浜矩子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
浜 矩子
生誕 (1952-08-03) 1952年8月3日(65歳)
研究機関 同志社大学大学院ビジネス研究科
研究分野 国際経済学、国際金融論、欧州経済論
母校 東京都立戸山高等学校
一橋大学
影響を
受けた人物
山澤逸平
テンプレートを表示

浜 矩子(はま のりこ、1952年8月3日 - )は、日本経済学者同志社大学大学院ビジネス研究科専門職学位課程教授。専門は「国際経済学」「国際金融論」「欧州経済論」[1]

人物[ソースを編集]

東京都出身。東京都立戸山高等学校を経て、1975年一橋大学経済学部卒業。大学では山澤逸平ゼミナールに所属。

1975年三菱総合研究所入社。1990年から1998年まで、同社初代英国駐在員事務所長兼駐在エコノミストとしてロンドン勤務。帰国後、三菱総合研究所経済調査部長、同社政策・経済研究センター主席研究員を務め、経済動向に関するコメンテイターとして内外メディアに執筆や出演を行っている。

2002年秋より同志社大学大学院ビジネス研究科教授に就任し、週1度京都に通い教鞭をとる。2011年には同志社大学大学院ビジネス研究科長に就任。

2012年から財務省の財政制度等審議会臨時委員を務める。金融庁金融審議会委員、国税庁国税審査会委員、経済産業省産業構造審議会特殊貿易措置小委員会委員なども歴任。

2014年、民進党の政治塾「大阪デモクラ塾」(塾長:辻本清美)の講師に就任。[2]

経済に関する主張[ソースを編集]

経済予測[ソースを編集]

『2010年日本経済―「二番底」不況へ突入する!』(ISBN 978-4492395257)、『2011年日本経済-ソブリン恐慌の年になる!』(ISBN 978-4492395424)、『2012年資本主義経済大清算の年になる 』( ISBN 978-4492395608)、『2013年世界経済総崩れの年になる!』(ISBN 978-4492395776)、『2014年 戦後最大級の経済危機がやって来る!』(ISBN 978-4492395943)、『2015年日本経済 景気大失速の年になる!』(ISBN 4492396098)、『2016年日本経済 複合危機襲来の年になる!』(ISBN 978-4492396261)と、世界恐慌の予言を毎年行っている。

  • 2011年1月に「2011年は1ドル50円時代が到来する」と予測し、『1ドル50円時代を生き抜く日本経済』を出版した。また、2012年1月にも「2012年は1ドル50円時代が到来する」と予測していた[3]。2013年11月時点でも超円高予想は「全く変わっていない」としている[4]
    • 円高について「日本は世界最大の債権国であり、円の価値が上がることは日本経済の成熟度の証にほかならず、当然の帰結といえる」と述べている[5]
    • 通貨について「日本各地で地域通貨が誕生・定着すれば、日本を覆う閉塞感も相当に払拭される。いわば「小国の群れとしての日本経済」が成り立てば、活気があり、威勢のいい姿だ」と述べている[6]
  • 資本主義経済を否定的に語ることが多く、2013年5月31日配信の『東洋経済オンライン』でのインタビュー記事では、「日本に欠けているのは成長ではなく分配」と述べたうえ、「ワーキングプアの貧困問題こそ政治が考えるべきテーマ」と言及。現在の経済政策におけるもっとも重要な課題が、非正規雇用者の待遇改善であるとの認識を示した。[7]
  • 2014年1月のテレビ番組で年末の日経平均株価が10,000円を割ると予測した[8]。(2014年12月30日の日経平均株価は17,702円であり浜の予測とは正反対の結果となった[9]。)
  • 2015年4月、週刊朝日量的金融緩和政策について「株価、円、国債のトリプル暴落もありうる」と予想した[10]が、12月に浜の予想とは正反対の結果となったため「チーム・アベは、公共財と言えるGPIFなどの公的年金を使って株高を演出しているだけ。 国民生活に悪影響を及ぼしかねない『火遊び』をなぜ露骨にやれるのか」と批判し、「暴落のXデーは明日にも来る」と予想した。[11]

アベノミクス批判[ソースを編集]

安倍晋三による経済政策アベノミクス)を「生計を営む個々の人間に目を向けていない上、世界制覇志向のため、グローバル化した経済と相性が悪い」「円の価値を軽視していると世界に見放されて、日本経済が崩壊する」と2013年から警鐘を鳴らし続けており[12]、「アホノミクス」「ドアホのミクス」[13]「妖怪アベノミクス」[14]などの蔑称で批判している。

  • レーガノミクスはバラマキ型の需要大拡張政策であり、金融政策への便乗商法で、安倍晋三経済政策アベノミクス」は金融政策に対する恫喝商法と解説している[15]
  • 2013年5月、アベノミクスにより円安が進み、「日本経済が復活した」と騒ぐのは許しがたい状況であると批判し、アベノミクスは作られたムードに踊らされている「アホノミクス」であると否定的な見解を示した[16]。また、「この政策で恩恵を受けるのは、株や不動産を持っているごく一部の富裕層だけである[17]」「輸出企業の業績が上がっても、雇用が増える、賃金が上がるということに結びつくかどうかわからない。むしろ、円安を進めていくと、資源・材料などの企業の輸入コストが上がり、その中で価格競争力を維持しようとすれば労働者の賃金が下がることにもなりかねない[18]」と述べている。
  • 2013年6月、日経平均株価が米国量的緩和の早期縮小観測の高まりや、安倍政権の成長戦略第3弾の内容が新鮮味に欠ける内容であったことを受け、前月末比で小幅に下落した(約2か月ぶりの安値となる12,400円台半ばまで下落)[19]。浜は株価暴落はアベノミクスのバブル破綻した象徴と批判し、金融緩和や財政出動でデフレーション脱却はできないと主張した[20]。なお、日経平均株価は翌月に約2か月ぶりの高値となる14,900円台まで上昇した[21]

政治に関する主張[ソースを編集]

憲法[ソースを編集]

2009年5月3日(憲法記念日)に「九条の会・おおさか」が大阪市中央区のエル・おおさかが主催した「世界同時不況と平和を考える」で「外国人より日本人の雇用を優先する「愛国雇用」の兆候がある」「差別や排除から平和が脅かされる」と憲法改正に疑義を呈した。さらに自身の母が普段から「戦争してはいけない」と話していたことを引き合いに出しながら「平和憲法は何物にも代え難い」と述べた。[要出典]

国家安全保障会議[ソースを編集]

2013年、朝日新聞のインタビューで、安倍晋三総理大臣は明治時代の「富国強兵」を目指しており、富国にあたるものがアベノミクスであり、強兵にあたるものが国家安全保障会議である。国家安全保障会議により、企業は政府の顔色を伺うようにせざるを得なくなり、国民の生活が軽視されることになる。安倍総理大臣はこの両輪を用いて大日本帝国の復活を目論んでいるが、国際的な孤立を招くだけの結果に終わるだろうと予測している。[22]

安全保障関連法[ソースを編集]

2015年9月20日、安全保障関連法に反対する学者の会の呼びかけ人となる。[23]

評価[ソースを編集]

  • 東京新聞は、浜の経済分析を「舌鋒鋭いご高説」と賞賛しており、記事に掲載する際も「賜る」という言葉を使って掲載するなど、極めて高い評価をしている。[24]

出演[ソースを編集]

TV[ソースを編集]

著書[ソースを編集]

単著[ソースを編集]

  • 『分裂する欧州経済 - EU崩壊の構図』(日本経済新聞社、1994年
  • 『最新EU経済入門 - 迷走するマーストリヒト後の欧州』(日本評論社、1995年)
  • 『ネクタイを締めた海賊たち - 「元気なイギリス」の謎を解く』(日本経済新聞社、1998年)
  • 『経済は地球を回る - エコノミストの見方・考え方』(ちくまプリマーブックス、2001年)
  • 『ユーロランドの経済学 - 政治の思惑・通貨の力学』(PHP新書、2001年)
  • 『超・常識塾(政治・経済編)迷える日本を生き抜くわたしたちのために』cafeglobe.com 編(実業之日本社、2003年)
  • 『グローバル恐慌 - 金融暴走時代の果てに』(岩波新書、2009年)ISBN 978-4004311683
  • 『スラム化する日本経済 4分極化する労働者たち』(講談社+α新書、2009年)ISBN 978-4062725637
  • 『ザ・シティ金融大冒険物語-海賊バンキングとジェントルマン資本主義』毎日新聞社 2009 ISBN 978-4620319469
  • 『死に至る地球経済』2010 岩波ブックレット ISBN 978-4002707938
  • 『ドル終焉 グローバル恐慌は、ドルの最後の舞台となる!』ビジネス社 2010 ISBN 978-4828415642
  • 『浜矩子の「新しい経済学」 グローバル市民主義の薦め』2010 角川SSC新書 ISBN 978-4828415642
  • ユニクロ型デフレと国家破産』2010 文春新書 ISBN 978-4166607594
  • 『ユーロが世界経済を消滅させる日 ヨーロッパ発!第2次グローバル恐慌から資産を守る方法』フォレスト出版 2010 ISBN 978-4894513860
  • 『1ドル50円時代を生き抜く日本経済』朝日新聞出版 2011 ISBN 978-4023308848
  • 『EUメルトダウン 欧州発世界がなくなる日』朝日新聞出版 2011 ISBN 978-4023310155
  • 『恐慌の歴史 "100年に一度"の危機が3年ごとに起きる理由』2011 宝島社新書 ISBN 978-4796678094
  • ソブリンリスクの正体』フォレスト出版 2011 ISBN 978-4894518483
  • 『誰が「地球経済」を殺すのか 真相を読み解く七つ道具』実業之日本社 2011 ISBN 978-4408108858
  • 『「通貨」を知れば世界が読める "1ドル50円時代"は何をもたらすのか?』2011 PHPビジネス新書 ISBN 978-4569796208
  • 『グローバル大恐慌時代の世界経済を読む』毎日新聞社 2012 ISBN 978-4620321455
  • 『財政恐慌 ついに金融と財政の死に至る無限ループに突入した』徳間書店 2012 ISBN 978-4198633462
  • 『誰も書かなかった世界経済の真実 地球経済は再び斬り刻まれる(2時間でいまがわかる!)』アスコム 2012 ISBN 978-4776207382
  • 『中国経済あやうい本質』2012 集英社新書 ISBN 978-4087206357
  • 『「通貨」はこれからどうなるのか』2012 PHPビジネス新書 ISBN 978-4569803500
  • 『新・国富論 グローバル経済の教科書』文春新書、2012 ISBN 978-4166608942
  • 『アベノミクスとアホノミクス──浜矩子特別講義』2013 中経出版 KindleiTunesなどの電子書籍のみの出版
  • 『超入門・グローバル経済 「地球経済」解体新書』NHK出版新書 2013
  • 『これから3年、日本と「地球経済」で起きること』実業之日本社 2013
  • 『新・通貨戦争 次に来る危機の「正体」』朝日新書 2013
  • 『「アベノミクス」の真相』中経出版 2013
  • 『円安幻想 ドルにふりまわされないために』PHPビジネス新書 2013
  • 『老楽国家論 反アベノミクス的生き方のススメ』新潮社 2013
  • 『円ドル同時終焉の跫音 日米無理心中物語』ビジネス社 2014
  • 『地球経済のまわり方』ちくまプリマー新書 2014
  • 『もうエコノミストに騙されないために 紫炎のMBA講義録』毎日新聞社 2015
  • 『EU消滅 ドイツが世界を滅ぼすか?』朝日新聞出版 2015
  • 『国民なき経済成長 脱・アホノミクスのすすめ』角川新書 2015
  • 『さらばアホノミクス 危機の真相』毎日新聞出版 2015
  • 『アホノミクス完全崩壊に備えよ』角川新書 2016
  • 『お金さえあればいい? 大人は知らない・子どもは知りたい! 子どもと考える経済のはなし』高畠純クレヨンハウス 2016
  • 『どアホノミクスへ最後の通告』毎日新聞出版 2016
  • 『浜矩子の歴史に学ぶ経済集中講義』集英社 2016
  • 『みんなで行こうアホノミクスの向こう側 平和の経済学を目指して』かもがわ出版 2016

共著[ソースを編集]

脚注[ソースを編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 同志社大学大学院ビジネス研究科 教員紹介
  2. ^ 2014年3月30日19時18分 読売新聞【政治】浜矩子教授らが講師 民主の政治塾「大阪デモクラ塾」への応募者、維新を上回る
  3. ^ 注目エコノミスト「2012年は1ドル=50円時代が到来する」NEWSポストセブン 2012年1月4日
  4. ^ 国債と円は大暴落も、日銀緩和を「ドアホノミクス」と批判-浜教授(2Bloomberg 2013年11月25日
  5. ^ 浜 矩子氏インタビュー1 円高は日本経済の成熟度の証PHPビジネスオンライン 衆知 2012年2月9日
  6. ^ 浜 矩子氏インタビュー2 地球上から為替戦争がなくなる日PHPビジネスオンライン 衆知 2012年2月9日
  7. ^ インタビュー 株価急落で露呈した妖怪アベノミクスの本性東洋経済オンライン 2013年5月31日
  8. ^ TVでた蔵 2014年1月25日放送 田勢康弘の週刊ニュース新書”. ワイヤーアクション (2014年1月25日). 2015年8月23日閲覧。
  9. ^ 日本経済新聞 2014年12月31日 当該記事
  10. ^ 週刊朝日 2015.4.9 浜矩子「株価・円・国債のトリプル暴落の可能性」を指摘 [1]
  11. ^ 毎日新聞 4月13日 浜矩子教授-今の株高は異常 チーム・アベによる株高演出 暴落のXデーは明日にでも
  12. ^ ブルームバーグ  2013/11/25 国債と円は大暴落も、日銀緩和を「ドアホノミクス」と批判-浜教授
  13. ^ 浜矩子 ドアホノミクスを叱る!”. サンデー毎日 (2016年2月7日). 2016年12月22日閲覧。他多数。
  14. ^ 株価急落で露呈した妖怪アベノミクスの本性 浜矩子がアベノミクスに反対する理由(その2)”. 東洋経済オンライン編集部 (2013年5月31日). 2016年12月22日閲覧。他多数。
  15. ^ 毎日新聞 2013年1月21日 [危機の真相:○○ノミクスは悪徳商法=浜矩子- 毎日jp(毎日新聞) ]
  16. ^ 浜 矩子・どうなる? アベノミクス ~「懐疑派」からの意見”. PHPビジネスオンライン 衆知 (2013年5月1日). 2013年5月8日閲覧。
  17. ^ インタビュー 「アホノミクス」が5つの悲劇を引き起こす!東洋経済オンライン 2013年5月24日
  18. ^ 円安・株高 資金を持たない会社員や非正規雇用者に利点なしNEWSポストセブン 2013年1月31日
  19. ^ 日経指数 月次レポート 2013 年 7 月 1 日
  20. ^ 浜矩子氏 株価暴落はアベノミクスのバブル破綻し始めた象徴NEWSポストセブン 2013年6月11日
  21. ^ 日経指数 月次レポート 2013 年 8 月 1 日
  22. ^ 朝日新聞 2013/12/10 浜矩子教授 「安倍政権、アベノミクスとおぞましい法で『富国強兵』、大日本帝国へ…」「中韓との緊張で、日本は国際的孤立へ」
  23. ^ 安全保障関連法に反対する学者の会[2]
  24. ^ 東京新聞 2014/01/29 浜矩子教授の講演を聞いてきた 安倍首相は世界一を目指すというが、働く人を犠牲にして、一体何を取り戻そうというのか

関連項目[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]