿堂表彰者 ランディ・ジョンソン(ARI投手)
ジョン・シャーホルツ(ATL GM)
ボビー・コックス(ATL監督)
トム・グラビン(ATL投手)
チッパー・ジョーンズ(ATL内野手)
グレッグ・マダックス(ATL投手)
ジョン・スモルツ(ATL投手)
チーム情報
アリゾナ・ダイヤモンドバックス(ARI)
シリーズ出場 球団創設4年目で初
GM ジョー・ガラジオーラ・ジュニア
監督 ボブ・ブレンリー
シーズン成績 92勝70敗・勝率.568
西地区優勝

アトランタ・ブレーブス(ATL)
シリーズ出場 2年ぶり11回目
GM ジョン・シャーホルツ
監督 ボビー・コックス
シーズン成績 88勝74敗・勝率.543
東地区優勝

 < 2000
NLCS
2001

2002 > 

 < 2000
ALCS
2001

2002 > 
ワールドシリーズ

2001年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)ポストシーズンは10月9日に開幕した。ナショナルリーグの第32回リーグチャンピオンシップシリーズ(32nd National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、16日から21日にかけて計5試合が開催された。その結果、アリゾナ・ダイヤモンドバックス西地区)がアトランタ・ブレーブス東地区)を4勝1敗で下し、球団創設4年目で初のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。

両球団がポストシーズンで対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は7試合対戦し、ダイヤモンドバックスが5勝2敗と勝ち越していた[1]。ダイヤモンドバックスの創設4年目でのリーグ優勝は、1961年以降のエクスパンションで創設された球団によるものとしては史上最速である[2]。前の最速記録はフロリダ・マーリンズによるもので、球団創設5年目の1997年にナショナルリーグを制覇していた。その年と翌1998年に続き、ブレーブスが本拠地球場ターナー・フィールドで対戦相手にリーグ優勝を決められたのは、ここ5年間で3度目となる[3]シリーズMVPには、第4戦で3適時打を放ち4打点を挙げるなど、5試合で打率.381・4打点・OPS.905という成績を残したダイヤモンドバックスのクレイグ・カウンセルが選出された。このあとダイヤモンドバックスは、ワールドシリーズでもアメリカンリーグ王者ニューヨーク・ヤンキースを4勝3敗で下して初優勝を成し遂げた。

試合結果[編集]

2001年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月16日に開幕し、途中に移動日を挟んで6日間で5試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月16日(火) 第1戦 アトランタ・ブレーブス 0-2 アリゾナ・ダイヤモンドバックス バンク・ワン・ボールパーク
10月17日(水) 第2戦 アトランタ・ブレーブス 8-1 アリゾナ・ダイヤモンドバックス
10月18日(木) 移動日
10月19日(金) 第3戦 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 5-1 アトランタ・ブレーブス ターナー・フィールド
10月20日(土) 第4戦 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 11-4 アトランタ・ブレーブス
10月21日(日) 第5戦 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 3-2 アトランタ・ブレーブス
優勝:アリゾナ・ダイヤモンドバックス(4勝1敗 / 球団創設4年目で初)

第1戦 10月16日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
ダイヤモンドバックス先発投手ランディ・ジョンソンが11奪三振で完封勝利(2分50秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 1
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 1 0 0 0 1 0 0 0 X 2 8 0
  1. ランディ・ジョンソン(1勝)  グレッグ・マダックス(1敗)  
  2. 審判
    [球審]ジェリー・クロフォード
    [塁審]一塁: ジェフ・ケロッグ、二塁: エンジェル・ヘルナンデス、三塁: マイク・ライリー
    [外審]左翼: ジェリー・デービス、右翼: ティム・マクレランド
  3. 昼間試合 試合時間: 2時間44分 観客: 3万7729人 気温: 72°F(22.2°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アトランタ・ブレーブス アリゾナ・ダイヤモンドバックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 M・ジャイルズ 1 T・ウォマック
2 J・フランコ 2 C・カウンセル
3 C・ジョーンズ 3 L・ゴンザレス
4 B・ジョーダン 4 R・サンダース
5 A・ジョーンズ 5 M・グレース
6 B・ギルキー 6 M・ウィリアムズ
7 R・サンチェス 7 S・フィンリー
8 P・バコ 8 D・ミラー
9 G・マダックス 9 R・ジョンソン
先発投手 投球 先発投手 投球
G・マダックス R・ジョンソン

第2戦 10月17日[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アトランタ・ブレーブス 1 0 0 0 0 0 2 5 0 8 8 0
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 5 1
  1. トム・グラビン(1勝)  ミゲル・バティスタ(1敗)  
  2. 本塁打
    ATL:マーカス・ジャイルズ1号ソロ、ハビー・ロペス1号2ラン、B.J.サーホフ1号2ラン
  3. 審判
    [球審]ジェフ・ケロッグ
    [塁審]一塁: エンジェル・ヘルナンデス、二塁: マイク・ライリー、三塁: ジェリー・デービス
    [外審]左翼: ティム・マクレランド、右翼: ジェリー・クロフォード
  4. 夜間試合 試合時間: 2時間54分 観客: 4万9334人 気温: 89°F(31.7°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アトランタ・ブレーブス アリゾナ・ダイヤモンドバックス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 M・ジャイルズ 1 C・カウンセル
2 J・フランコ 2 J・ベル
3 C・ジョーンズ 3 L・ゴンザレス
4 B・ジョーダン 4 R・サンダース
5 B・サーホフ 5 S・フィンリー
6 A・ジョーンズ 6 M・ウィリアムズ
7 J・ロペス 7 M・グレース
8 R・サンチェス 8 D・ミラー
9 T・グラビン 9 M・バティスタ
先発投手 投球 先発投手 投球
T・グラビン M・バティスタ

第3戦 10月19日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
5回表一死満塁、マット・ウィリアムズのゴロで三塁手チッパー・ジョーンズが本塁へ悪送球、2走者が生還しダイヤモンドバックスが3点差に突き放す(1分13秒)
9回裏、カート・シリングがB.J.サーホフを空振り三振に仕留めて試合終了、ダイヤモンドバックスが2勝目を挙げる(55秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 0 0 2 0 3 0 0 0 0 5 9 1
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 4 1
  1. カート・シリング(1勝)  ジョン・バーケット(1敗)  
  2. 審判
    [球審]エンジェル・ヘルナンデス
    [塁審]一塁: マイク・ライリー、二塁: ジェリー・デービス、三塁: ティム・マクレランド
    [外審]左翼: ジェリー・クロフォード、右翼: ジェフ・ケロッグ
  3. 夜間試合 試合時間: 2時間59分 観客: 4万1624人 気温: 61°F(16.1°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アリゾナ・ダイヤモンドバックス アトランタ・ブレーブス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 T・ウォマック 1 M・ジャイルズ
2 C・カウンセル 2 J・フランコ
3 L・ゴンザレス 3 C・ジョーンズ
4 M・ウィリアムズ 4 B・ジョーダン
5 S・フィンリー 5 B・サーホフ
6 R・サンダース 6 A・ジョーンズ
7 M・グレース 7 J・ロペス
8 D・ミラー 8 R・サンチェス
9 C・シリング 9 J・バーケット
先発投手 投球 先発投手 投球
C・シリング J・バーケット

第4戦 10月20日[編集]

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 0 0 4 2 0 0 0 1 4 11 12 0
アトランタ・ブレーブス 1 1 0 0 0 0 1 1 0 4 13 4
  1. ブライアン・アンダーソン(1勝)  グレッグ・マダックス(2敗)  S金炳賢(1S)  
  2. 本塁打
    ARI:ルイス・ゴンザレス1号3ラン
    ATL:アンドリュー・ジョーンズ1号ソロ
  3. 審判
    [球審]マイク・ライリー
    [塁審]一塁: ジェリー・デービス、二塁: ティム・マクレランド、三塁: ジェリー・クロフォード
    [外審]左翼: ジェフ・ケロッグ、右翼: エンジェル・ヘルナンデス
  4. 夜間試合 試合時間: 3時間47分 観客: 4万2291人 気温: 68°F(20°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アリゾナ・ダイヤモンドバックス アトランタ・ブレーブス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 T・ウォマック 1 M・ジャイルズ
2 C・カウンセル 2 J・フランコ
3 L・ゴンザレス 3 C・ジョーンズ
4 R・サンダース 4 B・ジョーダン
5 S・フィンリー 5 B・サーホフ
6 M・ウィリアムズ 6 A・ジョーンズ
7 M・グレース 7 R・サンチェス
8 D・ミラー 8 P・バコ
9 A・ロペス 9 G・マダックス
先発投手 投球 先発投手 投球
A・ロペス G・マダックス

第5戦 10月21日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
9回裏、金炳賢がフリオ・フランコを中飛に打ち取り試合終了、ダイヤモンドバックスのリーグ優勝が決定(1分24秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 0 0 0 1 2 0 0 0 0 3 6 1
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2 7 1
  1. ランディ・ジョンソン(2勝)  トム・グラビン(1勝1敗)  S金炳賢(2S)  
  2. 本塁打
    ARI:エルビエル・デュラーゾ1号2ラン
    ATL:フリオ・フランコ1号ソロ
  3. 審判
    [球審]ジェリー・デービス
    [塁審]一塁: ティム・マクレランド、二塁: ジェリー・クロフォード、三塁: ジェフ・ケロッグ
    [外審]左翼: エンジェル・ヘルナンデス、右翼: マイク・ライリー
  4. 夜間試合 試合時間: 3時間13分 観客: 3万5652人 気温: 70°F(21.1°C)
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アリゾナ・ダイヤモンドバックス アトランタ・ブレーブス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 T・ウォマック 1 M・ジャイルズ
2 C・カウンセル 2 J・フランコ
3 L・ゴンザレス 3 C・ジョーンズ
4 R・サンダース 4 B・ジョーダン
5 M・グレース 5 A・ジョーンズ
6 M・ウィリアムズ 6 J・ロペス
7 D・バティスタ 7 B・ギルキー
8 D・ミラー 8 R・サンチェス
9 R・ジョンソン 9 T・グラビン
先発投手 投球 先発投手 投球
R・ジョンソン T・グラビン

脚注[編集]

  1. ^ "Head-to-Head Records," Baseball-Reference.com. 2021年5月19日閲覧。
  2. ^ David O'Brien, National correspondent, "D'BACKS TAKE THE NEXT STEP," Orlando Sentinel, October 22, 2001. 2021年5月19日閲覧。
  3. ^ Associated Press, "Atlanta goes out again, but not quietly," ESPN.com, October 21, 2001. 2021年5月19日閲覧。

外部リンク[編集]