ジーン・シモンズ (ミュージシャン)
ジーン・シモンズ Gene Simmons | |
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![]() 2016年 | |
基本情報 | |
出生名 | Chaim Witz |
生誕 |
1949年8月25日(71歳)![]() |
出身地 |
![]() ニューヨーク |
ジャンル |
ヘヴィメタル ハードロック グラムメタル |
職業 |
音楽家 俳優 |
担当楽器 | ボーカル、ベース |
活動期間 | 1970年 - 現在 |
共同作業者 | キッス |
公式サイト | GeneSimmons.com |
著名使用楽器 | |
B.C.リッチ・パニッシャー スペクター Cort Signature GS-1 | |
ジーン・シモンズ (Gene Simmons 1949年8月25日 - )は、イスラエル生まれのアメリカ人ミュージシャン。
ロックバンド、キッスのベーシスト、ヴォーカリストとして知られ、作詞および作曲も担当する。コンサートにおいては、火吹きや血を吐くパフォーマンスなど、演出面で大きく貢献している。キャラクターは悪魔のメイクを施したThe Demon。本業以外にもプロデューサーや俳優としても活動している。身長185cm。同バンド名義でロックの殿堂入り[1]。
来歴[編集]
生い立ち[編集]
1949年、イスラエルのハイファにてハンガリー系ユダヤ人の子として生まれる。母親のフローラ・クレイン(1926〜2018)はナチスの強制収容所にいたことがある[2]。出生名はハイム・ヴィッツ(Chaim Witz)。1958年、8歳の時に父親フェリ・ヴィッツ(1917〜2002)と離別し、母親と共にニューヨークに移住。ラストネームを母方の姓のクライン(Klein)に変える。アメリカに来た当初はほとんど英語が喋れなかったが、TVや漫画に夢中になることにより覚えた。
1968年、サリバンカウンティ・コミュニティ・カレッジで学びながら、様々なバンド活動に参加する。1970年からリッチモンド・カレッジの教育課程で学び、卒業後はマンハッタンの小学校で国語教師として教壇に立つ。
並行してバンド活動も続けており、1970年代初頭には音楽教師のブルック・オストランダーと共にプロ契約を目指す新しいバンドWicked Lesterを結成。数年前から知り合いだったスタンレー・アイゼン(後のポール・スタンレー)が参加し、1枚のアルバムをレコーディングしたが、レコード会社との契約はうまくいかず発売されることはなかった。結局、1972年にポール・スタンレーと共にWicked Lesterを脱退し、新しいバンドの結成を模索することになる。
ジーン・シモンズという芸名は、ジャンピン・ジーン・シモンズへの敬意を表して選んだものとされている[3]。
キッス[編集]
1970年代を代表するロックバンド。 個性的なメイク、過激なパフォーマンスで有名。 子供まで影響された。
その他の活動[編集]
実業家としても有名でキッスのライセンス商品、権利管理、分配などを担当しており、他にも数々の事業を手がけている。KISSのライセンス商品は3000点あり、コンドームから棺桶まで揃っている。「僕は昔ながらの企業家だ。舌を突き出すのは別として、何をするにも金儲けと結びつけて考える傾向があるし、KISS以外の分野でもかなり稼いでいるよ」とインタビューで答えている[4]。近年では富裕層顧客を対象にした保険会社「クール・スプリングス」なども経営している[5]。
プロデューサーとしても、無名時代のヴァン・ヘイレンを発掘してデモ・テープ作りに協力したり、かつてトミー・セイヤー(キッスの現リードギタリスト)が在籍したブラック・アンド・ブルーのアルバム『ナスティ・ナスティ』(1986年)および『イン・ヒート』(1988年)、日本のバンドE・Z・Oのデビュー・アルバム『E・Z・O』(1987年)などを手掛けた。
俳優業も行っており、初出演はトム・セレック主演の映画「未来警察」(1984年)で敵役ルーサーを演じ、ルトガー・ハウアー主演の映画「ウォンテッド」 (1986年) ではユダヤ人の爆弾テロ犯という悪役で出演している。2008年には日本公開の映画「デトロイト・メタル・シティ」にジャック・イル・ダーク役で出演した[6]。2006年からは「ジーン・シモンズのファミリー・ジュエル」というリアリティ番組に家族とともに出演している。
人物[編集]
- マルチリンガルで、英語、ヘブライ語、ハンガリー語、ドイツ語が話せる。現在[いつから?]は日本語と中国語を勉強している。
- 性依存症であるといわれており[7]、本人によれば2000人以上の女性と関係を持ったことがあると言い[8]。シェール、ダイアナ・ロスとの間で浮名を流したこともある。
発言[編集]
- ロックの殿堂についてマドンナやブロンディなどのポップスが入っていることに対して「彼女たちがやっていることはダンス/ディスコミュージックだ。ロックじゃない」[9]とロックの殿堂を批判する一方で、マドンナから多大な影響を受けたレディー・ガガについては「新しいロックスターといえるのはガガだけだね。そう、彼女は本物だ」と発言している[10]。
- オルタナティブ・ロックを批判しているがKISS自体も過度なエンターテイメント化、キャラクター商品化した商業バンドとして1970年代当時から批判されている。さらには1992年にオルタナティブ・ロック要素を大幅に加えた『リヴェンジ』を発表し、さらに露骨にオルタナティヴ・ロック化した『カーニヴァル・オブ・ソウルズ』を発表(1995年に発売予定だったが延期になり、1997年に発売)するなど、言行不一致な面が見られる。
- リアーナを始めとするポップシンガーを「最近目につく、ダンサーを並べてカラオケ・テープに合わせて歌う女たちにはうんざり」と批判しているが、日本の女性グループ・ももいろクローバーZとは、KISSとしてコラボシングルをリリースしている[11]。
- 2020年、世界的に大流行した新型コロナウイルス感染症拡大において、予防対策のマスクを着用する義務化に賛同。個人主義が強い米国の反対勢力に対し「赤信号で停まる義務と同じこと。ルールを守ることで他人を巻き込まずに済む」「自己隔離のときは外にゾンビがいると想像しろ。接触してしまえば自分もゾンビになってしまうから、家でじっとしていれば安全」と独特な例えで諭し、第二次世界大戦で大勢が犠牲になった当時を引き合いに相互扶助を唱えた[12]。
政治姿勢[編集]
社会自由主義を自任し[13]、ジョージ・W・ブッシュ政権の外交政策、および2003年のイラク戦争を支持している[14]。アメリカ軍基地では慰問ライブを行っている。
2006年、イスラエルのレバノン侵攻の際には、戦場で瀕死の重傷を負ったイスラエル軍兵士に対し、英語とヘブライ語両方のテレビ・メッセージを送り続けた[15]。
私生活[編集]
長らく独身を貫いていたが、2011年10月1日に28年来のパートナー(事実婚)である元・プレイメイトのシャノン・トゥイードと入籍した[16]。婚前からビバリーヒルズで共に暮らしている。
シャノンとの間には長男ニック・シモンズ(1989年1月22日 - )、および長女ソフィー・シモンズ(1992年7月7日 - )の二人の子どもがいる。ニックはコミックアーティストとして活動していたが、2010年2月に盗作騒動を起こした[17]。
故マーク・ボランの内妻グロリア・ジョーンズと挨拶(2014年)
アルバム[編集]
テレビ[編集]
- 1985年 - 「特捜刑事マイアミ・バイス シーズン2 第1話」 - 年日
- 2005年 - 「ジーン・シモンズのロック・スクール」 - 2005年8月19日放送開始
- 2006年 - 「ジーン・シモンズのファミリー・ジュエル」 - 2006年8月7日放送開始
- 2008年 - 「アグリー・ベティ」シーズン2 - 本人役
- 2014年 - 「CSI:」シーズン14 第17話」 - 本人役
映画[編集]
- 未来警察(1985年)ルーサー役
- ウォンテッド(1986年)マハク・ラヒム役
- ハロウィン1988 地獄のロック&ローラー(1986年)ヌーク役
- デトロイト・メタル・シティ(2008年)ジャック・イル・ダーク役
- シンディにおまかせ[18](2009年)ジョー・アドラー弁護士役
書籍[編集]
脚注[編集]
- ^ KISSとトム・モレロの「ロックの殿堂」スピーチ全和訳掲載! - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
- ^ ニッキー・シックス、ジーン・シモンズの「死ねばいい」発言を非難 BARKS音楽ニュース 2014年8月15日
- ^ Lollar, Michael. “Tongues were wagging as KISS star Gene Simmons visited Memphis”. The Commercial Appeal. 2015年3月21日閲覧。
- ^ KISSのジーン・シモンズ、大いに語る「自分の知らないものには投資すべきじゃない」
- ^ coolsprings公式サイト
- ^ ジーン・シモンズ、デスメタル界のカリスマ役で映画『DMC』に出演
- ^ 元キッスのオリジナル・ギタリストのエース・フレーリー、ジーン・シモンズは性依存症 と語る
- ^ 経験人数2000人以上、KISSのジーン・シモンズがついに結婚
- ^ ジーン・シモンズ、「ロックの殿堂」を非難 2012年3月28日
- ^ KISS、若手ミュージシャンをボロクソ批判! レディー・ガガ以外は「ゴミ拾い」 2012年8月24日
- ^ キッスのジーン・シモンズがリアーナを批判 2012年03月23日
- ^ “ジーン・シモンズ「マスク着用義務化は、赤信号で停まらなくてはいけないのと同じ」”. .Barks (2020年11月18日). 2020年11月21日閲覧。
- ^ GeneSimmons.com - News
- ^ GeneSimmons.com - News Archived 2012年12月8日, at Archive.is
- ^ “Gene Simmons hails Israeli soldier”. Associated Press. (2006年8月26日) 2010年5月12日閲覧。
- ^ KISSのジーン・シモンズがついに結婚
- ^ ジーン・シモンズの息子が日本の人気漫画「BLEACH」を完全トレース
- ^ “IMDb Extract (2009) Full Cast & Crew”. 2019年3月閲覧。
外部リンク[編集]
- GeneSimmons.com, Simmons' official website
- Gene Simmons - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- Interview with Gene Simmons
- Audio - February 4, 2002 interview by Terry Gross with Gene Simmons on Fresh Air: Part 1. Part 2. Part 3. Part 4
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