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タイセイレジェンド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タイセイレジェンド
2013年フェブラリーS
欧字表記 Taisei Legend
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 2007年3月26日(17歳)
抹消日 2015年6月17日(JRA)
2015年10月16日(NAR)
キングカメハメハ
シャープキック
母の父 メジロマックイーン
生国 日本の旗 日本北海道安平町
生産者 ノーザンファーム
馬主 田中成奉
調教師 矢作芳人栗東
→藤田輝信(大井)
競走成績
生涯成績 42戦9勝
中央競馬:24戦6勝
地方競馬:16戦3勝
海外:2戦0勝
獲得賞金 2億6133万9000円
中央競馬:1億624万9000円
地方競馬:1億5509万円
勝ち鞍
JpnI JBCスプリント 2012年
JpnII 東京盃 2013年
JpnIII クラスターカップ 2012年
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タイセイレジェンド (Taisei Legend[1]) は、日本競走馬である。馬名の意味は冠名+伝説。主な勝ち鞍はJBCスプリント(2012年)東京盃(2013年)。

経歴

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2歳(2009年)

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8月2日札幌の芝1800mの新馬戦でデビューし、2番人気で2着だった。続く札幌芝1800mの2歳未勝利戦で直線差しきって初勝利をあげる。

3歳(2010年)

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重賞の共同通信杯を含め芝の1800mから2400mのレースを4戦して全て着外に終わる。これ以後芝を使われることは無かった。ダートに転じての6月27日函館の500万下で2着に2馬身1/2差をつけて2勝目を飾る。しかしその後はダートの中距離戦を4戦したが勝てずにこの年を終える。

4歳(2011年)

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4月9日の小倉の天草特別(1000万下、ダート1700m)で逃げ切って3勝目をあげると、続く東京の準オープン・きずな賞(ダート1600m)は2着に3馬身差の圧勝で連勝を飾り、オープン入りを果たす。このあと準オープンに降級し、休養あけとなった東京のテレビ静岡賞は逃げ切って4勝目を飾った。この後東京ダートのマイル重賞武蔵野ステークスは先行するも8着に敗れるが、中山ダート1200mのGIII重賞カペラステークスでは粘って3着に健闘し、これ以後は1200mから1400m中心のローテを組まれるようになる。

5歳(2012年)

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東京の根岸ステークスから内田博幸が手綱を取り逃げ粘って4着に入ると、中山の千葉ステークスは直線抜け出してオープン初勝利となった。このあと2戦挟んで交流重賞に出走。門別北海道スプリントカップは2着に入り、盛岡クラスターカップは逃げ切って1番人気に応えるとともに重賞初制覇を飾った。秋は東京盃を2着として臨んだ大一番・川崎JBCスプリントでは、他の先行型が出遅れるなどしたのに対し好スタートを切って楽にハナを切ると、4コーナーではさらに後続を突き放し、最後は2着に3馬身差をつける完勝でGI級競走初制覇を果たす[2]。勝ちタイムの1:26.6は、川崎ダート1400mのコースレコードであった。

6歳(2013年)〜8歳(2015年)

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根岸ステークスで11着、2011年の武蔵野ステークス以来の1600m以上のレースとなったフェブラリーステークスで13着といずれも大敗。初の海外遠征となったドバイゴールデンシャヒーンでも12着に終わる。帰国後休みを挟んでクラスターカップ、オーバルスプリントで連続2着のあと、東京盃テスタマッタに3馬身半差をつけて優勝した[3]。連覇を狙ったJBCスプリントは7着に敗れた。2014年はクラスターカップから始動するが、その後は入着もできないレースが多くなり、2015年6月17日付けで競走馬登録を抹消、大井競馬に移籍する[4]。移籍後は韓国遠征などもしたが1勝もできず、2015年10月16日付けで地方競馬の登録を抹消され引退した。

競走成績

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年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2009.08.02 札幌 2歳新馬 9 003.7 0(2人) 02着 岩田康誠 54 芝1800m(良) 1:51.5 (36.1) -0.1 メイショウホンマル
0000.08.22 札幌 2歳未勝利 14 003.6 0(2人) 01着 岩田康誠 54 芝1800m(良) 1:50.3 (35.3) -0.1 (ヤングアットハート)
2010.02.07 東京 共同通信杯 GIII 13 020.0 0(6人) 06着 三浦皇成 56 芝1800m(良) 1:48.7 (34.0) -0.5 ハンソデバンド
0000.02.21 東京 セントポーリア賞 500万下 14 002.1 0(1人) 12着 C.ルメール 56 芝1800m(良) 1:49.1 (35.3) -1.8 バシレウス
0000.04.24 京都 ムーニーバレーRC賞 500万下 14 006.7 0(3人) 11着 川田将雅 56 芝2400m(稍) 2:29.2 (36.1) -0.6 ネオポラリス
0000.06.20 函館 湯川特別 500万下 11 006.4 0(3人) 08着 藤田伸二 54 芝2000m(良) 2:04.7 (40.0) -2.8 ニシノラブキング
0000.06.27 函館 3歳上500万下 10 004.4 0(2人) 01着 芹沢純一 54 ダ1700m(良) 1:46.1 (37.4) -0.4 (マイネルビスタ)
0000.07.17 函館 駒場特別 1000万下 10 003.4 0(1人) 04着 芹沢純一 54 ダ1700m(良) 1:46.3 (37.4) -0.8 プレシャスジェムズ
0000.08.22 札幌 マカオJCT 1000万下 13 004.9 0(4人) 07着 芹沢純一 53 ダ1700m(良) 1:46.2 (38.8) -0.9 ビタースウィート
0000.10.17 京都 3歳上1000万下 9 009.6 0(4人) 07着 芹沢純一 55 ダ1800m(良) 1:54.0 (38.0) -1.1 トーセンスターン
0000.12.05 阪神 3歳上1000万下 11 033.7 0(9人) 11着 安部幸夫 56 ダ2000m(稍) 2:09.0 (42.8) -4.6 ジョーモルデュー
2011.04.09 小倉 天草特別 1000万下 16 013.6 0(7人) 01着 芹沢純一 54 ダ1700m(稍) 1:44.4 (37.4) -0.2 (タガノアッシュ)
0000.04.24 東京 被災地支援きずな賞 1600万下 16 012.5 0(5人) 01着 岩田康誠 54 ダ1600m(重) 1:36.4 (36.7) -0.5 (エアウルフ)
0000.06.11 東京 オアシスS OP 15 004.0 0(2人) 04着 石橋脩 54 ダ1600m(重) 1:35.2 (36.9) -0.2 ナムラタイタン
0000.07.24 新潟 柳都S 1600万下 15 005.1 0(3人) 12着 石橋脩 57.5 ダ1800m(良) 1:53.0 (38.7) -1.1 メイショウエンジン
0000.10.09 東京 テレビ静岡賞 1600万下 15 009.9 0(5人) 01着 蛯名正義 57 ダ1400m(良) 1:23.5 (35.2) -0.4 (エアウルフ)
0000.11.13 東京 武蔵野S GIII 16 018.2 0(6人) 08着 柴田善臣 56 ダ1600m(稍) 1:35.9 (36.6) -0.7 ナムラタイタン
0000.12.11 中山 カペラS GIII 15 024.3 0(8人) 03着 坂井英光 56 ダ1200m(稍) 1:09.5 (35.5) -0.4 ケイアイガーベラ
2012.01.29 東京 根岸S GIII 16 012.9 0(6人) 04着 内田博幸 56 ダ1400m(良) 1:23.7 (36.3) -0.2 シルクフォーチュン
0000.02.25 中山 千葉S OP 13 002.2 0(1人) 01着 内田博幸 56 ダ1200m(不) 1:09.8 (36.1) -0.1 アーリーロブスト
0000.05.13 京都 栗東S OP 16 010.7 0(5人) 09着 藤岡康太 57 ダ1400m(良) 1:24.3 (37.2) -1.2 ファリダット
0000.05.26 東京 欅S OP 16 008.5 0(4人) 07着 内田博幸 56 ダ1400m(良) 1:23.6 (36.7) -0.6 ブライトアイザック
0000.06.14 門別 北海道スプリントC JpnIII 13 003.5 0(2人) 02着 内田博幸 56 ダ1200m(良) 1:12.1 (37.4) -0.5 セレスハント
0000.08.14 盛岡 クラスターカップ JpnIII 11 001.9 0(1人) 01着 内田博幸 54 ダ1200m(重) 1:09.2 (35.2) -1.0 (セレスハント)
0000.10.03 大井 東京盃 JpnII 16 003.6 0(2人) 02着 内田博幸 56 ダ1200m(稍) 1:11.5 (36.9) -0.3 ラブミーチャン
0000.11.05 川崎 JBCスプリント JpnI 11 004.7 0(2人) 01着 内田博幸 57 ダ1400m(良) 1:26.6 (38.6) -0.6 セイクリムズン
2013.01.27 東京 根岸S GIII 16 018.0 0(7人) 11着 石橋脩 59 ダ1400m(良) 1:24.6 (36.6) -0.9 メイショウマシュウ
0000.02.17 東京 フェブラリーS GI 16 107.5 (14人) 14着 田辺裕信 57 ダ1600m(良) 1:36.9 (38.3) -1.8 グレープブランデー
0000.03.30 メイダン ドバイGシャヒーン G1 13 12着 R.ムーア 57 AW1200m(良) Reynaldothewizard
0000.08.14 盛岡 クラスターカップ JpnIII 14 005.2 0(5人) 02着 内田博幸 59 ダ1200m(良) 1:09.6 (35.0) -0.1 ラブミーチャン
0000.09.12 浦和 オーバルスプリント JpnIII 12 003.6 0(3人) 02着 内田博幸 59 ダ1400m(良) 1:27.3 (38.4) -0.4 セイントメモリー
0000.10.02 大井 東京盃 JpnII 15 002.2 0(1人) 01着 内田博幸 58 ダ1200m(不) 1:11.0 (36.6) -0.7 テスタマッタ
0000.11.05 金沢 JBCスプリント JpnI 12 003.4 0(2人) 07着 内田博幸 57 ダ1400m(不) 1:29.0 (39.1) -1.9 エスポワールシチー
2014.08.13 盛岡 クラスターカップ JpnIII 14 007.7 0(5人) 06着 内田博幸 60 ダ1200m(稍) 1:10.3 (35.5) -0.6 サマリーズ
0000.10.01 大井 東京盃 JpnII 11 007.3 0(3人) 08着 田辺裕信 58 ダ1200m(良) 1:11.9 (38.0) -1.7 ノーザンリバー
0000.11.03 盛岡 JBCスプリント JpnI 16 024.0 0(5人) 03着 福永祐一 57 ダ1200m(重) 1:09.1 (35.6) -0.1 ドリームバレンチノ
0000.12.24 園田 兵庫ゴールドT JpnIII 12 003.8 0(2人) 08着 内田博幸 59 ダ1400m(稍) 1:27.6 (39.1) -1.9 メイショウコロンボ
2015.03.17 高知 黒船賞 JpnIII 12 084.9 0(7人) 06着 内田博幸 59 ダ1400m(重) 1:28.6 (39.2) -1.3 ダノンレジェンド
0000.05.27 浦和 さきたま杯 JpnII 11 030.4 0(5人) 08着 森泰斗 58 ダ1400m(良) 1:28.8 (40.0) -2.1 ノーザンリバー
0000.06.11 門別 北海道スプリントC JpnIII 14 039.6 0(6人) 10着 戸崎圭太 59 ダ1200m(良) 1:14.5 (39.3) -2.0 シゲルカガ
0000.08.30 ソウル アジアチャレンジカップ 11 0 0(5人) 09着 的場文男 57 ダ1200m(良) 1:14.4 -3.4 チェガンシラー
0000.10.13 大井 インタラクションC 準重賞 15 010.1 0(4人) 14着 笹川翼 57 ダ1200m(稍) 1:15.2 (40.6) -2.5 サトノタイガー

引退後

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2016年より種牡馬となり、優駿スタリオンステーションで繋養される[5]

2019年に初年度産駒がデビュー。7月4日、門別競馬場の2歳未勝利戦でタイセイサクセサーが勝利を収め、これが産駒の中央・地方あわせての初勝利となった。

2022年3月17日に浦和競馬場で行われた第68回桜花賞では、スピーディキックが1着、2着にティーズハクアが入り、2019年生が僅か8頭しかいないタイセイレジェンド産駒のワンツーフィニッシュとなった[6]

主な産駒

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血統表

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タイセイレジェンド血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 キングマンボ系
[§ 2]

キングカメハメハ
2001 鹿毛
父の父
Kingmambo
1990 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble
父の母
*マンファス
Manfath
1991 黒鹿毛
*ラストタイクーン *トライマイベスト
Mill Princess
Pilot Bird Blakeney
The Dancer

シャープキック
1996 鹿毛
メジロマックイーン
1987 芦毛
メジロティターン
1978 芦毛
メジロアサマ
*シエリル
メジロオーロラ
1978 栗毛
*リマンド
メジロアイリス
母の母
ペッパーキャロル
1987 栗毛
ニチドウアラシ
1976 栗毛
*ボールドアンドエイブル
*シャトーローズ
ダイナキャロル
1981 鹿毛
*ノーザンテースト
*クレアーブリッジ
母系(F-No.) クレアーブリッジ系(FN:13-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5・5x5 [§ 4]
出典
  1. ^ [8]
  2. ^ [9]
  3. ^ [8]
  4. ^ [8]

脚注

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  1. ^ タイセイレジェンド”. JBISサーチ. 2022年1月26日閲覧。
  2. ^ JBC20年史”. JBC2020特設サイト. 2022年2月20日閲覧。
  3. ^ “【大井・東京盃】1番人気タイセイレジェンド快勝!”. スポーツニッポン. (2013年10月3日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/10/03/kiji/K20131003006734580.html 2022年1月27日閲覧。 
  4. ^ “タイセイレジェンドが大井競馬へ移籍”. サンケイスポーツ. (2015年6月17日). http://race.sanspo.com/keiba/news/20150617/ope15061714340024-n1.html 2022年1月27日閲覧。 
  5. ^ “タイセイレジェンドが優駿スタリオンステーションにスタッドイン”. 競走馬のふるさと案内所. https://uma-furusato.com/news/83214.html 2016年3月20日閲覧。 
  6. ^ タイセイレジェンド産駒スピーディキックが南関東牝馬クラシック・桜花賞を制覇!”. 優駿 (2022年3月17日). 2022年6月18日閲覧。
  7. ^ スピーディキック”. JBISサーチ. 2022年1月26日閲覧。
  8. ^ a b c タイセイレジェンド 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 2022年2月13日閲覧。
  9. ^ タイセイレジェンド - 競走馬詳細 - UMATOKU”. 馬トク. 報知新聞社. 2022年2月13日閲覧。

外部リンク

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